May 31, 2005
店のご飯は3%から5%ほどの黒米を玄米に入れて炊いている。黒米は表皮にアントシアニンを含んでおり、滋養強壮、造血作用などの効果がある健康志向の方に人気のお米だ。古代中国では不老長寿の米として人気があり、歴代の皇帝への献上米にもなっていた。その色が黒いことからおはぎの起源になったとも言われている。アジアモンスーン地域での栽培が多く、タイやラオスなどに行くと黒米を炊いて丸めたものをココナッツミルクに入れた甘いお菓子をよく見かける。日本の餡子のようなものだろう。もち米が多いが中にはうるち米の黒米もある。玄米に入れるとほのかな小豆色になり、炊き上がりもふっくらする。今、店で使っている黒米は成田空港の近くで25年以上前から有機農業を実践している三里塚ワンパック野菜の石井恒司さんが作っている無農薬のものだ。使う量はわずかなのだが、お試し用に小袋に入れて店頭に並べておくと売れてしまうので10キロ単位で分けてもらう。横においているのは黒米の穂先。農家さんからいただいたものを店に飾ってある。白米に比べて虫がつきにくいのはアントシアニンの匂いが虫除けになるからだと言う。これを常用していると白髪になりにくいと言うのだが、どうも最近、白いものが増える一方だ。
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May 30, 2005
久しぶりにお世話になっている曹洞宗のお寺の大黒さんがお店に来てくださった。今日は肌寒い雨の一日。お店もヒマだったのでフロア席で大黒さんとお話する。大黒というのはお寺の言葉で住職を支える大黒柱、つまり奥さんのことを言う。そのお寺は誰がいつ訪ねてもいいように24時間鍵をかけない。住職さんと大黒さんはお寺を一つのコミュニテイにしていこうと毎月、写経の会をやったりコンサートやサンガを開いたりしている。芸術や文化にも造詣が深く国際ボランテイアにも熱心だ。私が店を作る時は内装工事を手伝いに来て下さったり、お店にNGO招聘事業の一貫としてザンビアからの歌舞団をお招きした時など10人ものゲストの宿泊を受け入れて下さった。何しろ仏教という宗派を超えたアクティブな方で私はひそかに「スーパー大黒さん」と命名し尊敬している。今日は茶道の経典より「慎独」という言葉を教えてくださった。一人でいる時にこそ慎みをもって己を身を律する。誰もみていない誰も何も言わない…からではなく、自分のために自分を慎むということ。素敵な言葉だ。書道の師範である大黒さんは、今年この言葉を何度も何度も書きこんだと言う。私も急に筆が持ちたくなった。好きな言葉を筆で表現するのは心静まる時間だ。私が石に書いた「感謝」と「ありがとう」。いつでも目の留まる場所に置いてある。
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May 29, 2005
昨日、松本フラフトフェアの帰りに寄った松本市美術館で「地球を生きる子どもたち」という写真展を見た。これは「核実験成功にモスクで感謝の祈りを捧げる」というパキスタンで撮影された写真。ひれ伏して祈る大人たちの間であどけなくこちらを見つめる子どもの視線。言葉がない分、国家を守るという名分のもとに繰り返される大人たちの愚行が伝わってくる。写真技術が生まれたのは19世紀。その後150年、世界各国で生きた子どもたちの姿を写した写真259点を展示。この間、戦争、飢餓、災害など様々な不幸が世界を震撼させたが、男と女が愛し合い生まれた一つの命はいつの時代も尊い。土門拳、澤田教一、吉田ルイ子、長倉洋海、田沼武能、ロバートキャパ、ユージンスミス、フィンコンウトらの名作品に交じって市井の人々が撮影した写真も並ぶ。言葉はいらない。ただその一枚で多くの言葉以上のものを伝えるリアリテイを写真は持っている。思わず引き込まれ見入ってしまった「読む写真展」だった。ぜひ多くの人に見てもらいたい。
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May 28, 2005
「世界はバラバラになりすぎた。生命はもっと単純なものだ」というテーマのもと、松本市のあがたの森公園にて毎年開催されている松本クラフトフェア。ここ数年ずっと行きたいと思っていたのだが、1年にたった2日間お祭り。タイミングが合わず諦めてきた。でも日帰りなら行けるかも知れない・・・。かくして6時半の千葉発特急あずさに乗って松本へ。日帰りの強行軍で行ってきました。風薫る信州の空の下、各地で活躍しているクラフトマンが作品を持ち寄り思い思いに展示しているから公園全体が自然のギャラリーに大変身。基本的に売るのは作り手だから直接話しながら買い物できる楽しいお祭りだった。店で使う器も仕入れたかったし、素敵な作家さんに出会えたら店で企画展もしたいと思っていた。何より手仕事のモノに触れることが好きな私にとっては半分、仕事とは言え、とても楽しい時間だった。松本はとても好きな町。しっとりとしたふるい建物も多く、歴史と文化が深く生活の中に根付いている。会場から抜け出し周辺のギャラリーや松本市美術館にも足を伸ばしたアート三昧の一日だった。
