November 30, 2007
昨日の夜はとっても寒かったので、久しぶりに煮込みうどんが食べたくなった。一人で家にいる時の夕食は店の残りものをさっとつまんでお終いという簡単なもので、わざわざ何かを作ることもほとんどない。久しぶりにお湯をわかして出汁をひき、野菜を刻んで鍋の中に加えぐつぐつと煮込んだ。ちょうどお土産にいただいた讃岐うどんがあったので、別の鍋で湯がいてから野菜のお汁の中に加えてさらに煮込み、仕上げに柚子の皮のせん切りを乗せた。
湯気がたっぷりたっている熱々をすすった。普段の夕食はほんの少ししか食べないのに、久しぶりのうどんなので思っている以上にたっぷりと食べてしまった。体がすっかり温まったので、その後は山田詠美の新作をソファに転がりながら読みふけ、思わずほろり。最近の作品は何だかほのぼのしている。珍しくのんびりできた夜だった。
今日は朝、定食を作ってから、黒米と野菜を買いに出かけることにした。3人体制の時でないと自由に抜けられないので、気になっていた買い物を済ませる。芝山にある花と緑の農芸財団がやっている「花の里」で作られている無農薬の黒米の新米をようやく店頭に並べることができた。行く途中の山道が紅葉していてとても美しかった。千葉の紅葉がようやく見頃になってきた。
明日は朝からお弁当の配達25個、夜も17名様のお食事会のご予約をいただいたので、店に帰ってからはその準備をした。忙しい一日になりそう。夕方は枇杷温灸の施療を久しぶりに受けて体もポカポカ。12月は施療日を増やしていただき、4日(火)8日(土)9日(日)13日(木)14日(金)18日(火)27日(木)31日(月)の8回です。ご希望の方、お早めにご予約くださいね。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 29, 2007
今日のデザートはリンゴケーキ。店の店頭でも小さく切ったピースを販売しながら、デザートにも同じものをお出しした。小さめにカットしたので、脇に花梨の甘煮を添えることにした。1ヶ月以上も前になるが手作り酵素を作った時に、たくさん花梨をいただいて使いきれなかったので店に持って帰ってきた。サイの目切りにして喉の痛みの緩和用にハチミツ漬けを作ったのだが、それでもまだ花梨が余ってしまった。花梨は料理には使えないので、手作り酵素を仕込む時かハチミツ漬けを仕込む時くらいしか利用することはない。だけど何かしなくてはと、花梨ジャムを作る要領で、花梨を甘く煮てみることにした。
リンゴのいちょう切りと同じように花梨を切って種を取り除き、その後、よく水に晒してアクを抜く。これによって渋みとエグミが水に流されていくようだ。その後は砂糖を加えてひたすらコトコトと煮込んでいくのだけれど、途中で何度も味見をしても、なかなか柔らかくならないし、エグミが抜けないので困った。最後はあんまりエグイのでアップルプリザーブとレモンをさらに加えて煮続けることにした。2時間ほど煮込んでようやくしんなりしてきたのだが、リンゴのレモンと素製糖の茶色い色で花梨はワインレッドに煮えあがっていた。
噛んでも歯ごたえが残り、よく味わうとちょっと渋味が出てくる。それでも花梨の香りがとってもよくて、他のものにはない独特の美味しいシロップ煮が出来上がった。時々、冷蔵庫から出してつまんでいたのだが、今回はリンゴケーキの横に添えたら赤い色がとっても可愛らしかった。花梨独自のポリフェノールはもちろんのこと、リンゴ酸やクエン酸などの有機酸も含まれているので、疲労回復や咳止めなどにいいようだ。
来年はもっと大量にいただいてきて本格的なジャムを作ろうかな。花梨の甘い香りは何とも言えない美味しさがある。これで今年最後だと思うとちょっと寂しい。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 28, 2007
今日はパン教室の日。いつもなら白神こだま酵母を使うのだけれど、今回はメイプルメロンパンを作るので、メイプルの香りが白神の酵母とぶつからないようにと、講師である高田さんの方からイーストを使おうと提案していただいた。結果として従来の天然酵母のパン教室ではなくなってしまったけれど、それはそれは美味しいメロンパンを作ることができて大感激だった。
高田さんが開発してくれたレシピはメロンパンのパン生地に薄力粉を少々とメイプルシロップを加えるというもの。もちろん美味しいメロンパンの外皮?(クッキー生地)にもメイプルシロップを使用しているので、仕込んでいる時からいい匂いがいっぱ!
私もメロンパンは作ったことがないので、外皮の作り方の要領はよくわからなかったけれど、小麦粉にココナッツプードルやバター、メイプルシロップを入れて溶いたクッキー生地を第二発酵の時に回りに付けておく。さらに焼き上げる寸前に卵白を使ってクッキー生地をハケでよく伸ばしていくという方法だった。
メロンパンだとお食事の時に主食にならないので、お夕食の時のためにクルミパンも作り、それを里芋の夕食のお惣菜の盛り合わせとカレーシチューと一緒に食べていただいた。その後、デザートのように、食後にちょうどよくメイプルメロンパンが焼きあがったので、紅茶と一緒に食べていただた。ふわふわで甘くて香りがよくって、本当に美味しいメロンパンだったので、参加された方からも歓声があがった。普通のメロンパンの生地はどちらかと言えばパサパサしているものが多いのだが、高田さんのメロンパンは中の生地もしっとりふんわり。外皮もパリッとしていてちょうどよかった。
今日は6人の方たちとこじんまりしたパン教室だったけれど、いつもより以上に和気藹々とほのぼの作れたのはメイプルメロンパンの甘~い効果かも??
