October 29, 2006
いつも利用している生活クラブ生協の国産大豆のおからを昨日もたくさん買いに行ってきた。今日は朝からおからのケーキを焼いた。パウンドの中におからを豆乳と合わせてから混ぜて込んでいくのだが、ほんのりした甘さのある美味しいケーキになる。大豆特有の豆臭さもなくて食べやすい。
今日の夕方から北海道に行く。向こうはもう雪が降ったようだ。寒そうだな。私がいない間のストックをたくさん作っておこうと、昨日はカレーをたっぷり煮て、今朝はおからケーキを焼きながらあんこを煮た。空いたコンロで大豆を煮て明日用の大豆ハンバーグを作った。昨日の夕方は野菜を多めに買いに行き、食材の備品も多めに揃えておいた。どこかに旅に出るというのは私の楽しみだが、その間も店は開けているので、出かける前はいつもやらなくてはならないことが山積みで準備することが多い。
多分、留守中のことをアレコレ考えるともう心配になってきて、普通の自営業者はそこまでしてお休みを取らなくてもいいやと、断念してしまうのだろうけれど、私は仕事も生活も同じくらい楽しみたいし大切にしたいと思っている。それを実現できるような働き方がしたかったので、組織に属さず自分で仕事を創っていく生き方を選んだのだから。一人の個としていい時間を持つことができたら、絶対にそれは仕事に反映させていくことができる。特に自分を表現しているようなお店であればなおさらだ。
逆に言えば、充実した自己の内面を見つめるような時間さえ持てない生活をしていたら、いい仕事なんてできるわけがないと思う。仕事というのは決してパンを買うためだけの道具ではない。仕事を通してどれだけ自分自身が成長できるか。そして豊かに生きていくことができるのか・・・。
そんなことをいつも考えているのだけれど、実際には日々のやりくりと、自分にかかってくる仕事量の煩雑さに音を上げそうになることも多い。贅沢な旅なんて縁がなく未だにバックパカーのような貧乏旅行しかできないし・・・。でも何かをしたいと思えば忙しくなるのは当たり前のこと。やらなければならないことを片付けた時、初めて休息ができるのだろう。私にとってはその果てに手に入れた時間こそが本当に贅沢な時間なんだろうなあと思う。
・・・というわけで昨日からずっと忙しく、今日も店で食事を作りブログを書き、2時過ぎに駅に向かうという慌しい一日にだったけれど、これから北海道に行ってきます。4日ほどブログはお休みさせていただきます。
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October 28, 2006
昨日は河口湖まで行ってきたんだっけなあ・・・なんて思いながら寝ぼけ眼で時計を見たら8時半!慌てて飛び起きた。一度、6時前に目が覚めたのだが、今日はそのまま眠ってしまったようだ。いくら前の日に寝るのが遅くなっても、朝方に一度目が覚めたらもう寝られないのに、昨日は長距離の移動でさすがに疲れていたのかな。
木曜日に取材に行った農家さんからブロッコリーをたくさんおみやげにいただいた。今日はそれをたっぷり使おうと決めていた。それでオートミールを戻して、その中にブロッコリーを刻んでコロッケを作ることにした。
このブロッコリーは茎も繊維が少ないので丸ごと全部食べられる。茎の部分はみじん切りにして、玉ネギや人参と一緒に炒め、穂先の部分はゆがいて大きめに刻んで、それぞれオートミールの中に入れて丸めた。茎の部分は触感を残して歯ごたえを楽しみたかったからだ。炒める時はにんにくとブラックペッパーを加えた。
切り口が緑色でとてもキレイ。一口かじるとブロッコリーの青い香りがしてきた。ビタミンCとカロチンの匂いなのだろうか。酸味のないブロッコリーのような野菜にビタミンCがレモンの2倍も含まれているなんて、意外な気がするのだが・・・。
今日はカレーも仕込む日だったので、ブロッコリーの茎をたっぷり刻んで玉ネギと一緒に炒めた。キャベツもあったので芯の部分をそれに加えた。野菜の軸や芯や茎というのは、ともすれば捨ててしまう場所だけど、使い方次第で本当によい旨みを引き出せる。拾いモノや捨てられたモノの中から宝を探し出すのは私の得意技!もちろん出来上がったカレーもすごく美味しかった。夏場はずっとキャベツやブロッコリーが手に入らなかったので、久しぶりに出会った野菜たちを見て、いちだんとそう思うのだろう。やはり捨てるモノには福がある・・・?。
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October 27, 2006
仕事柄、いろいろなお店で食事をすることが多い。よそのお店の味付けやメニュー、価格、盛り付けなどを少しでも店の食事作りの参考にしていきたいと思っているからだ。でも中々本当に美味しいと思えるようなお店に出会う機会がない。河口湖にあるマクロビオティックの宿泊施設アルカンシェールに2年ほど前に行った時、そのお食事のすばらしさに感動した。今まで食べたどのお料理よりも美味しいと思った。そのことをスタッフに話したら、いつかみんなで行きたいねということになった。店には休みがないので今まで行く時間が取れなかったのだが、早めに店を閉めてワゴン車で往復すれば、強行軍ではあるけれど行けそうなので予定を立てることにした。
そして今日、「研修のため2時半で店を閉めさせていただきます」という張り紙を入り口にはって、現スタッフ+かつてのスタッフ総勢8人でアルカンシェールに行ってきた。運転は名ドライバーのレイコちゃん。スタッフ同士はとても仲がいいのだが、年末に我が家で忘年会をやるくらいで、いつもは休みがバラバラなのでみんな一緒に出かけることはまずない。それが一台の車に勢揃いしたものだから、道中は賑やかで笑い声が絶えずまるで遠足のようだった。4時間かけてアルカンシェールに着き、待望のお食事をいただく。箸付から始まって前菜、吸い物、向付、焼物、煮物、揚物という精進懐石料理だったが、どれもキレイな器に盛り付けられて運ばれてくるたびに蓋を開けるのが楽しみ。「何だろう?コレ」と素材を吟味しながら、ゆっくりと一口ずつ丁寧にいただいた。どのお料理も手間がかかっているものばかり。2年ぶりに食べたお食事は期待を裏切らない素晴らしいものだった。もちろんスタッフ一同みんな感激!
