January 31, 2006
相変わらず友人の磁器に料理を乗せては写真を撮っている。昨日、取材に行った多古町の養豚農家さんから試食用に豚肉をいただいたので、さっそくトンカツを作った。小さい頃に放牧されて草や土を思い切り食べているので、胃腸が丈夫になり成長期にいい脂肪のついた美味しい肉になっていくのだそうだ。私は肉を食べないのだが、味見にほんの一切れだけいただくことにした。柔らかくてコクのある美味しいお肉だった。残りは息子たちの夜食にとっておこう。それにしてもこうして大きな平皿に天然酵母のパンと一緒にサラダも添えて盛り付けてみると、すごくオシャレに見える。それに白という器の色は本当にどんな料理もよく似合う。とにかく「映える」のだ。店で使っているのは限りなく土っぽい陶器が多いので、よけい、そう感じるのだろう。いつも店ではワンプレートでお料理をお出ししているわけではないので、たまにこういう使い方をしてみるのも面白いかも。器で料理の雰囲気がグッと変わるということを今回、たくさんの写真を撮影しながら実感した。
昼過ぎからあいにくの雨。3日に店で行う節分フェアに向けて無農薬野菜の発注をしたり、買い物に行ったりと準備を進めているので、何としても3日はいいお天気になってほしいんだけどな・・・。
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January 30, 2006
この子犬のように自由に駆け回っているのは生後間もない子豚ちゃんたち。私がライターをしている会社ミレーは無農薬野菜を楽天で販売している会社だが、新事業として豚肉の販売も始めることになった。それで地元のコダワリの豚肉を紹介しようと今回は多古町にある養豚をやっている会社に取材に行ってきた。平日の取材の時は、いつも朝早くに家を出て、なるべく昼前までに店に戻るようにしている。今日もそのつもりだったのだが、規模が大きくとても午前中だけで回りきれる場所ではなかった。何しろ飼育日数によって豚舎を移動させたり、牧草地で自由に牧草や土を食べさせたりしながら元気なブタを育てているのだ。あちこちにある豚舎を移動しながら取材していったので、予定よりずっと店に帰るのが遅くなってしまった。今日はサッチーとミオちゃんのシフト。最初から二人だと思って仕事をするのと、帰ってくるとアテにしていた人がいなくて二人で仕事をするのとでは大違い。いつも早めに上がってもらうサッチーも遅くまで延長してくれた。私がいない分、大変だったのに嫌な顔一つしないで仕事をしてくれて本当に有難いなあと思う。だけどいいお天気でお客様も多かったので、店に帰ったら厨房は食器の山。バックを置いてすぐに洗いものに入る。お昼を食べるのも忘れてしまった。私の留守中に友達が来てずっと私が戻るのを待っていてくれたようだ。夕方、片づけが終わってから、やっと話す時間が取れたので夜まで話し込む。昨年末に知り合ったばかりだが、いろいろな思いがわかり合えるような気がする。そういう「言葉の通じる」人との会話はとても楽しく時間を忘れてしまった。気がついたらもう一日が終わろうとしている。何と時間のたつのが早い一日だったのだろう。
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January 29, 2006
今週末は節分。風楽の前にある宗吾霊堂でも節分の豆まきが行われる。風楽は一日限りの節分定食をご用意する予定。煎った大豆を玄米ご飯に炊き込むので、今日は大豆の煎り加減をみながら実際にご飯を炊いてみることにした。ちょうど北海道の友人が作ってくれたチカという天然魚の一夜干もあったので、イワシの代わり焼いて賄いにした。(*チカはワカサギに似たすごく美しい小魚です。オホーツクの寒風にさらされた甘塩の美味しい一夜干。ご希望の方にはお分けします。冷凍で一袋10尾入り400円)。煎り大豆の玄米ご飯は塩加減と水加減がポイント。大量に炊く時、失敗なくできるかどうかちょっと心配だけど、節分と言えばやっぱり大豆をたっぷり食べなくっちゃ・・・と目下、大豆メニューを模索中。昨年は節分に「豆まき夢まきフェア」というイベントを開催し、エコ雑貨のメーカーさんや生産者さんなどたくさんの方に出展していただき、すごい人出で一日中店内は満席となった。でも自分の中で今年の流れはちょっと違うみたい。規模はかなり縮小することになったが、こじんまりとした楽しい一日にできたらいいなあと思っている。店頭ではにわとりひろばの湯浅さんによる自家製黒米の甘酒や無農薬玄米の餅つき(11時半、2時半)、ショパンさんによる天然酵母パンの販売、農家さんの無農薬野菜の販売、けんちん汁とお汁粉も店頭で販売する予定。節分が終わると立春。新しい暦が始まる。豆拾いをしながら福を集めにどうぞみなさん風楽にも遊びに来てくださいね~。
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January 28, 2006
夕方、東京の専門学校に行っている学生さんが2人で取材に来てくれた。「バンタンキャリアスクール」でマガジンエディットを専攻する若いお二人。半期ごとの授業の卒業制作にカラーのフリーペーパーを作るのだそうだ。最初、何の取材かよくわからなかったし、突然のことだったので、お受けするのも迷ったのだが、何度も連絡をしてきてくれて、今月末が締め切りでギリギリだけれど、何とか取材に行きたいと熱心に話すので、来ていただくことにした。店を始めた動機やベジタリアンになったきっかけ、どういう食材を使っているかなどいろいろ質問された。新聞社の取材と違って初々しくまだ慣れていない様子が可愛らしかったが、一人はOLをしながら、もう一人は大学に行きながら、自分の可能性を試したくて学校に通っているのだという。若いって眩しい・・・まだまだ可能性がいっぱいあるんだなあ。今日、初めて助っ人に入ってくれた愛ちゃんも仕事が終わって一緒にお茶を飲みながら話に参加。店内の写真をいろいろ撮ってこれからまた東京まで帰っていくのだという。せっかくできたフリーペーパーだが、あくまで卒業制作であって、実際には配布されることはないのだそうだ。でも24ページのオールカラー。どのような形で店を表現してくれるのだろうととても楽しみだ。それにしても卒業制作に実際、経営している店を取材して写真付きで紹介していくという試みはとてもユニーク。そういう体験はまさに生きた授業になるのだろう。私も若い頃にやってみたかったな。取材をしていただいたお返しに?私もブログ用に撮影させていただくことにした。