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May 27, 2005
先日、取材に行った農家さんの畑はとてもいい場所だった。回りには民家がなくてこんな場所に住めたらいいなあと思うような山の中の静かな一角。時間が止まっているような場所だった。植わっているのは美味しそうな分けつネギ。分けつネギというのは春先に出回っている長ネギの一種で、土を盛った畑に青い部分を切った長ネギを植えていき、根に近い茎の関節から枝分かれして新しい茎を出してできたネギのことを言う。今、食べ頃のこの分けつネギを植えたのが去年の3月頃だとお聞きして驚いた。一年以上も畑にじっと植わって成長し続けたネギなのかと思うと、よく長い時間かけて育ってくれたねえ・・・と思わず言いたくなってしまった。ネギは鍋にも欠かせないが、店ではお味噌汁の薬味や和風の雑穀コロッケ、高キビハンバーグなどにもよく使われる野菜だ。一週間に一回、無農薬で野菜を作っている農家さんに行って取材をするのも私にとって欠かせない仕事の一つ。生育過程のお話を聞くのは料理をする上でもとても参考になる。土の上で確実に育っている命を、どう調理させていただくことができるのか・・・。
畑で野菜に向き合うたびに「命」の営みの有難さを痛感する。
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May 26, 2005
とっても美味しそうでしょ?でもこれも風楽のお料理ではないのです。1月まで店にいたスタッフが自宅の1階でお母様と二人でお店を始めた。そこのお店のお食事です。そう言われれば何となく風楽の定食と似てるかも?お祝いに行かなくちゃとずっと思っていたのだが、中々時間がとれず今日になってしまった。常時ではなく助っ人的に入ってもらったし期間も短かったので、他のスタッフに比べたら交流は少なかったが、おっとりマイペースの彼女がどんなお店を作るのだろうと楽しみだった。開店したという連絡もこなかったからどうしているのかなと思っていたら「今はまだ緊張してやっているから、とても見ていただけないと思って・・・。もう少し慣れたところでご連絡しようと思っていたんですよ」とのこと。誰でも最初は緊張するし慣れないことだらけ。でもみんなそんな中で試行錯誤しながらお店の経営を学んでいくのだろうな。風楽はオープンして3年になるが、この間、ずいぶんいろいろなことを学んだと思う。あの頃を思い出しながら、初々しいお店でお食事をいただき、何となく感無量になってしまった。
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May 25, 2005
今日の定食のデザートはヨモギだんごだった。スタッフのサッチーが自分の庭からヨモギを摘んできてくれた。だんご粉を使うと蒸した後、一度、つかなければならないので簡単な白玉粉で作った。
ヨモギには様々な薬効がある。外で遊んでいてケガをした時は、ヨモギの葉をクシュクシュにして汁を傷口に塗っておくといい。春先のヨモギをたくさん摘み取って干してお茶にするとひなびた味がする。風呂に入れるとお湯が丸くなり体が芯まで温まる。私の知り合いは干したヨモギを晒しにくるんで座布団の中に入れておいたら痔が治ったと言っていた。私は枕にヨモギを入れている。鍼灸治療のもぐさもヨモギで作る。
ちょっとあぜ道を歩くとすぐに見つけられるヨモギ。あちらこちらの自生しているということは生命力もそれだけ強いということだろう。こんなにいろいろ活用方法があって、しかもそこら中に生えているヨモギを利用しない手はない。写真を撮っていたら、営業の人が来たのでそのままお茶と一緒に差し上げた。
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May 24, 2005