偶然にも河口湖畔で今日から始まった紅葉をライトアップした紅葉祭が行われていたので、帰りにはそこの出店に立ち寄って、1時頃に無事に帰ってきた。昼過ぎから河口湖まで行って日帰りで戻ってくるなんて、無謀な計画だったけれど、すごく満ち足りたお食事に心も体も癒された。作り手の思いが伝わるお食事。目も心も楽しませていただけるお食事。マクロという限定された条件の中でここまで満足できるお食事を食べられる場所を私は他に知らない。板場をリマクッキングスクールの松本光司校長先生が担当されているからこそだろう。遠路も苦にならないほど本当に心温まるお食事だった。素敵な一日をありがとうございますと手を合わせて眠りにつこう。
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October 26, 2006
今朝はブロッコリーの生産者さんの取材に行くので7時半に家を出た。旭市にある生産組合「旭愛農」のメンバーの一人だ。広い畑にブロッコリーが元気よく育っていた。帰りがてら収穫祭のチラシを渡すため農家さんを2軒ほど回ってきたら、キャベツや人参やカボチャなどをいろいろいただいた。店に帰って車から降ろしたらこんなにいっぱい!(写真)
昼過ぎに神奈川から七沢農園の弓木野さんという方が訪ねていらした。9年ほど有機農業をやってきたが、畑にバイパスが通ることになり立ち退かなくてはならず、移転先を千葉か茨城方面に探しているとのこと。お会いするのは初めてだったが、ネイティブなものを身近に感じながら、パーマカルチャーやバイオダイナミック農法など本当に様々な活動に取り組んでいる方だったので、とても面白くお話させていただいた。彼がこの周辺で農業ができるように、どなたか地元の農家さんをご紹介できないかなと思いたち、午後から何件か周辺の農地をご案内することにした。
私がいつも行っているくりもとミレニアムシティの隣りにあるくりもと地球村にも行ってきた。ステイしながら農業体験ができたり、研修生を受け入れたりと幅広い活動をしている施設だ。もしかしたら弓木野さんの移転へのヒントがここにあるのかもしれないと思って場所だけご案内するつもりだったが、ちょうど代表の佐藤さんがいらしたので、館内でお話をさせていただくことになった。佐藤さんを交えて一日の終わりに行われる研修生とのミーテイングにも参加させていただき、真剣に農業に取り組んでいる姿勢を垣間見ることができた。木で作られた建物は宿泊もでき食事をする場所もある。弓木野さんも他所の施設で研修生を経験したことがあるので、地球村の環境のよさにとても驚いていた。そして何よりこの北総地域にこんなにもたくさん有機農業をやっている方がいるということに感動されていたようだ。今日、初めてお会いしたけれど、きっと千葉にご縁のある方になるような気がしている。真面目に有機農業に取り組む方がまた一人、この近くに住むことになるかもしれない。千葉がどんどん面白くなっていく。
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October 25, 2006
今日はパン教室の日。パン教室では毎回、違った種類のパンを焼いていくのだが、今まではクルミカマンベールパンやベーグルなど、どちらかと言えばパンとしても人気があるものを選んできた。白神こだま酵母という天然酵母を使っているが、この酵母は国産小麦の風味ととてもよく似合う。反面、デニッシュのようなお菓子的なパンとの相性は今ひとつという感じなので、作るパンも講師をしてくれる友人と相談しながら甘みの少ないものを中心に選んできた。
今日のパンはカンパーニュ。天然酵母パンとしては一番、どっしりとしていてシンプルで小麦の風味がわかるパンだ。でも他のパンに比べると地味なせいか?今回の参加者は今までで一番少なくたったの2名だけ。パンの人気で参加者数が決まるのかねえ~なんて友人と話しながら、今回は人数が少ないので、教室をやるかどうかも含めて相談したら、「私はパン教室の時、風楽のご飯を食べるのを楽しみにしているし、行くのもすごく楽しみにしているので、一人だけでも参加してくれる人がいるならやろうよ!」と言ってくれた。なんて嬉しいことを言ってくれる人だろう。講師のお礼を参加者の人数で決めているので、人数が少ないとお礼も少なくなる。それが私としては申し訳ないなあと心配していたのだが、そんなことも杞憂に終わったようだ。
今回、友人は酵母を一工夫をして、ライ麦粉でサワー種をおこし、それを白神酵母と併用して生地を仕込んでくれた。同じ生地にライ麦を入れたもの、オレンジピールや胡桃を入れたものと3種類作ったので、ましてカンパーニュは大きいので焼くのに時間がかかって、今日は時間通りに終わらなかった。でも人数が少なかった分、とてもゆっくりと学べるクラスになったようだ。
写真は今日、焼いたパンの盛り合わせ。焼きたてのカンパーニュの外側の皮がパリッパリですごく美味しかった。次回のパン教室は11月29日(水)4時から7時まで。クリスマスに向けてのシュトーレンを焼くので、よかったらぜひご参加ください。もちろん焼きたてパンと一緒にオーガニックのお惣菜もご用意させていただきますので、たくさん召し上がってくださいね。
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October 24, 2006
風楽では種類は多くないけれど、いくつか定番のケーキを作っている。国産小麦粉と素製糖を使い、野菜のケーキの場合は無農薬野菜を使ってもちろん全て手作りしているものだ。その中で最も人気なのがこのチーズケーキタルトだ。さわやかなレモンの酸味と濃厚なクリームチーズがほどよくマッチしていて、とても美味しい。飽きずに何度でも食べられる味だと思っている。このチーズケーキはサッチーの十八番で他のスタッフはサッチーほど手早く上手に焼くことができない。
今日、ミレーからケーキ販売のお話がきた。2年前に無農薬のムラサキ芋を使ってオリジナルのケーキを開発した。ネット販売というのは対面販売ではないので、普通のお店に比べるとお客様の顔も生産者の顔も見えにくい部分がある。幸い私はミレーでずっとライターをしているし、毎週、農家さんに取材に行きメルマガを書いている。自然食レストランをやっていることや私の顔までも?ミレーのサイト上で公開している。そんな気軽さもあったのか、しばらく何種類かのケーキをミレーで販売していただいた。
その後、スタッフの交代の時期と重なり、通常業務の他にケーキを作ることが厳しくなってきて、昨年は納品できなくなってしまった。そして今年。「またあのケーキの取り組みをやりませんか?」というお声をかけていただく。さらにチーズケーキなど新しいケーキも取り組みたいとのこと。
風楽で作っているこのチーズケーキは輸送に適した形ではないので、このままの状態での納品は無理だ。新しい取り組みとなると輸送に耐えられる型を考え、それに合わせた分量を決めて、そこからいつでも同じ味が出せるレシピを新しく開発し、原価を割り出す・・・など考えなければならないことがたくさんある。
そういう商品のシステム化というのが実は私が一番苦手とするところだ。いつも思いつくままにあれこれと好きなモノを作っている方が私の気質には合っている。でもこういうお誘いがあったということは、その苦手とする自分の仕事面での課題に取り組んでいきなさいという流れなのかなとふと思った。きちんと計画を立て分量を決めて採算ベースにのせることをシュミレーションしていくことは、決して無駄な労力にはならない。美味しくて安心して食べていただけるものを、店だけでは出会うことのできないネット上でのお客様にお届けしていくこと。そんな機会をまたいただくことができたのだから、これはもうがんばるしかない・・・ということなのだろうな。さっそく試作してみよう。
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October 23, 2006
グルテンミートと並んでもう一つ、肉の代わりに風楽でよく使う素材がある。商品名はタプロと呼ばれている乾物状の大豆と小麦のタンパクだ。乾物なのでぬるま湯に戻してから使うのだが、ほんの100gもあれば4人家族のお惣菜としても充分な量になる。タプロを美味しく使うコツは必ずぬるま湯できちんと戻すことと、下味が何も付いていないので戻した後、水気を切って生姜醤油などに漬け込んでから使うこと。触感が鶏肉そっくりなので、知らないお客様はお肉と間違われるほどだ。今日は生姜醤油と酒で下味をつけたタプロに片栗粉をまぶして唐揚げにした。ボリュームを出すために、薄味で煮た里芋も一緒に揚げて、上から人参、玉ネギ、シメジ、ピーマンなどを炒めて作った野菜あんをかけてお出しした。野菜たっぷりのメインでとても美味しかった。