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January 27, 2006
教習所に通っていたスタッフのミオちゃんが最後の追い込みで集中して免許を取りたいと言っていたので、今週はずっとお休みの予定だった。その分のシフトに私が入るので、今月はもうお休みなしのつもりだった。でも思いのほか早く、免許センターで合格したというミオちゃんが、昨日お店に来て、今日のお休みを返上して出てくれることになった。連日の雪かきでかなり筋肉痛だった私は大喜び。いろいろ行きたい所はあったのだが、まずは月末なので、銀行に行き様々な振込みを済ませる。その後、税務署に提出する書類を作成したり、郵便局や買い物に行ったりと雑用を片付けていたら、あっという間に午前中が終わってしまった。そのまま家に帰って、今日は家で食事をすることにした。うちは2階で南側の窓が広く取ってあるのでとにかく日当たりだけは最高。穏やかな陽射しが気持ちのいい午後。こんな時間に家で過ごせるなんて久しぶりだなあ。私の部屋の古い文机の上に食事を並べよう。五穀米を白米に入れて炊いたご飯、昨日の残りのつみれ汁に豆腐を加えてスープ仕立てにしたものなどをベトナムで買った安南焼青絵の器に盛り付ける。光がさしこみ一人の食卓を優しく彩ってくれる。BGMはジョージマーティンプロジュースの「In My Life」。ビートルズの名曲を様々なアーテイストがカヴァーした素敵なアルバムだ。
好きな音楽を聴きながらお気に入りの器で楽しむランチ。日中、家に全く居ることがないので、こういう時間がたまにあるとそれだけで本当に幸せ~♪
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January 26, 2006
キンピラの定番と言えばゴボーと人参なのだが、冬の間はこの大根と人参のキンピラもよく作る。私の中では常備菜一つなのだが、「大根のキンピラなんて初めて食べました」と言っていただくことが多い。作り方はゴボーのキンピラと同じだが、大根と人参を同じ大きさの拍子切りに切り揃えておくことがコツ。熱した中華なべにごま油と唐辛子を入れてから、切った野菜を入れてよく炒める。野菜に火が通ったら八方出汁を加えて調味。最後に醤油や酒で味の微調整をしてごま油を香り付けに数滴。今日はお客様にいただいた油茂製油さんの玉絞め一番搾りごま油を使う。創業350年。佐原で昔から丁寧に作られている本格的なごま油だ。ゴマの風味がとてもいい。伝統的な製法で昔から作られている調味料や食材にはそれなりの力がある。本当にいいものを作るために手間や労力を惜しまない人たちが確かに存在しているということは私にとっても大きな励みになる。そういうものを丁寧に大切に使わせていただけたらと思っている。先日の雪で大根が畑から抜けなくておかげさま農場の直売所でも野菜が少なかった。お電話で買いに行くことをお伝えしておいたら「自家用に食べようと思って葉っぱを落として冷蔵庫に入れておいた大根。(風楽さんが)来るって言うから持ってきてみたんだけど、こんなんでいいかしら?」と何本も用意しておいてくださった。何もないのでは・・・?と心配していただけに「もちろん!喜んで使わせていただきます!」と大きく返事。あの大根が今日のキンピラになった。この野菜不足の中、おかげさまで今日も美味しくたっぷりと野菜を使わせていただくことができました。作ってくださる方たち、本当にありがとうございます。
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January 25, 2006
店を作る時、何が一番面白かったかと言えば、和紙や柿渋や鉄、竹などを使って内装工事をしている時だった。そしてその次に面白かったのが器選び。元々陶器が好きだったが、こんなにまとめて買ったことはなかった。もちろん店で使うから、いくら気に入っても価格的に折り合いがつかないものは無理だったけれど、基本的には自分の好きな作品を益子や合羽橋、そして作家さんの工房に行くなどして買い揃えてきた。メニューを決める前から器を買ってしまったので、いざ店を始めてから使わない器が思った以上に多かったのには笑ってしまったが・・・。それでも店で使うもの一つ一つを自分で選びながら店を創っていった時間は今でも宝物だ。
陶芸をやっている友人からクラフト展に出展するための写真を料理と一緒に撮影してほしいと頼まれた。彼の器は店でもかなり使っているし、とても親しい友達なので気心も知れているから、喜んでやらせていただくことにした。器を見てからそれに似合う料理をイメージして盛り付ける。下に敷く布や撮影の場所によって同じ器でも全く雰囲気が変わってしまうのだが、それがまた面白い。今回の作品は白い磁器だ。どちらかと言えば土くさい陶器の方が好きなので、私にとっては使い慣れないタイプの器だけれど、器を手に取りながらどんな風に写真を撮ろうかなと考えている時間がとても楽しい。ピッタリの器に盛り付けられた時、料理はとても華やかになって嬉しそう。もちろん器だってとっても素敵に見える。そんな瞬間を何枚か残せたらいいな。今日はムラサキ芋のサラダを鉢に盛ってみた。白がとても映えてキレイ。
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January 24, 2006
グラタンはグラタンでもこのグラタンは牛乳もバターもチーズも使わないで作った。ジャガイモを蒸してから輪切りにして天板に並べる。玉ねぎのみじん切りをなたね油で炒めてから地粉を加え、さらに炒めて豆乳でホワイトソースを作りみそ味をつけた。上に乗せるチーズはモチアワとみじん切りにした玉ねぎを多めの水でドロ~リと炊いたもの。ジャガイモの上にこのホワイトソースとチーズを乗せオーブンで焼いて焦げ目をつけた。動物性のものは何一つ使っていないのに、ジャガイモの甘さとモチアワのトロリとした甘さが溶け合って、すごく優しい味のグラタンになった。バターやチーズたっぷりのグラタンだったら、イタリアンのお店に行った方が美味しいものが食べられる。風楽はほんのりとした素材の味がわかるお料理を野菜や雑穀でお作りできたら・・・。今日はどんなふうにしようかなと考えながら作ったので、焼き上がりが心配だったけれど、いざ試食してみたら、すごく風楽っぽい味?で美味しかった。