アースデーの会場で大多喜のハーブガーデンが出展していたので、ハーブサラダミックスを買って来た。ハーブは好きだけれど、中々無農薬のものがないので使う機会は少ない。袋の中にはルッコラやマスタードグリーン、フェンネルなどが入っていた。レタスやルッコラも新鮮なものが手に入ったから、材料を刻んで水にはなち、よく冷やしてからドレッシングを作って定食のサラダにした。ハーブの香りが切っている時から香る。ドレッシングはアップルビネガーとなたね油をベースに作り玉ねぎとにんにくをすりおろして加えた。野菜が新鮮でおいしいと生野菜だけのサラダでもとってもおいしくて、今日、私の昼食はサラダ2皿とお味噌汁でお腹がいっぱいになってしまった。この他、ハーブガーデンでは全部お茶にできるハーブの花束も売っていた。カモミールやチャイブ、チェリーセージなどがすごく可愛いので買ってきて、今、お店に飾っています。
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May 23, 2005
福島に住む友人が山菜をたくさん送ってくれた。だから今日は山菜づくし。コシアブラといタラの芽に煮ている山菜はガクを取って天ぷらに。クキタチはセリの香りに似ている菜っぱだ。細かく刻んで納豆に混ぜた。山ウドは味噌キンピラに。それと友達が作ってくれた蕗味噌と青大豆の天ぷらを数粒。ほろ苦い春の芽吹きの味がした。中には菜の花まで入っていて向こうは今、春真っ盛りなのだろう。でも山菜摘みが思っている以上に大変だってことは私もよく知っている。こんなにたくさんおいしいものを本当にありがとう。
タッコちゃんはおしゃべりと山歩きが大好きで、よく食べよく笑うので私よりずっと年上なのに?同じ年くらいに見られる(こんなこと言ったら怒られるかな?)。農家ではないけれど野菜を作ったり食べられるものを採って歩くのも好き。店の定番の青大豆やおむすびに巻く青紫蘇もタッコちゃん産だ。だからタッコちゃんに会ったこともないスタッフも、みなタッコちゃんの送ってくれたものを食べているから、厨房ではすっかり有名人になってしまった。
「野菜を作りながら年を取ったら私も喜多方で暮そうかな、タッコちゃんのおうちのすみっこでいいから貸してよ」と言ったら「絶対にイヤだ!」ですって。エイちゃんと暮すと忙しすぎて、こっちがのんびり暮していられなくなる・・・というのが理由らしい。
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May 22, 2005
今日はアースデーちばのお祭りだった。会場となる幕張海浜公園はマリンスタジアムや幕張の浜が近くにあるとてものどかな場所だ。今回は千葉県や千葉市の後援を受け、市民主体の公園利用も合わせて考えていけるよう行政とも話し合いを重ねながら開催にこぎつけた。風楽はオーガニックカフェで出展。出発までに圧力鍋で3回、ご飯を炊かねばならないので、5時に起きて準備を始める。メニューはお豆アラカルト。ヒヨコ豆のトマト煮、レンズ豆と新じゃがのサブジ、春野菜とビーンズのマリネ、テンペのマリネ、小豆とサツマイモのゴマクリーム和えというお豆づくし。主食は十穀米入り玄米おむすび、青大豆とひじきの玄米ご飯。用意しておいた車麩のカツを店に忘れるという大失態をしてしまったのだが、お惣菜はとても好評で1時頃にはみな売り切れてしまった。今日はもうヘトヘトだがいろいろな仲間たちとも再会できたいいお祭りだったので、今とても満ち足りた気持ちでいる。アースデーの時だけ地球の未来を考えるのではなく、一年中、みんなで環境のこと、食のことをなーんとなく考えながら生活していけるような「毎日がアースデー」になるといいな。会場まで来て下さったお客様、ありがとうございました。
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May 21, 2005
店の前に新しい小物(大物?)が登場しました。50年以上前の牛舎の車輪です。使っていた農家の方からいただきました。こんなもの何になるの?と言われると全く返す言葉がないのですが、まあ、置いておくだけでも可愛いでしょ?でもこれ、すごく重いので、この車輪の大八車を引いてた昔の牛さんはさぞ大変だったろうなあ・・・。大変と言えば、今日は店も大忙し! 明日、幕張海浜公園で開催される祭り「アースデーちば」に出展するので、その準備を一日中していたからです。さっきメニューの看板を書き終え、やっと本日の仕事終了です。冷蔵庫の中には冷やしている缶ビールや浸水しているお米、豆、下ごしらえした野菜などがぎゅうぎゅう詰め。冷凍庫も氷を作っているのでビッシリ。風楽は豆料理を5種類とお麩カツ、十穀米入りの玄米おむすび、青大豆とヒジキのご飯…などを持って行きます。お時間のある方、ぜひ遊びにいらしてくださいね!