次回は12月26日(水)4時から。ベーコンフランスとチーズフランスを作る予定。ご希望の方、お早めにご予約ください。夕食とお土産付きで3900円です。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 27, 2007
この前、ヒデコちゃんとアリミちゃんと一緒に収穫してきた丹波の黒大豆の枝豆。全部食べるのがもったいなくて、サヤごと、ずっと干しておいた。そのまま置いておくと乾燥して黒豆になるからだ。最初、店の前で干していたのだが、南向きの私の部屋の方が日当たりがいいので、急きょ私の部屋が豆小屋?になった。この一ヶ月というもの、ザルの上に枝豆を並べて毎日毎日、晴れた日はお日様にあてた。上と下をひっくり返しながら、均一に乾燥するよう気をつけた。最初のうち、下にある枝豆がうまく乾燥せずにカビてしまったものもあるけれど、ほぼ全体がカラカラになった。
サヤを一つずつ開いて中の黒豆を取り出した。この瞬間を心待ちにしていたのだ。いくつかはサヤの中でダメになっているものもあったが、青い枝豆が黒豆に変わっている。おかげさま農場の高柳さんに黒豆の乾燥の方法を聞いたら、未熟なうちに摘んで乾燥させるのではなく、根がついたままの状態で畑で乾燥させるのが一番いいと言われた。そして丹波の黒豆の種を買っても千葉で栽培したら千葉の黒豆になってしまうのだとも。丹波地方独特の気候風土の中で丹波の黒豆は育っていくのだし、まして冬になる前に収穫してサヤごと干しても美味しくなるわけがない・・・と手厳しい。
畑の上で枝豆は放りっぱなし。雨風もそのまま受けている。だけどカビることなくカラカラになるなんて本当に不思議だ。私の部屋では雨にもあたらないし、南向きの光だけを当てているというのに、畑で乾燥したものより乾燥度合いが悪いなんて、なんとなく腑に落ちないと反論したのだが、「そういうものなんだよ」と笑われてしまった。
それでも黒豆が小さなボールいっぱいになったら嬉しくて嬉しくて!思っていたよりも小粒だったけれど、水でもどしたらふっくらと大きな粒になるのだろうか。煮るのがとても楽しみだ。
一つずつ手で豆を出していく仕事だけでもかなり時間がかかってしまった。計ったら1キロちょっとしかなかったけれど、それでも万万歳!貴重な千葉県産の丹波の黒豆だ。生の枝豆を「豆」にするのにこんな手間がかかるなんて!もう豆が高いなんて言っていられない。作る過程を知れば知るほど、素材が愛しくなってくる。一粒たりとも無駄にしないで美味しくいただこうと心に決めた。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 26, 2007
時々京野菜が手に入るとすぐに料理してみたくなる。今回は珍しい京人参を買ってきたので、その色を生かすような単独の煮物を作ることにした。でも京人参1種類だけでは寂しいので粒ソバを一緒に入れて煮た。京人参と言っても流通名は「金時人参」と呼ばれており、独特の赤い色がキレイなのでお正月料理などでも重宝されている人参だ。
この色素はカロチンではないので、独自の人参臭さがなく、柔らかくて早く煮えるのが特徴。今日は輪切りに切ったが、ほっくりと煮えるように面取りをした。(もちろん面取りの切れ端はお味噌汁の具として利用した)。もっと気軽に使いたいなあと思うのだが、一本100円くらいなので、普通の人参に比べると割高になる。それに一昔前は作っている人も多かったそうだが、長くて折れやすいので、作るのも大変だということで、農家さんも作りたがらない品種になってしまったようだ。人参の中にもアジア系とヨーロッパ系があるそうで、京人参はもちろんアジア系の代表格。それにしてはヨーロッパ系の人参が主流になっているようだけれど、一年に一度、お正月が近くなると、あちこちで見かけるようになるので、まだ作ってくれている人がいるとわかってほっとする。
甘くて柔らかいので、食べやすいのだけれど、柔らかさは煮崩れの原因になるので、よく見てあげることが、使い方のポイントだろう。今年はお節料理を作る予定がないので、京人参を使う機会はほとんどなさそうだけれど、たまに可愛らしい色に出会えると何だか嬉しい。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 25, 2007
群馬に行った時に買ってきたものが厨房にあふれている。とにかく街道沿いには農産物直売所が多いのだ。こんにゃく、お焼き、地粉うどん、豆などの特産品はもとより、なめこ、舞茸、ヤーコン、柚子などの野菜たちもたくさん並んでいる。そして果物は何と言ってもリンゴと柿。数キロ走るたびにリンゴが並んだ小屋のようなものが点在している。ケーキ作りに欠かせない紅玉を売っている店は本当に少なかったけれど、ようやく一軒の店で見つかったので2キロ袋を買ってきた。それからフジや陽光などの傷リンゴを加工用にいくつか。さっそく今日はアップルプリザーブを煮て作っておいた。
買ってきたいちじくは赤ワインでサッと煮て、今日のデザート用にマクロ仕様のクラフティを作った。メイプルと豆乳となたね油で作るクラフティだ。卵を使わないのでちょっとあっさりしていたと思う。焼き上がったものを試食しようと思っているうちに、今日は忙しかったので、いつのまにか全部なくなってしまい味のチェックができなかった。でもいつも作っているマクロのフランの要領なので多分、大丈夫だろう。いちじくがある時期にしか作れない貴重なお菓子だ。
連休も今日で終わり。暖かい陽射しに包まれた穏やかな一日だったので、行楽地は紅葉狩りの人出で混み合っていたことだろう。各地の高速道路の渋滞情報がラジオから聞こえてくる。平日に動いておいてよかった。渋滞とも無縁でいられた。休みの日はいつも仕事をしていることが多いのだが、こういう時だけは、平日に動けるのもいいなあと、ちょっと思ったりする。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