この何だか不思議な色の写真は、アツアツの天板を店の前に積もった雪の上に乗せて撮ったもの。少しでも雪が早く溶けないかなと思って。まるで天然の冷凍庫の中にいるみたい。昼間は温かかったのに中々思うように雪が溶けない。夕方野菜を取りに行った帰り道でも凍った場所でタイヤが滑って動かなくなってしまった。一人で車を降りて押してみたが動かない。どうしよう~!。その時、近くを走っていた車の方が次々に降りてきて、3人がかりで押して下さり無事に脱出することができた。「姉ちゃん、この道、ヤバイからこんなタイヤで走んない方がいいよ」・・・姉ちゃんと呼ばれても喜ぶユトリがなく、オロオロと頭を下げる無力の私。もし他に誰もいなかったらどうなっていたのだろう・・・とドキドキ。しばらく夜走りは自粛しなくては。
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January 23, 2006
たくさんある人参をたっぷり使おうと思って今日は人参ケーキを焼いて、デザートにお出しした。単純に計算するとパウンド型一本の人参ケーキに中くらいの人参一本が入っているくらいの分量だ。人参を手ですりおろすのが、ちょっと面倒だけれど、作り方自体はとても簡単。それに一度に6本焼けるし、日持ちもするので、作り置きできる嬉しいデザートだ。人参のすりおろしが重たいので、重曹を使って膨らませている。いくつか人参ケーキのレシピがあるけれど、これは店で一番多く作っているタイプの人参ケーキ。シナモンを加えているので、人参嫌いのお子さんでも食べていただくことができる。人参の甘さを生かしているので砂糖も控え目。デザートにお出しすると、おみあげ用にと買っていってくださる方も多いので、すぐになくなってしまうのだけれど、冬の間は作る機会が多いので、これからもちょくちょく焼いていく予定。
昨日の夕方、乗り捨ておいた車を取りに行き、店の前に止めておいた。開店時間になってから駐車場に移動させたら、全く雪かきをしていなかったので、雪が凍っていて、入ると同時に車がスリップ。結局、前にも後ろにも進めなくなり、一日中、入り口の一番邪魔な場所に止めたままになってしまった。夕方、アスカちゃんと搬出に来た陶芸家の鈴木さんにまで車を押してもらって、やっと脱出することができた。道路は比較的ラクに走れるようになったけれど、駐車場など雪の残っている場所に入るのはまだまだ危険なようだ。夜は冷えるのでどんどん雪が凍っていく。これだけの雪、一体いつになったら溶けるのだろう?
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January 22, 2006
スタッフのOBたちにも助っ人に入ってもらって留守中の手配をし、やっと取れた連休でいざ伊豆下田に出発。下田では水仙が満開だった。シーズンオフで格安になっていたリゾートマンションを借りて自炊。漁港を歩きながら新鮮な魚を買って部屋の台所で調理しながら食べた。温泉にゆったりつかりながら3泊してくるつもりだったのに、どうも雲行きが怪しくなってきた。峠を越えて帰るので大雪になるとチェーンもないツルツルタイヤ?の車なので心配になったのだ。結局、帰宅を切上げてゆっくり走りながら帰ることにした。都内までは順調だったのだが、千葉に入ってからは高速がノロノロ運転。途中何台もスリップした車に遭遇したので、無事に着けるかヒヤヒヤだった。なんとか家のちょっと手前まで走れたのだが、最後の坂がスリップして上ることができず、途中に車を置いて雪道を歩いて帰宅。伊東の立ち寄り湯を出たのは1時半だったが、ようやく家に着いたのは10時半。とにかく家にさえいれば、朝、どんなことがあっても対応できる。ランチの予約も入っていたので、万が一スタッフが来られなくても一人で店をやろうと思った。7時には起きて店の様子を見て雪かきを始めた。9時に厨房に立った時はもう腰がヘロヘロ・・・温泉に入ってのんびりした分が一挙に吹っ飛んでしまった。今頃はまだ温泉につかっているハズだったのにな。だけど自分で店をやっている以上、アクシデントの時は仕方ないんだろうなあ・・・それに2泊だけでも休みが取れてのんびりできたことを喜ばなくっちゃ。それにしてもすごい雪!店の周辺は20センチ以上積っている。二人のスタッフはこの雪の中でも来てくれたし、お客様も予想以上に来てくださったので、無理してでも店を開けてよかったなあと思った。・・・やっぱり私は働く運命みたい。
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January 18, 2006
定食のメインのお惣菜はボリューム感を出すためにどうしても揚げ物が多くなってしまう。コロッケ類が一番多いのだが、それでも味にバリエーションをつけるために中味はいろいろ変えるようにしている。今日はジャガイモを蒸してからマッシュし、ゴボーと人参のみじん切りをきんぴら風に炒めて中に加えた。醤油の風味がきいている和風コロッケだ。私は揚げ物はソースよりも醤油をかけて食べる方が好きなので、和風コロッケの時は個人的にも嬉しくなってしまう。それにおかげさま農場のキタアカリはとにかくホクホクしていて甘くて美味しいのだ。蒸したジャガイモの皮をむいている時も、包丁や手がでんぷんでネバネバになってしまうくらいだ。最近、ジャガイモを使ったコロッケを作る時、秘かなお楽しみがある。それはほんのちょっとマッシュしたジャガイモを取っておいて、片栗粉を少々加え、小判型に丸めてごま油で焼いてから醤油をジュッとたらす「ジャガイモだんご」を賄い用に作っているからだ。何しろこのジャガイモが美味しいので、特にイモで味が決まると言ってもいいジャガイモだんごにはピッタリ。ほんの一口ずつだけど、いつも賄いの時にフーフー言ってスタッフと一緒に食べている。デザートのイメージからはほど遠いのだけれど、あんまり美味しいから、今度、ジャガイモだんごをデザートにお出ししてみたら、喜んでいただけるかなあ・・・なんて、今日もアツアツを頬張りながらスタッフと話していたところだ。
明日から4日間、ブログはお休みさせていただきます。久しぶりのオフ。年末年始、ビッシリ働いてきた自分へのご褒美に小旅行に行ってきまーす!
