June 30, 2007
紫陽花が雨に打たれながら、色とりどりに咲いている。やはり炎天下の紫陽花よりも、雨にぬれて佇む紫陽花の方が梅雨にはよく似合う。今日で6月も終わり。月末ともなると毎月、家賃や公庫の返済、仕入れ品の支払い、そしてスタッフの人件費・・・・と支出が重なり、毎月のこととは言え頭を抱えている。そんなことを今年に入って6回も繰り返していたら、いつのまにか上半期が終わってしまった。
年度末に憧れの伊勢神宮にようやくご参拝できる機会が得られた。生きていることの喜びを感謝しに行くおかげ参りだ。そしてまたこの一年、お客様に喜ばれる仕事をやらせていただけますようにと手を合わせた。その後、穏やかな気持ちで年明けを向かえ早半年。いつも心に美味しく楽しくありがたく・・・の言葉を刻みながら、仕事を通してより成長していけることを願いつつ、調理場に立つ毎日。いろいろ反省することも多いこの半年だったけれど、明日から始まる下半期に向けて、また気持ちを新たにスタートさせたい。7月からは新しいスタッフが2人来てくれることになった。また一緒にいろんなことを感じ合いながら楽しく仕事をしていけたらと思う。
そして今日、とても嬉しい知らせが届いた。「森のイスキア」主宰の佐藤初女さんを囲む集いが11月3日、店で開催できることが決まったのだ。4年ほど前に、ある団体が主催する初女さんのおむすびセミナーのお手伝いをしたことがある。私の担当はおむすびを握る初女さんの横で助手をやらせていただくことだった。「ふっくらとお米が息ができるように」一つ一つ丁寧におむすびを握る初女さんの手元を真横で見せていただいた。普通のことを肩肘はらずに心をこめてやり続けていらっしゃる方なのだなあととても感動した。
あの時、初女さんにぜひ店にいらしてくださいっ!と思わずお願いしてしまったのだ。「自然食レストランというとても大変なお仕事をよくお選びになりましたね。必ず伺いますのでゆっくりゆっくり待っていてくださいね」と私の手を両手で握りながら初女さんは言ってくださった。映画「地球交響曲」に出演してから、講演依頼が多く、著作も次々と出版され、中々スケジュールを調整していただくことができなかったけれど、ようやく風楽にお迎えできる日が決まったのだ。小さな風楽の店の中でお客様と共に初女さんのお話を伺えるなんて、何て幸せなんだろう。すごく楽しみだ。
*11月3日は夕方4時頃からの講演になるかと思います。おむすびを握っていただけるようお願いしてあります。申し込みの受付はまだ先になりますが、ご希望の方、手帳に印をつけておいてくださいね!
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June 29, 2007
昨日、ミレーから連絡があって、急に一本、取材が入ってしまった。ここ2週間ほどずっと私にはお休みがないので、取材の時間を入れるのがとても難しい。それで急きょ今日の朝一番で取材に行って、昼間までに店に戻ってくることにした。昨日ヒデコちゃんに定食の準備をしてもらえるよう念入りに打ち合わせをして、8時前に家を出た。
今日の取材はミレー農場。収穫間際の坊ちゃんカボチャの取材だった。7月上旬から出荷が始まる。元気に地面をはって青々とした実をつけていた。蔓とつながっているカボチャの頭の部分がコルクのように茶色くなってきたら採れ時。でも地面一面にはびこっているカボチャの蔓の中から(もう地面はほとんど見えない状態!)、収穫適期のカボチャを探し出すのはとても大変そう。
取材が終わった後、もう片付けてしまうというインゲンと収穫前のとうもろこしの下にできているヤングコーンを収穫していっていいですよ~と言われて、大喜びの私はさっそくインゲンの前に陣取った。この畑のインゲンはちょっと早めに出荷した分なので、もう時期が終わりなのだそうだ。それでもまだ柔らかそうなものがありそう。どっかりと土の上に座り込み、葉っぱをよけながら、よさそうなインゲンを選んで摘み取っていった。一つの茎から何本もたわわに?インゲンが実っている。
もし自分で育てた野菜で料理することができたなら、毎朝、こうして畑からインゲンを摘んでくるんだろうなあ・・・なんて思い描きながら、手を動かす。昼前までに店に戻らなければならないので、あまりゆっくりと収穫を楽しんでいる時間がなくて残念。時間さえあったら一日中やっていたいなあ。
でもキレイに軸を残して摘み取るには一本ずつ摘んでいかなければならない。何本も一度に摘もうとすると、どこかが途中でポキンと折れてしまうのだ。おかげさま農場のインゲンはいつも軸から軸まで折れずにキレイに摘み取られている。忙しくても農家さんが一本一本手折ってくださっているのだなあと思った。
夏場はほうれん草などの葉物が少ないので、インゲンやモロヘイアなどの青物が大活躍。今日の定食の青物にもインゲンと人参のごま和えを添えた。
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June 28, 2007
車麩と大根を煮た。それだけでは寂しいので、人参や椎茸、ピーマン、玉ネギなどのせん切りを加えて、ボリュームを出した。ちょっと豪華な感じの煮物になった。お麩は昨日の定食に使おうと戻して出汁醤油に漬け込んでおいたものが、いくつか残っていたので、それを煮物に加えることにした。オーサワの完全粉の車麩は本当に美味しい。冷蔵庫の中のものを無駄にしないでいかに形を変えてうまく使いまわしていくか。いい素材を使っているから、全て無駄なくいただきたいと思う。
朝、仕込みに入る前にも冷蔵庫の中味をまずチェックするようにしている。野菜についてもしかり。「何々(料理名)を作るから何の野菜がほしい」ではなく、今ある野菜を見てから作るものを考えている。畑でその季節に採れた野菜で、しかも手元に今あるものを最優先させてメニューを考える。そんなことを習慣にしていったら、料理の発想や素材の組み合わせ方が自由になった。そしてどんどん面白いメニューが浮かんでくるようになってきた。ちょっとトクした気分!?
夕方、ある業者さんの方と街作りについてお話する機会があった。大手の不動産や建築業界というのは次々と自然を崩壊して、宅地開発、商業開発ばかりを進めていくようなイメージがあったのだが、ここ数年は販売戸数よりも内容を充実させることを心かげているというお話だった。少子化と高齢化で住宅そのものはこれから先、売りにくい時代になってくる。そんな時、何が居住地域を選ぶポイントになるか。自然環境や教育環境などの暮らしやすさが一つのキーワードになって、大型店舗ばかりではなく、個性のある面白いお店やコミュニティが求められるのではないかと言われていた。
開発する人たちの視点が本当にそういう部分に向けられてきたのだとしたら、これからの街づくりはとても面白いものになっていく。バブルの時、田畑に予想外の価格を提示されて手放していった農家さんがとても多かった。地道に農業をやっても決して手に入ることのないお金を一晩で手にすることができるのだ。あの頃は日本中が狂っていたのかもしれない。
ちょっと前まで野菜が作られていた畑は盛り土され、あちこちに目新しい住宅が建設されていった。ある時、造成される前の盛り土の中から蔓を伸ばして実をつけた小さなカボチャを見つけた。収穫されることのない野菜たちの姿を見るのはちょっと悲しかった。ああいう開発だったらもう見たくない。自然と人と文化が共存していくことって、もしかしたらとても難しいのかもしれないけれど、暮らすのだったらそういう街がいいな。
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June 27, 2007
今日は白神こだま酵母で作るパン教室の日。毎月、種類の違うパンをホームメイド協会の講師である高田温美さんから教えていただいているが、今日、作ったのは雑穀パン。実際、どんなパンが焼きあがるのか私も予測できなかったのだが、高田さんは長いパン生活の中からオリジナルレシピを開発してくれた。それはアワ、キビなど十穀の雑穀類を炊いて、全粒粉とライ麦の入ったパン生地の中に混ぜ込んでいくというもの。さらに風味を増すためにグラノーラや胡桃も加えてあるので、かなりどっしりと栄養価の高いパンが焼き上がった。生地自体はカンパーニュ風だけれど、食べてみたらもっちりとした中味とパリパリの外皮。とっても美味しいパンだった。教室に参加された方は焼きたてパンと一緒にオーガニックのお惣菜をお付けしてお夕食を食べていただくのだが、野菜中心のおかずに国産小麦粉で焼いた甘くないパンはとてもよく似合う。