November 24, 2007
今年ほど、紅葉を堪能した年はないかもしれない。今週は私のお休みを木・金で連休にしたので、群馬県まで終わり間際の紅葉を見に行くことにした。群馬県にはいくつかいい露天風呂があるので、いろいろ温泉を調べて行ったのだが、一番行きたかった温泉は断念せざるを得なかった。何と山間部には雪が降っていて、ノーマルタイヤだったので、あと8キロというところで諦めることになったのだ。初雪の知らせは天気予報で知っていたけれど、まさか積もっているなんて思ってもみなかった。すごく残念だけれど、雪の山道は危険がいっぱいだから仕方ない。
予定を変更して近くの猿ヶ京温泉に行くことにしたのだが、雪が散らついて冷え込んでいたせいか、明日から連休というのに人出は少なく露天風呂には全く人がいなかった。写真は次の日、四万温泉に行く途中に見つけた甌穴(おうけつ)の跡。甌穴とは「川底の窪みに渦巻き流が生じて、中に落ち込んだ小石が回転しながら河床を深く削って出来た珍しい穴」のこと。 河川の近くの岩石にあちこち穴があいて、キレイな水がたまっている。キレイな渓流だったので、ただそこにいるだけでもマイナスイオンをたっぷり浴びてくることができた。せせらぎの音を聞きながら、あちこちの岩場をゆっくりと歩いた。紅葉も驚くほどきれいで光が葉っぱの間からキラキラと漏れてくる。
最近、自然の中に身をおく時間が何より嬉しい。家の窓から畑や山が見えたらどんなに素敵だろう。生活の中でそれができないから、休みの日は時間を作りながら、どこかしら緑の多い場所に出かけるようにしている。年をとるごとに自然回帰志向が強くなっていくようだ。紅葉がこのまま終わってしまうのが本当の惜しい。もうすぐ一番遅い千葉の紅葉が始りそうだけれど、それも見に行けたらと思っている。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 21, 2007
ミレーの取材で八日市場(現:匝瑳市)にあるお醤油工場に行ってきた。事前に何の資料も用意されていなかったので気がつかなかったのだが、行ってびっくり。偶然にも長く使い親しんでいた生活クラブ生協のお醤油も作っている工場だった。天然醸造という昔ながらの方法でじっくりと時間をかけて木桶で仕込まれたお醤油。直径と高さが9尺ある大きな江戸時代の木桶で熟成されて、1桶から1万本のお醤油が充填されていく。
新しく木桶を購入しても、昔から使い込んでいる桶と同じようなお醤油はできにくい。木そのものに微生物が付着して風味のある味わいを醸し出しているのだという。
毎回、ホンモノの食に携る方たちにお会いするたびに、どうかこの昔ながらの手仕事の食文化がなくならないようにと祈る思いでお話を聞かせていただく。大量生産大量消費の時代の流れの中で、素材を吟味し丁寧に仕込まれたものが本当に生き残れるかどうかは、私たち消費者の選択に大きく左右されると思う。安かろう悪かろうで質を問わず、ただ価格だけで商品を選ぶのではなく、作られている背景や作り手の思いを知りながら、納得できるものを選択することが、生産者を支えていくことにつながる。自分は何を大切にし、何を守っていきたいのか。いつも少ない収入の中でその選択を迫られる。
今日はお弁当の配達もあって本当に綱渡りの一日。両方のスケジュールをやりくりするには体が一つでは足りなかった。ヒデコちゃんチエコさん、助っ人のヨウコさんの助けがあって初めてできたこと。手伝ってくれる人たちがいることのありがたさ。つくづく仕事は一人ではできないものだなあと思う。取材に行きながらもお弁当の配達や日常の食事作りまで滞りなくやれることができたのもみんなの協力あってこそだ。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 20, 2007
ヤーコンが好きなので、最近、ヤーコンを食べてばかりいる。今はちょうど収穫時期なので、あちこちでヤーコンをよく見かける。見つけるといつも山のように買ってくるのだが、しょっちゅう食べているので、すぐになくなってしまう。ヤーコンを食べた日はお腹がぐるぐると動いているような気がする。フラクトオリゴ糖や食物繊維の効用だろうか。シャキシャキとした歯ごたえも好きで果物感覚で食べられるのも嬉しい。この前、友達が来た時、ヤーコンを天ぷらにしたら、こんなに甘くてシャキシャキした天ぷらは初めてだと言って感動していた。
今日はヤーコンでサラダを作った。ヤーコンは皮をむいたままで置いておくと黒くなってしまうので、酢水に漬けるのだが、今回はせん切りにした後、柚子の絞り汁をかけておいた。その後、繊維に沿って切った白菜とざっくり合わせて、柚子の皮のせん切りを加える。最後に酢と柚子の絞り汁をさらに加えて、塩を少々で味を整える。
シンプルな味だけど、柚子の香りとヤーコンはとってもよく似合う。ヤーコンも白菜もシャキシャキ感を残しているので、美味しいサラダになって、いくらでも食べられそうだ。
柚子も旬だ。道の駅でも農家さんの軒先でも柚子がたくさん並んでいる。霜が強くなるとダメになってしまうので、その前にたくさん買って皮を冷凍しておかなければ。冬の一仕事だ。
日曜日並みに大忙しだった昨日とうってかわって、今日は本当にヒマな一日。お客様の来店数にこんなに差のあるお店も珍しいかも?。昨日から急に寒くなってきた。このままいっきに冬になってしまいそうでちょっと寂しい。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 19, 2007
