January 31, 2008
なぜか朝から大忙しで?ランチタイムには満席近い状態になってしまった。昼になってからランチのご予約もいただいたので、予定していた以上に定食が出ることになり大慌て。ヒデコちゃんと二人で汗をかきながら定食の支度に追われた。なのに私はミレーの取材で2時前には店を出ることになっていた。最後のランチをお出しして、すっかりおかずがなくなった後、立ったままご飯を口に入れ、片付けもそこそこに店を抜け出す。あいにく今日は他に誰もいないので、残るはヒデコちゃん一人。まだまだ食器の洗いものが残っていたので、行くのも心苦しかったけれど、大急ぎで成東町へ車を走らせた。
山武市の旧成東町はいちごの名産地。成東観光いちご組合では「エコファーマー」を推奨しているので、減農薬の美味しいいちご狩りができるいちご園があちこちに点在している。その中の一つ「小山ファーム」にお邪魔してきた。いちごの種類は年々増え続け甘い品種が多くなっている。市場にはほとんど並ぶことのない、とても甘くて美味しい「房の香」といういちごをいただいた。真っ赤に熟したみずみずしいいちごはまるで宝石のよう。食べるのがもったいないくらい可愛らしかった。農家さんにいちご栽培の苦労話をお聞きしながら、原稿のまとめ方を考える。
取材が終わって一安心と言いたいところだが、その後も松尾の友達の家に玄米を取りに行ったり、野菜を取りに行ったり、買い物をしたり・・・で家に帰ってきたのは7時半。あっという間に一日が終わってしまった。ふう疲れた~!
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January 30, 2008
朝、自分の部屋の障子から注がれる温かな陽射しで目覚めた。きっといいお天気なのだろう。洗濯機を回さなくっちゃと思いつつ、今朝はとても眠くていつまでも布団の中に転がっていた。ギリギリの時間になって仕方なく起きはじめ?着替えたところ、とても温かかったので驚いた。厨房へ入っても心なしか冷え具合が和らいでいるように感じる。とにかく寒い厨房なので、こういう日はちょっとほっとする。
お天気がいいと人も動き始めるようだ。宗吾霊堂もいつもよりも賑わっていた。昨日今日はこの時期にしては忙しく作ったものも全部、なくなってしまった。先週の寒さで人出がずっと少なかったので、かなり落ち込んでいたところだ。
今日は里芋のグラタンを作った。里芋を湯がいて、水切りした豆腐に片栗粉を付けて焼き、グルテンミートを刻んで天板に並べる。その上から豆乳で作ったホワイトソースをかけ、一番上にはゆるめに炊いたモチキビをチーズのように全体に広げてかけた。最後にパン粉をふって、200度のオーブンで焦げ目をつけて出来上がり。焼いている途中で、オーブンの中にホワイトソースが垂れて焦げてしまい、厨房の中が一瞬、煙だらけになってしまったけれど、天板の上のグラタンにはちょうどいい焦げ目がついて、美味しそうに焼き上がった。
この前、友達の家でもグラタンを作って食べたけれど、それは牛乳とバターで作ったホワイトソースに本当のチーズをかけて焼いたもの。でもちょっと見ただけでは、両方の違いはほとんどわからない。
乳製品を使っていない分だけおとなしい味だけれど、里芋と豆腐の味がとても優しくてお腹にもたれないグラタンになった。黄色いモチキビを水分を多くして炊くと、とても色鮮やかで美味しそう。使い方次第で雑穀はとても楽しいメニューに変身してくれる。
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January 29, 2008
日、月と2日間連休でお休みをいただいた。2日間、仕事をしないでいると、たっぷりと休んだような気持ちになる。月1~2回とは言え、連休が取れるようになったなんて、開店当初から考えたらスゴイことだ。まだまだ世間並みの休日にはほど遠いけれど、お休みがあるだけありがたい。でも休んだ分だけしっかりと休み明けには仕事量が増えているのだが・・・。
今日は一日、焼き菓子を作っていた。あいりん堂さんから注文をいただいたマクロ仕様の柚子マフィンをまず焼いて、冷ましている間に、店でお出しするマクロ仕様のケーキも少なくなってしまったので、作り始める。今日は柚子と豆腐のタルトと干し柿のタルトを作った。その後は自家製の柚子ピールを入れた柚子パウンドケーキを作る。本当にオーブンが空く時間もなく、おかげで寒い厨房が少しは暖かくなってほっとする。
店は床が土間なので足元がとても冷える。エアコンも古いタイプのものなので、店内全体を温かくするのはとても難しい。1月はお客さまの数が少ないので、店の中が閑散としていてエアコンだけで暖を取るのが大変だ。それで数日前から、エアコンと合わせて灯油のストーブも使い始めた。高熱費が高いことがもっか悩みの種。ガソリンと灯油・・・。どちらも私にとっては必需品。あちこち値上がりばかりでこの冬は出費がかさむ。「ガソリン代をたかが25円くらい値下げしたって云々・・・」と発言した政治家がいたけれど、たかが25円でも相当の額になるってことが、どうしてわからないのだろう?庶民の生活感覚を忘れないでいてほしい・・・なんて願っても無理なのだろうか。
確定申告もしなければならないし、消費税の預かり金も早く計算して納税しなければならない。私だって少ないけれど税金は払っているのだ。真面目に申告しているのにな・・・。今年の申告書を書く気が薄れてしまう。
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January 26, 2008
久しぶりに温かい一日になるのかなと期待したけれど、思ったより気温は上がらなかった。でもいつもはのんびりしている開店直後からお客様がいろいろ来て下さって、朝は大忙し。でも今日はヨウコさんもお手伝いに入ってくれたので大助かり。昼過ぎからくりもとミレニアムシティのメンバーがランチを食べに来てくれた。都市と農村を結び新しい暮らし方を提案しているNPOで、私も会員になっている。毎月、最後の土日に様々なワークショップを開催しているのだが、毎年この時期になると風楽にご飯を食べに来てくれて、次に日は味噌作りを行っている。
今日、来てくれたのは7名。今回は北海道からのゲストもいらした。毎回、視察も兼ねて多方面からの参加者がとても多い。来年はエコビレッジの第2弾として「海と風の丘ミレニアムシティ」を旭市に着工する。海を見下ろせる高台に立っているので、風力や太陽光などの自然エネルギーを有効に使える場所だ。有機農場なども隣接したエコロジカルなビレッジになる予定。