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May 20, 2005
キレイに咲いた白い花は料理の制作現場です。レンコンの上に乗っているのは炊いたモチキビ。これに椎茸、人参、ネギ、ゴボーを細かく刻んで炒めたものを加えて下味をつける。レンコンを切る時に同じくらいの大きさのものを隣りに並べ組み合わせていくのがコツ。ピッタリの大きさにサンドされると油で揚げる時もキレイに仕上がる。レンコンのはさみ揚げは何をはさんでも美味しくなるのでとても重宝している。アマランサスやグルテンミートなどもピッタリ。現代人に不足しがちなビタミンCが豊富に含まれているレンコン。風邪でセキが止まらない時や下痢の時はレンコンを皮ごとすりおろして絞り汁を飲むという民間療法もあります。私は薬を全く飲まないので、具合の悪い時はレンコンのお世話になります。ただしこれが同じレンコン?と思うほど美味しくない汁ですが。まあ妙薬口に苦し…ですね。
*私がライターをしているミレーという会社のメルマガで、タイでの買い付けについて書きました。よかったらお読み下さいね。
http://www.rakuten.ne.jp/gold/millet/community/producer/sonota/kawabata05/index.html
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May 19, 2005
美味しそうでしょ?でも残念ながら風楽のご飯ではありません。お友達のお宅で今日、ご馳走になったお昼ご飯です。最初はお店のお客様として知り合ったが、いろいろお話していくうちにとても親しくさせていただくようになった。「いつも美味しいお食事を作ってくれる風楽さんにいつかお昼をご馳走したいの」と前から誘っていただいたのだが中々時間が取れずにいた。それでやっと今日、お昼時だけ時間ができたのでお邪魔することができた。心づくしとはきっとこういうお食事のことを言うのだろう。椎茸と昆布でとった出汁をベースにした優しい味付けのお惣菜がキレイな器に盛り付けられうっとりしてしまう。作り手の思いというのは本当に料理の味に伝播していくのだなあ…と感動しながら美味しくいただいてきた。「風楽さんに食べさせたくって!」とわざわざ長岡式酵素玄米も炊いて下さったり、短い時間だったけれど、心底、心もお腹も満ち足りた時間でした。ありがとうございました!心のこもったおいしい手料理は人を幸せな気持ちにしてくれます。
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May 18, 2005
引き続きDM用の写真を撮影。中国の苗族は「世界で一番美しい刺繍をする山岳民族」と言われている。その手仕事のすばらしさはファッション業界でも周知の事実。彼らの刺繍がデザインのヒントにもなる。私の友人は夜行バスを2日も乗り継いで貴州に行き彼らの衣装を買って来た。私は残念ながら未だに行く機会はないが、初めてその衣装を見た時、あまりの繊細さに涙が出てきた。山で生まれる赤ん坊は死亡率が高い。だから丈夫に育つようにと全て違った刺繍を一針づつ施していく。刺繍は祈りなのだ。昨年、千葉市美術館で「太陽と精霊の布」というタイトルの苗族たちの染織展が開催された。見ごたえのあるすばらしいコレクションだった。彼らの祖先は古代長江流域から南下してきた。だから日本人とも同様のルーツだとも言われており、日本人とかなり似た美意識を持っている。これは苗族の背負布。バンコクで売られている苗族の衣装はかなりの値段だ。でも出会った瞬間によばれてしまった。今回の展示会に出品するつもりだ。