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January 17, 2006
よく何で顔を洗っているのですか?とお客様から聞かれることが多い。私は基本的に店にあるものを食べたり使ったり着たりしているので、もちろん使っているのもこれらのオリーブ石けんだ。「アレッポの石鹸」は酒々井の店の頃から定番中の定番としてずっと扱っている。初めてこの石けんを見た時は、これが石けんなんて信じられなかった。だけど無骨な外見と似合わず優しい洗いあがり。千年も前からシリアで作られている製法で、三日三晩オリーブオイルとローレルオイルを釜で焚き、海風を受けながら1,2年熟成させたもの。私はアジアに買い付けに行く時はいつもこの石けんを小さくカットしてビニール袋に入れて持ち歩いている。。「リトルカサブ石鹸」は同じくシリアで作られた月桂樹オイルと綿実油、ヤシ油などで作られた石けん。「パレスチナオリーブ石けん」はパレスチナを支援するために質の高いオリーブオイルやハーブ、石けんなどを国内で紹介しながら現地を訪問し交流を続けているNGO「パレスチナオリーブ」のフェアトレード商品。パレスチナのヴァージンオリーブオイルで作った石けんで使いやすい。いずれも香料や着色料など一切使っていない肌に優しい石けんだ。冬は特に肌が乾燥するので、保湿成分の高いオレイン酸がたっぷり含まれているオリーブ石けんはおすすめだ。洗った後はとてもしっとりとなめらか。
今日はいいお天気だったので、開店と同時にたくさんの方が来て下さり定食は早々に完売。陶芸をやっている方や、里山でフリースペースを開いている方、手打ち蕎麦のお店をやっている方、有機農業研修生の方、私のことをシスターと呼んで下さるアメリカ人の在日パーサー・・・それぞれ魅力的な活動をされているお客さまがたくさん来てくださり、一人一人の方とゆっくりお話できたらもっともっと輪が広がっていきそうで楽しみ。
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January 16, 2006
お米がなくなってしまったので朝のうちに農家さんに取りに行き昼前に店に戻った。風楽で使っているのは松尾町の友人が作っている完全無農薬のミルキークイーン。毎回片道30キロかけて90キロのお米を車に積んでくる。とにかく美味しい玄米なのでいつもお客様から「これ本当に玄米なんですか?」と言われるほど店で一番の自信作がこの玄米ご飯だ。今日は私の留守の間にお弁当配達の注文が入ったので、アスカちゃんは配達に行ってしまい、バタバタしていてデザートまで作る時間がなかったようだ。ストックのクッキーをお出ししていたのだが、それもなくなってしまったので、ランチタイム中に片や定食をご用意しながら、マーガリンを溶かしながらクッキーを焼く準備を始めた(いつもクッキーはランチタイムが終わって店が暇になってから作るようにしている)。今日のクッキーは輸入オーガニック食材を扱う「アリサン」のオーガニック大豆フレークと柚子の皮を細かく刻んで生地の中に入れたサクサクのロッククッキー。いつもこのクッキーにはオーガニックレーズンを加えるのだが、今日はレーズンの大袋のストックが切れていたので柚子を使うことにした。ちょうど焼きあがった頃にお客様のお食事も終わり、何とかギリギリでデザートが作れた。間に合うかなとハラハラだったが、いざ出来上がってしまうと、焼きたてのクッキーをそのまま客席に直行させられるなんて、お出しする方としても嬉しい限り。夕方は成田まで来ていた友人に会いに行く。雑貨のストックをいくつか卸させていただいた。その後買い物をして8時頃に帰宅。何だか慌しい一日だった~。
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January 15, 2006
農家さんからたくさんハネダシの無農薬人参をいただいた。先が割れていたり、虫食いがあったり、折れていたりするけれど、そこを切って料理する分には何の遜色もない。何しろ人参は店の中で一番使う頻度の高い野菜。大半のお惣菜に人参を使うので大助かりだ(だから千葉県内の人参の端境期となる秋はちょっと大変なのだが・・・)。今日はこの大量にある人参を使って人参のコロッケを作ろうと思った。だけど人参には粘性がないからつなぎを何にしようかなと考える。昨日、クッキーを焼く時に入れたオートミールがちょうどあったので、それを使ってみることにした。オートミールは食物繊維やカルシウム、鉄分、たんぱく質が非常に多く含まれている健康食品だ。人参を適当な大きさに切って蒸し器で蒸す。それに塩をふりかけただけでも美味しく食べられるのだが、とりあえずコロッケにするために粗くマッシュする。そこにオリーブオイルで炒めた玉ネギとオートミールを加えてよく混ぜる。隠し味にタイムとオレガノ、ブラックペッパーを少々。あとは溶いた小麦粉をくぐらせてパン粉をつけカラリと揚げてできあがり。本当はちょっと酸味をつけたかったので具にトマトの水煮缶を加えたかったのだが、水分が多すぎるのでやめにした。その分、今日はソースでも醤油でもなくにんにく味のトマトソースを作って上からかけたら、トマトの酸味と人参の甘みが溶け合ってすごく美味しいコロッケになった。新顔のコロッケだけど、これはちょっとやみつきになりそう。コロッケの中味に使った人参は全部で中6本!人参とオートミールで栄養満点のコロッケだ。
昨日ビショビショに雨にあたった分、それを乾かしてくれるかのような久々の晴天!宗吾霊堂の人出も多く忙しい一日となりました。
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January 14, 2006