昨日は各地で産業祭りや収穫祭など、農産物の実りを楽しむイベントが開催されていた。一日中暖かくてお天気。最高のお祭り日和になったので、どこも多くの人たちで賑わったことだろう。私も友達と一緒に栗源の「ふるさといも祭り」に行ってきた。
栗源町は佐原市と合併して香取市になったが、さつま芋の名産地として千葉県内でも有名な農村地帯だ。私も美味しい野菜を作っている農家さんの知り合いが何人か住んでいる。このお祭りの醍醐味は何と言っても「日本一の焼き芋広場」で配布される焼き芋だろう。杉っ葉で火をつけた籾殻の山の中で焼いた焼き芋。空気がうまく抜けるようにブリキの煙突が真ん中に立てられており、灰になった籾殻の中にはこんがりと焼けた美味しい焼き芋たちが並んでいる。列に並べば一回に一本ずつ、その美味しい焼き芋が配布されるのだが、都会に住む友達は、とても珍しがって、何度も並びなおして焼き芋をたくさんもらっていた。ほくほくの焼き芋をたくさん食べたが、お腹が苦しくなるほど焼き芋を食べたのは生まれて初めて。
また野菜を積み上げて作った野菜タワーの野菜は最後に一袋300円で詰め放題で売られたり、多分、日本一大きな鍋で煮込まれたトン汁なども配布されるという、農村地帯ならればの野菜たっぷりのお祭りだった。
数年前に取材に行った時、初めてこのいも祭りのことを知ったのだが、食べるものが豊富にあってのどかなお祭りだなあと思った。子供たちが小さかった頃に行ったら、きっと喜んだだろうな。たまにはこういうのんびりした地元のお祭りに行くのも楽しいものだ。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 16, 2007
一ヶ月ほど前に秋の手作り酵素を仕込んだ時、にわとりひろばの湯浅さんがたくさんざくろを用意しておいてくれた。お庭にざくろの木があって、この時期、たわわに実がなるとのこと。酵素仕込みに刻んでもまだまだもいだざくろがザルに山盛り。猿のようにガブリっとかじりつき、実を食べては種を飛ばしていたのだが、それでもまだ食べ切れないほどの量だったので持って帰ってきた。
次の日、朝、一時間ほどかかってざくろの皮から実を取り出した。30個ほどのざくろの皮をむいても取り出せた実は正味800g。労力のわりにほんの少量しかない。ボールにはキレイな赤い汁がにじんでいる。ペルシャ原産のざくろには女性ホルモンたっぷりでポリフェノールが凝縮されている。その効用を生かそうと、ざくろエキスやサプリメントなど様々な健康食品にも加工されている。せっかくならこれをデザートに生かしたい。実のまま寒天で固めてしまうことも考えたけれど中の種が口に残ってじゃまになりそうだ。焼酎に漬け込むのもいいけれど、数ヶ月先まで食べられないし・・・。
とりあえず同量の砂糖を加えてぶどうジュースを作る要領でざくろジュースを作っておくことにした。水を加えず砂糖と熱でエキスを抽出しておけば保存もきく。さっそく圧力鍋にさくろの実と粗製糖を入れて火をつけた。真っ赤なエキスが出てきてさぞ、キレイだろうなあ。発色を助けるためにレモン汁も少々加えておいた。数分後、期待いっぱいで圧力鍋のフタを開けると・・・なんと中にあったのはドロドロとした茶色い汁!!
どうやらざくろの赤い色は加熱すると消えてしまうようだ。おまけに茶色の粗製糖を使っているから赤いエキスの色の面影もない。すごくガッカリしてしまった。ガッカリしながら茶色い汁をザルに漉したのだが、まだ種の周りにゼリー状のものが残っている。種周辺には抗酸化力の強い成分がついているハズだ。捨てる前にザルごと水に付けて手でかき回しゼリー分もしっかり取っておいた。残ったのは真っ白なお米のように裸になったざくろの種だけ。ここまで使い切れば捨てるにも未練がない。
その後、少しずつこのざくろのシロップを使ってゼリーを作っているのだけれど、かなり甘いので、梅のエキスで割ったりして酸味を加えるようにしている。大事に使っていたのだが、とうとう今日と明日のデザートで最後になってしまった。なくなってしまうと寂しいけれど、美味しいゼリーを通してアントシアニン・フラボノイド・エラグ酸・タンニンなど様々な成分が摂取できるなんて、何だか嬉しいl。山の恵みってスゴイなあ。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 15, 2007
温かくてとてもいいお天気だったのに、昨日とはうって変わって今日は一日とてもヒマだった。定食の支度が終わった後、時間を見つけて生活クラブのデポーに行ったり、流通センターにお弁当箱を買いに行ったりした。車でちょっと行った場所に業務用の包材などがいろいろ揃っている市場(成田総合流通センター)があってとても助かっている。店では小豆を煮たり、リンゴのケーキを焼いたりして過ごす。
3時からはぐるっと千葉の取材だった。年末年始にかかるということで、今回は1月号と2月号の2月分の取材を一日で終わらせてしまった。季節の野菜は人参と里芋。人参は先日ご紹介した人参と豆腐のマクロマフィン。里芋の方は、オートミールを使った里芋の豆乳シチュー。
試食の時、カメラマンの男性は里芋のシチューを不思議そうに?食べていた。シチューと言ってもマクロ仕様なので、バターや牛乳は使っていない。昆布出汁で煮込み、味噌味に仕立てたので、いわゆる「ホワイトシチュー」とは全くかけ離れているもの。シチューと呼びつつも実は豆乳の味噌煮込み?!なので、その顔も頷ける?。
マフィンの方も砂糖や卵を使っていないのに、こんなに美味しくできるの??と不思議そうに別の驚き方?をされていた。でもとても気に入っていただいたようなので、ぐるっと千葉の編集部へのお土産にと、いくつかカゴに入れて持って帰っていただいた。皆さんで喜んで食べていただけると嬉しいな。