昨日から収穫祭のチラシをレジ脇で配り始めた。なるべく私もレジに出るようにして一人一人のお客様に自分がなぜ収穫祭をやるのかきちんとお伝えしていこうと思った。
今日はほんの少しですが11月18日に行う収穫祭への思いを書きます。
食べるものや素材にこだわった店をやるのであれば、本来は自分で作った野菜で料理をするのが理想だと思うが、現実に今の私には畑もないし、作物を作る時間もない。だから野菜やお米は信頼できる農家さんから分けていただいている。野菜やお米を作ってくださる方なくしては今の私の仕事は成り立たない。農家さんが汗水たらして作ってくださった作物に感謝しながら大切に使わせていただく・・・というのは仕事をしていく上での大前提だ。
その上で野菜を丸ごと無駄にせず使いきること、素材の美味しさを生かせる料理をきちんと作り続けていくこと、そしてその美味しさを皆さんにお伝えしていくことが、私のような店の役割なのだと思っている。いつも食事にお出ししている風楽の野菜を作っている農家さんの顔が見えたら、もっと食事も身近なものになるだろう。一年で一番美味しくってたくさんの野菜やお米が収穫される実りの秋に、そんな農家さんと皆さんが直接交流できる場ができたらと思って収穫祭を企画することにした。日中は野菜の即売など模擬店を予定している。
もう一つ、4時からの集いについては、「おかげさま農場」代表である高柳功さんのお話と、友人である「香音天」のユニットによるジャンベと笛のコンサート、そしてけんちん汁とおむすびで皆さんとの交流会を予定している。こちらの方は農家さんからのメッセージを皆さんにお伝えしていくこと、そして、日頃、風楽のご飯を食べて下さっている方に感謝の気持ちをこめて、今年の五穀豊穣を祝う音楽と、大地の恵みたっぷりのシンプルなお食事をお届けできたらと思っている。参加費は1500円。これは皆さんへの「ふるまい酒」ならぬ「ふるまいご飯?」のつもりで設定させていただいた特別価格だ。
・・・そんな気持ちから収穫祭をやらせていただこうと思いました。楽しい場になるようにいろいろ計画していますので、どうぞ遊びにいらしてくださいね!詳細はサイトのイベント案内をご覧ください。
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October 22, 2006
ようやく新米が登場した。早いものだと8月末からもう新米を出荷しているところもあるので、随分と遅い新米なのかもしれない。特に風楽のお米を作ってくれている友人は旧暦に合わせて農作業をしているし、時流にのった仕事をしていくような人でもないので、収穫できたというお知らせが届くまではひたすら待つしかない。そして今日からいよいよ新米を炊くことになった。
私たちの賄いはだいたい残りご飯で済ませているのだが、今日は今年初めてのお米だから、圧力鍋を開けて炊きあがったばかりのご飯をみんなでよそっていただくことにした。一口目を口に入れる時、思わず「ありがとうございます」と手を合わせた。農家さんからお米や野菜を分けていただかなければ、私の仕事は成り立たない。特に風楽の玄米は皆さんからも「こんなに食べやすい玄米があったなんて知らなかった」と言っていただけるほど、美味しいお米だ。ミルキークイーンという品種で、コシヒカリに比べて知名度は低いけれど、モチモチっとしていて冷めても美味しいのが特徴だ。
圧力鍋に浸水した玄米を入れて手の平をのせ水加減を決める。フタをする時、いつも「美味しく炊けますように」と一呼吸。そして蒸らし時間が終わってフタを開ける時はいつもドキドキ。ふわーっとした湯気が立ちのぼり、炊きたてのお米の匂いがする。「美味しく炊けてくれてありがとう」。いつも幸せだなあと思う瞬間だ。
作り手の顔が見えると食べ物を粗末にすることができなくなる。大地につながっていた命の源に火を加え、風楽の厨房から「食べもの」としてお客さまの体へお届けするという仕事。どうか余すことなく命のエネルギーをお届けすることができますようにと、収穫の節目にはいつもわが身を振り返る。
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October 21, 2006
二十日大根と呼ばれるラディシュは一年中、出回っているので、いつが旬だかよくわからないのだが、直売所に置いてある時は、貴重な赤色野菜なので、迷わず買うようにしている。葉っぱはもちろんゆがいて味噌汁の具として使う。このくらいの大根についている葉はとても柔らかくて美味しいのだ。今日はそのラディシュと長イモ、京菜、大根でサラダを作った。ドレッシングはごま油と醤油で作った和風ドレッシング。かつお節と海苔をかけていただく。シャキシャキっとした状態で食べていただきたかったので、ずっと冷蔵庫で冷やしておいた。でも12時過ぎたら一挙に忙しくなったので、サラダを冷蔵庫の中にしまうヒマもなく、出したままでどんどん減っていった。
夕方は野菜を買いに行き、その足でおかげさま農場の高柳さんのお宅に伺う。収穫祭の打ち合わせをして野菜の手配などをお願いする。当日は4時から高柳さんにお話していただく予定になっている。高柳さんは有機農業を通して、私たちがどう暮らしていったらいいのかという問いをいつも投げかけて下さる。お話がとても楽しみだ。
その後、松尾でお米を作っている友達の農家の家に行く。待ちに待った新米だ。ちょっと前に稲刈りは終わっていたのだが、店にあるお米の残量との兼ね合いで取りに行くのが今日になってしまった。90キロのお米を車に積み込む。今年は春の日照不足のせいで収量が例年より2,3割少なくなってしまったと言う。完全無農薬でお米を作っていくことの苦労を知っているので、もう少し彼の暮らしが楽になってほしいと思うのだが・・・。
帰りがけに久しぶりにスーパーに寄ったら、モツァレラチーズとアボガドが急に食べたくなった。今日のサラダがちょうど一人分ほど残っていたので、上にのせて食べようと思ったのだ。あちこち寄ってきたので、帰ってきたのは9時ちょっと前。ブログを書いてようやく夕食の時間だ。
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October 20, 2006
毎年、秋から春の間だけの季節限定で販売している人気商品がある。それはピープルツリーのオーガニックチョコレート。フェアトレード商品の一つだ。ボリビアの有機カカオとフィリピンの有機マスコバド糖(黒糖)を原料にして、スイスのチョコレート職人が丹念に仕上げた美味しいチョコレート。マスコバド糖はサトウキビの絞り汁を煮詰めただけのピュアな黒砂糖だが、チョコレートには加工しずらいので、乾燥と練りに通常の何倍もの時間がかけて作っているそうだ。コクがあってなめらかで本当に美味しいチョコレートなので一度食べていただいた方は必ずまた買いに来て下さる。カカオバターの代わりに使われる植物油脂や添加物を一切混ぜず、ピュアな原料だけで練り上げられているのが美味しさのポイントなのだろう。酒々井の店をやっている時から、毎年のように秋になるとチョコレートをレジ脇に並べていたので、10月になるとチョコレートが妙に恋しくなってくる。
カカオはボリビアのアルト・ベニ地方の貧しい農民達が共同でトラックを買って「エル・セイボ」という組合を設立し出荷しているもの。発展途上国としては世界で初めてのカカオ加工工場を建て、現在、650家族以上の人たちが一緒に働いているということだ。
種類はビター、ヘーゼルナッツ、ホワイトクリスピー、オレンジ、ミルクの5種類。ビターはカカオ分量が59%以上。ホワイトクリスピーのみガーナのカカオとパラグァイの白砂糖を使用。税込み250円。
大判の方はラム、プレーン、カプチーノの3種類で一枚510円。どちらも自信を持ってオススメできる商品だが、難点は食べだしたら止まらなくなってしまうこと。レジカウンターに並べていると、ついつい食べたくなってしまうので、私はチョコレートとなるべく目を合わさないように?している。
今日はこれから長男と一緒にスポーツクラブに行く。彼のバーベルを背負うカッコいい姿が見たいがために?同行を強いる親バカ丸出しの私。長男はいい迷惑だろう・・・な。
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October 19, 2006