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May 17, 2005
6月23日から丸善津田沼店のギャラリーで開催される展示会用の写真を撮影した。最近、料理の写真や商品の写真を撮影するのは外が多い。店の前のお寺の中にある樹や草むらなどをよく利用する。自然光の中で撮影するととてもキレイに見えるし、背景の草や木の葉の色がとても気持ちいい。緑というのはどんなものでも受け入れてくれる色なのかもしれない。草の上に置いて似合わないものなどないような気がする。デイスプレイにも蔓や流木、木の実、珊瑚などをよく使う。自然の中にある素材はそれだけで絵になるから、海や山に行くたびに私はいろんなものを拾ってきてしまう。だから車の中はいつも砂や泥だらけだ。一時などすぐに蔓が切れるようにノコギリまで車に乗せておいた。空き地に咲いている花を見かけると車を止めて摘み始めるのはいつものこと。身近な場所から掘り出し物?を見つけるのはとても得意な私だが、今回の買い付けでもそれが実践されたかどうか・・・どうぞ見にいらしてくださいね。詳細はまたお知らせ致します。
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May 16, 2005
スタッフの秀子ちゃんから「イチゴを摘みに行かない?」と連絡をもらった。知り合いのイチゴ農園で今季、最後だから残ったイチゴを自由に採らせていただけるのだと言う。即「行きたい!」と返事。でも店があるので行けるとしたら開店前だ。早起きして待ち合わせイチゴのハウスに向かう。いいお天気だからゆっくりできるといいのだけれど、早く店に帰らなくてはならない。急いで摘まなくちゃと畝と畝の間をかがんで歩いていたらじきに腰が痛くなってきた。イチゴの苗は背が低いので収穫するのも一苦労だ。汗もかいてきたので一休みしようとハウスの外に出たら五月の風がすーっと体の中を通り抜けていった。なんて気持ちがいいんだろう…。
大急ぎで帰ってきて、厨房で初めてゆっくりイチゴを口に入れてやっと一息。甘い。腰を痛めながら収穫しただけのことはある?!。ヘタを取って冷蔵庫に入れ冷凍庫にも入れて…さあて、明日はイチゴのババロアを作ろうかな?
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May 15, 2005
ズイキと聞いても何だかわからない方もいるかもしれない。ズイキとはサトイモの茎を乾燥させたもので芋がらとも呼ばれている。今日は珍しく芋がらが手に入ったので煮付けにした。芋がらはたっぷりの水につけて戻し、さっとゆがいてからしばらく水にさらしておく。ゴボー、人参、こんにゃく、しいたけを太めのせん切りにする。芋がらも4センチの長さに切りそろえる。鍋を熱しごま油に唐辛子をちょっと入れて固いゴボーと人参から炒める。あとからそれ以外の材料を一緒に炒め、出汁と醤油、みりん、酒を加えて煮込んでいくだけだ。芋がら自体はタンパクなのに組み合わせる材料によってとてもおいしい味になる。考えてみたらこんにゃくもお麩もあまり味がしないのに、うまく野菜と組み合わせると主役を引き立ててくれる名脇役になってくれる。芋がらはお味噌汁にしてもぷわぷわしていてとてもおいしい。一番最初に芋がらのお味噌汁をいただいたのはどこでだったのだろうか。思い出せない。自分の家でないことだけは確かなのに、なぜかとても懐かしい味がする。
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May 14, 2005