ただ残念なことに今回の参加者は2人だけ。高田さんは友達だから、「人数が少なくても、風楽の美味しい夕食が食べられるから楽しみにしているのよ~」なんて言ってくれるのだけれど、パン教室としてはちょっと寂しい。毎回、とてもわかりやすく丁寧に教えてくださるし、お惣菜もたっぷりご用意しているので、少しでも多くの方に来ていただきたいのだが、参加者はパンの種類によってかなりマチマチ。
例えばベーグルパンなどは大人気で15名もの方が参加してくださって、焼くパンの量も多くて大忙し!キャンセル待ちも続出したので、同じ内容の教室を2回行ったほどだ。でも雑穀パンのような地味なパンだと集まりが今ひとつで、先月にも人が集まらなかったので開催を一ヶ月延期した。もう1年以上もやってきたので、作るパンの種類が一巡してしまったのかもしれないけれど、まだいらしたことのない方にはぜひオススメしたいです。7、8月はお休みしますが、次回は9月26日(水)4時から7時まで米粉でパンを焼きます。まだ先のことですが、初めての方でもわかりやすいアットホームなお教室ですので、ぜひ一度ご参加ください。参加費は3900円でお夕食とお土産付きです。
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June 26, 2007
今夜は成田全日空ホテルのチャペルで行われたチェンバロの演奏会に行ってきた。成田の中央公民館でシュタイナー教育を基本理念に取り入れて、わらべうたや水彩画、お話会などの勉強をしている「もりのこびとたち」というサークルの方々が主催されたコンサートだ。「もりのこびとたち」の皆さんからはよくお弁当配達のご注文をいただく。それで店にも今回の演奏会のチラシを置かせていただいた。チェンバロはとても素敵な音なので、チラシを見た時から、行きたいなあと思っていた。
演奏されたのは福田直樹さんというピアニストでありチェンバリスト。新日本フィルなど様々なオーケストラと世界各国で協演したり、ソロでも年間60回ほど演奏活動をされているベテランの方だ。
チェンバロは今から600年ほど前から作られていたと言われる古楽器の一つ。ピアノと同じような形をしているけれど、鍵盤の数はピアノより少なくて全部で61個。足のペダルもない。中にある弦を弾いて音を出すので、分類は弦楽器になるそうだ。福田さんが例えば「さくらさくら」をチェンバロで弾くとお琴のようにも聴こえてくるし、曲によってはギターのようにも聴こえてくる。やっぱり弦楽器なのだなあと思った。
ビバルディの「四季~春~」やバッハの「主よ人の望みの喜びよ」をチェンバロの音で聴くととても美しかった。かつてベルサイユ宮殿で貴族たちが華やかに集い、歌い踊っていた当時の風景が浮かんでくるようだ。古楽器の音はとても不思議。実際には当時の音は残っていないから、絵や写真などの資料からその楽器を再現し、音はあくまでも想像の世界。でもそれがまたとても創造力を膨らませてくれる。
ホテルのチャペルの中にキャンドルを灯し、古の音がこだますする素敵な演奏会だった。
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June 25, 2007
赤、黄色、緑と3色揃って目にも楽しいサラダを作った。レンズ豆はローリエを加えて塩茹でする。新玉ネギは薄くスライスし、トマトはざく切りにする。今日はなたね油と千鳥酢を合わせてフレンチドレッシングを作り、パセリとにんにくをちょっとすりおろして加えた。さっぱりとしていて美味しいサラダ。一瞬とうもろこしのように見える黄色い粒がレンズ豆。よく見るとレンズのような形をしている。
一晩、水に戻さなくても煮えるお豆なので、突然、使いたいと思った時に茹でればいいし、しかも茹で時間が20分弱と短い。生の状態のレンズ豆をお見せして、「水に戻さなくてもこのまま使えるお豆です」とご説明したら、「えっ?このまま食べられるんですか?」と驚いたお客様がいらした。もちろん生では食べられないのだが、一見、スナック菓子のようで、いかにもそのまま食べられそうに?見える。
ネパールに行った時、毎回、食事にはこのレンズ豆で作ったダルスープがついてきた。日本でいう味噌汁のようなもので、ネパール人は日常的に食しているようだ。レストランに入れば、「ダルバート・タルカリ」というアルミのワンプレート皿に乗せられた定食のようなものがどこにでもあった。ダルは豆、バートは炊いたご飯、タルカリはカレーのおかずという意味だ。日本人と結婚したラリさんというネパール人のお宅で夕食をいただいた時、作り方を教えてもらった。レンズ豆はスパイスと一緒に水を加えず圧力鍋で形がなくなるくらい柔らかく煮る。人参や玉ネギ、トマトなどは別鍋で炒めてから、そこに加えて、最後にスパイスで味を整えるそうだ。トロリとした濃厚なスープからサラリとしたスープまで、作る家庭によって作り方や使うスパイスは微妙に違うそうだ。
いつもおかずはカレーばかりだなあと思っていたのだが、このカレーと言うのも日本人が総称してそう呼んでいるだけで、彼らにとってチキンカレーと豆カレーは全く違ったお惣菜なのだ。日本人が煮物を醤油で作るのと同じように、彼らはスパイスを調合して味付けをする。スパイスで日常的に料理を作る文化を持たない日本人には全部、それがカレーに見えてしまうのだろう。国が違うと食文化もまた違って面白い。
あいにく雨季でヒマラヤの山々はくっきり見ることができなかったけれど、今日、料理を作っていたら、ネパールに行った時のことが急に思い出されて懐かしくなった。
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June 24, 2007
朝から蒸し暑かった今日は、昼過ぎから小雨が降り始めた。夏によく作るのはネギソース。ショウガとニンニクをみじん切りにして唐辛子と一緒にごま油で炒め、そこに八方出汁を加えて最後に長ネギの小口きりを加えて作る。時々、これに酢を加えて甘酢風にすることもあれば、トマトを加えて酸味を出すこともある。
今日は前半がグルテンミートのバーガー((挽肉状のもの)を肉団子にして揚げたものを使い、後半はタプロという大豆タンパクを水で戻してからショウガ醤油に漬け込み、から揚げにしたものを使った。タプロにチェンジしてからはもう忙しくってデジカメで写真を撮っている時間がなかった。両方とも素揚げしたズッキーニと一緒にネギソースをからめた。ピリ辛のおかずは蒸し暑い時期でも食がすすむ。ズッキーニを山ほど農家さんからいただいたので、このところ毎日のようにズッキーニを使っている。大好きな野菜だからたくさん食べられて嬉しいのだが、飽きないようにいろいろな食べ方を工夫している。
日曜日だったせいで、店はものすごい忙しさとなり一時、満席に。月末なので絶対に混むだろうなあと思ってたくさん仕込んでおいてよかった~!途中でなくなってしまったら、もう次のおかずを仕込むユトリもなかっただろう。レイコちゃんとアリミちゃんと私の3人で組んで回している時は、いつのまにか以心伝心であうんの呼吸ができるようになってきた。本当に一緒に働いている仲間だなあという気がして嬉しくなる。
雨のおかげで夕方、涼しい風が入ってくるようになった。ほっとする。紫陽花たちも恵みの雨を受けてほっとしていることだろう。
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June 23, 2007
今日は新しく手伝ってくれることになったいずみちゃんが来てくれた。数ヶ月前に問い合わせをいただいたのだが、幕張から電車で通うと言うので、それは大変だし交通費も全額は払えないからと無理だとお断りした方だ。でも数日前に、諦めきれないからと再度、お問い合わせをいただいた。そのメールを読んだだけで、いきなり面接もせずに、さっそく手伝ってなんてお願いしてしまったのは、風楽で働きたいという熱意のようなものが伝わってきたからだ。マクロビオティックのお店としては一番、名前が知られているクシ・ガーデンでもバイトをしたことがあるという。彼女にとって風楽が学ぶものがある店としてお役に立てればいいのだが・・・・。