関わっている理事たちは次々に夢のようなことを形にしてしまうとても魅力的な人たち。こんな場所があったらいいなという思いが、具体的な形になって本当に広がっていくのだ。一人で暮らすのではなく、ある部分は共有し合いながら、プライバシーも保ちつつ、一人ではできないことを大勢の力で実現させてしまおうというゆるやかなネットワーク。オーガニックやエコロジーという基本的な理念を大切にしながら、それを生かせる場所を共に創っていこうとする仲間たちとの田舎暮らしは楽しそうだ。
定食を食べていただいた後、私も話に参加させていただき、共に夢を語り合った。こういう話をしていると、何だかワクワクしてくる。まずはイメージしたことを言語化し、具体的なプランにする。後は動いていく中で、形が整っていくのだろう。そんなふうに人生を構築させていけたら、何でもできそうな気がしてくるから不思議。
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January 25, 2008
最近、マクロビオティック仕様のマフィンが人気があるので、一日おきにマフィンを焼いている。普通のパウンドケーキなども作りたいのだけれど、マクロのお菓子を希望される方が増えてきたので、ついついナチュラルスィーツを作ることの方が多くなってしまう。最近は季節柄、人参マフィンと柚子マフィンを交互に作っていたのだが、今日はキャロブを使ったマフィンを作ることにした。
キャロブは地中海沿岸地方原産のいなご豆のサヤを乾燥させ、炒って粉末にしたもの。鉄分、カルシウム、ビタミンなどが豊富に含まれ食物繊維たっぷり。しかもチョコレート風味の甘さがあって、ノンカフェインなのでお子さんに安心して食べさせられる。最近のバレンタイン商戦にはこのキャロブで作ったチョコレートも登場し、秘かな人気があるとか。チョコレートよりもカロリーが低く、味的も大差なければこれからもっともっと需要が高まっていくかもしれない。
風楽で使っているのはオーガニックのキャロブパウダー。時々、デザートを作る時などに利用しているお馴染みの粉末だ。マフィン生地の中に砕いたくるみも一緒に入れて焼いた。キャロブ自体にほんのりとした甘さがあるため、メイプルシロップを控え目にしても、優しい甘さのマフィンに仕上がった。
私はたまにマフィンを朝食に食べている。オーブントースターで表面をちょっと芳ばしく焼くと、より美味しくなる。それと豆腐とメイプルで作った豆腐クリームがキャロブマフィンにはピッタリ!ぜひお試しを。
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January 24, 2008
息子がまた沖縄に行ってしまった。しばらくの間再び風来坊生活だ。今度はサトウキビを刈りながら、黒糖菓子の作り方を教えてもらうのだそうだ。どこで何をしていていつ帰ってくることやら・・・。南の島のことを思い出したくて、久しぶりに沖縄の写真を眺めた。昨年の夏に行った慶良間の海は悲しいくらいに青くて美しく透きとおっていた。
出発の日、見送りがてら、食事でもご馳走しようかと思っていたけれど、友達が出たり入ったり、結局、友達に送られてさっさと出かけてしまった。母親の出番はもはやない。家にいるとむさ苦しくて?早くどこかへ行きなさいと文句ばかり言っていたのだが、急に減ってしまった洗濯ものを干しながら、ああ、もう今夜も帰ってこないんだなあと、改めていなくなってしまったことを実感する。今にもふらりと突然帰ってきそうで、この不在にはなかなか慣れることができないのだが・・・。
親子であっても、結局は別々の人生。ある時期、一緒に暮らすけれど、いつかは旅立っていく。親はそれを見送るしかない。私は自分のことに夢中で子供べったりの母親では決してないけれど(むしろ子供には無関心な方かも?)、何もしない一人の夜に思い出すのは子供たちがどうしているだろうかということばかり。
成人した息子が外国に住んでいるので、今となってはもう何もしてあげることができないと話していた人がいた。そして私ができることと言えば、元気でいるのかな、どうしているのかなと思いをはせてあげることだけだと・・・。その人の言葉を私はずっと忘れることができない。
「思いをはせる」という言葉の響きがとても好きだ。人は思いの中で生きている。そして誰かの思いに支えられながら生きている。そんな思いの中で子供たちが幸せに生きていくことができるなら、ずっとその思いを贈り続けよう。
沖縄では祭りの時に島を出ている家族がいたら、彼らが住んでいる方向を向いて手を合わせ、島に残っている人たちが「神様、○○をお守り下さい」とその人たちの分まで祈るのだそうだ。思いを届けるということなのだろう。
何をしてもどこにいても、元気でいるだろうかと思う人がいるということを忘れないでいてほしい・・・そんな勝手なことを今さら望んでみたりしているのだけれど、そんなことはどこ吹く風で、きっと今頃、あの青い海に魅せられて、魚たちと楽しく戯れているに違いない。
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January 22, 2008
蒸し野菜のサラダを最近、よく作っている。人参、ブロッコリー、キャベツ、さつま芋などを一口大に切って、上からドレッシングをかけるのだが、よく似合うのは豆腐や甘酒などで作ったトロリとしたドレッシング。冬は寒いでの温野菜の方がサラダも食べやすい。でもここ数日、蒸し野菜サラダばかり食べていたので、昨日の夕食はサラダ用の蒸し野菜を、全部ミキサーに入れてペースト状にした。もちろんそのままだとうまく回らないので、水分として豆乳を加え、トロミをつけるために炊いた玄米も少々加えた。
それをナベでコトコトと煮込んで塩味をつけただけの野菜スープができあがり。色はとてもキレイ。だけどキャベツも入っているので、ただの人参スープよりもちょっと青臭い。いかにも野菜たっぷりという感じの濃厚なスープだ。しかも豆乳を加えたのでかなりの量になってしまった。昨夜も今朝もたっぷり飲んだけれど、まだ残っている。今夜もまだまだ飲めそうだ。固形でこれだけの野菜を食べるのは中々大変だけれど、スープにすると本当にたくさんの量の野菜を摂ることができる。自分のためだけに作ったので、スープとしての味わいは「野菜そのもの」という感じの出来上がり。私はそれでも飲めるけれど、チキンブイヨンやバター、仕上げに生クリームなどを加えると、うんとまろやかになって、もっと飲みやすくなるだろう。