朝、起きたらいいお天気だったけど、店でとてもイヤな事件があったので一日気分が沈んでしまった。うっかり店に置きっぱなしにしておいたつり銭が盗られてしまったのだ。こういうことがあるとドロボウというのはいつでもどこにでもいるものなんだなあと、改めて思う。酒々井の店をやっていた時にはトイレの窓ガラスを割って店内に侵入しレジ金を持っていかれてしまった。「誰もいない店内にお金を置くのはやめてくださいね」と警察の人にも言われた。シャッターを閉めていたから大丈夫と過信していたのだが、そうもいかないようだ。それからしばらくの間、店を出る度に誰かに見られているのではないかと怖くなった。ドロボウは私の顔を知っているのに、私はドロボウの顔を知らないのだから。そして犯人はほとんどの場合、見つからないそうだ。なけなしのお金を盗られて悔しい。
今日はお休みで取材も入っていなかったので、東京に出て新しくできたカフェにでも行ってみようと思っていたのだが、これですっかり行く気も失せてしまった。午前中は何もやる気がおきなかったが、気分を変えて午後からは収穫祭のチラシを作ることにした。
ここ数日で内容がやっと決められた(詳細はサイトのイベント案内をご覧下さい)。また面白い一日になりそうなので、よろしかったらぜひいらしてくださいね。イベントの内容を決めていくうちに沈んでいた気分がだんだん落ち着いてきた。面白そうなイベントをあれこれと思い描いていると、その日の店の光景が目に浮かびワクワクしてくる。それが私には何よりの特効薬なのかもしれない。
夕方、白井に住むにわとりひろばの湯浅さんに家に立ち寄って収穫祭の話をする。とても親しくさせていただいている農家さんだ。収穫祭の時には臼と杵を持参し、店頭で玄米餅をついてくれる。とにかく美味しい玄米餅だ。
その足で千葉ニュータウンにある下総温泉「真名井の湯」に入りに行く。露天風呂にボーっとつかりながら、重たかった一日の気分を洗い流した。
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October 18, 2006
明日から25日までの1週間、成田市のボンベルタ百貨店4階催事場で、「ミセスの手作りバザールと暮らしを彩る素敵な仲間たち」をテーマにした展示会が行われる。これは成田市に住む私の姉(血のつながりはないけれど、行動パターンが似ていて?姉妹のようだとよく言われる)が呼びかけ人になっている。毎年、姉は主婦たちの趣味の手作り品をたくさん集めて「フルーツバスケット」という即売会を開催している。私もアジア雑貨とフェアトレードの店をやっていた頃には時々出展させていただいた。
今年は15周年を迎えるということで、出展者を大幅に増やし、会場も拡大して、カントリー雑貨から創作人形、オリジナル服、家具やバック、寄せ植えなどプロアマ問わずに多数の貌ぶれが勢ぞろい。私も今回は自然食材をほんの少しだけ出品するので、今日の夕方、搬入に行ってきた。
アジアに年に数回買い付けに行っている頃は、私もボンベルタの美術サロンで3年間、夏と冬にアジアの手織り布と服の展示会をやっていた。その後、丸善津田沼店のギャラりーに場所を移し、同じく3年間、春と夏に展示会をやっていた。だから車に大荷物を積み込んで、業者さんと同じ搬入口から会場に入り、台車に荷物を積んで会場まで運搬し、ディスプレイするなんてお手の物・・・のハズだったのに、久しぶりに搬入口に車を寄せてみたら、なんだか他の業者さんの納品の勢いに押されて?勝手がわからずほんの少しの荷物なのに手間取ってしまった。以前はワンボックスの軽に満載のあんなにたくさんの荷物を一人で扱っていたというのに。
会場は多数の出品メンバーの搬入と会場設営が重なって、すごくザワザワしていたのだが、開催前日の会場の様子というのが私は嫌いではない。設営作業を見ていたら展示会をしていた頃を思い出して懐かしくなった。
秋は何かと出展の機会が多い。11月12日(日)は近くにあるはなのき台という新しくできた街のお祭りに、11月25日(土)はくりもとミレニアムシテイ3周年記念のイベントに、それぞれお惣菜を持って出展する。そして11月18日(土)は風楽の収穫祭。実りの秋に感謝したスペシャルプレートをご用意する予定。詳細は近日中にお知らせするのでお楽しみに!ワンボックスのオンボロ軽もまだまだ手放せそうにない。
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October 17, 2006
冷蔵庫の中に炊いたモチキビをしまっておいたのをうっかり忘れていた。ちょっと乾燥していたので、水を加えてほんの少し加熱したら、再びふっくらとした。今日はグルテンミートのはさみ揚げを作るのに、つなぎにこのモチキビを入れることにした。ナスと蒸したカボチャを5ミリほどにスライスして、2枚ずつ組み合わせる。グルテンミートに玉ネギと人参を炒めたものとモチキビを加えてよく混ぜ、野菜の間にはさんでパン粉をつける。粘りのあるモチキビがポロポロしているグルテンミートをうまい具合につなげてくれた。
切り口をキレイに見せたかったのだが、カボチャの厚味が中々均一にならず、ちょうど真ん中に中味がこなかったけれど、それはご愛嬌かな。今日はソースよりも醤油が似合うフライになった。
*昨日は夕方、店に友達が来て話しこんでいたら、そのまま朝になってしまったので、昨日のうちにブログを書くことができませんでした。アップが遅れてすみません。
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October 16, 2006
成田空港が所有する空港周辺の畑を利用して有機農業を広げ、自然環境を整えていこうとする動きが始まっている。昨年、設立された「グリーンポートアグリ」という会社が、その発信源となっている。私も知っている有機農業をやっている農家さんたち4人が出資者となり成田国際空港株式会社(旧空港公団)と協力し合いながら、農業研修生を受け入れ、騒音直下で移転した農家さんたちの畑を使って有機農業の研修を行っているのだ。その指導者の中にはおかげさま農場の高柳功さんもいる。
今朝はミレーの取材でグリーンポートアグリの事務所でいろいろお話を伺ってから、芝山町辺田の畑を見学に行った。この場所は空港反対闘争の中から生まれた「三里塚農法の会」のメンバーである龍崎さんや三ノ宮さんたちがかつて暮らし、耕作していた土地だ。30年もの間、堆肥を作り土を豊かにしながら、有機野菜を作ってきた。空を飛ぶ飛行機の騒音さえ聞こえなければ、緑豊かで肥沃な大地なので、そのまま住みたくなるような場所だ。
以前、龍崎さんとお話した時、千葉県には発展のシンボルである成田空港があるけれど、その空港は農地の上に建設された。だから発展の影には農業があるということを忘れてはならない。農業は命を育む大切な仕事だから、空港と共存していくためにも空港周辺の畑で有機農業を広げていきたいと言われていた。そのためにもかつての闘争相手であった空港会社と協力しながら新しい一歩を踏み出した。
私は何軒もの農家さんとお会いしてきたが、龍崎さんのそのお話はとても印象に残っている。東京生まれの私が誰も知り合いのない千葉県に移り住んで15年ちょっと。住んでみてわかったことは千葉には有機農業をやっている農家さんがとても多いということ。今の仕事もこの場所にいなければできなかっただろう。
研修生の方ともお会いすることができた。研修が終われば近くの土地に就農する予定だそうだ。昼すぎには一度店に戻って仕事をしてから、夕方店を閉めた後、今度は龍崎さんの移転先である三里塚の畑に行ってきた。龍崎さんは移転する条件に、代替地の土壌分析をし土壌改良をし、すぐに有機農業ができるような畑を作ることと言ったそうだ。その畑で昨年、初めて人参が収穫された。時はいろいろなものを静かに整えていってくれる力がある。龍崎さんは新しい畑で育った葉生姜をどっかーんと抜いて分けてくださった。香りの強い生姜だ。土が生きている。
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October 15, 2006
朝、起きたらいいお天気だったので、一人で早めに厨房に出て、はりきっておからケーキとおからクッキーを焼いた。ケーキは完売し、クッキーも残りはほんの少し。日曜日はだいたい混み合うことが多いので、人出を見込んでいろいろなものをご用意しておくことができる。おみあげ用に焼いたお菓子はいつも人気だ。ある程度の人出を前提にお食事を作れたらどんなにいいだろうといつも思うのだが、中々そういうわけにもいかないのが商売だ。
夕方、店が終わってから旧下総町(現成田市)にある曹洞宗のお寺長寿院に行ってきた。私の大好きなお寺で大黒さん(住職の奥さん)にはとてもお世話になっている。「輪廻転生なんて言うけれど、人間、生きているうちが華よ。死ぬまでにどれだけお役にたつことができるかが大事なの!」と話すパワフルな方だ。