夕方からは大栄にある長興院という曹洞宗のお寺で行われた「アグリカルチャーフェスタ」に行ってきた。由緒あるお寺でその山門は成田市の有形文化財としても登録されている。地元で有機農業をやっている農家さんたちがお寺の本堂を借りて、お食事をいただきながら、コンサートを楽しもうという企画だ。お世話になっているおかげさま農場の他、みみずの会、有機栽培の米作りをしている水郷おみがわコシヒカリ、三里塚ワンパック野菜、にわとり村、大栄地区農業後継者クラブの皆さんが実行委員会を作って準備をしてきた。今年で7回目になるそうだが、私が参加するのは初めて。会場にはあちらこちらにお馴染みの農家さんたちがいる。
野外で作られているけんちん汁、焼きそば、お稲荷さん、炭焼きモチ、肉野菜炒、ビールなどを自由に飲み食いしながら、出演者バンドであるスカーフェイスが演奏するアメリカンオールディズに合わせて、歌ったり踊ったり・・・。
夜が更けるに従って、本堂はどんどん熱気を帯び、ほとんど全員総立ち?になって踊りまくっていた。農家さんたちのパワー炸裂!すごい盛り上がり方だ。アンコールの「ジンギスカン」の曲の時はもう圧巻!いつも知っている農家さんたちの顔が全く違う人に見えた。あまりのパワーに気圧されて私など後ろの席の方で小さくなって手拍子を叩くのが精一杯!?。
帰る時は何だかどこかのライブに行ってきたかのような気分になった。お寺は見事なステージになって、一夜限りのゴーゴー喫茶かダンスホール、はたまたディスコ?に大変身。特に元気だったのは若者たちよりも農家のおじさんおばさんたち。そんな姿を見て私もたくさんパワーをいただいた楽しいお祭りだった。
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June 22, 2007
今日は夏至。一年で一番、昼間の時間が長い一日。この日に合わせて2003年から「電気を消してスローな夜を」というキャッチフレーズのもと、キャンドルナイトのイベントが各地で行われるようになった。第一回目の「百万人のキャンドルナイト」の前に、風楽でもキャンドルナイトの仕掛け人であり、明治学院大学教授・文化人類学者の辻信一さんをお招きして、「スローイズビューテイフル」という交流会を行った。折りしも「ファーストフード」から「スローフード」へという動きが始まった頃である。手作りのスローフード(いつもの風楽のご飯)を大皿に並べて、キャンドルを灯しながら、辻さんからのメッセージを参加された一人一人の方とシェアし合えた素敵なひとときだった。
声高々に環境運動jに取り組むのではなく、誰もが自分の足元を見つめ、暮らしの中でできることを始めようという辻さんの提言は、今やてんつくマンに引き継がれ、若者たちを中心に広がっていった。
今日、全国でいっせいに「豪快な号外」が配られた。地球温暖化も放射能汚染もない世界を作りたいという願いをこめて、私たちが今すぐできることを盛り込んだ手作りの新聞だ。このまま私たちが今と同じ生活を続けたなら、100年後には地球の温度が6.4度も上がって全ての生き物が死んでしまう可能性がある。政府は地球温暖化防止のために、原発を推進すると発表しているが時代錯誤もはなはだしい。
この秋、六ヶ所村の核燃料再処理工場が稼動する。原発が一年間に放出する放射能をたった一日で放出してしまう恐ろしい施設だ。青森周辺の海産物や農産物も当然汚染されるだろう。そんな工場が本当に必要なのだろうか。そもそもクーラーのききすぎた快適な部屋や一晩中点けっぱなしのネオンや照明器具などが本当に必要なのだろうか。一人一人の電気の消費量をほんの少し減らすだけで原発の何台かは止めることも可能だ。無駄なもの、必要のないものを個人個人が見極める目を持ち、自分にも地球にもできる限り負荷をかけない生活をしていくことが、今、求められている。
ネイティブアメリカンの人たちには何かを決める時、7代先のことを考えて決めるという。1代先の子供たちの未来にさえ希望の持てない社会なんて、何だかおかしい。おかしいと思ったら自分にできることをしなくては・・・。
ほんの短い時間だったけれど、私も今夜、電気を消してミツロウキャンドルに灯を点けた。家の形をしたキャンドル立ての中にキャンドルを入れると窓から灯りがもれているように見える。それぞれの家庭。それぞれの家族。キャンドルはいつも優しい光で私たちを包んでくれる。そんな光をいつまでも見つめていられる地球を残したい。
「豪快な号外」は店頭でも配布中。どうぞお読みになってください。そして読んだらどなたかに差し上げてくださいね。
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June 21, 2007
今日は暑くて忙しかった~!午前中に予約のお客さまが2組あって、その後も次々とお客様に来ていただいた。だけど今日のシフトはレイコちゃんと2人だけ。マキコちゃんが抜けた後、新しいスタッフがまだ見つかっておらず、スタッフ不足の中でのシフト組みなので、常時3人体制には中々できない。2人だけの時はかなり厳しい状態なので、私はほとんどフロアに出られない。何とか早く体勢を整えなくてはと痛感した。
暑かったせいか、今日はカレーのご注文がとても多く、みるみるストックが減っていた。ランチタイムが一段落してから、急きょ、カレーを仕込むことした。カレーを作る時は大量の野菜のみじん切りから始まる。にんにく、しょうが、玉ネギ、人参、セロリ、パセリ、キャベツなどの芯、トマト・・・。以前は全て手切りしていたのだが、だんだん仕込む量が増えてきたので、今は便利なフードプロセッサーを使っている。野菜が切れたらスパイスを大さじで計量する。一番最初にクミン、キャラウェイ、フェンネルなどのシードを油の中に入れてよく香りを出してから、にんにくとしょうがを加えて炒め、その後、他の野菜を加えてじっくり炒めていく。野菜がキツネ色になったら、ターメリックやコリアンダー、チリ、カルダモンなどのスパイスを加えて、油の中に香りを混ぜ込むようなつもりでスパイスと野菜を一緒によく炒めてから、豆とトマトと水を加えてグツグツと煮込む。
最後はいろいな調味料とガラムマサラを加えて味の微調整をしていくのだが、これはレシピに起こせないので、全て味を見ながらの作業。だから毎回、微妙に仕上がり具合の違ったカレーが出来上がる。
今日、仕込んだばかりのカレーをベースにしてナスと大きめに切ったトマトとイカを加えて、私の夕食用にカレーを作った。ルーのベースができていれば、好きな具を加えるだけですぐにカレーが食べられるから便利だ。今日のような日はカレーがピッタリ。フーフー言いながらアツアツのカレーを食べた。いつもはあまり夕食の量を食べないのだが、珍しく一皿分のカレーを食べてしまった。夏はやっぱりカレーだ!
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June 20, 2007
ズッキーニが美味しい。私はズッキーニが大好きなので、夏の間は、ズッキーニが大活躍。ナスのようにカレーに入れたり、ラタトゥーユにしたり・・・。今日は玉ネギと人参を炒めグルテンミートと混ぜて、ズッキーニのはさみ揚げにした。1センチくらいの厚さに切って、その上に具を乗せて、さらにズッキーニを重ねていったので、かなり厚みのあるはさみ揚げになってしまって、揚げるのに時間がかかった。だけどズッキーニと油は相性がいい。切り口を見せたかったので半分に切ってお出ししたら、色がとってもキレイだった。
このズッキーニはお客様の畑からいただいてきた。農家ではないけれど、だんな様が無農薬で自家用の野菜をほとんど作っていらっしゃるそうだ。毎朝、5時に起きて仕事前に畑に行って、その日に食べる野菜を台所に置いておいてくださるそうだ。その野菜を見てメニューを決める奥様。「いつも野菜が採れすぎて料理するのに追われてしまうんですよ」なんて羨ましい悩み?をお持ちのようだ。それに対してだんな様は「一番美味しい時期に食べたいから、そのタイミングに合わせて収穫しているだけだよ。一日置いただけでも味が変わってきてしまうからね」。
お家で食べる分の野菜を無農薬で育て、食事のたびに畑に行って、その日、食べる野菜を採ってくることができるなんて、本当に贅沢で素敵な暮らし方だなあと思う。「ズッキーニ、もう採れすぎて食べ飽きてしまったわ~」なんて言われていたけれど、飽きるほど採れたて野菜を毎日、どっさりと食べられたら幸せだろうなあ。
2時からは年に一度の食品衛生の講習会。成田の国際文化会館にこんなにいるの?と思うほど、たくさんの飲食店の経営者たちが講習を受けに来る。これからの季節、食中毒に向けて厳重な注意をするよう指導があった。よそのお店に行って、それぞれどのような対応をしているのかお聞きしてみたいものだ。