今朝はヒエを炊いた。私の好きな雑穀の一つだ。たんぱく質、脂質、カルシウム、鉄、食物繊維などがたっぷりの白くてほんのり甘い雑穀。1,5倍のお湯をわかしてよく洗ったヒエを入れ、フタをしてとろ火で15分。10分ほど蒸らしてからフタを開けるとヒエがふくらんで美味しそうに炊けている。私はこのフタを開ける瞬間が好きだ。ちゃんと炊けたかな、水加減はどうだったかな・・・と思いつつカラスの足跡のような「美味しく炊けた証拠」を表面に見つけるといつだって嬉しくなる。玉ネギ、人参、椎茸をみじん切りにしてごま油で炒め、つなぎの小麦粉と一緒にヒエに加えてよく混ぜる。ハンバーグ状に丸めてからオーブンで15分ほど焼いて出来上がり。酒蒸した舞茸にしょうがをちょっと入れて八方だしのあんを作ってハンバーグにかけていただく。初めて来て下さった方が「お肉がないのにこんなに美味しいお食事ができるなんて感激です!」と帰り際に言って下さった。風楽のお客様はレジや客席で「美味しかった~ご馳走さま~」とお声をかけて下さることが多い。そういうお言葉をいただき、作り手としてどれだけ励まされていることか・・・。こんなにストレートに感想をお聞きすることができるなんて幸せだなあと思う。
夕方、灯油が切れてしまったのでホームセンターに買いに行ったら急に雨足が強くなり、ただポリタンクを車に乗せるだけなのにビッショビショになってしまった。その後の帰り道は台風並みの大雨!冬の雨は体が冷えるからイヤだなあ。明日の日曜日はどうか晴れますように!
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January 13, 2006
雪が降りそうなどんよりとした一日。昨日に引き続き今日も早朝から取材に出かけた。この寒さで野菜の生育が悪く葉物もブロッコリーも分ケツネギもみな大きくならないのだと言う。市場の野菜は今冬、高騰しているようだが、いつも行くおかげさま農場の野菜は通年価格だし、注文して分けていただいているので、ここ千葉県内での野菜不足は今までそれほど間近に感じたことはなかった。でも今日、北総台地の畑を見せていただいて、いよいよ県内でも野菜が足りなくなってきそうだなあと実感した。たとえばブロッコリー。早稲のものは大丈夫だったが、その後に蒔いたものは、例年ならとっくに収穫が終わっているはずなのに、寒さが厳しくて未だにお団子くらいの大きさにしか育っていない。もちろんまだ一度も出荷していないそうだ。長いこと農業をやってきてこんなに冷え込む冬は初めてだと言っていた。外で2時間ほど座ってお話していたらあまりに寒くて体が芯から冷えてしまった。今日は若いスタッフ二人に店を任せることにしたので、その後も急いで帰る必要はない。とにかく冷えた体を温めたくて帰りに岩盤浴に行った。私はサウナが苦手で5分くらいしかいられないのだが、岩盤浴ならそう高温ではないので2時間転がってたっぷり汗をかいた。農家さんから貴重な成長途中の小さなブロッコリーと掘りたての人参、そして美味しい減農薬のコシヒカリを分けていただいて3時頃帰宅。久しぶりに子供たちも居たので家の夕食を作ることにした。白米を炊き、ブロッコリーと人参を入れて豆乳のシチューを作った。こんな日は温かい食事が何より。
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January 12, 2006
今日は昼前までが慌しい一日だった。木曜日を休みだと勘違いしていた私は、今日の朝にミレーの取材の約束を入れてしまったのだ。いつも木、金、土曜日は二人体制なので、私が抜けるとスタッフが一人になってしまう。なのに今日、私が店に出なければならない日だということをすっかり忘れていた。せっかくお約束した取材を伸ばすわけにはいかないので、昨日のうちに時間のやりくりを考えた。それで今朝は7時前から厨房に入り、菜っ葉を茹でたりサラダを作ったりとだいたいのことを終わらせてから、8時半には店を出て取材に行くことにした。三里塚を中心に活動している無農薬の野菜を作っているグループ「三里塚微生物農法の会」のメンバーの一人にお会いしてきた。有機農業歴25年の前からお話したかった方だ。お話は野菜の栽培内容だけにとどまらず、空港周辺の農地を利用した大がかりな有機農業のプロジェクトのことにまで及び、とても面白かった。もっとお聞きしていたかったのだが、店には今日、一人しかスタッフがいないので、開店までに戻らなければならない。大急ぎで帰ってやり残した調理を終わらせて、やっとお客様をお迎えする準備ができたのが12時ちょっと前。今日は出足が遅かったし、お客様の数も多くなかったから助かったけれど、こんな綱渡り状態の時間のやりくりなんて、よくないなあと反省。今まではずっと木曜日は自分が店に出なくてもいいというローテーションを組んできたので、今年になってからその体制が崩れ、どうも一週間サイクルの感覚が狂ってしまったみたいだ。今日のサラダはヤーコンをサイの目に切って、蒸したサツマイモと人参の中に一緒に加えたもの。
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January 11, 2006
先日久しぶりにヤーコンを定食の付け合せに使ったら、まだまだヤーコンのことをご存知ない方がたくさんいらして、「これ何ですか?」と聞かれることが多かった。付け合せだったのでメニューにのせられなかったのだが、今日は一つのメニューとして使うことにしたので、店頭の黒板に「ヤーコンと大根のサラダ」と書いておいた。ヤーコンも大根もそれぞれ細めのせん切りにする。大根は塩は振らないで冷水に放ち、パリッとさせる。ヤーコンは色が変わるので、普通は切った後、水に漬けるのだが、それをしないでレモン汁を振りかけておく。それによって甘味が流れ出るのを防ぐことができる。ドレッシングはどんなものがいいかなあといろいろ考えたのだけど、やっぱりレモン味がいいなあと思い、なたね油に酢とレモン汁、塩、こしょうを加えたフレンチドレッシングにした。リンゴやキュウイフルーツなどの果物が入ると、フルーツサラダにもなりそうなレモン味のさっぱりしたサラダだった。だけど問題は写真。ヤーコンと大根だけだと色が寂しくて中々見映えがしないのだ。、とりあえず写真の時だけでもちょっと色を入れようと人参のせん切り少々を飾ることにした。白をキレイに写すことは難しい。温かくなったら草むらの中で料理の写真を撮りたいな。