早いものでUPS(国際宅急便)で送った商品がもう届いてしまった。あんまり早いと片付ける時間が取れないので収拾がつかなくなる。ただでさえも帰国してからはやる仕事が山積みだというのに・・・。これから買い付けたものを分類しながら値付けをしていく。店に並べられるのはそのずっと後だ。写真はミャンマーのナガ族のお人形。今回ミャンマー人のお店を見つけていろいろ買ってしまった。こんなボロボロの木彫り人形なんてきっと売り物にもならないだろうけれど、今にも話しだしそうな彼らになんだかとっても惹かれてしまう。基本的に私はガラクタが好きなのだ。
以前、ミャンマーに行った時、パコタをロバで回っている最中にすごいスコールにあい全身ビッショビショになってホテルに帰ったことを思い出す。どこの国へ行ってもたくさんの思い出があって、それを形にしたくて、いろいろな手工芸品を買って来た。でもいつのまにか自分の手元からモノたちはすり抜けていく・・・。あるのは心の中に鮮明に焼きついた異国の情景だけ。
いつか年老いた時、あんなお店に行ったっけ・・・なーんて懐かしく彼らを見ながら思い出す時がくるのだろうか。いつまで彼らはここにいてくれるのかな。
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May 13, 2005

夕方タイから帰ってきました。今回は帰国早々、夜にはお食事会の予約が入っているし、休むこともできないのだから決して無理をしないでおこうと思った買い付け旅行。でもやっぱりまた空港で寝てしまった。格安チケットを購入すると必然的に時間帯の悪いフライトに振り分けられる。夕方成田出発~深夜バンコク到着。超早朝バンコク出発~夕方前に成田到着。だから最初の日と最後の日はまるで使えない日程となる。でも今回は経由便でなかっただけまだマシだ。今まで最もひどいものは朝、家を出て羽田に向かい、羽田~福岡~上海~バンコクという経由便だった。もちろんバンコク到着は深夜。全く移動だけで疲れてしまった。それでも深夜にバンコクに着いてしまうとタクシーでホテルに行くのはもったいない。数時間、ベンチに転がって朝一番のフライトでチェンマイに入った方が効率よく回れるのだ。それでまた今回も空港ステイ。同世代の日本人の奥サマたちはエステだグルメだとバンコクを謳歌しているというのに、リュックを背中に敷いてバックを枕に、いい年したオバサンがはたまたバックパッカーの並みの旅をしてしまった。
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May 09, 2005
スタッフのサッチーがうどを持ってきてくれた。厚く皮をむいてから味噌味のキンピラにする。菜っ葉が少なかったので、人参と合わせて胡麻和えに、サツマイモはふかしてサラダにしよう・・・なーんて厨房で定食のお惣菜を作りながら合間をみて出発の準備。今日の夕方、店が終わってからタイに行く。また6月に予定しているギャラリーでの展示会に向けて買い付けをするためだ。出発前というのに落ちついて荷造りなどしたことがない。いらないTシャツと着替えを数枚。着たら捨ててこられるようなものを選ぶ。小さく切った石鹸などの簡単な洗面道具。英会話の虎の巻。機内や夜に読むための文庫本数冊。これも読み終えたら現地の古本屋さんに置いてくる。電卓。いろんな思考を書き出す広告の裏紙の束。時間がある時、心置きなく考えていることのデザインマップをアトランダムに描けるように・・・。
帰ってきてからもまた大変そう。今回は帰国したその足で夜、店に出る。ヨガをやっているアメリカ人のベジタリアンのお食事会があるからだ。一体いつになったら一息つけるのかな・・・。取り合えず数日間はブログをお休みです。では行ってきまーす!