住職はシャンティ国際ボランテイア会の理事を務めたこともあり、海外支援や文化活動などにも積極的に関わっている。「お寺は生きているうちにいつでも行ける場所であるべきだ」というのが持論でお寺にはいつも鍵をかけていない。いつでも誰でも来られる場にしたいという思いからだという。
また定期的に「サンガ」という集いを開催している。普通の人たちにも気軽に集まってほしいといつもはコンサートなどを行っているが今日のサンガは初めて映画会をやった。「琵琶法師 山鹿良之」(青池憲司監督)という92歳の肥後琵琶師を追った記録映画だ。ほとんど目も見えず耳も聴こえず、手の感覚もなくなっているのに、一人で生活し簡素な食事を作り、舌を頼りに琵琶を調弦する。しかしひとたび琵琶を持つと指は動き出し、お腹の底から声を出す。全7段の「小栗判官」を6時間かけて謡い通せるのは彼しかいないと言われているほどだ。呼ばれればどこへでも出向き、カマド祓いでは琵琶を弾きながら般若心経を唱える。そんなおじいさんの姿が淡々と描かれているのだが、そこに見えるのは何と言っても生命力の強さだ。「琵琶弾きは見かけじゃなか。芸をみがけ」という言葉のごとく、芸が身体に染み込むということのすごさ。自分の中に「核」があるから揺らぐことがないのだろう。老いるということは決して枯れるということではない。そんな年の重ね方をしていきたいなと思った。
写真は境内にある石仏の一つ。このお顔に私は弱い。向こうに見えるのが本堂。いつ行っても静かに咲く花たちが温かく迎えてくれる。
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October 14, 2006
いつも使っているグルテンミートにおからを入れてハンバーグを作った。国産大豆のおからの甘みが加わって、グルテンミートだけで作るハンバーグよりもやさしい味になる。今日はその味をより生かすためにかつお出汁を使わずに、椎茸の戻し汁と昆布出汁であんを作ってかけた。戻した干し椎茸と玉ネギと人参をみじん切りにして、ごま油で炒めたもの、乾燥おからを水で戻してから入りさせたものをグルテンミートの中に加えてハンバーグに丸めていく。おからがちょうどいいつなぎ役になる。
生活クラブ生協の成田デポーでは国産大豆のお豆腐を作る時に出る質のいい生おからを1週間に一度、店内で袋に詰め放題で分けている。自分達の食べているお豆腐のおからだ。食材としておからが私は大好きなので、本当は季節を問わずに一年中、使いたいのだが、暑い時期は生おからが並ばないのだ。。痛みやすいという理由で入荷していないそうだ。その間は仕方なくフリーズドライになっている乾燥おからを戻して使っているが、やはり味は生おからにはかなわない。だから夏の間はどうしてもおからが料理に登場する機会が減ってしまうのだ。
でもそろそろ涼しくなってきたから、生おからが入るんじゃないかな?と思ってデポーに電話をしたら、ちょうど今日から入荷が始まったとのこと。なんというタイミングのよさ!これはなくならないうちに買ってこなくっちゃと、夕方前に店を抜け出して、たっぷり袋に詰め込んできた。
明日は日曜日。また店も忙しくなることだろう。日曜日はレジ脇に並べておくおみあげ用のお菓子が人気なので、明日の朝はおからケーキとおからクッキーをたっぷり焼こう。そして久しぶりに卯の花炒りも作ろうっと。
おからに含まれるたんぱく質や食物繊維、リノール酸やサポニンでお腹すっきり・・・!になるといいな。
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October 13, 2006

黒々としているドライフルーツはオーガニックのプルーン。アメリカの有機JASを取得している。発売元は輸入オーガニックの食材を扱うEPという会社。代表の西園君は「地球に優しい」ではなく「優しい地球」に感謝しながら調和の取れた生活様式を提案していきたいと、オーガニック食材の輸入会社を興した若者。店にも何度か来てくれたことがある。
このプルーンはしっかりと乾燥しているので、使う時はちょっとぬるま湯でもどす方がカットしやすい。今日はいつものレーズンではなくプルーンを刻んでクッキーの中に入れた。相棒はオートミール。サクサクと香ばしくて、ほんのりとしたプルーンの香りが美味しいクッキーだ。
ずっと昔、長女がお腹の中にいた時、貧血がひどかったので病院から造血剤を処方されて飲んでいたことがある。当時はまだ玄米食というものを知らなくて、普通に肉や魚を食べ、妊婦だからと特に牛乳や卵はたっぷり食べていた。甘いものも大好きで添加物にも無頓着な生活をしていたので、妊娠をきっかけに花粉症になったり貧血になったり、生まれた長女もアトピーがひどかったり・・・といろいろな症状が出てきた。それでも若かったので元気だけはあった。あの当時からレバーが食べられなかったので、必死になってプルーンを食べていたのを思い出す。
今思うと、そんな体だったことが信じられないくらい健康には恵まれているのだが、食べ物が体を作るということを知るきっかけになった出来事だった。
だからいつもプルーンを見ると、若くて青くて何も知らずに母になってしまった20代の頃の自分を思い出してしまう。若い時からこういう食生活をしていたら、子供たちもアトピーにならずにすんだのかもしれない。今だからそんなことが言えるのかもしれないが・・・。
プルーンにはビタミンB、A、カリウム、カルシウム、鉄分などがたっぷり含まれており、貧血予防や便秘解消、肌荒れ改善などに効果があると言われている。クッキーを食べていただいた方にも、そんなプルーン効果がありますように!
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October 12, 2006
市原でみかん園をやっている農家さんの取材に行ってきた。ここ数日は暑いくらいにいいお天気だったのでみかん狩りが始まったと聞いてもピンとこなかった。去年は初めてだったので道に迷って行くのに2時間くらいかかってしまった。今朝はプリウスで初めて高速に乗ったら、快適な走りでほんの1時間もかからないうちに着いてしまった。
「房総十字園」という市原インターからちょっと行った場所にあるみかん園で、今、収穫できるのは極早生みかん。減農薬・減化学肥料でノーワックス、千葉エコ農産物認証も取っている。みかんは一年ごとに当たり年とはずれ年というものがあるそうで、今年は当たり年で生育もよく化学肥料を全く使わずに栽培できたとお話してくださった。たわわに実っている枝のもので、軸が細い方が美味しいと教えていただいたので、広いみかん園の中を歩きまわって美味しそうなみかんを取らせていただいた。ただ甘いだけではない適度な酸味とコクのある美味しいみかんだ。私にとっても初物。これからコタツにみかんの季節が始まるんだろうなあ。でもあまりにポカポカ日和で実感がわかないのだが。

市原方面はあまり行く機会がないので、帰りは寄りたいと思うカフェを2軒ハシゴしてきた。一つは「CANON」。竹林に囲まれた築200年の古民家を改装したレストランだ。私も緑に囲まれた古民家に住み晴耕雨読の生活をするのが夢なので、古民家の店!と聞くだけでウズウズしてきてしまう。2年かけて自分達で改装し机も椅子も全部手作りだそうだ。土間や畳を外して板張りにしたり、カラーペンキを使っていたので私がイメージしていた内装とはかなり違っていたけれど、オシャレで面白い空間が出来上がっていた。カフェからランチ、パン、ケーキ、そして夜のバーまで幅広く提供できるのは、多角経営でノウハウが培われているからだろうか。木更津で30年近くカフェをやっている木曜舎が母体。
もう一つは「森のフォーク」。千葉市のあすみが丘に新しくできた東街区にオープンしたナチュラルカフェだ。ガーデニアイーストというガーデンショップの敷地内にあり、高級リゾートやレストランを全国で展開している二期倶楽部がプロデュース。テラス席に出て大根とお豆のミネストローネをいただく。建物も上品でセンスよくまとまっていて、テラスの回りには売り物の花やグリーンが美しく並べられている。座っているだけでも気持ちがいい席だった。メニューには有機野菜を取り入れているようだ。二期倶楽部のその他の施設は手が出ないけれど、ここだったら時々来られそうかな。
2軒の店は全く雰囲気が違ったけれど、共通点は主婦で混んでいることとグループ経営であるということ。私はチェーン店化している店自体には興味がないけれど、スケールメリットがよくなることでいろいろな展開をしていけるという強みは確かにある。一つの場所でできなかったことも他店舗ではできる場合もあるし、何店舗もあれば、それだけバリエーションも広がっていく。