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June 19, 2007
マクロビオティックやオーガニックがすごいブームになってきた。5年前に店を始めた時にはマクロという言葉さえ、中々通じなかったのだが、今やテレビや雑誌でも特集が組まれて、流行に敏感な若者はオシャレ感覚で興味を持ち始める。漠然とした健康への不安があったり、国内産の安心して食べられる野菜を食べたいというニーズも増えてきたのだろう。
そんなブームにあやかって?このところ店も毎日忙しい。定食が確実に食べたいからと、ご予約いただくお客様も増えてきた。このブーム自体は喜ばしいことなのかもしれない。国産の無農薬野菜に関心を持つ方が増えることは、有機農業を広げるためにも必要だ。
今日の午前中、用事があって東京駅周辺を歩いた。名店街には安心、安全、ヘルシー、手作り、体に優しい・・・・というキャッチフレーズがあふれている。オーガニックの店らしきもの?も増えてきた。だけどホントかな?テイストをガラリと変えて多角的にいろいろなジャンルのレストランを作って、チェーン展開しているレストラン開発専門の業者さんもいる。そのジャンルの一つに自然食レストランのという分野があったりする。
大手の企業が参入すると、大量に仕入れられるからコストも安くなる。また様々なジャンルのレストランを多角経営する経験から、それぞれのニーズに合わせてサービス業としてお客様を喜ばせるポイントのようなものも、しっかり抑えている。すごいなあと思う。キャッチフレーズや写真も時流に合わせて発信できる宣伝方法も熟知している。
オーガニックは今や商品開発の戦略として使われている。個人ではとてもたちうちできない世界だ。
私の仕事は何もマニュアルがなくてシステム化できていない。スタッフはわからないことだらけだろう。その時々で感じていることをお伝えしていけばいいのだと思っているし、杓子定規にできるできないを決めてしまいたくはない。状況に応じて例外もありだと言えるような融通性を持っていたいと思う。だけどそれを個人の判断に委ねることはとても難しいことなのかもしれない。
時代の動きに合わせて、店のポリシーを変えて行く必要など全くないと思うけれど、これからオーガニックの世界には大手企業が確実に参入してくる。変わらないものと変えなければならないもの。いつもその振り子の振幅の中でいろいろなことを考えさせられる。
写真は今日、昼食にいただいたある自然食レストランのランチ。よくできたメニューだと思う。だけどその店もレストラン産業のチェーン店だった。ファミレスのように名前とメニューが全部同じではないし、一つ一つの店に個性があるので、同じ母体の経営だとは中々気が付かない。そんなスタイルの経営がきっと多くなっていくだろう。
お客様が増えれば増えるほど、材料が回転し、私は頻繁に買出しに行くようになる。今日も昼過ぎから夕方まで野菜や食材の買い物に追われた。お客様がたくさん来て下さることは嬉しいけれど、この方法でやっている限り、これ以上、お客様を増やすことには限界もある。
周囲がどういう動き方をしてきたとしても、私の店はいつでもマイペースでしかやれないのだから、当分は家内工業的な仕事の仕方?を周到していくしかないだろうな。
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June 18, 2007
無事に結婚パーテイが終わって、全速力で走った後のような気分の今日は、ちょっぴりのんびりしたいと思っていたのだが、またまた大忙しの一日になってしまった。定食の支度をしてから生ビールサーバーを酒屋さんに返しに行って、店に戻ってきたら、私の帰りを待っていたかのように?次々とお客様が来て下さり、一時、満席に。作ったものも全部なくなってしまった。
夕方からは千葉県の情報誌「ぐるっと千葉」の取材。8月号から新企画として毎月、千葉県産の旬の野菜を一つずつ取り上げて、私のエッセイと料理のレシピを連載させていただくことになった。写真付きでカラー1ページ分を丸々使わせていただく。
今回の野菜はモロヘイア。レンズ豆の中にモロヘイアを入れた揚げボールを作った。取材では材料の写真から、製作過程まで全部を撮影したいということだった。カメラマンにも厨房の中に入っていただいて、モロヘイアを茹でているところやレンズ豆のボールを揚げているところなど、調理のポイントごとに撮影していただいた。日中、忙しくて片付けも終わっていなかったので、「厨房の散らかり具合がわからないように撮ってくださいね~」なんて思わずお願いしてしまった。写真は最後に出来上がった料理を器に盛り付けて写真を撮影しているところ。
いつも味見をしながら気ままに作っているので、レシピの分量を割り出すのは得意ではないけれど、たくさんの方々におかげさま農場の野菜の美味しさと簡単な料理方法を知っていただく機会になったら嬉しい。それに旬の野菜が何だかわからない若者も多いので、毎月、料理する野菜を見ながら、季節感を感じていただけたら・・・・。いいページになるようにがんばりますので、よかったら皆さんもご覧になってくださいね!8月号は7月21日発売です。
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June 17, 2007
梅雨の中休みの晴れた一日。可愛らしいジューンブライトが生まれた。今日は陶芸家の垣野勝司さんと小島ふくみさんの「はじまりのうたげ」の一日。ご両親や親戚、お友達の前での人前結婚式。風楽で一度は結婚式をやってみたいという私の夢が叶った。
ほとんど寝ていないのに、早朝から目が覚め7時頃より厨房に入る。濃い目のオーガニックコーヒーをまず飲んでから、さっそく野菜を茹で始めた。昨日、忙しくて何も下ごしらえができなかったので昼過ぎまでに50人分のお食事をご用意できるか心配だったのだ。今日のメニューは玄米ライスサラダ、お豆のマリネ、グルテンミートカツのトマトソース、野菜の天ぷらとかき揚げ、手作りピザ、白米のお寿司、新じゃがと厚揚げ、椎茸人参などの煮っ転がし、青菜としめじ、その他の野菜の胡桃和え、蒸し野菜の豆腐デイップ、フルーツ盛り合わせ、チョコレートブラウニー。人数が多すぎてあまり自由に身動きがとれず、お料理が取りにくかったことがちょっと残念。
今日はサッチーもお寿司を作る助っ人に来てくれて、マキコちゃんも応援に入ってくれたので、スタッフ総勢6人で賑やかだった。新郎の焼いた家の形をしたお皿を展示して、お客様は好きなお皿を選び名前のシールを貼って使っていただく。それを最後に洗って、風楽のクッキーを乗せて、新婦手作りの風呂敷に包み、お花と一緒に引き出物としてお渡しした。
そして料理を盛り付ける大皿もほとんどが手作り。地元の自然酒「五人娘」で鏡開きをし、それぞれ違う手作りのぐい呑みで乾杯した。もちろんそれも引き出物としてお持ち帰りいただいた。
これだけたくさんの人数の器と、大皿(なんと20枚!)を全て作ってくれたなんて、本当にがんばったなあと思う。自分達流の結婚式をやりたいと言った親しい友人のお手伝いがしたい。仕事としてというよりも、ただただそういう場を一緒に創りたいと思ってやってきたのだが、手作り結婚式は想像以上にはるかに大変だった。忙しい日常の合間に話し合いをして、お互いの仕事量がかなり多くなってきたので、何度も言い合いになってしまったが、それでもこの日を迎えるまでに一緒に準備したきた時間がすでに結婚式そのものだったんだなあと思う。
とても大変な仕事だったけれど、スタッフたちが自分達のことのように喜んでくれたし、大切な人の門出を祝う場所に一緒にいられたので、忙しかったけれどとっても幸せな一日だった。これからの人生、二人で支え合いながら幸せになってほしい。
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June 16, 2007
待望の店での結婚式がいよいよ明日。朝、定食の準備をしてから、生活クラブのお店に最後の買い物に行ってきた。お天気がよかったので店もずっと忙しく、明日の下ごしらえをする時間もほとんど取れなかった。以前のスタッフだったスミエちゃんがアルストロメリアをサッチーからは紫陽花が届けられた。さらにお客様から色とりどりのガーベラを50本もいただいてしまった。結婚式をするとお話していたら、こんなにたくさんの方からお花を分けていただいて、私までとっても幸せな気持ちになってしまった。3時すぎに店を抜け出しバラとカーネーションを100本ずつ買ってきた。