今回もまた写真をとても丁寧に撮ってくださり、作ったものがより美味しそうに見える。雑誌の発売がいつも待ち遠しい。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
November 14, 2007
昨日はココログ(ニフティのブログサービスの名称)のメンテナンスのため、ブログの更新ができなかった。最近、出かける機会が増えたので、たまにブログを更新できない日がある。でも家にいる時は必ずアップしようと思っているので、昨日はいつものようにブログを更新しようとサイトを開いたのだが、何もできないということがわかりガッカリ。
それで今日は、昨日、ブログを書くために用意した写真なのだが、一日遅れで人参と豆腐のマフィンをご紹介。「ぐるっと千葉」に連載させていただいている野菜料理のレシピの撮影が明日、予定されている。来月は人参をテーマにしており、何かパンのようなものをというリクエストをいただいた。それで人参のマフィンはどうかなとレシピをおこしながら試作をしてみたのだ。
一応、掲載しているお料理は動物性のものを使わないマクロビオティック仕様にしているので、今回のマフィンも卵や砂糖やバターなどは使っていない。豆腐のマフィンは風楽でも定番になっているけれど、それに季節の野菜である人参を組み合わせ、人参と豆腐のマフィンにすることにした。
豆腐のほんのりとした甘さと人参の甘さ、そしてシナモンの香りが美味しいマフィン。砂糖が入っているマフィンも美味しいけれど、素朴な味のマクロマフィンも素材の味がわかって美味しくいただける。
今日の午後はスタッフ不足でアリミちゃんが昼過ぎに帰った後は私一人に!比較的忙しい一日だったので、後半どうなることかと心配だったけれど、幸いアリミちゃんが帰ってからはお客さんもいらっしゃらなかったので一安心?。久しぶりに一人でガスコンロを磨き、床を流し、片付け物を済ませた。そういえばオープン当初は、スタッフの人件費を節約するために、昼過ぎにはいつも誰もいなくなり、毎日、こんなことを一人でやっていたんだなあ・・・と懐かしく思い出す。あの頃に比べたら今は仕事をスタッフに分担してやってもらえるようになった。相変わらずいつもお金のやりくりに追われているけれど、少なくとも回転させていくことはできるようになった。それだけでも私にしてみたら大いなる進歩かもしれない??。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
November 12, 2007
先日、那須の農産物直売所で見つけた三五八漬の素。三・五・八と書いて「サゴハチ」と読む。東北地方に昔から伝わる麹を使ったお漬物のことを言う。三五八というのは、塩3・ 麹5 ・米8 の割合のことで、それをそのまま漬物の名称にしている。
私は東京出身だし農家の生まれではないので、漬物についてあまり詳しくない。でも以前の職場に山形出身の人がいて、三五八漬をいただき、漬け込む床の割合について教えてくれたので、いつか作ってみたいなあと思っていた。東北地方は冬の間、雪に閉ざされてしまうので塩漬けや干し物にしたり、発酵させたりすることで食べ物を保存させてきたのだろう。そういう郷土食には昔ながらの工夫があるので教えられることが多い。
那須で売っていた三五八漬の素は塩と麹と米と唐辛子を混ぜたものが、ビニール袋の中に入って売られていた。市販されている漬物の素にはアミノ酸などの化学調味料が添加されているので買わないが、今回は原材料がはっきりとわかったので、作ってみたいなあと思った。
さっそく昨日、赤カブと人参、大根をいちょう切りにして、赤カブの葉も加え、三五八漬の素をパラパラと振りかけて重石をしておいた。一晩で浸かる浅漬けタイプのもので、浸かったお漬物は水で洗って冷蔵庫で保存すると書いてあった。
朝、出来上がりを楽しみにしながら覗いてみた。赤カブの色がとてもキレイで美味しそうに浸かっている。味見をしてみたら、ちょっと塩加減が強いように感じた。野菜に対して素が多かったのだろう。知らない漬物を仕込む時は塩梅がつかみにくい。でも野菜を洗うのはなんだか旨みを逃がしてしまいそうでもったいないので、水気を切ってそのままに。麹の粒ももったいないので汁気をザルで漉して残しておいた。塩漬けだけのお新香よりも麹の甘さが残っているのでコクがある。今度は自分で麹を使って三五八漬の床を作ってみよう。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 11, 2007
那須高原の野菜の直売所で見つけた原木椎茸。宿に泊まった夜の食事にも椎茸となめこできのこ汁を作ったら、とても美味しかった。原木椎茸は香りがよくてプリプリしているので、たくさん買って帰ってきた。さっそく今日はその椎茸のカサの中に詰めものをして椎茸のフライを作ることにした。肉厚でじくがしっかりしているとてもいい椎茸だった。
中味は玉ねぎと人参と椎茸のじくをみじん切りにして炒めて、グルテンミートと一緒に合わせたもの。椎茸のカサの内側に小麦粉をふって、そこに炒めた具を入れてギュッと押し込み、もう一度、小麦粉をふってから、溶き小麦粉とパンをつけて衣にする。和風味がいいので醤油で召し上がっていただいた。揚げたてをかじった時、椎茸の香りがとってもよくって、思わずうなってしまった。
昨日、買ってきたものを次の日に即、料理できる場があるなんて嬉しい。東北地方などの漬物で有名な三五八漬用の麹床も売っていたので買ってきた。さっそく今朝、赤カブと大根と人参を刻んで漬け込んでみた。重石をして一晩で味が染み込むということだった。うまく浸かるかどうかわからないけれど、麹を利用したお漬物は何とも言えず優しい甘さがあって美味しいので、うまく浸かるといいなあ。