今日は久しぶりにヨウコさんが遊びに来てくれた。厨房を手伝ってもらいながら一緒に玄米餅のお雑煮を食べ、あれこれ賑やかに話す。もしかしたらフロアよりも賑やかだったかも・・・?お客様もこのくらい賑やかになるといいんだけどな。
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January 21, 2008
黒米がなくなってしまったので、芝山にある花と緑の農芸の里に、黒米を買いに行ってきた。差し入れの五穀米コロッケとケーキを食べてほしかったので、メンバーがいる日中の方がいいかと思って、午前中に出かけることにした。無農薬で黒米の原種を作っているのだが、とても美味しいので、今では風楽の玄米にはここの黒米が欠かせなくなってしまった。玄米がもっちりととても美味しく炊けるのだ。
芝山公園の中にある農芸の里は成東町から移築した古民家を活動の拠点にしている。高台に立つ風格のある古民家は土間が広くて雰囲気がとてもいいので、私も大好きな場所の一つだ。昼間に出かけたので、ゆっくりする時間はなかったが、ちょうど玄米餅を機械で作っているという最中で、あと少し待てはできあがるよ~と言ってもらえたので、つきたてに玄米餅の誘惑に勝てず、その場で待つことにした。
つきたてを丸めてきな粉餅にしたものをその場で頬張り、お土産にのした玄米餅をいただいた。まだ温かくて柔らかい。大急ぎで店に帰って出汁を温め、重ね煮の野菜を加え、醤油とみりんで味を整えお雑煮のお汁を作った。柚子のせん切りを浮かべて、柔らかいお餅をお雑煮の中で煮たものと、もう一つは軽く焼いたお餅を加えた。2種類の方法で玄米餅を温めてみたけれど、つきたてでも軽く焼いた方が芳ばしくて美味しいねという結論になった(写真はアリミちゃん)。玄米餅は食べるだけで力が沸いてくる。玄米をそのまま食べるよりも消化がいいし食べやすい。これを食べれば今日の大寒の寒さにも負けないかも・・・?
玄米餅と言えば節分の日は風楽の店頭でにわとりひろばの湯浅さんが玄米餅を臼と杵でついてくれる。湯浅さんの玄米餅は無農薬の緑米を使用。コクがあってとても美味しい玄米餅だ。あと2週間。立春とは言え多分、多分、まだまだ寒い節分の日になることだろう。宗吾霊堂の豆まきに参加しながら、大豆ばかりで作った風楽の一日限りの玄米定食と玄米餅をぜひ食べに来てください。
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January 20, 2008
ずらりと並んだハンバーグ。もちろん挽肉は使っていない。今日はいつも使うグルテンミートも入っていない野菜と豆腐だけで作ったハンバーグ。味の決め手はみじん切りにしてよく炒めたゴボー。水切りをした豆腐と一緒に、みじん切りにした玉ねぎ、人参、そしてゴボーを加えこねて丸めてから焼いた。つなぎに小麦粉とパン粉と大和芋を少々。ゴボーの香りがする(ちょっぴり土の匂いがする?)ようなコクのあるハンバーグになった。
今日は日曜日だというのに、本当にヒマな一日だった。今夜からまた雪が降るかもしれないという予報もある。ここ数日、ずっと冷え込んでいる。
この冬、体調を整えるためにとにかく体を冷やさないようにと注意を怠らないアリミちゃん。スカーフはもちろんのこと、重ね着に腹巻きはあたりまえ。さらに5本指の靴下の重ねばきに足首スパッツ、ボア付きのブーツ・・・と足元も重装備だ。
厨房はコンクリートだし、水を流す排水溝もあるのでとても足元が冷える。ストーブもない。煮炊きしている間は寒さも感じないけれど、お客様が途切れ、火を使わなくなったとたんに底冷えがする。今年は特に寒いような気がする。低体温は全ての病気につながるので、とにかく体は温かくしておくに限る。
私もスカーフを欠かさないし、靴下も重ねばきしている。でも今年、一番、冷えを感じるのは指先だ。とにかく手が冷たい。パソコンに向かっている時も指だけがやけに冷えている。元気そうに見えても体の芯は冷えていると言うことだろうか。根菜はたっぷり食べているのだが、これからもっともっと寒くなりそうなので、気をつけなければ。
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January 19, 2008
あいりん堂さんからカブをたくさんいただいたのでカブのサラダを作ることにした。自然農法成田生産組合で作られている甘くて柔らかいカブだ。たくさんあったので、一つを6つに割って蒸し器で蒸した。ちょっと目を離したら、あっと言う間に柔らかくなってしまった。葉っぱも蒸してザク切りにした。
ドレッシングは何にしよう?。カブが白いから何か色がついているドレッシングにしないと寒々しい感じになってしまう。今日は前のスタッフであるユキちゃんがランチを食べに来てくれることになっていた。ユキちゃんが喜びそうなドレッシングを作ってあげようと思って、レンズ豆を使うことにした。食べる人が喜んでくれそうなものをイメージして作ると、料理の味が整えやすい。黄色いレンズ豆を茹でて、一緒に炊いたヒエと玉ねぎのみじん切りを合わせた。その中にオリーブオイルと酢とにんにくの擦りおろしとブラックペッパーを加えて作ったドレッシングはちょっとオシャレな感じがする。白と緑のカブの上からかけたら、とても可愛らしい。
ゆっくりとランチを食べた後、「サラダがとっても美味しかった~」ととても喜んでくれた。何だかとっても嬉しい気分。今日の定食はいつもに負けず野菜たっぷり。せっかく食べに来てくれたのだから、久しぶりに風楽のご飯をモリモリと美味しく食べてほしいなあと思いながら作った。食べてくださる方はいろいろなお客様なのだけれど、その中の誰かをイメージしながら作るのって、面白い。結局全体が美味しくなるのだなあと思う。
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January 18, 2008
ミレーの取材で板橋区にある自然食の卸問屋さんである「恒食」へ行ってきた。都内まで行くとなると一日仕事。店はスタッフに任せるしかない。今日はアリミちゃんが帰った後、チエコさんが一人になってしまうので、実はとても出かけにくかったが、無理を言ってお願いすることにした。