店に戻ってからすぐにお花の水切りをして、花カゴの大きさに合わせてオアシス(吸水用のスポンジ)を切って水に漬け込んだ。一番最初の作業は店内にあるたくさんの花を使ってフラワーアレンジメントのカゴを作ることと、花器に花を生けることだ。なんと言っても大好きな作業。ふんだんにある花の中から好きな色を選んで、思いきり楽しみながら、アレンジメントをしていった。
そのうちかきぴー夫婦も来たので、土壁に写真を貼っていった。店内を少しでも広く使えるように食材や雑貨などを片付けてから、テーブルと椅子を動かしセッティングしていった。その後はかきぴーの焼き上がったお皿とぐい呑みを厨房で洗って拭いた。料理を盛り付ける大皿まで焼いてきてくれたので、洗いものだけでもスゴイ量になってしまった。最後は招待客に使っていただく家の形をイメージしたお皿を店内に並べて、花たちを店内至る場所に飾って、8時過ぎにようやく形が整った。
全部が終わって、もうくたくたになってしまったのだが、夜からはおかげさま農場の高柳さんのお宅に伺った。日野雄策さんが作った「種まく者」という曲の歌詞を私が手漉きで作った和紙に書いて額に入れ、新しく完成した直売所のお祝いにしようとお届けしたのだ。ちょうど日野さんもいらっしゃる日だったので、そのまま一緒にお食事しながらお話させていただいたら、帰りが12時半になってしまった。
明日は朝から準備が山積みだ。お二人の門出にふさわしいいい一日となるように、しっかりやらせていただこう。
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June 15, 2007
昨日、菜種の脱穀をした後、とうもろこしを作っている農家さんの畑にミレーの取材で行ってきた。「ゆめのコーン」という甘くてジューシーな品種のとうもろこしだ。とうもろこしはメインとなる一本だけを残して、脇から出てきた二番果は落としていく。まだ若くて未熟な二番果はヤングコーンとして食べられる。でも農家さんにとってみたら、手のかかるヤングコーンまでいちいち出荷してられないので、そのまま畑にほおったままだ。昨日、それをいただいてきたので、今日はサラダにした。
さっと湯がいて丸ごと使おうと思ったのだが、ヤングコーンとしてはかなり成長しており、芯ができているものもあったので、固い部分は実だけ削って使った。ちょっと見ただけだと、雑穀が入っているようにも見えるが、全部、これはヤングコーンの粒。玉ネギとセロリとパセリをベースにして作ったレモンのドレッシングに中にキュウリとインゲンとヤングコーンを入れて和えた。すぐに食べないとせっかくの緑色野菜が酸に触れて、色が悪くなる。それだけがちょっと残念なのだが。
夕方は結婚パーティの買出し。昨日は大量の野菜を買いに行った。今日は生ビール樽やサーバーを借りに行ったり、ワインを買ったり果物を買ったりしたので、車の後ろのシートは荷物が満載!全部を店に運び込むだけでも大仕事だった。夜、かきぴーと最後の打ち合わせをしていたら、お客様がお花を持ってきてくださった。
「日曜日に結婚パーテイをやるんですよ」とお話したら、今、庭にたくさんお花が咲いているから・・・と言ってバケツに4杯もの大量の花を切って持って来て下さったのだ。店内が一挙にお花屋さんのようにぱっと明るくなって、かいぴー夫婦と私で大歓声!とりあえず使っていない大きな樽に水をはってお花を移し変えた。「キレイ~」と「ステキ~」を連発させながら、これでお花代が少しは浮くわ~?!なんてしばらく大はしゃぎしてしまった。
でもお客様が帰られてから床が水浸しになっていることに気が付いた。どうやら樽にヒビが入っていたようだ。3人で大慌てで雑巾を持ち出し床を拭いたのだが、一昨日塗ったばかりの黒ベンガラが水に溶け出して雑巾は真っ黒に!!
数分前までお祭り気分でいたのに、なぜか3人で手と雑巾を真っ黒にしながら床を拭いている姿が可笑しくて、大笑いしてしまったが、こんな調子で明日、結婚式の準備が無事に終わるのだろうか。ちょっと心配・・・。
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June 14, 2007
この写真を見ただけで何の作業をしているかわかった方はかなりの農作業通?。今日の午前中、おかげさま農場の高柳さんの畑に行って菜種の脱穀をお手伝いしてきた。高柳さんのお家では家族が食べるお米や野菜はもちろんのこと、味噌、醤油、菜種油まで自給している。
5年ほど前から「菜の花プロジェクト」を始めた高柳さんは、地元の市民団体と協力しながら菜種油専用の畑を用意。畑一面に広がる菜の花が咲いた後、種ができるまで待って、6月頃刈り取りをする。そのまま天日で乾燥させてから脱穀をするという。だけど私は畑に行っても一体、どうやって脱穀するのか全く作業が予想できなかった。
その作業内容はまずビニールシートを広げて、そこに干してある菜種をどんどん集めて積んでいく。そこに体ごとダイブ?して飛んだり跳ねたり手足をバタバタさせたりしながら、茎からサヤをはずし、中の種を落としていく。体全体がたたき棒?のような役割をしているようだ。その後、大きな茎を取り除いてから、ふるいにかけて種だけを集めていく。菜種はゴマ粒くらいの大きさだ。全部で5人でやったのだが、採れた菜種の量はほんのわずか。でも昨年は170キロも収穫できたそうだ。この小さな種を170キロ分も集めるなんて気が遠くなりそう!さらにそれを絞って油になるのはほんの3割程度。国産無農薬の菜種油ができるまでの道のりはなんと険しいこと!
「昔はこうやって油の材料を集めていたんだよ。集落の中には必ず油屋さんがあってね・・・。だけど文明が発達するとこういう手作業はやらなくなってしまうよね。時代に逆行しているような仕事をしているけどさ、昔の人たちの気持ちになって、モノができる過程に関わっていくのもいいんじゃないの?」なんて高柳さんと作業をしながらお話をする。
菜種油が菜種から作られるということは私も知っている。だけど、どのようにして油になるのか、その過程を私は知らない。今度はこの菜種がどうやって絞られていくのか、油になる過程もこの目で確かめたい。国内産の菜種油がどれだけ貴重なものか、作業をしたらよくわかる。以前、高柳さんから自家製の菜種油をいただいたことがある。市販のものと違って濃い黄色の濃厚な油だった。一滴でも無駄にできないと思う。
半袖のTシャツを着て作業をしていたので、気が付けば肘から下がキズだらけ。労働を時間単価で考えたらとてもできない作業だけれど、そういう概念を越えたところに、この仕事の意味ってあるんだろうなあ・・・。
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June 13, 2007
今日もまた暑い一日だった。昨日の夕方、はがれてきた店の土間を補修するために、定着剤の中に黒いベンガラの粉を入れて、床に塗布した。この店を始める時、土間を打つほど、床の深さがないと知りつつ、土を入れて土間仕様にした。実際、土間が薄くて強度がないため、椅子の脚や重たいものを置くたびに土間はえぐれ剥がれていった。
土壁の色と同じ黄土の色はだんだん黒ずんできて、剥がれた部分はボコボコと穴が空いているように見える。置いてある机は場所によって高さが違うため、ちょっとグラグラする。
定着剤は数ヶ月に一度、塗布しているのだが、もともと薄い土間なので、またすぐに剥がれてしまうのだ。それで昨日は思い切って、ベンガラの黒い色を定着剤に混ぜて塗布したら、少しは汚れが目立たなくなるのではないかなと思ってやってみた。一晩中エアコンをつけっ放しにして乾かしたのだが、朝になっても完全には乾かなかった。でも床はベンガラの色素で黒くなり、少しは汚れが目立たなくなったかも。
以前、住んでいた築70年の古家は玄関の戸を開けるとすぐに土間があった。玉ネギやジャガイモを置いたり、花を飾ったり、傘を干したり、雨の日は子供の自転車を倉庫がわりに中にしまった。たくさんの靴を出しておいても広々していて、とても使いやすかった。だから今でも土間のある家に憧れる。いつか住みたいなあと思う。農家さんに行くとたいていお茶は土間でいただく。泥だらけの靴を脱がないままでお茶ができる。家と外との境界の空間が土間だ。
そんな土間がほしくて店の床も土間にしてしまったのだが、もともと土間向きになっていない店舗の床を施行したものだから、やっぱりどこか無理があるのだろう。補修するたびに、土間にして失敗したなあと秘かに後悔している。