今日は雨はやんだけれど、曇り空で肌寒い。でも昨日の那須の山の中はもっと寒かったので、ずいぶんと温かく感じられる。千葉もこれからどんどん寒くなっていくのだろう。そろそろ夏物を片付けなければ。晴れている日はまだ薄着でいられるので、夏物の服をなかなかしまうことができず、今、私の部屋の中には冬着と夏着が一緒に吊るされている。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 10, 2007
金土と連休で休みが取れたので、那須高原に行ってきた。終わる寸前の紅葉を堪能し、温泉にのんびりつかってきたので、最高にリラックスすることができた。那須はSHOZO CAFEをはじめ、大好きなカフェがたくさん並んでいるので、車を走らせていると本当に目移りしてしまう。かつては地味な温泉街だった場所が、いつのまにかオシャレなカフェの立ち並ぶリゾート地になって、まるで軽井沢のようだ。
泊まった場所は那須高原を通りぬけた先にある北温泉旅館というひなびた温泉宿の自炊棟。江戸時代からの木造の建物も残っている古い温泉だ。囲炉裏があったり、ご主人が集められた古民具がたくさん並んでいたり雰囲気がとても面白い。玄関の横にはプール風呂と呼ばれている大露天風呂があって泳ぐこともできる。ギシギシと軋む廊下を歩きながら、宿内にある露天風呂や内湯を何度も行ったりきたり。
食事は高原野菜やきのこなどを買って共同の炊事場で作りながら、朝も夜もチェックアウトしてからも、かなり長い時間、お風呂に入り続けた。2日目のお天気は雨だったので、かなり冷え込んでいたけれど、温泉で温まったので体もポカポカ。散りかけた落ち葉を見ながら、美しく染まった紅葉のトンネルを走っていれば、雨もまた風情がある。
帰りがてら農産物の直売所を見つけるたびに立ち寄って、地元の野菜を買っては車に積み込んだ。那須高原有機農場の生産団体の方たちともお会いすることができて、そこで採れた大根、人参、キュウリ、ヤーコン、芋がらなどどっさりと買ってきた。家に帰ってきてから荷物を降ろす時、あまりの量の多さに自分でも驚いてしまった。まるで買出しに行ってきたみたいだ。車だと、ついつい調子に乗って買い込んでしまうようだ。電車だったら、とても持ちきれなかっただろう。
山の中の露天風呂温泉の面白さに、最近、すっかりハマってしまって時間さえあれば、どこか温泉に行きたくなってしまう。ようやく心底のんびりする・・・という意味が本当にわかってきたような気がする。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 08, 2007
流しの配管のようなわけのわからない写真で、継ぎ接ぎだらけだけれど、これでも前よりはずっとよくなったのだ。
築25年以上もたった貸し店舗を使っているものだから、厨房は不具合も多い。居抜きで借りたのでそのまま使えるかと思いきや、とんでもない誤算だったということに開店準備をしてから気がついた。内装工事の時に、厨房も改造してもらおうと思って厨房専門業者さんに見積もりを出してもらった。冷蔵庫は「一年後に使える保証はありません」と言われ、大型業務用ガスレンジは火がつかず、使えるものと言えば、古いステンの2層式のシンクと調理台のみ。新しくガスレンジを購入したので、ガスの配管をやりなおし、それに合わせて流しの位置を変え、排水工事までしなければならなかった。おまけに使い物にならない大型冷凍冷蔵庫や蕎麦茹で釜、サビだらけの魚焼き用グリル、ガスレンジ、給湯器などを処分することに。それらは全て産業廃棄物扱いなので捨てるのにかなりの出費となってしまった。
そんな誤算からスタートした厨房なので、排水もかなりいい加減で壁にはいろいろな穴が残っていたり、隙間も多く決して使いやすいとは言えない。以前、シンクにつながる配管が亀裂したので交換しようと思ったが、ちょうどいい部品がなく、ホームセンターで代用できるものはないかと探し回った。その結果、太めのゴムホースを縛り付けてだましだまし使っていたのだが、最近、いつも水が詰まるようになってきた。
ない頭を駆使してやっとこさ代用品を見つけて修理した私は、排水が詰まることは知っていたけれど、もうこれ以上この設備ではどうしようもないと諦めていたのだが、チエコさんはそうは思っていなかったようだ。
賄いを食べた後、「いいものを見つけてきたんです!」と言ってグレーの蛇腹の配管を見せてくれた。しかもどの配管にも取り付けやすいようなフードのようなものが付いている。「これさえあれば!」とにわかに排水管工事が始ったのだが、上と下の部分、それぞれの形が合わず、思っていた以上に取り付けに手間取ってしまった。
流しの下に体を屈めて入り込み、とてもやりずらい姿勢で交換するので力も思うように入らない。私は前に大変な思いを経験しているので、そんなに簡単に交換できないとわかっていたのだが、チエコさんは部品さえあれば大丈夫と思っていたようだ。
それでも二人でアレコレない智恵を出し合った。新しい配管の先を切ってねじ込み、その上から今のゴムホースをカバーのようにかけてヒモで縛って何とか形を整えた。プロからみたらママゴトのような仕事なのかもしれないけれど、これでもかなり工夫が見られ、応急処置かもしれないが詰まらずに水も流れるようになった。
スゴイ!っと感動しながら今日の大仕事は料理を作ることよりも排水工事だったねなんて笑ってしまった。部品を買ってきて修理のきっかけを与えてくれたチエコさんにありがとうと言ったら、「いえ、今まで水が流れにくくて迷惑していただけですから~」と笑われてしまった。このハッキリさ?がチエコさんの良さだと思う。
写真だけだとたいしたことないように見えるかもしれないけれど、ホントにかなり大変な作業なんです。お料理作っている方がずっとラクで楽しいわ!ああ疲れた~!