「恒食」は私が店を開いた頃から取引させていただいている問屋さんだ。そのご縁でミレーでも調味料などを取り組みたいということで数年前にご紹介させていただいた。以来、ミレーでも「恒食」の商品をネット販売するようになった。今回、さらに商品アイテムを増やすことになったので、新規商品の写真を撮影するため、ミレーの社員と社長の3人で出向くことになったのだ。私の担当は、瀬尾会長へのインタビュー。今までも恒食とはずっとお付き合いしてきたが、私自身は商品担当の方としか面識がなかったので、直接、会長とお話できるとあって、とても楽しみにしていた。噂には聞いていたけれど、ゼロからのスタートで問屋業を一代で軌道に乗せた個性的で豪快な会長さんでとても面白い取材となった。
自然食の食材の仕入れ方というのはちょっと変わっている。私も仕事をしてから初めて知ったのだが、ほとんどのメーカーが直接小売店に卸売りをしていないのだ。それを取り次ぐような形で卸問屋さんが存在し、小売業者はそこから食材を仕入れていく。問屋さんはとてもたくさんのメーカーの食材を幅広く扱っているので、一つの問屋さんと取引すれば、かなりの商品数を仕入れることができるようになっている。風楽の調味料や食材も恒食からかなり仕入れており、足りないものはあいりん堂さんや生活クラブ生協のデポーなどで購入している。
風楽は自然食材店ではないので、基本的に店頭販売するものは店で使用している食材が中心で、何もかも扱っているというわけではない。それでもショールームのようにキレイに陳列されている商品を見ていると、新しく仕入れたいなあと思うものがいろいろあって、とても勉強になった。安心して食べられる美味しい自然食材をもっともっと使いたいと思う。瀬尾会長は、商品選びは試食をするよりも作り手の話を行くことが一番だと語っていた。原材料と作り方に誇りを持っているかどうか、話を聞けばすぐにわかるのだという。でもやっぱり私は試食して自分の舌で判断したいなあ。
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January 17, 2008
今年最初の「ぐるっと千葉」の取材の日。3月号ということで春をイメージしてブロッコリーの豆腐ドレッシングサラダを作った。さつま芋と人参とブロッコリーをそれぞれ乱切りにして蒸したものに豆腐ドレッシングをかけていただくというもの。まだまだ季節は冬一色だけれど、発売される時期の季節を先取りして、春らしい写真にしたかったので、色は明るい赤、黄、緑の3色の素材を使った。撮っていただく写真の背景には花がぼんやりと写るように工夫した。
雑誌と言えば、発売されたばかりの「千葉ウォーカー」の冬のスィーツ特集でも風楽のマクロ仕様のマフィンが紹介されている。雑誌を開いてみて、他所のお店の華やかで美味しそうなアツアツのスィーツに目が釘付け!?それにしてもなんと地味なマフィン・・・・。
誌面では春を意識しつつも、今朝、起きたら窓の外に雪が積もっていてビックリ!夜寝ている時はそれほど寒い感じはしなかったのだが、大気はかなり冷え込んでいたのだろう。車の上に積もった雪は5センチくらいあっただろうか。小さい時は雪が降ればあんなに大喜びで外に飛び出して行ったのに、今はもう雪の気配を感じると、車で出なければならない用事と照らし合わせながら、ついついため息をついてしまう。かつて子供は風の子、大人は火の子・・・なんて意味も実感できずに夢中になって走り回っていたけれど、大人になってからは何気なくつぶやいていたその言葉が妙に実感を伴う?ようだ。
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January 16, 2008
農業をやっている知り合いから五穀米をブレンドしたものをいただいた。昨年の五穀米なので使い切れないそうだ。黒米、赤米うるち米、紅もち米、緑米、緑香米をブレンドしたものだ。もちろん農薬、化学肥料、除草剤などを一切使わずに作られた安心して食べられるお米だ。
新米が届くと今まで食べていたお米は古米と呼ばれ、敬遠されてしまう。確かに新米ができるのは待ち遠しいけれど、同じお米なのに、急に一昨年のものを邪険にしてしまうのはあまりに申し訳ないような気がする。特に有機で作られたお米は手間がかかっているし、収穫量も慣行栽培と比べると少ないので、とても貴重だ。決して無駄にはしたくない。黒米などの古代米はよく浸水させて使えば、一年たったものでも何の遜色なくいただくことができるので、店でも何かに活用したいと思って、ありがたくいただくことにした。
さっそくほんの少しだけ五穀米だけで炊いてみることにした。ブレンドされたほとんどのお米がもち米なので、炊きあがりがねっとりしている。アリミちゃんと二人で炊きたての五穀米を「美味しいね~」と言いながらほおばる(写真の奥が炊いた五穀米)。今日のところは試しに炊いただけなので、いたずら半分に炊きたての五穀米をすりこぎでついて、自家用の五穀米餅を作ってみた。軽い気持ちでほんの少し手でついただけなのに、トロリとした柔らかいお餅になってしまったのだから感動してしまった。あんこときな粉をまぶして、アリミちゃんと「五穀米餅のあんころ餅なんて最高だねえ~」なんて言いながら贅沢な賄いを楽しんだ。正直なところお餅にするにはちょっと水分が多く、できあがりもゆるゆるだったけれど、栄養満点のエネルギーあふれた五穀米のお餅には違いない。これを食べているだけで力が沸いてくるような気がする。明日は炊いた五穀米を料理にアレンジしてみようと思っている。
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January 15, 2008
ちょっと早いのだけれど、いいいちごが手に入ったので、いちごのババロアを作ることにした。毎年、春になるといちごのアイスクリームと並んで必ず店で作るデザートの一つだ。まだたくさんの量がとれないので、たっぷりいちごを使うわけにはいかなかったのが残念なのだが・・・。春になってあちこちでいちごを見かけるようになると、ミキサーにかけてドロドロになったいちごペーストを次々に作ってはデザートへと変身させていく。
このババロアはマクロ仕様ではなくオーソドックスなババロアの作り方で仕込んだものだ。ペーストにしたいちごにゼライスと砂糖を入れて煮溶かし、別のボールで生クリームをホイップしてから、冷やしてトロミが出てきたいちごと生クリームを合わせて冷やして固めると言う作り方。
いちごを火にかけゼライスを溶かした後、鍋底を氷水につけて冷やすのだけれど、濃度がつく加減を見るのがなかなか難しく、時には生クリームがまだホイップできていないうちにゼライスが固まりそうになってしまったりと、タイミングを計るのが作り方のポイントのようだ。それといちごと生クリームの濃度を同じ状態にして合せると分離せず、しっとりとしたババロアが出来上がる。