でも今日の暑さとエアコンの力で土間も明日には完全に乾きそうだ。きっとまたすぐに剥がれてしまうのだろうけれど、とりあえず黒っぽい土間になったので前よりは少しはいいだろう。
今日のメインのお惣菜は高野豆腐のフライ(左側の四角い方)。よく煮含めた高野豆腐に衣を付けてカラリと揚げた。一口目をかじる時、アツアツの煮汁が口にジュ~っと広がってやけどをしそうになるのだが、揚げたては何とも言えず美味しかった。
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June 12, 2007
暑い一日だった。最高気温は28度くらいあったのだろうか。一日中、入り口のドアを開け放ち、なるべく風が通るようにしておいた。こういう日はシャキシャキっとした生野菜が食べたい。今日のサラダは先日、お客さまの畑からいただいたリーフレタスと茹でたいんげんと新玉ネギを氷水につけて、よおく冷やしてお出しした。トッピングはローストしたスライスアーモンド。なたね油と千鳥酢と醤油をベースに、にんにくのすりおろしを少々加えた和風ドレッシングをかけた。
これは盛り付ける前の状態なのだが、よく冷えた野菜をザルにあけたところ。淡いグリーンが美しく、パリッとしていてあんまり美味しそうだったので、店の入り口の陽があたる所に持っていって写真を撮った。太陽の光の下に並べると野菜たちが畑にいたことを思い出すのか、もっともっと美味しそうに見えてくる。これを持ってどこかの山の中でランチが食べたいなあ。
今朝、お客様からお借りした高橋永順さんのビデオを見た。私が花遊びを始めるきっかけになった人だ。もう10年以上前のことだけれど、永順さんの花の本を毎日眺めていた。長い間やっていた華道の世界はとても窮屈だったので、フラワーアレンジメントという自由な作風を知って、花たちとの新しい付き合い方ができるようになった。
当時、あんなに好きだった永順さんの花あしらいも、バブルという時代には似合っていたのかもしれないが、量よりも質を大切にする今のような時代になってみると、何だか雲の上の世界のように見えてしまう。美しすぎて豪華すぎて、生活と切り離れているような気がするのだ。
だけどビデオの中には、永順さんが住んでいる小屋の近くの森で、仲間たちとランチパーティをしている様子が映っていた。野の花を生けて、近くで摘んだクレソンや山菜でサラダを作り、木陰に並べて楽しく食べる・・・多分、永順さんもそういう時間が一番ほっとしたのではないだろうか。そんなビデオを見たばかりのせいか、今日みたいなサラダと一緒に天然酵母のパンや新ジャガの煮っ転がしを持って出かけたいなあ・・・なーんて思ってしまった。
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June 11, 2007
モロヘイアの出荷が始まると、いよいよ夏が来たのだなあと思う。それと入れ替わるように小松菜やほうれん草などの青菜とはしばらくお別れだ。この仕事を始めてから、毎年、夏になるとモロヘイアをたくさん食べるようになった。飽きないように納豆と和えたり、もやしと和えたりと、いろいろ食べ方を工夫している。
今日は初物のモロヘイアをたっぷり茹でてレンズ豆と合わせて揚げボールを作った。レンズ豆はローリエと一緒に塩茹でしてからフードプロセッサーでマッシュする。細かく叩いて刻んだモロヘイアと玉ネギのみじん切りをそこに加えて、コリアンダーやブラックペッパーで香りをつける。
片栗粉をつなぎに少々加えて、まん丸のボールにしてからカラリと油で揚げて出来上がり。ケチャップをかけてお出ししたけれど、塩やレモン汁もピッタリ。スナック感覚でたっぷり食べられる美味しい揚げボールだ。
だけどボール状だとあまりボリュームが出ないので、量を増やして途中から大きめの小判状にして揚げることにした。レンズ豆は1キロほど茹でたので、昨日と今日、2日分のお惣菜になった。最後には小麦粉とパン粉で衣を付けコロッケにしてストックすることにした。
今日は開店と同時に11人のグループの方がいらしてくださり、定食をご注文。その後も次々とお客様が続き、アリミちゃんとヒデコちゃんと3人で大忙し。久しぶりに以前のスタッフだったスミエちゃんが遊びに来てくれた。寄せ植えと庭に咲いていたアルストロメリアをざっくり切って持って来てくれた。とてもゴージャスな花が窓辺に生けられ急に店内が華やかになった。庭にある花々を少しずつ集めて作ってくれた寄せ植えの鉢は、入り口前に並べた。これからどんな花たちが咲くのかとても楽しみだ。
スミエちゃんには厨房の中で賄いを食べていってもらった。忙しいので手を動かしながらの会話だったが、厨房の中はずっと賑やかな笑いにあふれていた。だけどスミエちゃんのペースは乱れない。私たちがどんなにバタバタと忙しく動き回っていても、一人でゆっくりと座って賄いを食べていられる人なのだ。嫌味でも何でもなく「(こういう状況の中で)よくそうやってゆっくり食べていられるわねえ~」と思わず感心してしまった。スミエちゃんは間違いなく大物だ。
今夜はこれからかきぴーとふくちゃんの結婚式の打ち合わせ。いよいよあと1週間。今日は司会者(彼と私の共通の友達)も交えて最終的な詰めをするのだが、さて一体どこまで進むことやら・・・??
*6月17日はウェデイングパーティのため、終日貸切にさせていただきますので、ご了承ください。
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June 10, 2007
今日、船橋でてんつくマン監督の作品「天国はつくるもの 107+1」の自主上映会があったので、夕方、店を閉めてからすぐに会場へ向かった。ずっと見たかった作品だが、中々上映会の時間と場所が予定に合わなかった。「すべてはやるか やらないか あきらめるか あきらめないか 天国をつくろうとしたド素人たちの真実の物語」というサブタイトルの通り、美ら島沖縄を舞台に全国から集まってきた結いまーる隊が「動けば変わる」をモットーに様々なことに挑戦していく。
彼らの挑戦は三つ。一つ目は結いまーるクリーン作戦。読谷村の最終ゴミ処分場や不法投棄されているゴミを見て、彼らはゴミを減らす方法はないかと考える。捨てられたペットボトルを拾い歩き、風車や灯篭を作って糸満市で環境祭りを開催。地球洗隊エコレンジャーの芝居を作り子供たちの前で披露。二つ目はアフガンの子供たちにマフラーを送ろうと、多くの人たちに呼びかけてマフラーを編んでもらい、それを現地に届けたこと。「私なんか何もできない」という内気な女の子が呼びかけ人になって、集まったマフラーをリボンでつないだらなんと1、5キロの長さに達してしまった。三つ目は沖縄の伝統的な漁船サバニを使って沖縄から鹿児島まで航海するというもの。サバニに乗ったこともない素人たちがチームを組んで大冒険に挑む。ごく身近なゴミ問題から大冒険まで、普通の若者たちが悩み考えながら楽しく挑戦していく姿がとても感動的で何度も何度も泣いてしまった。
この映画を撮影したてんつくマンはかつて吉本興業のお笑いタレントだった。98年より目の前に座った人に浮かんだ言葉を墨で書くパフォーマンスをしているうちに、路上詩人として有名になり、本を出したり個展をしたり、そして最後には念願の映画まで撮影。まさに夢を形にしていった男である。
その基本はいつも楽しく即動けることをやっていくということ。そして動けば変わる。実際、彼の回りにいる若者たちは次々と自分達流にできることをやり始めていく。その活動はすでに国境を越え、アフガンやカンボジアの子供たちの支援活動にまで広がっていった。たった一人から始めたことが今や一大ムーブメントに。一人一人の力はとても小さいけれど、微力は決して無力ではないということ。
この映画は上映しやすいようにビデオやDVDになっているので、店でも近々上映会を開きたいと思っている。また、てんつくマンは地球温暖化に向けて、全国の人たちに読んでほしい「豪快な号外」を夏至の日に3000万部配布しようと準備している。もちろんこの号外を配るお手伝いもするつもりだ。
この映画の感動を一人でも多くの方にお伝えしていきたい。若者たちがこんなにも情熱を持って楽しく明るく環境問題に取り組んでいるのだ。死んでから天国にいって幸せになってもしょうがない。生きている現在を天国にしてしまおうというメッセージが熱い。だけどもっと言うならば、自分の身の回りを自分が動くことでどんどん天国にしていけばいいのだと思う。そういう人たちがいる限り地球はまだまだ大丈夫!