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 07, 2007
さわやかな秋晴れのいいお天気。お客様もたくさん来て下さり昨日に引き続き、今日も忙しい一日だった。朝、起きた時の冷え込みにぶるっと震えて驚いた。知らず知らずのうちに確実に秋が深まり、冬へ向かっているようだ。
数日前に秋の手作り酵素を漉して、「海の精」を加え放置しておいた。ようやく今日の夕方、出来上がった酵素を空き瓶やプラスティックのボトルに移し変えることができた。今回は約40種類の材料を混ぜて仕込み、果物も多かったので15ℓくらいできたようだ。スタッフもそれぞれ仕込んだ酵素が完成したが、同じ場所で仕込んでも、味見をすれば違った味に仕上がっているので面白い。手前味噌ならぬ手前酵素?。皆、自分のが一番美味しいと自負しているけれど、どんな味になったとしても自分で材料を集め、刻んで仕込み、毎日のように手を入れて作った酵素だから、マズイなんて思うわけがない。7時すぎに酵素の樽やザルの片づけを終えて部屋に戻った時、ようやく今年の秋の仕事が終わったなあとほっとする。
かねてから健康の秘訣は腸の健康だと私は確信しているので、腸内環境をよくする酵素や発酵食品は私にとって欠かせないものだ。どれだけこの手作り酵素に助けられてきたことだろう。薬要らず病院知らずの体になって15年くらいになるけれど、最近はむしろ若い頃よりも体は元気になってきているような気がする。記憶力は衰える一方だけれど、人生に起こることを全て肯定できるような心の幅も生まれてきた。そして人生、本当に捨てたもんじゃないって、素直に思えるようになった。
もしかしたら、そういう働きに与してくれたのは手作り酵素よりも時薬なのかもしれないけれど。どちらにしても私にとっては大切なものだ。
紅玉を入れて作ったアーモンド入りのパウンドケーキ。リンゴの季節だけど、美味しい紅玉が出回るのはほんの短い時期だけだ。今、この瞬間に手に入るものを美味しく楽しくいただきたい。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 06, 2007
この前、房総に出かけた時、ヤーコンを見つけたので、たくさん買い占めてきた。ヤーコンは私の大好きな野菜。残念ながらおかげさま農場ではヤーコンを作っている農家さんがいないので、いつもヤーコンは道の駅などで探している。秋になるとさつま芋のように地中に生えているヤーコンを掘るのが一大仕事だと以前、農家さんから聞いたことがある。
梨のようにシャキシャキの歯ごたえにも拘わらず、案外野生的で根を深く地中に伸ばしているというヤーコン。生命力のある野菜なのだろう。
中南米アンデスが原産地であるキク科の根菜であるヤーコンにはプラクオリゴ糖が豊富に含まれている。プラクオリゴ糖は大腸内で、ビフィズス菌など乳酸菌類の栄養源として増殖していく。腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌が増えていくお手伝いをするのだ。また血液の流れをよくし血糖値やコレステロール、中性脂肪などを低下させる役割もある。さらにポリフェノールたっぷりなので、本当に体にとっていいことづくめの野菜なのだ。
今日はチエコさんと2人だけというのにあいにくのお天気でも店は大忙し!朝、作ったヤーコンとキャベツとラディシュのサラダは撮影するヒマもないままになくなってしまったので、店が終わってからヤーコンとキャベツだけを写真に撮った(ラデイッシュはすでになかった)。ヤーコンの風味を生かしてレモンだけで和えたさわやかなサラダなのに残念。キンピラにしても天ぷらにしても美味しいヤーコン。まだしばらくは楽しめそう。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 04, 2007
道の駅で無花果を見つけたので買ってきた。酸味が少なくて優しい甘さの秋の味覚だ。この時期にコンポートを作って楽しんでいる方も多いだろう。そのまま食べるとほのかに甘いのだが、特別に強い香りや酸味があるわけではないので、果物だと思うとなんとなく物足りなく感じてしまう(でもそこが好きという人もいるようだが)。
それで今日はいちじくのクラフティを作ることにした。クラフティとは、フランスのリム-ザン地方やベリー地方の家庭で作られていた果物を入れた焼き菓子のこと。もともとはクレープのような生地を土台にしてサクランボで作られたものだけがクラフティと呼ばれていたが、現在ではいろいろな果物で作られるようになった。卵や牛乳、生クリームなどで作ったクラフティ液の中に、酸味のある果実を刻み入れてオーブンで焼くので、口当たりがスポンジケーキというよりも柔らかいプリンのようだ。合わせる果物によって、クラフティ液の中にヘーゼルナッツやアーモンドなどのナッツの粉末を入れることも多い。今日は無花果の数が少なかったので、タルト台も作らず、ほんの少しのクラフティ液だけで焼いたので、出来上がりも小さめ。でも生の無花果を食べるよりも焼き菓子にした方が美味しくなるような気がする。
昨日の忙しさがウソのような静かな一日で日曜日だとはとても思えなかった。佐藤初女さんの講演会の感動を友達に話したいと思っていたら、ちょうどその友達が店に食事に来てくれた。ヒマだったので私も客席に座って、興奮気味に昨日の様子を話し続けてしまった。嬉しいと感じたことを共有してくれる友達がいるって幸せなことだ。
