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February 20, 2007

ちば醤油工場見学

Dsc00024ミレーの取材でちば醤油の旭工場へ行ってきた。道路が混んでいて7時半には家を出たのに着いたのは9時ちょっとすぎ。さすがに旭市は遠い。国産丸大豆と国産小麦を使って伝承木桶仕込みの醤油を造っている工場だ。嘉永七年の創業以来、昔ながらの醤油造りの技がずっと引き継がれ、ゆっくり時間をかけて発酵、熟成させて造られた醤油だ。
その中でも「下総醤油」は雑誌「dancyu」の特集で一躍知名度があがった。全国から選ばれた特選醤油の名前を伏せて、様々な料理を作ってプロの料理人が食味を評価するという試食会を行ったところ、なんと一番に選ばれたのだ。原料の丸大豆、小麦、塩の全てに厳選された国産のものを使って、伝統ある木桶で1年近くかけて熟成させたコダワリの醤油だ。醤油の旨みは窒素分を基準にしているそうだが、この下総醤油は窒素分が非常に多い。雑誌に掲載されて以来、急に注文数が増えてしまって、現在は欠品中で3月にならないと出荷できない状態。
醤油麹を作る室や、古い木桶で熟成するのを待っているもろみ(この段階ではまだ醤油とは呼べないそうだ)を見せていただいた。特に木桶が並んでいる部屋は壁にビッシリと麹菌が付着していた。生きた酵母の見えないつながりが美味しさを醸し出していく。だから同じ醤油麹で仕込んでも、この場所から移してしまったら、同じ醤油には仕上がらないそうだ。
工場長さんは酒蔵の杜氏のような方で、酵母の特性を知り尽くして、職人的な感覚で醤油を仕込む。一般に流通している安い醤油には発酵することなく仕上がったものさえあるそうだ(そんなのアリか?)。またやり方次第では数ヶ月で醤油を発酵させるのも可能とのこと。効率よく大量生産することだけを考えると、そうなってしまうのだろう。だけど、どんなに注文が殺到しようとも、1年間という時間をかけてじっくりと醤油が熟成されていくのを待つ。そんな方針を貫くことができるちば醤油の企業としての姿勢にはとても共感をおぼえる。
私は仕事柄、食文化にはとても興味があるし、食べ物が作られている背景にはいつも目を向けていたいと思う。こういう取材は自分自身の勉強になるし、たえず興味深々なので時間を忘れてあれこれと質問してしまった。木桶が並んでいる壁に、ビッシリ何層にも重なりあってこびりついた酵母たちをキレイだなあと思う。目に見えない微生物の力によって育てられているものがここにもあった。
夜、カマスを買って塩焼きにして、ちば醤油の再仕込醤油(一度仕込んだ醤油に再度、麹を加えて熟成させるという贅沢な製法で作られたコクのある醤油)をジュッとかけた。美味しい旨みが広がった。

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