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May 08, 2005
いつも店内に生花を飾っておきたいなあと思う。私が花好きなのを知っているので、庭のあるスタッフたちがお花を持ってきてくれたり、お客様からいただいたりすることが多い。今の店はほんの小さな植え込み部分にしか土がないので、思うように花を育てることができずにとても残念。でもきっと土があったらあったで私のことだから、料理もそっちのけで趣味の園芸に走ってしまいそうなので?今は、これでいいのかなと小さなプランターにせっせと花を咲かせている。
今日は野生化したテイジーとつつじ、鳴子百合の葉を組み合わせて友人が作った鉢に生けた。とてもすがすがしい紅色で窓辺がぱーっと明るくなった。いつのまにかつつじが満開の季節。排気ガスが充満している道路の植え込みでも、あんなに鮮やかに競うように咲いている。桜のように開花が今か今かと待たれることはない地味な花なのに、いっせいに咲きだす。なんて健気な花たちだろう。
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May 07, 2005
風楽の人気メニューの一つにグルテンミートのカツがある。グルテンミートとは肉を食べないベジタリアンのために大豆や小麦で作られたたんぱく質のことを言う。そのまま食べると、味が淡白なので風楽ではちょっとアレンジして使っている。塩、こしょうして衣を付けるのは普通のカツとかわらないが、決め手はこの特製ソース。にんにく、玉ねぎをオリーブオイルで炒めて、トマトの水煮缶とパセリやバジル、ローリエなどその時々にあるハーブを一緒に加えて煮込む。何とも美味しいソースでよくお客様から「いつから鶏肉を使うようになったのですか?」と聞かれるくらい見事なチキンカツに?変身してしまうのだ。料理のコツはおいしいソースにあり・・・。いろいろな材料を使ってソースをアレンジすると、同じ素材であるグルテンミートでも変幻自在。豆腐ベースのソース、甘酒ソース、りんごジュースのソース・・・。これからの季節、グリンピースのソースなんていうのも美味しそう。とにかく身近にある材料を自由に使ってみることでレパートリーって広がっていくんだなと日々思っている。
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May 06, 2005
ヒジキをたっぷの水で戻した。煮物にしようかなと思ったけれど、今日はさっぱりとしたサラダにすることにした。大根と人参をせん切りにしてパリッとさせたかったので氷水に放つ。採りたてのルッコラがあったので、刻んで一緒に食べてしまおう。ヒジキを熱湯にさっとくぐらせる。材料をみんなお皿に盛り付けてけずり節とドレッシングをかけて出来上がり!。今日のドレッシングは醤油と酢、ごま油で作ったシンプルな和風ドレッシング。お花と一緒に撮ったら可愛いだろうなと店の前の植え込みに置いて一枚。もし店が緑の畑の中にあったなら、こういう写真がもっと思いっきり撮れるのにな。花や畑に囲まれた青空の下でオーガニックの料理を写したら、どんな料理も美味しそうに見えるに違いない。いつかきっと・・・!農村移住計画の夢はふくらむ。
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May 05, 2005
今日は秋田からお客様が来て下さった。まだ風楽ができて間もない頃、よく息子さんとお食事にいらして下さった方だ。その後、お母様だけ秋田にお帰りになったが時々お手製の写真を添えたお便りを送って下さり、私もいつか秋田に行ってみたいなあと思っていた。連休中は船橋に住む息子さんのお家で過ごされているようだ。久しぶりの再会。「こちらに来たなら風楽に寄らなくっちゃ」とわざわざ店に来て下さった。実は私は今日、GW唯一のお休み。午前中図書館に行ってから、午後、忙しかったら店に出るつもりだった。でも覗いてみたら大丈夫そうだったので再び出かけようと車を走らせた。ところが行楽渋滞にハマってしまったので途中で諦めて引き返してきたところだった。せっかく来ていただいたのに、あのまま走り続けていたらお会いすることもできなかっただろう。今日はどこにも遠出するなということらしい。マダガスカルやタイの写真をお見せしたり、秋田のことをお聞きしたり話題はつきない。引っ越しても風楽のことを覚えていて下さるなんて有難いことだ。親孝行な息子さんなのでお母様もお幸せだなあと羨ましい限り。
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May 04, 2005