今日は店の前にある寄せ植えの鉢の中にガラス皿を入れて写真を撮った。お花に囲まれたいちごババロアを見ていると春が来たように見えるけれど、ここ数日、冷え込みがかなり厳しく春はまだまだ遠いようだ。今日は晴れていて風もないのに、とっても寒かった。冬は寒いと決まっているけれど、やっぱり寒い日が続くと、ちょっといやになってしまう。
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January 14, 2008
久しぶりに渋谷の実家に行ってきた。夏に入院していた父は秋に退院し、その後はヘルパーさんに来てもらいながら元気に過ごしている。入院中はちょっと呆けてしまったかなと心配なことも多かったが、自分の家に帰ってくるなり以前の調子を取り戻し?相変わらず自分で洗濯したり、お茶を入れたりと動き回り、以前よりもシャンとしているかのように見える。私のことをいつまでたっても娘扱いしている細かい父は、調子がよくなると私への小言も多くなる。それでついつい私も入院中のようにマメに会いに行かなくなった。まあ弱音を吐くよりも、小言を並べるくらいの方が元気でいいということなのだろう。
デパ地下で和菓子を買って持っていき、一緒にお茶を飲んだ。元気な時はデパートやホテルのデリカテッセンが大好きだった人なので、こういうお土産を本当に喜んでくれる。私などあれこれ立ち並ぶ名店街を見ているだけで疲れてしまうし、ちょっといいなというものでも行列を見ると、すぐに買うのを諦めてしまうのだが。
帰りに日本橋の丸善に行き、「エリックのマクロビオティック・スィーツ」という本を買う。見てから書いたかったのだが、なかなか見つからず探していた本だ。著者はあのマドンナやスティングのプライベートシェフを勤めていたこともあるマクロビアンだ。この本はアメリカで初めて発行されたカラー写真のマクロビオティックデザート料理本にあたり、日本では昨年の夏に発行された。
日本人にこの食べ方やデザインがどう受け入れられるのか、ちょっと疑問もあるがレシピとして参考になる部分も多い。マクロスィーツはまだまだ勉強したいと思っている分野なので、見てるだけでも面白い。ついでにCDも一枚買ってきた。いつまでたっても本とCDには目がない。
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January 13, 2008
ヴィーガンベジタリアンの方のお祝いの会のご予約をいただいた。肉魚はもちろんのこと、乳製品や卵、玉ねぎや長ネギなど香りの強い野菜なども使わないという厳格なベジタリアンのご家族だ。お祝いなので、スィーツなども盛り合わせてほしいというご希望だったので、数日前から準備をしていた。
定食の前に、前菜のような形で少しずつお惣菜を並べてお出しした。揚げテンペの柚子おろし醤油、さつま芋とリンゴのマッシュ、レンコンボールと紫花豆、長芋の磯辺巻き揚げ、ごま豆腐、赤カブの酢漬けなどの盛り合わせ。ご飯はシュロの葉を編んでお皿にして、その上に玄米ちらし寿司を並べた。その後は通常の定食をお出しして、最後はスィーツと果物の盛り合わせ。安納芋のタルト、柚子と豆腐のタルト、黒ゴマきな粉ケーキ、干し柿のタルト、アーモンドクッキー、穀物コーヒー寒天豆腐クリームのせ。ケーキの回りにはオレンジやイチゴ、リンゴ、干し柿などでデコレーションをした。
メンバーの中には普通のお食事の方もいらっしゃるので、昆布出汁で肉、魚のないメニューだと物足りないのではないか、満足感があるのだろうかと少々心配だったけれど、全てキレイに食べていただいて、ほっとした。限られた食材でメニューを考えるのは、確かに大変ではあるけれど、その中で何ができるかと考えるのはとても勉強になる。盛り合わせ方などまだまだ修業が足りないなあと反省することも多かった。イメージした通りになかなかできあがらない部分も多く、お出しする前はかなり緊張してしまった。でもこのような楽しい仕事の機会を与えてくださったお客様に感謝。
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January 12, 2008
国産レモンが手に入ったので、たくさんレモンピールを作った。と言ってもレモンの大きさだと皮をむいてもそれほどの量にはならず、できあがりはほんのわずか。でもポストハーベストの心配のない国産のレモン。しかも農薬がかかっていない外皮をそのまま捨てることなどできない。レモンを煮る時はよく水にさらして、何度か水を取り替えなければ、渋みが残ってしまうので要注意だ。
今日はできあがったレモンピールを細かく刻んでパウンドケーキの中に入れて焼くことにした。レモン果汁は使わずに、レモンピールの酸味とほろ苦さだけが特徴のパウンドケーキだ。このパウンドケーキは中味をいろいろアレンジして作ると、本当にいろいろな種類が焼けるし、常温で2週間近く保存できるので、風楽でもよく作るお菓子の一つ。さっそく焼き立てを店頭に並べておいたら残りはあと4本。レモンピールが限られていて、あと一回くらいしか作れないと思うので、あるうちによかったらぜひどうぞ。
夕方、早めに帰ってきた長男と一緒に近くのスーパーに買い物に行く。今日は魚の当たり日?のようで、魚の種類がとても多く、しかも安かった。息子に選んでもらって今夜は魚三昧の夕食。彼はお正月に元夫の実家に言って、亡くなったおじいちゃんの持っていた出刃包丁をもらってきた。それを使いながら、今、台所で魚をさばいている。長男は何本も包丁を持っているけれど、あえておじいちゃんの使っていた古い包丁を研いで大事に使おうとしてくれる。そういう気持ちがとても嬉しい。おじいちゃんもきっと天国で喜んでくれていることだろう。
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January 11, 2008
日曜日にお祝いの席のお食事をご予約していただいた。ただビーガンメニューというご希望があるので、肉、魚はもちろんのこと、乳製品や卵も使うことができない。お野菜も香りやアクの強いものは使わないようにというご希望があるので、かなりメニューが制限されている。
でもお祝いなのでデザートはいくつかのお菓子を盛り合わせにしてほしいということだった。それでいろいろな種類のケーキをお作りさせていただこうと、今日から準備を始め、干し柿のタルトや豆腐のチーズケーキをなどを焼いた。喜んでいただけるようなお食事をご用意したいので、何をお作りしようかなと引き続きメニューを考えているところだ。