小さな個人の店にできることというのは限界がある。むしろそういう角度から見たらできないことの方がずっと多いのだ。だけど自分の店では何ができるのだろうかと改めて考えていくことはできる。異空間でぼーっと過ごす時間の楽しさと自分へのふり返りができるからカフェめぐりはやめられそうにない。
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October 11, 2006
農家さんから栗をたくさんいただいたので、全部蒸して皮をむき冷凍しておいた。これから秋のお菓子作りに少しずつ使っていけそうだ。その第一弾は栗を入れたサツマイモのタルトを作った。サツマイモタルトは風楽でも人気の季節限定ケーキだ。栗を加えたらより美味しくいただけそう。無農薬のサツマイモを蒸してから皮をむいてマッシュし、そこに栗を加えてタルトのフィリングにした。いつものようにアップルプレザーブも加えてシナモンとラム酒をたっぷり。全粒粉で作ったタルト地は小麦粉の風味とほんのりした甘さがある。
実はこのタルト、昨夜来てくれた友人にもぜひ食べてもらいたいと思って、作るところにも参加してもらった。サツマイモがマッシュされ、蒸し栗が刻まれ、リンゴが甘く煮てあれば、もうそれだけメンツは揃う。あとは順番に混ぜていけばいいので作る作業自体はそれほど難しいものではない。友人は自分で作っただけあって?焼き上がったタルトを食べて「美味しい!」と喜んでいた。自分で手がけたものはどんなものでも愛おしくなるのだと思う。
今日はお弁当が重なって、配達に行ったらすぐまた注文が入り、定食やケーキのオーダーも多く1時半には定食も完売し忙しい一日だった。明け方に寝たのに6時半にはもう目が覚めてしまったので、寝不足の頭の荒治療?にはちょうどいい混み具合。だけど今頃になってモーレツな睡魔が襲ってきた。店から外に一歩出て一人になったとたんに気が緩む。
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October 10, 2006
夕方から友人が店に来てくれた。一緒に食事を作って食べようと約束をしていたのだ。せっかく来てくれるのだから・・・と張り切って私もあれこれ何を作ろうかなと考えた。まずは美味しい根菜をたっぷり食べてもらいたかったので、人参、大根、里芋、ゴボーを入れたお味噌汁。グルテンミートのメンチカツは作り方を説明しながら一緒に作って揚げた。肉と違ってグルテンミートが柔らかいので扱いにくそうにしていたけれど、何とか美味しく出来上がった。仕事の時に料理を作るのはもちろん好きだけれど、仕事以外でも友達と一緒にあれこれ料理を作るのは楽しいもの。出来上がった料理をテーブルに並べて食事をしながらいろいろ話していたら、あっという間に時計は午前3時を回ってしまい、もうすぐ外は明るくなってきそうだ。とりあえず、作った食事の写真。ダメだ。もう眠たくて書けない~!
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October 09, 2006
この前、たっぷりといただいてきたシメジ。そろそろ全部、使った方がいいので、シメジで何に作ろうかなとあれこれ考えた。それで今日は珍しくシメジをサラダにすることにした。最初にシメジを小房に分けてワイン蒸しにした。その蒸し汁には丸ごとシメジの旨みが出ているので、マリネ液を作る時に一緒に混ぜた。カボチャをサッと素揚げしてアツアツのうちにマリネ液の中に漬け込んでいく。そこにスライスした玉ネギとローリエ、にんにく、ブラックペッパーをたっぷり入れて冷蔵庫で冷やす。ちょっと意外な組み合わせだったけれど、食べてみると、ワインが効いていてちょっとオシャレな味だった。天然酵母パンにも似合いそうなサラダだ。
実はワイン蒸しにするため、新しい白ワインを開けることになったのだが、ワインオープナーがどこへ行ってしまったのか見つからない。家にあった分も店に持ってきていたので、コルクの栓を抜くことができず、やむを得ず強行措置。コルクにハサミを指して中からえぐっていき、小さくしてからビンの中に落とし込んだのだ。ワイン通の方が見たら呆れられてしまいそうな開け方だでお恥ずかしいのだが・・・・。
考えてみたらワインオープナーがなくなっても気が付かないくらい長い間、ワインを飲んでいなかったことになる。それにしてもウチって飲食店だというのに、ワインオープナーもないなんて・・・!本当にアルコールをお出しする機会の少ない店だ。居酒屋でバイトをしている息子は「今時、ランチだけでアルコールも出さない店なんてやってられないんじゃない?アルコールを飲ませなくちゃ儲かんないよ」といっぱしのことを言う。
だけど井筒ワインのように酸化防止剤の入っていないワインを長く置いておくわけにもいかないし、自分のわからないお酒をお出しするのはイヤなので、アルコールはエビスビールと寺田本家の自然酒「五人娘」だけに限っているのだ。
夕方、おかげさま農場の直売所に野菜を買いに行ったら、カボチャを作っている農家さんが、私が来るのを待っていて?坊ちゃんカボチャを、2コンテナ持ってきてくれた。畑から採った最後のもので、小さいし一番果ではないからとすごく安く譲っていただいた。使うたびにこれがなくなったら大好きな坊ちゃんカボチャも見納めか・・・と別れを惜しんでいたので?これでまた当分の間、坊ちゃんカボチャを堪能できそうだ。それにしても今年ほど坊ちゃんカボチャを食べた年はない。「なんか顔がだんだんカボチャに似てきたんじゃないの?」と農家さんに言われて大笑い。
当分の間、ワインオープナーの出番はなさそうだが、坊ちゃんカボチャの出番はまだまだ続きそう。
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October 08, 2006
里芋やゴボーが美味しくなってきた。根菜が出揃ってくると、いよいよ秋が深まってきたのを感じる。自然と体も根菜の煮物を食べたいと思うようになってくるから不思議だ。今日は日曜日。連休だしいいお天気だし、きっと混むだろうなあと思っていつもよりたくさん煮物を作った。メインのお惣菜はヒジキを入れた手作りがんもどき。ナスとトマトのマリネ、小松菜と椎茸の和え物、根菜の煮物・・・今日はとても作る量が多かったので、仕込みが11時半くらいまでかかってしまった。開店前からお茶に寄ってくださる方や、早々にお弁当を注文していただく方もいらして、4人体制だったがずっと大忙し。
前のスタッフのユキちゃんが開店前の店に遊びに来てくれた。厨房でチャイを飲みながらチーズケーキを「懐かしい~」と言って食べていってくれた。きっと客席に座るよりも、野菜を刻む音や水を流す音などを聞きながら、そして鍋で煮物が煮える匂いや圧力鍋の中から出てくる蒸気の匂い、かつお出汁をひいている匂いなんかに囲まれて過ごす方がいいのかな、なんて勝手に思ったのだが、本人はどうだったのだろう(ユキちゃんゆっくりさせてあげられなくてゴメンね!)。
私は開店前のこの時間・・・何を作ろうかなと時計を見ながら考えて、4口しかないコンロの火があかないと、鍋をあっちに移動させこっちに移動させたりしながら煮炊きしている時間がとても好きだ。仕事をしているなあという充実感を感じる。この時間に向かう気持ちがもし楽しいと感じなくなったとしたら、私はもう仕事をやっていくことができないだろう。
あんまり天気がよくて気持ちよかったので、根菜の煮物をお皿に盛り付けたまま、宗吾霊堂の境内に持っていって写真を撮った。明るい陽射しを受けた木々の中で、煮物もほっくりと嬉しそう。
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October 07, 2006
昨日の大雨と嵐で残念ながら十五夜の中秋の名月は見ることはできなかったが、十六夜の今夜は昨日の分を取り戻すかのように本当に美しい月だった。しかも今日は満月。印旛沼のほとりを夕方車で走っていたら、まん丸のキレイな月が、ぽっかりとちょうど上がってくる所だったので、しばらく車を止めてじっと見ていた。高く上がる前の月はいかにも手が届きそうな場所にいる。ちょっと走れば月の近くまで行けるのではないかとついつい思ってしまう。
昨日の風で空気が一掃されたように午後からは青い空が広がって、清々しい秋晴れの一日となった。空が澄んでいる分、月も美しく見えるのだろう。デジカメで上手く撮れないのが残念(写真よりも数百倍キレイな月です)!