昨日はかなり忙しかったので、今日がのんびりできてちょっとほっとしている。今夜は初女さんのお言葉をゆっくり反芻する時間が持てそうだ。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 03, 2007
今日は待望の佐藤初女さんの講演会の日。朝、5時に起きて布団の中で今日一日の流れをイメージしてみた。あいりん堂さんにお弁当を配達した足で、初女さんの宿泊先であるホテルにお迎えに行って店にお連れする。店を出るのは8時40分。それまでに25人分のお弁当を仕上げ、講演会用の玄米コーヒーを煮出し、演台にお花を飾ったりタイトルを書いたりアンプをセッテイングしたりする。8時にはスタッフが来るので流れを説明してから店を出る・・・そんなことを考えながらお弁当を作り始めた。
昨日、お話する中で急きょ初女さんがおむすびを作って下さることになった。朝、店にいらしてすぐ初女さんに研いでおいたお米の水加減を見ていただく。初女さんは炊飯器の水分量ではなく手でお米をさわって浸水具合を確かめてから水加減を決めていかれるのだ。そのうち少しずつお客様が来て下さったので、玄米コーヒーとマクロさつま芋タルトを一人一人にお出ししていった。
お話の内容は本当に素晴らしいもので、いつも面倒くさがらず丁寧に食材に向き合い、心をこめてお料理することの大切さを改めて痛感した。静かに心に深く響くたくさんのメッセージをいただいた。食べ物には人を癒す力がある。そして思いをこめて作られた食べ物は必ず食べる人に伝わっていく。食の携る者としてそのことは肝に銘じておかなければならないと思う。
おむすびの実演の時は一つ一つの動作を丁寧にやっていらっしゃるお姿を間近に見させていただき、その動作の美しさに見とれてしまった。海苔のつけ方一つ、ご飯のむすび方一つとっても初女さんは決して手をぬかない。店内もし~んと静まりかえって皆さん、初女さんの手元に注目。ゆっくりと作っていただいた美味しいおむすびがザルの上に少しずつ並んでいく。参加してくださった方は立ち見の方も含めて50人。全員に一つづつお配りすることはとてもできないので、出来上がったザルを回して3人一組で分けながら食べていただいた。知らない方同士がおむすびを割って分け合う様子はとても和やかだった。
皆さん、おむすびを食べられるなんて予想もしていなかったので?「美味しい美味しい~」ととても喜んで下さった。最後に残った3個をスタッフと一緒に分けながらいただいた。お米がほっくりとしていてちょうどいい塩加減のおむすびだった。温かなお気持ちがおむすびを通して伝わってくる。
講演が終わった後、店をすぐ営業をすることになっていたので、その後が大忙し!参加された方たちはそれぞれ初女さんのお席まで、今日、感じたことを直接お話しに行かれたようだ。私もその近くにいたかったのだが、厨房がてんやわんやで抜け出すことができず、次々に注文していただくメニューをご用意するのが精一杯だった。あっという間に定食も完売。
落ち着いた頃を見計らって、初女さんを都内までお送りした。ケムちゃんという元スタッフがドライバーを担当してくれたので私も同乗し、車内で初女さんとお話しながら過ごす。皆さんからのあたたかなご感想が聞けたことを初女さんもとても喜んで下さった。お客様にも初女さんにも喜んでいただけたことが私は何よりも嬉しい。準備はいろいろ大変だったけれど、やはりこういう集いの場を設けることができてよかったと思う。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 02, 2007
明日予定されている「森のイスキア」主宰の佐藤初女さんの講演会「おむすびに祈りをこめて」を前に、初女さんが今日、成田にいらっしゃった。3時頃に羽田空港に車でお迎えに伺い、宿泊先のホテルに直行する前に店に寄っていただき、スタッフとの内輪のお食事会をすることになった。
店で開催しているコンサートや講演会などの時は、いつも終わってから、スタッフを交えて打ち上げを兼ねたお食事会をしている。でも明日は午前中の講演会だし、午後からは通常通り店を営業をするし、講演が終わった後には初女さんを都内までお送りすることになっている。それでゆっくりとお話する時間もないので、急きょ今日のうちにスタッフたちとお食事会をやることにした。
私はもう数回、初女さんにお目にかかっているが、スタッフのほとんどは初女さんとは初対面でお話する機会もなかったので、ぜひみんなにも初女さんとお話できる時間ができたらと思ったのだ。私はボランティアの友達と一緒に羽田空港まで初女さんをお迎えに行くので、夜の食事の準備はヒデコちゃんにいろいろ任せることにした。行く前には作る料理や材料を詳しくメモしてお願いしておいたので、私が店に着いた5時頃にはもうだいたいの準備が終わっていて助かった。
初女さんはみんなの話にゆっくり耳を傾けながら、優しいお言葉をかけてくださるので、お話しながらも胸がいっぱいになってしまった。いい交流の場ができてとても嬉しかった。明日の講演会はもう定員オーバーでキャンセル待ちの方もいらっしゃる。あいりん堂さんのお弁当の注文とも重なってしまったので、明朝、私は6時頃から仕事を開始する予定。大忙しの朝になるけれど、今日の様子からも、明日の講演会はきっと温かくいい場になだろうなあと確信できた。とても楽しみ。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
Recent Comments