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June 09, 2007
生野菜が美味しい季節になってきた。今日のサラダは生の大根と京菜に、湯がいた人参といんげんを加えるという組み合わせ。ドレッシングはちょっと凝って作ったヒエドレッシング。パセリとセロリと玉ネギをみじん切りにしたものに、にんにくのすりおろしとレモン汁、アマゾンのグリーンナッツオイル、ブラックペッパーと刻んだアーモンドを加えてベースを作り、最後に炊いたヒエを加えたもの。気がつけば、サラダ用に使う野菜よりも、ドレッシングに使っている野菜の種類の方が多くなってしまった。
店で使っているヒエは岐阜県の郡上八幡産のもの。本来白茶色をしているヒエが黒いのは黒蒸ヒエと言って、洗ったヒエを一度蒸してから乾燥させて脱皮、精白するという方法をとっているから。一番、最初にこの黒蒸ヒエを見た時、随分、黒くて汚れているヒエだなあと驚いて、雑穀を取り扱っている米穀店にどういう脱穀方法なのかを電話でお聞きした。それで蒸してから脱穀しているということが初めてわかった。この方法だとほさきが剥がれやすくなり、ヒエの中味もたくさん取れるし、蒸している時に糠のビタミン類が胚乳に移るので栄養も高くなるそうだ。
ヒエは田んぼの畦道にあちこち自生して、お米を作っている農家さんからは邪魔者扱い?されている雑穀だが、実はビタミンB1,B2,リン、カルシウムなどが豊富に含まれていて、とても栄養がある。ヒエのコロッケやハンバーグなどもよく作るけれど、私はヒエのポロポロ具合を利用してドレッシングに入れて食べるのが一番好きだ。
予想通り、今日は大忙し!開店と同時に先週、取材に行ったミレーの農業教室に参加している皆さんがお食事に来て下さった。どうしてもグルテンミートのメンチカツが食べたいとリクエストまでいただいたので、大急ぎでキャベツと玉ネギと人参を刻んでメンチカツをお作りさせていただいた。その後も夕方まで途切れることなくお客様が来て下さり、充実した一日になった。
本来なら今頃は野菜を取りに行ったり買い物をしたりしている時間なのだが、今日はヒデコちゃんが延長で残ってくれたので、私は早めに買い物に出られて、久しぶりに夕方の時間がのんびりできた。今日取りに行った野菜の中にはズッキーニやモロヘイアがあって、またまた初物との出会いに感激。明日は何を作ろうかなと楽しみ!
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June 08, 2007
いつも使っているオーサワの全粒粉の車麩は弾力があってとっても美味しい。店でもお麩カツは定番料理になっているけれど、今日はちょっと違う料理にアレンジした。車麩を水に戻してから、豆乳と粒マスタードとパセリとガーリック、味噌などを溶いた香草の衣の中にくぐらせてから、パン粉をまぶし、軽くオリーブオイルを塗ってオーブンで焼いてみた。衣が付いているので、油で揚げればすぐにフライになるのだが、今日は焼いた感じを出したかった。注文をいただく度に、毎回、フライパンにオリーブオイルを敷いて、一つずつ、もう一度焼いてからお出しした。フライとはまた違った触感の美味しいカツになった。
今日は久しぶりにお客様は少なかったが、豆乳チーズケーキを焼いたり、クッキーを仕込んだり・・・とストック作りと細かい仕事に一日中追われた。今日は枇杷葉温灸の日。原万佐子さんが朝から来てくれて、4人を施療。私も4時からお願いして、じんわりと枇杷ともぐさが体に染み込んでいく気持ちよさを味わった。一回目の時よりも浸透していくのが深くなったような気がする。原さんにはこれからも2階で定期的に枇杷葉温灸をやっていただく予定。次回は6月22日(金I)、7月は6日(金)と20日(金)を予定しています。ご希望の方はご予約ください。一回1時間4000円です。
夜は多古町の友達の家に野口整体の活元会へ行ってきた。温灸でほぐれた体が活元でますますほぐれて、気持ちいい緩み方ができた。今夜はすごくゆっくりと眠れそう。明日明後日はまた忙しくなりそうなので、しっかり寝て元気に動けるようにしなくっちゃ。
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June 07, 2007
湿度の高い一日だった。今にも雨が降るかと思っていたのだが、夜になってもまだ降らずにいる。畑の野菜たちもそろそろ一雨ほしいところだろう。
夏になってきたのだなあと思う。キュウリがとても美味しい。今日のサラダの上に乗せたのはくるみねぎ味噌。長ねぎと軽くローストしたくるみを味噌と切り和えにしたもの。まな板の上で長ねぎを切りながら、くるみを刻みながら、味噌もまな板に乗せて、そこで一緒に包丁を使って混ぜていく調理方法を「切り和え」と言う。できあがったくるみねぎ味噌をボールに移して、さらに七味唐辛子とにんにくのすりおろしと醤油少々を加え、最後にアマゾンのグリーンナッツオイルをたっぷり入れてよく混ぜていく。この前も付け合せのキュウリの上に乗せるために少々作ったのだが、今日はたくさん作ってサラダ用に使うことにした。
キュウリと大根を皮ごと拍子切りにして、そのままでもよかったのだが、大根がちょっと固そうだったので、少々塩をふってしんなりさせた。その上にドレッシング代わりにこのくるみねぎ味噌を乗せたサラダにした。さっぱりとしていて美味しくて、スティック野菜にはよく似合う。それにピリっとしているので、今日みたいに蒸し暑いに日にはピッタリだ。
お昼の賄いには、これにかつおの細削りを少々加えて、ご飯に乗っけて食べた。いつもは賄いのご飯はほんの二口くらいしか食べられない私も、ついご飯が進んでしまって珍しくおかわりをしてしまったほどだ。
2日、厨房から離れると、とっても久しぶりに仕事をしたような気分でとっても新鮮。だけど起きたらなぜか太ももの内側が筋肉痛?になっていて歩くのが心もとない。今日も店は開店と同時にお客様が来て下さり、忙しかったのだが、自分の動き方が何だかぎこちなくて苦笑い。夜、一時間半ほどヨガをやったので、きっと明日は大丈夫・・・かな。
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June 06, 2007
店の前に不釣合いなほどピカピカで大きなバイクが止まっている。実は私、念願の大型バイクの免許を取ったので、今日は愛車のハーレーに初乗りをしたんです!・・・なんて言えたらカッコいいのだけれど、もちろんこれは私のバイクではない。だけど初乗りしたのは事実。
ハーレーを持っていらっしゃる方と最近、お知り合いになったので、今日はその後ろに乗せていただき、南房総へツーリングに行ってきた。何しろこんな大きなバイクの後ろに乗るのは初めての経験。ハーレーダビットソンと聞いても、映画「イージー・ライダー」に出てくる胴の長い?タイプのバイクだという認識くらいしかない私。近くまで行ってアルファベットを読んだらハーレーと書いてあったので、やっと何のバイクだかわかったという始末。そんな私が乗せていただくなんて、ハーレーファンの方には申し訳ないような気もするのだが、とても楽しいツーリングだった。
最初は怖くて体がコチコチになってしまったのだが、次第に慣れて緊張もほどけた頃から、体で風を感じられるようになってきた。車に乗っている時もエアコンをつけるより窓を全開にして風に吹かれながら運転している方が好きだ。
初めて大型バイクの後ろに乗せていただいて思ったことは、バイクに乗っている時の風は、車の窓から入ってくる風とは全然違うということ。風に吹かれているというよりも、自分の体で風を感じながら、自分自身もまた風になったような気持ちになれるのだ。
何よりも今日は最高のツーリング日和。温度といい陽射しといい風といい、とにかく全てがベストコンデイションの一日。若葉マークの後ろ乗りライダー?にはもってこいのバイクデビューの日となった。最初は高速道路は走らないで~と懇願していたくせに、帰り道に乗った館山道ではバイクのスピードメーターがグングン上がっていくのを後ろから楽しくながめていられるほどユトリができた。100キロってこんな速さなんだ!と実感。
今日の感想は、いくつになっても人生って未知の体験ができるんだなあということ。新しい体験の機会があっても、自らにバリアをはってセーブしてしまったら、もしかしたらとっても楽しいことを味わうことができないままに人生を終わらせることになってしまうかもしれないのだ。なんだかそれはとてももったいないような気がする。バイクに乗ることが(乗せていただくことが)こんなに気持ちのいいことだなんて、今まで全然知らなかった。やみつきになりそうでちょっと怖いけれど?、楽しい経験を重ねていくことは、生きるエネルギーにつながっていく。
ああ、私はやっぱり風なんだなあ!久しぶりに羽根を伸ばせた一日。こんな日があるから仕事も楽しくがんばれるのだと思う。
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June 05, 2007
June 04, 2007
おかげさま農場の新ジャガがようやく手に入ったので、昨日は雑穀のアワと合わせて煮っ転がしにした。今日はコロッケを作った。コロッケはどこでもとても安く売っているけれど、ジャガイモの泥を落として蒸すところから作るとなると、けっこう時間がかかる。コロッケの料理自体は難しいものではないのだが、大量のジャガイモをマッシュしたり、具を刻んだり、丸めてパン粉をつけたりすると、あっという間に1時間は過ぎてしまう。