日本語の曲はあまり聴かないのだが、加藤登紀子さんは「沖縄情歌」というアルバムの中で大島保克の作った「イラヨイ月夜浜」をカヴァーしている。名曲なので多くの人に歌われているけれど、私は誰よりも彼女の歌うこの曲が好きだ。新良幸人さんのお囃子もすごくよくて、聴いているだけで心は石垣の島に飛んで行く。あの月を見たら急に聴きたくなって今も流している。いつか白保の浜に満月の夜、出かけたいと思う。
加藤さんと言えば、明後日に迫った八ツ場ダムをめぐるトーク&ライブ「八ツ場 いのちの輝き」に出演することになっている。チラシを預かったが私はあいにく参加することができない。ダムの計画が立ってから50年の月日が過ぎ、未だに代替地の整備も遅れ、ダムを建設すること自体の是非が問われている。東京、埼玉、千葉県などの首都圏の飲料水の確保と治水が目的だと言うけれど、ダムが予定通り建設されたら周辺の町は水没し、豊かな自然環境も破壊されていく。にもかかわらず長い間の闘争に疲れ、地元住民にはもはや建設を反対する人も少なくなってきたのだという。そういう状況の中で何を伝えていったらいいのかわからなくなっているという加藤さんの記事が朝日新聞に掲載されていた。
いつも国の事業には光と闇があり、そこに生きる市井の人々の普通の暮らしを奪っていく。開発と保全。一体誰のための開発なのだろうか。私たちがより便利で快適な生活を求め続けている限り、いつまでもそのいたちごっこは続くだろう。そんな人間達の愚かさを知ってか知らずか、月はいつも変わることなく淡い光を放ち続けている。
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October 06, 2006
すごい雨と風。千葉県にも大雨洪水警報が発令されたようだ。今朝はビン・缶のゴミの日だったので、道路を渡って目の前にある集積場所に袋を出しに行ったのだが、それだけでもビッショリと濡れてしまった。こんな日はお客さまも少ないだろうなあと思っていたのだが、このお天気の中、6組の方が来て下さった。濡れながら店に入ってきてくださるのが申し訳なくて、デザートをお出しする時、そんな習慣はなかったのだが、思わず「雨の日サービスに」とクッキーもお付けしてしまった。
お天気が荒れ模様だとお店は暇なことが多い。だけど、雨でもすごく忙しい日があったりするので、人の流れというのは全く予想が付かない。
「水商売」と言う言葉があるけれど、水商売の「水」というのは何から来ているのだろう?私は最初、お皿を洗ったり、調理に水を使ったりする飲食業のことを「水商売」と総称して呼ぶのかと思っていたのだが、辞書には「お客の人気によって収入が動く、盛衰の激しい商売。水稼業」とあった。どうやら水という言葉の不安定さや気まぐれさ、流されるさま・・・・などのマイナス面ばかり意識して使われているようだ。
確かにお客さんの入りによって売上は激しく上下する。人気のある店や立地条件のいい店はいつも混み合っているところが多い。反面、ずっと売上がよかった店が、近くに同じようなお店ができたことで急に売上がダウンすることもある。台風が来れば洪水が起こり、雨が降らなければ渇水する。水とは本当に気まぐれなものだ。
だけど水には水にしかない良さもある。万物の器に添えること。資質は変わらないが形は自由に変わり続けられること。固体、気体、液体と変幻自在なこと。そして水路さえあればどこにでも流れて行けること・・・。
どうせ水商売という言葉を使うのであれば、そんな「水商売」の側面を持つ店になりたいと思うのだが・・・。
それにしてもやっぱり人の流れは不安定。よって経営もいつまでも不安定。一生、安定ということからはほど遠い場所に自分はいるんだろうなあ、きっと。そういう意味では私の人生そのものがもしかしたら水商売なのかも?(おおコワ~!)
写真はナスとピーマンの味噌炒め。アワを炊いて味噌の中に一緒に入れてみたら、粒々感が美味しかった。
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October 05, 2006
昨日、寝たのが4時近くになってしまったが、午前中は取材が入っていたのでいつも通りに起きた。でも相手の方から急用ができたので取材を昼過ぎにしてほしいという連絡を受けた。助かった~!これで午前中は岩盤浴に行きちょっと寝てこられそうだ。さっさと支度をして岩盤浴へ行きそのままグッスリ眠ってしまった。汗の出方はいつもより少なかったけれど、体はとても温まった。最近、私の一番興味のあるテーマはデトックス。体から余計なものをどんどんそぎ落としていきたい。食事に気をつけるのはもちろんのことだが、運動や岩盤浴などで汗をなるべくたくさんかくようにしている。
午後は菌床栽培のキノコ工場へ取材に行った。この工場は薬品を一切使わない。種床の消毒も一晩かけてスチームで行っている。キノコは菌の植え付けから始まって、培養室、芽だし室、栽培室と成長に合わせて、温度と湿度の違う部屋を移動させながら、約50日かけて生育していく。収穫間際になると生育がとても早いので、朝、小指くらいの大きさだったものが、夕方にはもう親指くらいになっているそうだ。だから365日家族総出でキノコ栽培にあたり目が離せないのだという。容器から飛び出すようにモリモリと元気よく育っていて美味しそうなキノコたち。帰りに買って帰ろうと思っていたら、おみあげにあわび茸としめじをいただいた。あわび茸はアワビのようにシコシコとした歯応えがあり、食物繊維質、ミネラル(鉄・カリウム・リン・ナトリウム・マグネシウム)、ビタミン(B1・B2・D) が豊富に含まれた低カロリーのキノコで、中華料理では高級食材として使われることもあるという。
さっそく帰ってから夕食にキノコ汁を作った。最初にキノコを酒蒸してから、そこに出汁を入れて豆腐やネギと一緒に味噌仕立てにした。美味しい!どんぶり一杯(実は抹茶茶碗)飲んだらそれだけで満腹になってしまった。
以前はよく山形や長野にキノコ狩りに出かけた。一緒に山を歩いてくれた地元のおじさんは「ホレそこ・・・」と指を指すのだが私にはさっぱりどこに生えているのかわからない。みるみるおじさんの背負いカゴはキノコでいっぱいになっていったが、私のカゴと言えばまだ数本(それもおじさんが採ってくれたもの)のキノコが入っているのみ。同じ道を歩いて「ある」と言われても、何もわからない者にとっては「ない」に等しいんだなあと思った。
キノコ狩りは今がシーズン。久しぶりに行ってみたいなあ・・・。かごの中味が少なくても晩秋の色付いた山の中を歩くのはそれだけで気持ちがいい。
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October 04, 2006
今日の料理教室はたんぱく質たっぷりのお麩を使ったメニュー。お麩は日本人にとって馴染み深い食材でありながらも、煮物やお汁の具として使われるくらいで、他の料理方法は意外と知られていない。今回使ったのはオーサワの車麩。全粒粉で作られ弾力もあってとても美味しい車麩だ。風楽の人気メニューであるお麩カツの作り方を教えてというリクエストにお答えして、まずは車麩を水で戻してお麩カツを作った。それと戻したお麩に本葛粉を付けて焼き、ネギソースをかける食べ方。お汁にはお麩を油でさっと揚げてから煮るおろし汁。さらに板麩を細く切ってチンジャオロース風の炒め物を作った。サラダは切干大根のマリネ。
煮物など一般的に知られているメニューの作り方ではなく、あまり使い方の知られていないものを中心にメニューをたてた。でも並んでお皿に盛りつけるとどれも主菜になるようなお料理ばかりだったので、まとまると相当なボリュームになってしまった。全部食べたらかなり重たかったかもしれない。
バタバタしていてまたまた写真を撮るのを忘れていたら、ブログを読んでくださっているお客様から「写真はいいの?」とお声をかけていただいた。しかも唯一参加してくださった男性のお客様はモデルになって?車麩のカツを揚げてくださった。これでちょっとは料理教室らしい写真になっただろうか?