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January 10, 2006
雪!今朝、起きたら近くの家の屋根が真っ白なので驚いた。朝、一番で銀行に行く用事があったので車が出せるかなあと、ちょっと不安だったけれど、案外積もっていなくてスムーズに発進させることができた。いつの頃からか雪を見ても喜ばなくなってしまった。子供の時はとにかく雪が降ったら嬉しくて、寒さも省みず外に飛び出して行ったものだけど、今はもう雪が降ったら「あーあ・・・」とため息ばかり・・・。午後からはやんだものの、こんな日はお客さんも少ないだろうなあと思っていたとおり、今日は本当に暇な一日となってしまった。でもこういうお天気の時でも店に来てくださる方はいらっしゃるので、有難いことだなあと思う。天候に左右される仕事だから仕方ないのだけれど、今年は寒いので、これからも何度か雪が降りそうでちょっと心配。積雪による農作物の被害も気になる。今日作ったのは残りわずかになったオホーツクのホッケのすり身とジャガイモの煮物。それぞれをサッと油で揚げてから八方出汁で煮た。おかがさま農場のキタアカリはとても甘いので砂糖はもちろんみりんも使わない。全くつなぎの入っていないすり身100%の魚肉だから味にもコクがあって美味しい。ホクホクのジャガイモがすり身の味とからまって、何とも美味しい煮物になった。
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January 09, 2006
煮物の定番である里芋だけど、カレーやシチュー、コロッケなどにも活躍してくれる。里芋のコロッケなんてちょっと聞き慣れないけれど、あのねっとり感が美味しさの秘密。でんぷん質が多いけれどローカロリーなのも嬉しい。それにぬるぬる物質は血圧や血中のコレステロールを下げる効果や脳を活性化する効果があると言われている。さらにお腹の調子を整えてくれるし、食物繊維も多いので、便秘の解消にも役立つという女性の味方。このコロッケは洋風にしないで、ゴボーや長ネギ、人参のみじん切りをゴマ油で炒めて和風仕立てにした。だからソースよりも醤油を添える。
里芋にはもう一つ忘れてはならない働きがある。最近は若い頃に比べて激しく動く機会が減ったので、打ち身や捻挫などをすることも少なくなってきたけれど、おっちょこちょいの私はしょっちゅうあちらこちらにアザを作ったり、知らないうちに足腰を痛めてしまうことが多かった。その時にシップ代わりに使っていたのがこの里芋だ。里芋の皮をむいてすりおろし、生姜のすりおろし少々と小麦粉を入れて混ぜていく。それをガーゼの上に伸ばしてシップのように患部に貼り付ける。里芋の持っている消炎効果で痛みと腫れを軽減してくれるのだ。私は市販の薬というものを一切使わないので、何かあった時も野菜や野草などの力を借りながら体を整えてきた。ケミカルなものに比べると効き目はゆっくりだけど、副作用がないので安心して使うことができる。いろいろな民間療法のことをもっとお知りになりたい方は東城百合子さんの「家庭でできる自然療法」の本がオススメ。困った時のお助けマン。我が家のバイブルにもなっている。
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January 08, 2006
サッチーがヤーコンを持ってきてくれた。サッチーの友人が家庭菜園で作ったヤーコンのお裾分けだ。ヤーコンは大好きな野菜だが手に入りにくいので、最近は使う機会がなかった。外見はサツマイモのようだが、皮をむくと透明なシャキシャキした塊になる。甘くて独特の歯ごたえがあってサラダにしても天ぷらにしても美味しい野菜でレシピも驚くほどたくさんある。何しろ生でも加熱しても食べられる不思議なイモなのだ。原産国はアンデスでイモのように見えるがキク科の野菜。ヤーコンの中にはフラクトオリゴ糖やフラボノイドなどのポリフェノールが大量に含まれており、優れた健康野菜としてここ数年注目されている。しかも食物繊維たっぷりでローカロリー。やじりのような形をした葉は苦いけれど、カテキンやミネラルが豊富に含まれているので、お茶としても利用されている。ヤーコン研究会があったり、ヤーコン専門のサイトがあったりもするほどマニアックな?存在のようだ。2年ほど前にヤーコンを栽培している農家さんの取材に行ったことがあるのだが、強靭な生命力のイモで、茎は背の高さが2メートルくらいに成長して地面の中にできるイモを掘るのがとても力仕事だとお聞きした。今日はそのヤーコンを定食のメインのお惣菜の付け合わせにした。と言っても片栗粉をまぶしてさっと揚げただけで甘くて梨のような味がする。サラダにする時は色が変わりやすいので切った後に水にさらしてすぐレモン汁をかけておくのがコツ。
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January 07, 2006