今日は新玉ネギと人参を炒めて、グルテンミートを加えたコロッケにした。新ジャガの皮は洗った後、蒸して、そのまま一緒にマッシュしてしまう。本当はキタアカリが粘りがあって甘くて美味しいのだけれど、今の時期はワセジロか男爵しか手に入らない。それでも水分をたっぷり含んでいる新ジャガは蒸している時からいい香りでとっても美味しかった。これからジャガイモが美味しい季節になる。いろいろ具を取り替えて美味しいコロッケをたくさん作っていこう。
昨日に引き続き、今日も大忙しで2時前には全部完売。気持ちいいほどすっきりとなくなってしまった。しかもカレーのストックもなくなりそうだったので、慌てて仕込み始め、ショウコちゃんと二人、バタバタとずっと走り回っていた。
今日はショウコちゃんのダンナさんがお休みだったので、店に一緒に来て、はがれかけている男子トイレのタイルの危ない部分を、上からはがしてくださった。いつかボロボロ~っと勢いよく落ちてきそうで?前から気になっていたのだが、作業をしている時間がなかったのだ。お休みの貴重な時間を割いて、店の作業をしていただけるなんて、ありがたいなあと思う。
今のところ、はがした後に新しいタイルを貼りなおすつもりはないので、上半分が中途半端にはがれている状態だ。なんか廃墟みたいで?面白い壁面になった。時間のある時に色を塗って遊ぼうと思う。
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June 03, 2007
風楽のお向かいにある宗吾霊堂の大本堂の裏手には紫陽花が数年前から植樹されている。成田のお寺としては成田山に継いで有名な宗吾霊堂だが、参拝客は年々減っているそうだ。佐倉惣五郎の生誕350年を機に、宗吾霊堂を紫陽花の名刹にしようと植樹が始まった。毎年、少しずつ本数が増えていき、現在までに4800株が植えられたそうだ。その中でも柏の葉っぱの形をした珍しい柏葉紫陽花が見もの(夕方、見に行ったけれど、満開になるにはもう少し時間がかかりそう)。
それに合わせて今日から紫陽花まつりが始まった。期間中、毎週日曜日にはお茶会や琴や胡弓の演奏会、農産物の直売などが行われている。今日は初日だったので大勢の人出で賑わっていた。
店も昼から大忙し!1時半頃には全部、すっからかんになくなってしまった。今日はアリミちゃんとショウコちゃんの3人体制だったけれど、混んでいるのではないかと様子を見にきてくれたヨウコさんが、結局、そのまま手伝ってくれた。ヨウコさんがいなかったら、洗い物が山積みになってしまっただろう。とても助かった。
夕方、突然、サッチーが店に来てくれた。風のうわさで?今、風楽がすごく忙しくて大変だと聞いたサッチー。私がとっても疲れているのではないかと心配して、バナナケーキを焼いてきてくれたのだ。開店以来ずっと私の片腕になって、一緒に料理を作ってくれたサッチー。還暦で辞めた後、この4月からは保育園の仕事を始めたので、しばらく会えなかったのだ。
いつも私のことを心配してくれて、美味しいケーキやおかずを作ってくれたサッチーにはどんなに助けられたかわからない。予想以上に元気だった私を見て(なぜか私の具合が悪いとサッチーは思い込んでいたようだ)拍子抜けしていたが?、店が終わってから、バナナケーキを食べながら、あれこれと話しこむ。60歳を過ぎてから病気を抱えての体で、保育園給食の仕事はさぞ大変だろうなあと思うけれど、「この年で正社員になれてよかったわ~」と笑う。本当に逞しい人だ。私もがんばらなくっちゃ!
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June 02, 2007
昨日の夕方、あいりん堂さんから電話があって、30人分のおにぎりの注文をいただいた。毎月、第一土曜日は食事指導をされている薬剤師の佐藤先生の勉強会があるので、風楽のおにぎりをお届けしている。でも今日は昼前にミレーの取材が入っていたので、早めに作ってから出かけるしかない。朝6時から厨房で玄米を炊いた。炊きたての十穀入り玄米でおにぎりを60個握る。梅干と青シソ巻きのおにぎり、アマランサスと大根と人参の煮物、白花豆といんげん、お新香を横に添えながらパック詰めをしていく。できあがったものが並んでいると何だかお花畑みたいで可愛らしい。その後、定食の支度をしたのだが、一人だったので時間に追われて焦っていたせいか、ポットを取ろうとした時、コーヒーサーバーを落としてしまった。もちろんガラスが割れてもう使えない状態。すご~くショック!
定食のメドがついてから、あいりん堂さんへ配達に行き、その足で栗源にあるミレー農場へ。
ミレーの畑を使って、フォトシンセシスという会社が運営する農業教室が昨年より始まった。有機農業をやっている農家さんが実際の指導にあたる充実の農業教室だ。以前にも2回ほど取材に行ったが、8月からその3期目が始まるので、今回は実際に参加している方たちの感想や作業の様子をお聞きした上で原稿を書くことになった。ミレー農場はすごくいい場所にある。参加者もとても楽しそうで、今日はとトマトの支柱をたてたり、剪定をしたりしていた。私もここに残って一緒に参加したいなあ・・・という気持ちをグッとこらえながら取材を終える。
その後、おかげさま農場に野菜を取りに行ったら、初物のキュウリやナスに出会えてワクワク!!キミ達の登場をずっと待っていたのだよ!!新ジャガ、インゲン、スナップエンドウ、ソラマメまで揃っていて、いよいよ夏野菜の季節が始まる。美味しそうな野菜たちを車に積んでいたら、急にお腹が空いてきた。
土曜日だから店も混んでいるだろうなあと運転中も気が気ではなかったけれど、ヨウコさんとレイコちゃんが二人でよく回してくれていた。おまけにヨウコさんは「エイコさんがいなかったので今日はのびのびとお手伝いができました~たまにはこういう日もいいですねえ~」ですって!あーあ、少しでも早く帰らなくっちゃって急いで戻ってきたのになっ!
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June 01, 2007
好きなことをしているので、仕事をしたくないと思うことはほとんどないのだが、一年に2回だけ憂鬱になる時期がある。その一つは確定申告。数字の苦手な私が一人で青色申告の書類と格闘しているのだから、これはもう苦役としか言いようがない。そしてもう一つが今日、終わった店舗検査だ。
飲食店を営業する時は営業許可証が必要だ。最寄の地区の保健所に申請し、所定の条件が充たされているかどうか、保健所が実際に店舗に来て確認した後、初めて交付される。その後、年に一回、実際の規定通りに衛生的に厨房が使われているかどうか、保健所が店を見回りにくることを店舗検査と呼んでいる。チェックするポイントは冷蔵庫の温度、手洗い場を清潔に確保しているか、食器は戸棚にしまわれているか、厨房とフロアに仕切り戸があるか、食品庫の状態、生鮮食品の管理方法など、いろいろだ。でも実際に営業していると、中々その基準とおりにできない部分も多いので、店舗検査前になると、どこも必死で厨房を片付け始めるようだ。
今朝は、最後の確認と掃除をしようと思って、7時頃から厨房に行った。布巾をきつく絞ってもう一度、全ての厨房器具を拭き、床を流してから、定食の支度に取りかかる。全ての準備を万端に整え、早く検査が終わらないかなあとドキドキしながら待っていた。
そして開店時間前に検査は無事に終わった。いつもやるだけやっても、何かしらのチェックに引っかかるのだが、今回は何一つ注意を受けなかったので、一行が店を出た後、「やった~!」と思わず飛び上がってしまった。それほどキレイには見えないかもしれないけれど、写真は厨房の手洗い場の周辺。念入りに掃除して、すご~くキレイになった・・・と自画自賛していたのだけれど、実際に改めて写真でみたら「?」と自分でも首を傾げてしまった。だって建物が古いんだも~ん!
今日はスタッフのマキコちゃんが最後のバイトの日。数年前に病気になったので体の調子を整えながら野菜料理を覚えたいと言って来てくれるようになった。とても素直で一生懸命に生きている人だ。朝、いつもテーブルの上のお花の水を取り替えてくれたことが印象に残っている。これからはウーフでいろいろな農家のお手伝いをしながら農業や食べ物の勉強をしていくのだという。スタッフとは家族のように仲良く楽しく仕事をしてきたので、別れる時は寂しくて仕方ない。あと何人見送ればいいんだろうって思う。だけど店を辞める時は彼女たちにとって巣立ちの時なのだ。人生の新しいステージがまたそこから始まりいろいろな可能性が広がっていく・・・そのことを心から応援しなくっちゃ・・・。涙を見せずに見送るのが精一杯だったけど。
*先日、ブログに書いた枇杷温灸、いろいろお問い合わせがあったので、原さんにお店に来ていただくことになりました。とりあえず6月は8日と22日の金曜日です。時間は約1時間。料金は4000円です。11時、1時、2時半、3時半の予定でご希望の方はご予約をお受け致しますのでご連絡ください。(お時間は多少調整できます)
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