ずっと人手不足でもう一人スタッフがほしいなと思っていた。でもいつかいい人がちょうどいいタイミングで来てくれるだろうと思い、募集もしないまま気長に待っていた。写真の秀子ちゃんはオープン当時、風楽を手伝ってくれた人だ。その後、ヘルパーの資格をとって働いていたが体調を崩し、しばらく家にいる生活をしていた。春になったので少し動き出そうとしてくれたみたいで、最近、忙しい時の助っ人として店に再び来てくれることになった。GWは混み合う日が多いので大助かり。秀子ちゃんは何と言っても働き者でキレイ好き。今日も時間を見つけて店のガラスを磨いてくれたし、ガス台の五徳についた油をこそげ落としてレンジをピッカピカにしてくれた。築20年以上たっている風楽の厨房もこれから甦ることでしょう。これでスタッフは5人になった。姑、娘、姉、母、大奥・・・?みんなそれぞれの顔があって厨房はますます賑やか。人の縁が切れずにつながっているというのはとても有難い。
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May 03, 2005
ヘナが固有名詞として浸透してきた。店で扱うエコ雑貨の中でもロングセラーの商品だ。ヘナはインド近辺に自生する木の葉っぱを乾燥し粉末にしたもので染料として使われている。市販の白髪染めは手軽に染まるがその分、皮膚への負担も大きい。でもヘナなら天然の木の葉っぱなので皮膚にも安心だし排水の心配をしないでもいい。使い方は簡単。ヘナを体温ほどのお湯で溶き、直接髪の毛に塗っていく。その後、頭をラップを巻いてタオルでくるみ1時間ばかり待つ。あとは普通にシャンプーするだけだ。抹茶に似た香りに包まれてトリートメント効果もある。店で扱っているのはネパールを支援しているNGOネパリバザーロのもので、
100%ナチュラルだ。今夜こそ、と思いつついつも時間がなくなってしまうので、今日は思い切ってパソコンに向かう前に髪の毛に塗ってしまった。かくして今、私はラップ姿で?ブログを書いています。洗面台の前で実演している所です。かれこれ8年間も毎月、こんなことしているわけですが、最近、使う頻度が随分増えてきたような・・・・もしかしてそれって白髪が増えているっていうことなのかな??
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May 02, 2005
キンピラは何しろお惣菜の定番なんだけど、いつも醤油味ではなく味付けにも変化をもたせたいと思っているので、今日のキンピラは味噌味にした。ゴボーは歯ごたえを残したかったので、ささがきではなく斜めのせん切りに。切るだけでかなりの時間がかかってしまう。定食でゴボーのキンピラを作った日の夕方は、おしゃれして出かけられないなと思う。爪の中も指もゴボーのアクで真っ黒になってしまうから。そうなったら石鹸で洗っても中々落ちない。ただでさえもゴツイ手が黒く染まってますます労働者の手?になってしまう。ま、いいか。それも私らしいし。
味噌とみりんとお酒を合わせておいて、野菜をごま油で炒めてから最後に中華鍋の鍋肌からジュッと回し入れていく。味噌が焼けて香ばしい匂いになったら火を止め白ゴマをひとふり。醤油味よりも味が濃いからご飯が進みます。
この前農家さんに行った時、ゴボーを保存している冷蔵庫の中に入れてもらった。ちょうどいい湿度と温度に保たれ、たくさんのゴボーが袋に入って横たわっていた。収穫してからもなおおいしく保存されているゴボーたち。農家さんはこういう所にまで気を使って生育されているのだなと思うと頭が下がる。
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May 01, 2005
最近チャイが人気だ。GW最初の日曜日、どうやら今年は遠出する人が多いみたいなので、今日もあまり忙しくないのでは?と思っていたら大間違い。連休の中では一番忙しい一日だった。休日の風楽はいつもと客層がちょっと違う。それはカップルがとても多いということ。厨房で食事を作りながらヘンプ(麻)の暖簾ごしにフロアを覗くとあちこちにハートマーク?!いいないいな!やっと若い方たちのデートコースに風楽も仲間入りさせてもらえたようだ。お二人のテイータイムに人気なのが豆乳のチャイとケーキセットという組み合わせ。紅茶の葉っぱを少量のお湯でひらかせてからミルクを注ぎ、粗製糖、シナモン、ジンジャー、カルダモン、クローブなどのスパイスを加え一煮たち。いつもは牛乳で作るがご希望があれば豆乳でもお作りしている。インドに行った時、毎日カレーの後に甘いチャイを飲んでいたら、日本に帰ってから甘いものがほしくてほしくて仕方なくなってしまった。甘味はすぐに馴染む味覚なのだ。でもご安心を。風楽のチャイは砂糖控えめです。もっと甘くしてと言う方は卓上のペットシュガーをご利用ください。
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