今日は成田市内にある自然食材のお店あいりん堂さんの勉強会の日で、朝からおむすび作りに追われた。あいりん堂さんでは毎月、食事や健康に関する勉強会を開いていて、その時のおむすびを風楽に注文して下さる。同じ成田市にあって、玄米や安心して食べられる食材、無農薬野菜などを販売しているお店なので、お客様を紹介していただくなど姉妹店のように?親しくさせていただいている。一人分2個のおむすびとお新香と青大豆をズラリと並べた経木の上に乗せて包んでいく。経木はぬれ布巾で軽く湿らせると割れにくくなって包みやすい。お弁当箱などプラスチック製の包材が多い中で、おむすびくらいはゴミにならないようにお持ちしたいと思っていたので、包材屋さんで経木を見つけた時はすごく嬉しくなってしまった。以来、ずっとおむすびは経木でお包みしている。通気性がよくてほどよい湿度を保ちながら雑菌もつくにくいのでおむすびを包むのには最適な素材だ。
今日は夕方、小田原から友達が遊びに来てくれて、先ほどまで一緒に店で飲み食いしていた。大手新聞社の記者をしている人だ。私の友達の中では唯一のサラリーマン。でも私と友達になるだけあって、多分会社の中では変わり者?なんだろうなあ。本が好きでいつか会社を辞めて古本屋の店主になるのが夢だなんて言っているくらいだもの。私のやっていること(特に失敗談!)をいつも面白そうに聞いてくれるし、何でも「美味しい美味しい」と言ってたくさん食べてくれる。だから今日の私は料理を作りながらもほとんどしゃべり通しだった。仕事が終わった店の中で好きなCDを流し、親しい友達と一緒にご飯を食べながらあれこれと話している時間が私はとても好きだ。それにしてもこれから小田原まで、あの酔っ払った体で無事に帰れるのかなあ・・・。
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January 06, 2006
今日は若いスタッフ二人に店を任せて私はお休みを取ることにした。12月の中旬に一度休んだきり、店に出ていない日もずっと仕事をしていたりで全くお休みがなかったので、さすがに体も疲れてきて本当はとてもゆっくりしたかった。でもミレーの取材が入ってしまい、午前中は栗源町の農家さんまで行くことになった。午後は税務署に人件費の給与支払いの申告をしに行かなければならなかったのだが、まだその書類が完成していなかったので、ランチを食べながら書類を仕上げることにした。場所こそ変わったけれど、これじゃ仕事をしているのと同じだなあと苦笑い・・・。今日行ったのは成田市のはずれにある竹やぶに囲まれたお蕎麦屋さん「初音庵」。150年近く前に建てられた茅葺屋根の古民家をそのままお店に使っているので、寒いけれど雰囲気はとてもいい。そば粉は石臼挽きで、出汁もきちんとひいてあるとても美味しいお蕎麦屋さんだ。前にも一度行ったことがあるのだが、市内からかなり離れた場所にあるので、その後は中々行く機会がなかった。でも年末に年越し蕎麦も食べていないことだし、この頃、食べ過ぎ気味なので、さっぱりしたお蕎麦が食べたくなったのだ。成田市と言ってもちょっと走ればもう利根川。そんな場所でもわざわざお蕎麦を食べに来る人たちが大勢いるコダワリのお店だ。いつかそばのフルコース?(蕎麦遊膳)を食べてみたいなあと思っているのだが、何人かで予約しなければならないので中々実現できない。「きちんとしたモノを作る」。そんな当たり前のことをしているお店が本当に少ないので、店主のコダワリが貫かれた筋の通っているお店に行くと、襟を正される思いだ。
そんなこんなでとてもお休みとは言えないお休みだったが、夕方、図書館へ行って久しぶりに新しい本たちをたくさん借りてくることができただけでも嬉しい一日。さあ今夜はどれから読もうかな。
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January 05, 2006
お正月に作る紅白ナマスは大根と人参で、めでたさを象徴しているだけでなく、お餅などをついつい食べすぎてしまうお正月の胃腸を休める働きをしてくれる。大根に含まれるでんぷん消化酵素アミラーゼは食べ過ぎの方への強い味方。たくさん摂りたいので、この時期はけんちん汁やサラダにもよく使っている野菜だ。今日のサラダは何にしようと思っていたところ、ナマス風にした大根と人参に、玉ネギと蒸したサイの目切りのサツマイモを加えてみた。どんな味になるかちょっと心配だったのだが、二杯酢にオリーブオイルを加えてドレッシング仕立てにしたら、すごくよく似合った。サツマイモの黄色と人参のオレンジ、大根の白色の彩りもとてもキレイ。それにシャキシャキの生野菜と、ホクホクの温野菜を一緒に和えるというのは、案外いい組み合わせのようで、作ってみてからその美味しさを発見。
今日から本格的にお仕事が始まったようで、街の中もいつもどおりの交通量に戻ってしまった。1月いっぱい宗吾霊堂の駐車場が1日500円と有料になるので、(ちょっと出し入れしにくいですが)店の前の車寄せが空いている時はどうぞ車をお止めください。それにしてもお正月が一段落した1月中旬から2月にかけて、飲食店は一番厳しい時期になる。これから気持ちを引き締めてしっかりやらなくては・・・。
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January 04, 2006