夜からは前に店でスタッフをやっていてくれたユキちゃんと柏で会った。久しぶりだったので話に花が咲き、帰ってきたのは2時。辞めてからもこうして会って楽しく話せる関係が続けられるなんてすごく幸せだ。ユキちゃんは仕事がハードでちょっと疲れているようだったけれど、いつでも何があってもガンバリ屋さんで一生懸命仕事をしてくれたユキちゃんのことはずっと応援しているからね!
*料理教室次回は11月8日(水)モチキビとカブのグラタン他、根菜のお料理いろいろ予定しています。
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October 03, 2006
「うわあ、キレイ!」揚げたての高野豆腐の切り口を斜めに切ってお皿に盛り付けた時、スタッフみんなでその可愛らしさに歓声をあげた。今日は高野豆腐を薄味で煮て、人参とカボチャのスライスをはさみ、海苔を巻き衣をつけてさっと揚げた。人参もカボチャも歯ごたえを残したかったので、スライスしたものを気長にフライパンでから炒りして塩をふった。煮た高野豆腐を「アチチ~」と言いながら横に薄くスライスしてバットの上に2組ずつ並べて小麦粉をふるう。そこに大きさを合わせて人参とカボチャをのせていくのだが、ちょうどいいサイズを見つけていくのが一苦労。それにカットした時の断面を想像して挟むので、思っていたよりもずっと作るのに時間がかかってしまった。付け合せは里芋を煮てから軽く揚げてあんをかけたもの。お皿の上でのバランスがとってもキレイで美味しそう煮並んだ。
この高野豆腐、実は私は子供の頃、あまり好きではなかった。何だか粉っぽくてスポンジみたいなヘンな触感だなあと思っていたのだ。私が肉を食べるのをやめたのは30歳の時だが、その時から肉に替わるたんぱく源として高野豆腐に注目するようになった。そして高野豆腐の栄養バランスのよさを知ってからというもの、小さい頃、食べなかった分を取り戻そうとするかのように?積極的に食べるようになってきた。それに低カロリーでカルシウムやイソフラボンたっぷり、アミノ酸が豊富に含まれる高野豆腐はダイエットの強い味方でもある。
知ってのとおり高野豆腐は作る過程で凍らせる。そこがこの食品のポイントで凍結変性したたんぱく質の方が体の中での代謝や分解をより促進していく働きがあるらしいのだ。しかも血中のコレステロールを抑制したり、消化吸収にもすぐれ、体内のダイオキシンを排出してくれる作用まであるというから驚きだ。
明日は料理教室。先月は基礎編含めて2回やったので、「えっ?もう次の教室なの?」と決めた本人が一番焦っている?のだが、ようやくレシピも完成した(今頃完成させるようじゃ遅いって?)。明日はもう一つのたんぱく源として欠かせないお麩を使った料理を4品ほど作ります。今回は人数が5名とまだ少ないのでご希望の方は明日の日中にでもお電話くだされば当日参加OKです。よろしかったらぜひどうぞ。
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October 02, 2006
オーブンの扉を開けて焼き上がった色を見た時、チョコレートパイのようになっていたので驚いた。今日作った焼き菓子(お菓子ではないけれど)は豆腐のキッシュ。隠し味に黒ゴマペーストをちょっと加えて焼いたらこんなに美味しそうな?色になってしまったのだ。
いつも作るキッシュは卵と生クリーム、とろけるチーズを入れて焼く。一般的にはこれにベーコンやグリエールチーズなども加えて作るようだ。でも今日はそれらを一切排除して、豆腐のフィリングで作ってみようと思った。中味はサイの目切りにした玉ネギと人参とカボチャ。お菓子というよりも軽食という感じで朝食代わりにも召し上がっていただけるようなキッシュだ。
店をオープンした時、メニューはどんなものがいいかなとあれこれ考えた。その時に私はキッシュが好きなので、キッシュも定番メニューにしようかなと思った。でも玄米定食がメニューの中心だったので、お菓子でもなく、かと言ってお食事にもならないキッシュの位置づけは難しいなあと思って取り下げてしまった。
その後、メニューを毎年のように増やしていき、今ではパスタやピザなども定番になった。軽食としてはグルテンミートのハンバーガーやタカキビのホットドックも人気がある。だけどメニューを増やせば増やすほど厨房の中は煩雑になる。特にランチタイムもメニューを制限しておらず、ドリンクや喫茶など全てのオーダーをお受けしているので、ラッシュになると厨房の中はスゴイ状態になる。中華なべの中にコロッケを入れて揚げている間に、片手で白玉粉をこね、あんこを温め、もう一方の手でピザの生地にソースを塗りつつ、流しの食器を洗って拭き、定食のお惣菜を一つずつ器に盛りつけていく・・・なんて具合(千手観音とは言わないけれど、手が10本欲しい!)。だからもうこれ以上、メニューを増やせそうにない。
だけど、キッシュなんかちょっとあったらブランチにいいだろうなあ・・・なんて思いつつ試作をしてしまった。高たんぱくでカロリーの高いフレンチキッシュではなく、動物性のものを使わずに作る野菜たっぷりのヘルシーなキッシュだったら、いつ食べてもお腹に優しそう。イベントなどに合わせてたまに焼いてみようかな。
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October 01, 2006
今日のデザートにお出ししようと昨日のうちに焼いておいたゴボーケーキは卵、砂糖、乳製品を一切使ってない。朝、ちょっと早めに厨房に入って、店頭でも販売できるよう同じケーキを6本焼いた。ゴボーとクルミの風味がとても香ばしくて美味しいケーキだ。だけど卵を使っていない分、ちょっとボソボソとしてしまうので、上から豆腐クリームをかけることにした。
豆腐クリームは豆腐と玄米のポンセンとメイプルをミキサーで合わせるのだが、20年以上前の古いミキサーは何だかご機嫌斜めで、スムーズに回ってくれずに苦労した。そろそろ新しいものがほしいところだが、動いて使える電気製品を古いからと言って捨てることはできないので、だましなだめ文句を言いつつ?年老いたミキサーと付き合っている。ようやくできあがった豆腐クリームをケーキにのせて食べてみたら、生クリームのような甘さはないけれど安心して食べられる素朴で優しい味がした。ほっとするケーキだなあと思った。
最近、この「ほっとする味」って何だろうとよく考える。食べた時に体に違和感がなくスーッと入っていける味。体の細胞に染み込むような味。そして何だかほっとできる味・・・そんな食事やデザートをお作りできたらと思っている。それは疲れた時にチョコレートを食べたり、コーヒーを飲んだりしてほっとするというのとはちょっと違う質のものだ。上手く説明するのは難しいのだが、甘いものを食べて血糖値が一時的に上がってふっと緩んでほっとするのではない、「ほっと仕方」があると思うのだ。食べ物の仕事をしていく以上、きっとずっとそんなことを考え続けていくんだろうなあ・・・。
閉店間際にYMCAのリーダー時代にお世話になった横山さんが横浜から若者達を連れてお食事にいらしてくださった。6月にOB会をやって以来、お店に来て下さるのは2回目だ。若者たちは食事の後、一足先に帰ったが、その後、横山さんご夫婦といろいろお話させていただく。思い出話は確かに懐かしいけれど、ただ思い出話だけしかできない関係だとしたらつまらない。今の自分というフィルターを通して、昔の自分をふりかえること、年を重ねてきた中で感じたこと、できなかったことややり残したことを受け容れていくこと・・・そんなことを大切な人たちと話せる時間というのは幸せだ。おそらく若い頃の私だったら、年長者とそういう話をすることはできなかっただろう。
韓国のフォーク歌手楊姫銀の曲をさだまさしが訳した「人生の贈り物」という曲を思い出した。とても素敵な曲で今夜の私の気持ちにピッタリだ。
季節の花がこれほど美しいことに
歳を取るまで少しも気づかなかった
美しく老いてゆくことがどれ程に
難しいかということさえ気づかなかった
もしももう一度だけ若さをくれると言われても おそらく私はそっと断るだろう
若き日のときめきや迷いをもう一度 繰り返すなんてそれはもう望むものではない
それが人生の秘密
それが人生の贈り物
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