お昼ににわとりひろばの湯浅さんが来てくれた。「節分の日は何かやらないの?」と声をかけていただく。集客などの準備を考えると、大きなイベントをするのがだんだん難しくなってきたので、昨年は収穫祭も中止にしてしまった。毎年、節分は宗吾霊堂で豆まきが行われる。それに合わせて、風楽でも節分の日限定の定食をお作りしたり、無農薬野菜を販売したり、玄米のお餅つきをやったりという節分イベントをやっていたのだが、正直なところ今年はどうしようかと迷っているところだった。
湯浅さんはいつも臼と杵を持って来て店頭で玄米餅をついてくれる。本当に美味しいお餅だ。その湯浅さんが来て下さるというのだから、それならば思い切ってやることにしようって、今日、決めた。宗吾霊堂では11時、2時、4時の3回、境内で豆まきが行われる。収穫は少ないのだが(単に私が鈍いだけ?)私も毎年、大きな袋を持って豆拾いに参加している。暦の切り替わる節分。豆まきに参加すると、その年一年、何だかいいことがありそうな気持ちになる。福を拾うということなのだろうか。
店頭ではお餅つきの他、無農薬野菜を販売したり、美味しい節分の日定食をご用意していますので、どうぞ皆さん遊びにいらしてくださいね!
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January 09, 2008
昨日、作ったゴボーのあんかけが少し残っていたので、今日はそれに長ネギとグルテンミートを加えてそぼろ味噌を作った。何に似合うかなあと考え、里芋と合わせることにした。里芋を皮ごと丸のまんま蒸して皮をむいて、注文をいただいてから、片栗粉をつけてさっと揚げる。その上にこのグルテンミートのそぼろ味噌をかけてお出しすることにした。里芋の上に乗せて田楽のようにオーブンで焼こうかとも思ったのだが、今回は具が多すぎたので諦めた。松の内が明け、温かい一日だった今日は夕方まで大勢のお客様が来て下さり、忙しかった。珍しくランチよりも喫茶関係の方のオーダーが多かった。
夕方、久しぶりに本屋さんに行った。マクロビ関係の新刊本が普通に書棚に並んでいた。数年前までマクロの本は普通の本屋さんではなかなか売っていなかったのに、こんなに種類が増えて手軽に購入できるようになったなんて・・・。健康や美容への関心がより強くなり、その結果、食に向き合うことがとても大切だということが知られてきたのだろう。
昨年、発売されたばかりのタカコナカムラの本を一冊買った。まだ新しい本なので、発売されたことも知らなかったのでちょっと嬉しい。こういう類の本をお店で取り寄せるよりも、地元の本屋さんで買う方が早いなんて、ちょっと驚き。新しい料理の本はめくっているだけで、作りたい意欲を次々にわかせてくれる。何を作ろうかなと楽しみ。
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January 08, 2008
冬になるとトロトロにカブを煮ることが多いのだが、ただカブだけだととても淡白になってしまう。それでいつもなら何かしら雑穀を炊いてあんかけにしている。たいていはモチキビや丸麦などを使っているが、今日はあんを野菜で作ってみることにした。あんと言っても野菜ばかりでゴボーと人参と玉ねぎのみじん切りを八方出汁で煮たものだ。
ちょうど昨日、八方出汁を仕込んだ後だったので、二番出汁をとっておき、そのまま使うことにした。ゴボーはみじん切りにしても歯ごたえが残るので、粒々の感じがまるで何かの雑穀を入れたみたい。カブは火のとおりも早いので、気をつけて煮なければトロトロどころか、ドロドロになって形が崩れてしまうので要注意。あっという間に柔らかくなってしまうのだ。薄味をつけたカブの上からかけたゴボーあんかけ。この1品だけで使っている野菜はショウガも加えると5種類。毎回、定食を作るたびに、使っている野菜の数を数えているのだが、スタッフみんなからも「風楽で栄養補給している」と言われるほど、野菜の量が豊富なお惣菜ばかりだ。
野菜中心の食生活は体に負担がなく、風邪をひきにくい体を作ってくれる。今年もまたインフルエンザが猛威をふるいそうだが、たくさん野菜を食べて元気に乗り切れるといいな。お正月気分も一区切り。冬本番がやってくる。
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January 07, 2008
友達が干し柿を作ってくれた。個人的に干し柿はそれほど好きというわけではないけれど、皮をむいて丹念に干された柿を見ていると何だかとっても可愛らしくなってくる。その昔、まだ砂糖が貴重品だった頃は干し柿を甘味料代わりに使っていたそうだ。今でも干し柿をナマスの中に入れる酢の物が作られているくらいだから、干し柿は保存もできる貴重な甘味になっていたのだろう。確かに粉をふいた表面をなめてみるとまるで砂糖のよう。果物を天日に干すというだけで渋柿が甘くなり、ビタミンAが干す前の2倍なってしまうというのだから、本当にお日様の力って偉大だ。もちろん美味しく作るためには煙蒸したり、熱湯につけたりと、干す前に一行程があるようだが、その後はただひたすら干しておくだけで、タンニンが変化し、渋抜きできてしまうのだから何とも不思議だ。甘柿では美味しい干し柿ができないというのも面白い。昔の人の智恵って、スゴイなあ。
今日はこの干し柿を細かく刻んでラム酒に漬け込み、豆乳やなたね油と一緒にミキサーにかけてドロドロにしたものを生地の中に入れた焼くことにした。マクロケーキなのだが、今回はタルト台以外にはメイプルシロップを使わずに、コーンミールとアーモンドプードル、甘酒をベースにした生地の中に、柿を練りこんでみた。干し柿自体は香りがないので、黒く刻まれたものが干し柿だとは言われないとわからない。むしろラム酒の香りの方が目立っている。でも確かに甘くてメイプルもいらない生地ができあがった。昔からある食材を今風のお菓子にアレンジして、美味しくいただけるなんて嬉しい。
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January 06, 2008
成田山の参道を歩いたことがないという友人を連れて、成田山新勝寺へ初詣に行ってきた。参道は車が入れない場合が多いので、ここしばらく行っていなかった。ましてお正月の成田山なんて大勢の人でごった返しているだろうと思って、敬遠していたのだが、3が日も過ぎると、さすがに人出もちょっと落ち着いてきたようだ。
