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July 27, 2006

私市醸造~酒粕から酢を作る~

Dsc08044大きな杉の木の桶。一体何が入っているのかおわかりだろうか?
今日は朝からミレーの取材で鎌ヶ谷市にある私市(キサイチ)醸造へ行ってきた。大正時代から食酢製造を始めた千葉県を代表する食酢メーカーだ。寿司の美味しさの決め手となるのは寿司酢。大阪寿司は米酢を用いるが江戸前寿司は酒粕を原料とする酢を用いるのが主流だと言う。その酒粕は3年間熟成させてから初めて酢の原料となる。そんな伝統的な木桶造りを今も守り続けている私市醸造の工場の中を見学させたいただいた。この樽の中には酢が入っており、ほのかに杉の木の香りのついた上品な酢に熟成されるのを待っている。写真だと大きさがわかりにくいのだが、実はこの樽、人間の背よりも高く、容量は三十(5500ℓ)もある。一番古いものは竹で編んだタガを使っている桶もあり、工場に入る階段の所には古くて分解されてしまった樽板が並べてあったが、桶の回りの板の厚さは3センチ、底板になると12センチもの厚さの木を使っているのだという。古いもの好きな私はかつて知り合いの漬物屋さんから直径1mの100年前の木樽をいただいたことがある。板と板を竹のダボでつなぎ、タガはもちろん竹で編んだもの。すごく貴重なものだったけれど、引越しの時に分解せざるを得なくてバラバラにしたら、元に戻せなくなってしまった。その板もやはりかなりの厚味があったので、私は階段に並んでいる樽板からも目が離せなかった。歳月を経て変化してきた木の色合いや肌触り。そして実際に使われてきた道具としての価値・・・スゴイなあと思う。
そういうものを大切にしながら今も食べるものを作っている・・・それだけでもうここから生み出される酢は美味しいに決まっている、なんて言ったら乱暴だろうか。
「どんなに温度管理をしっかりしたとしても最後は人の手で出来上がりの状態をみていくんですよ・・・」。
一つの食べ物を長い間、ずっと丁寧に作り続けていくという技。どんなに産業が発展したとしても、そういう製法を決してなくしてほしくないし、私たちもそうやって作られてきたホンモノの食べ物を食べ続けていきたい。

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