今日の定食にお作りしたメインのお惣菜はテンペのコロッケ。テンペというのはインドネシアの大豆発酵食品で、2、3年前から人気が出てきて、今では近くの普通のスーパーでも見かけるようになった食材だ。テンペ料理専門の本まで出版されたり、各新聞の家庭欄でも何度かテンペのことが掲載されている。風楽では定番料理としてテンペのマリネをお作りしているが、これは片栗粉をまぶして揚げたテンペを梅酢や玉ネギのすりおろしで作ったマリネ液の中に野菜と一緒に漬け込んだものだ。定食と同じ副菜をお付けしてメインだけテンペのマリネにしたものをテンペ定食として定番メニューにしている。今回は暮れに仕入れたテンペがたくさんあったので、それをキタアカリというジャガイモをふかしてマッシュしたものの中に加えてコロッケにした。おかげさま農場のキタカアリはめちゃめちゃ甘いので、玉ネギではなく長ネギと椎茸、人参などを一緒に炒めてしょうゆ味にした。テンペはイソフラボンがたっぷりで特に女性の更年期障害の予防効果があると言われている健康食品だ。納豆ほどクセがなくて食べやすい。コロッケにしたらジャガイモとテンペの香りがとても似合って、ホクホクの美味しさ!ちょっとコストがかかるのが難点だけれども、食べただけで体にいい~と感じられるコロッケなので、何だか嬉しくなって、1パック全部をコロッケに使ってしまった。だから今日、明日のコロッケはちょっと贅沢な味。
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January 03, 2006
今日で3が日も終わり、忙しいお正月はとりあえず一段落した。松の内の間はお正月の特別メニューにしているが、明日からはそれほどの人出にはならないだろう。今日は穏やかな一日で久しぶりに道行く人たちの足取りも軽いように思えた。北風が強いとどうしても縮こまって俯いて歩いてしまうことが多いけれど、温かい陽射しが差し込むと気分も前を向いて颯爽と歩きたくなってくる。まだまだ寒い日が続きそうだけれど、そんな中でも寒さの中休みの日がちょっとでもあると嬉しくなってくる。
元旦から始まった鈴木新一さんの作陶展。鈴木さんは地元成田で登り窯を持つ陶暦20年になる陶芸家。昨年、作品の写真を撮らせていただくために鈴木さんの工房である「土室窯」をお訪ねしたが、とても静かな里山で成田市にもこんな場所があったのかと驚いてしまった。鈴木さんは脱サラして陶工を目指すために会津本郷焼きの窯元で修業。その後、故郷に窯を開いた。炭火彫文焼きと言って、曲線を掘り込んで表情をつける作品を得意とされている。とても丁寧に作られていて、細かな始末も美しい。シンプルで何にでも合わせられるお皿と花器を中心に展示しているので、お時間のある時にでも見にいらしてくださいね。20日まで。
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January 02, 2006
暮れからお休みなしでずっと仕事をしていたせいか、元日の忙しさを終えてほっとしたせいか、今日は思いっきり朝寝坊をしてしまった。朝、宗吾霊堂の鐘が5時半になって目を覚ましたが、もっと寝ていようとゴロゴロしていたら、そのまま寝過ごしてしまってスタッフが呼びに来て起こされた。言い訳するわけではないけれど、こんなことは初めて。さすがに年のせい・・・?。そのままお店を開けるとお茶も沸かさないうちから、お参りのお客様が来て下さって大慌て。お迎えする側としてはもう少しゆとりを持たなければ・・・と反省。
あいにく昼前から雨が降り始め、人出が少なくなってきたので、ちょっと店を抜け出してパソコンに向かうことにした。昨日のこの時間とは大違い。今日は昨日よりもう少し効率よく厨房の中を回したいと思って、鍋の配置などいろいろ工夫したのだが、このお天気で昨日ほどの忙しさにはならないようだ。通常の定食のメニューはお正月の期間はとてもお作りできないので、松の内の間は定食のおかずをちょっと減らして値段もお下げしている。それでも野菜はたっぷり食べていただきたいので、具沢山のけんちん汁を定食にお付けしている。ゴボーや大根がよく煮えて野菜の香りが美味しいけんちん汁。うちはお雑煮もこれだ。単品でもお出ししているが、昨日は本当によく注文していただいた。店で一番大きな寸胴は普段、使っていないけれど、秋のお祭りと、お正月、収穫祭の時だけは倉庫から出してきて大活躍してくれる。一度作ったら重たくて動かせないのが難点だけど、大なべでたっぷり煮たら、それだけでも美味しくなるから不思議。
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January 01, 2006
新しい年が始まった。たった今、店の片づけを終えて家に戻ったところ。今日は忙しい一日だった。あいにくのお天気で午前中はほとんどお客様もなくて、今年のお正月はもしかしたら暇なのかなあ・・・なんて思っていたのも束の間。1時半を回ったところから次々にお客様が来て下さり、オーダーが途切れなかった。もしかしてこれは足跡効果かも・・・?。でもさすがに立ちっ放しで動き回っていたので今日はちょっと疲れた。これからお雑煮を食べてたまっていた新聞を読んでお風呂にゆっくり浸かろうっと。
今朝、まだお店を開けないうちに宗吾霊堂にお参りに行ってきた。元旦の早朝は初詣客もまだ少なくて、のんびりした境内を一人で歩く。ご縁があって、この場所に辿りつき、お店を開かせていただいたことを感謝しながら、今年もまた自分にとって必要なことをやらせていただけるようにと、お願いをしてきた。人は生きている限り、変わり続けていくし、成長し続けていくものだと思う。人生に次々起こる出来事は必ずしもいいことばかりではないけれど、課題を与えられてこそ、人は成長できるのではないだろうか。昨年の私よりも今年の私が好きだと言えるような、そんな年のとり方をしたい。肉体的にはできなくなっていくことが、これから徐々に増えていくのかもしれないが、年を経てこそ、初めて見えてくるものもあるはず。それらを丁寧に感じ取りながら、より深く物事を受け留められる人になりたいと思う。そして夢を忘れずに楽しく暮していくことができたなら・・・。元旦というのはそういう真摯な思いをほんの一瞬だとしても抱くことのできる貴重な一日。全ての人の心に夢を。実り多い一年になりますように!今年もどうぞよろしくお願い致します。
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