それでもやっぱりお正月だ。寒空の中、たくさんの参拝客が参道を歩いて成田山に向かう。参道のお店では店先にいろいろな試食やふるまい酒などを並べて賑わっていた。大判焼きや手焼き煎餅、甘酒、お漬物屋さんなどが人気があるようで行列ができているお店もあった。鰻屋さんはどこもお昼を食べようとする人がいっぱいだった。宗吾霊堂には仲見世通り的な参道がないので、成田山のように参拝かたがたいろいろな店を見て歩くことができない。お参り途中に、お店だらけ?の参道を歩くことは参拝の楽しみの一つでもある。途中、房総の祭り寿司を実演している店があったので、巻き方を覚えようと、目の前で見ていたのだが、とてもできそうにない。巻き上がりが予測できないような巻き寿司が作れるなんてスゴイなあとひたすら感心してしまった。
新しいお店がいろいろできていたのにも驚いた。久しぶりに来たとは言え、地元なのに知らない店がこんなにあるなんて。
成田山では今年が開基1070年の記念にあたることから、その記念事業として総門を建てる工事がずっと行われていた。昨年の11月に総ケヤキ作りの総門が完成したばかり。私も今回、初めてその門をくぐった。真新しい門をこれから何万人もの参拝客ががくぐっていくのだろう。歴史と共にいい色に変化していくのが楽しみだ。
お参りの後は、成田山公園をのんびりと散歩した。さすがにここまで足を伸ばす人は少ないようで、境内の喧騒がウソのように静かだった。人混みが苦手なので、こういう場所があるとほっとする。参道を歩いていると、なぜかお正月気分になってくる。古木に囲まれた神社をひっそりと歩く方が好きだけれど、たまにはこういうご参拝も楽しいものだ。
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January 04, 2008
忙しかった3が日が終わった今日は、昨日までの賑わいがウソのように静かな一日となった。今年は元旦からずっといいお天気が続いたので、宗吾霊堂への初詣客も多かったようだ。店もずっと忙しかった。
お正月はお客様がとても多くなるので、通常の定食をご用意することはできず、6日までお正月用の特別メニューでやらせていただいている。定食はいつもよりおかずが少なくデザートもコーヒーも付かないけれど、価格を1200円にしている。定食のお汁はおかげさま農場の無農薬野菜をたっぷり使ったけんちん汁。どんぶりでお出しする単品でのオーダーもお受けしているし、疲れた胃袋に優しい発芽玄米がゆとけんちん汁のセットもご用意している。
昨日、いらした男性のお客様が「野菜の味が甘くて美味しいですね。きっと近くで採れた野菜ばかりなんでしょうねえ」と言ってくださった。野菜が美味しいと言っていただくと何より嬉しい。人参、大根、ごぼう、里芋、長ねぎ・・・成田で作っている野菜ばかりを使った正真正銘の地産地消汁!特筆すべき点としては、三浦大根を使っているということ。何しろとろとろで甘くて美味しい三浦大根。けんちん汁にするとその美味しさがより引き立つ。
昆布としいたけとかつお節でひいた出汁がきいていて、野菜が本当の甘くて美味しいアツアツのけんちん汁を毎日のように作っては飲んでいる。毎日いただいても飽きない味だ。家のお雑煮もここにお餅を入れている。体が温まる根菜ばかりのけんちん汁。冬はやっぱり具沢山のお汁が何よりだ。
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January 03, 2008
お正月と言えばお雑煮。それぞれのお家ならではの美味しいお雑煮があることだろう。お雑煮は郷土食の代表のようなものだから、作り方も地方によって様々。スタッフのチエコさんは香川県出身。どんなお雑煮なの?と聞いたら、あんこの入った丸餅を白味噌仕立てで食べるのだと言う。私は東京生まれの東京育ちだから、かつおや昆布でひいた出汁に、里芋や京人参、青菜、鶏肉、みつば、なるとなどを入れたすまし仕立て。あまり特徴のない普通のお雑煮なので、あんこの入ったお餅を入れる?!と聞いて本当に驚いた。
日本列島は細長いので、真ん中の岐阜県あたりで丸餅と角餅がちょうど分かれるという説は聞いたことがあったけれど、あんこの入ったお餅のお雑煮なんて、どんな味だか想像がつかない。ぜひ食べてみたい~!とお願いしたら、今日の賄いでチエコさんが作ってくれることになった。
風楽で覚えた重ね煮で大根、人参、里芋などをキレイに煮たものと、よく澄んだかつお出汁まで持ってきてくれた。あんこの入った丸餅とお雑煮用の白味噌は実家のお母さんが毎年送ってくれるそうだ。鍋の中に出汁を入れてお雑煮を作り始めたチエコさんにみんなが注目。「香川県のお雑煮を背負って立っているんだからしっかり作ってよ~」なんてヒデコちゃんが葉っぱをかけるので?チエコさんはどことなく緊張気味。お餅は焼かずにそのまま出汁の中に入れてトロトロに煮るのだそうだ。
できあがったお雑煮は慌てて白い器によそってしまったので、色がわかりにくいけれど、とろりとした白味噌仕立て。あんこと和風のお味噌が似合うのかなあと疑問だったけれど、お雑煮用の白味噌は味がまろやかだったので、あんこが溶け出してもそれほど違和感がなかった。場所によっては上に青のりをふりかける所もあるそうだ。
そして一杯いただくととても温まる優しい味のお雑煮だった。かつて砂糖は高級品だったからお祝いの席や晴れの席ではあんこをおもてなしに使っていたのだろう。多分、その頃の風習が残っているのかもしれないけれど、生まれて初めて食べた香川県のお雑煮は本当にチエコさんの故郷の味がした。
サッチーがお土産に持たせてくれた黒豆と伊達巻と、香川の郷土料理であるそら豆を煮た「しょうゆ豆」をみんなで美味しいねえと言って食べながら、すごく温かい気持ちになった。作ってくれた人や、自分に食べさせたいと思ってくれた人のわかる食べ物をいただけることって、なんて心をほんわかさせてくれるのだろう。ただ食べられればいいのではなく、そこに思いをのせるから、心まで満たされるのだろう。
毎年のように年末になるとあんこの丸餅と白味噌を送ってくれるというチエコさんのお母さん。千葉にいながら故郷の味を楽しめるのもお母さんのおかげだろう。何だかとっても羨ましい。お雑煮って作ってくれた人のことの忘れないために、家族の味として受け継がれていくものなのかもしれない。チエコさん、ご馳走様でした。故郷の味をどうもありがとう!
