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July 18, 2006

美味しい野菜の元は堆肥作り

Dsc07995夕方から取材に行った。やむと思っていた雨が夕方になってもやまなかったので「どうするべ?」と農家さんからケータイに電話がかかってきた。でも私はタオルを持って長靴を履き雨でも取材ができる準備をして、もう畑に向かって走っていたので、「雨の中でもよかったらお願いします」とお答えした。カボチャ畑でカサをさして写真を撮っていたら「こんなカッコで仕事している農家なんかいねえべなあ」と大笑い。その後も雨は降り続いたので私の車に乗っていただいてお話をお聞きするなど、いつもと違った取材になった。
畑のちょっと先に堆肥を積んでいる場所があった。堆肥の山に手を突っ込むと中の方はまだ温かかった。空港の近くに住み「小泉循環農場」をやっていらっしゃる小泉英政さんは著作「みみず物語」の中で、膝を痛めた時、温かな落葉の堆肥の中に入ったら天然の酵素風呂のようで気持ちよかった・・・と書かれていた。それを読んだ時、何で堆肥の中が温かいのだろうかと不思議で仕方なかった。
私が農家さんに行き始めたばかりの頃、「タイヒ」と聞いても何だかよくわからなかった。畑の脇に無造作に積み上げられた山があるのには気が付いていたが、それが野菜を育てる上でとても重要な役割を果たす堆肥だということは知らなかったのだ。一般に肥料を大きく分類すると有機肥料と無機肥料に分けられる。有機肥料(堆肥)は動物の糞や、草、わら、落葉などの植物を原料に作られ、化学肥料は無機物を主成分とし工場で化学的に作られている。
堆肥は原料を積み上げて時々切り返しをしながら時間をかけて有機物を発酵、分解させたものだ。土の中にはいくつもの微生物がいて原料である有機物を食べながら分解していくのだが、その時、活発に働いている微生物の呼吸により堆肥の温度が上がっていく。今日の農家さんの堆肥は鶏糞とすくも(お米の籾殻)が主な原料になっている。もうほとんど匂いもなくサラサラとしているのだが、まだ温かいということは発酵が終わっていない証拠。この後、完全に発酵した堆肥を土の中に入れてしばらく寝かせてから、作物の植え付けがよくやく畑で始まるというわけだ。いい堆肥が入った畑の野菜は美味しい。だから農家さんは作物を育てながら堆肥作りにも余念がない。
東京で生まれ都会で育ってきたから、有機農業のそんな基本的なことさえ知らなかった私が、なぜか今は有機野菜を使って料理をする仕事をしている。堆肥を見れば自然とその中に手を突っ込んで温度を感じ発酵の度合いを確かめたくなる。この小さな山に住む微生物が今度は畑に運ばれてどんな働きをしてくれるのだろう。土の中の不思議なメカニズムは驚くことばかり。

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