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January 02, 2008
夕方、店が終わってから、サッチーの家に夕飯をご馳走になりに行ってきた。お寿司はサッチーの十八番。サッチーの握ってくれたお寿司をたっぷりいただいてきた。スモークサーモンと大まぐろとシメサバ。そして本当にいつ食べても感動してしまう艶やかでシワ一つなく煮えた黒豆とふっくら焼けた伊達巻。
でも夕食の前にまず一仕事があった。サッチーの家の台所はとても広いのだけれど、人一人座る場所がない。食材や調理道具などを揃えるのが好きで何でもかんでも買い込んでしまうサッチーは、片づけが苦手。だから台所はモノであふれ、片付かないままに食材があちこちに散らばっているのだ。おもちゃ箱をひっくり返したようなテーブルの上は何とも落ち着かない。
実は私、ガラス磨きやアイロンかけのような地道な仕事は苦手だけれど、片付けはかなり得意。モノにあふれて収拾がつかない状態を見るのが忍びなくて?、サッチーの顔を見るなり掃除を開始。タッパーやゴミや鍋や野菜などを分類し、所定位置にしまい、とりあえずテーブルの上のモノが半分くらいになるまで整理してから、ようやく食事の時間となった。いただいたお寿司は本当に美味しかったが、よくこの場所でこんなに美味しいお菓子や料理が作れるものだと感心してしまう。サッチーの台所では全て出しっぱなし・使いっぱなしが所定位置のようで?サッチーは「いいのよ。この方がすぐに使えて便利だし、片付けるとわからなくなるから~」なんて笑っているのだが・・・。人の家だからあまり自分流に片付けてしまうと、今度サッチーが使う時にあれこれ探し回ることになるので、適当な所で終わりにしたが、今度、お休みの時、一日がかりで大掃除に来るからね!と約束をして帰ってきた。さつま芋とお米とキャンディをお土産にいただいて。
サッチーは開店当初から一昨年の年末まで風楽のスタッフを一番、長くやってくれた人だけれど、料理上手で手早いサッチーから教えてもらったことはたくさんある。今でも話すことと言えば料理のことやお店の様子などが中心だ。世話好きでおしゃべりで気持ちの温かい人だから、どのスタッフもみんなサッチーが大好き。
今日も午後からは大忙しで大変だったけれど、サッチーのお寿司を食べて明日もがんばろうという気持ちになった。
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January 01, 2008
穏やかで温かな新しい年の始まりだった。昨夜は掃除機くらいはかけなくっちゃと、夕食後、家中を掃除し始めたら、いつのまにやら除夜の鐘が聞こえてきた。子供たちも誰もいない年の瀬。毎年、誰かしらが泊まりに来ていて、一緒にお正月を過ごすことが多いのだが、今年は掃除をしているうちに年が明けてしまった。
適当なところで掃除を中断し(この続きはいつになることやら・・・?)、セーターを羽織って宗吾霊堂へ初詣に行ってきた。境内には大勢の参拝客。本堂の前で手を合わせ、これから始る一年が希望に満ちたものになりますようにと頭を垂れた。
新しい年が始る時は誰もがそう思うに違いない。「今年こそは・・・・」と祈るような思いでよい年になるよう願いをかける。神社やお寺が好きで旅をしながら、いろいろな所へご参拝に行く。若い頃はお参りするたびに、願い事をすることが多かった。でもいつの頃からか、神仏の前で願いをお伝えするよりも、今、生きていることの感謝の気持ちをお伝えしたいと思うようになってきた。
ものごとはとらえ方次第で、いかようにも解釈することができる。ある一方の角度から見たら、とても不幸だと思うことも、反対から見れば、案外、幸せなことだったりする。ならば自分の身の回りで起ることを不幸だ不幸だと嘆くよりも、幸せだなあ、有難いなあと受け容れることの方がはるかに心は穏やかになっていくのではないだろうか。
自分という小さな視点から見たら、大変だと思うことも、今生という長いスパンの中でとらえてみれば、起ること全てが自分にとっては意味があり必要なことだ。
そう思えば、目に見えない自然界の流れの中で、今、この瞬間にこうして生かされていることだけでも本当に幸せなことなのだなあと感謝の気持ちでいっぱいになる。ただひたすら「ありがとうございます」と唱えながら、自分の心と体を生かして、何かできることがあったらやらせてくださいと、一番近くにあるお寺に一年の始まりのご挨拶をさせていただいた。
今日はお天気がよかったせいかご参拝の人出が多く、注文いただいたメニューのカウントもかなりの数になった。忙しかった一日。珍しく深夜に掃除などをしたものだから、新年早々、思っていた以上に疲れてしまった。今夜は早く寝ていい初夢が見られたらいいな。
今年もまた、皆様にとってよい一年でありますように。どうぞよろしくお願い致します。
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