February 29, 2008
冬の寒い時期にはごぼうが欠かせない。キンピラや炒り煮などは風楽でもよく作っているメニュー。さて、今日は何のごぼう料理にしようかなと考えた。久しぶりにキヌアと合わせて使うことにした。キヌアはほうれん草と同じアガサ科の一年草で主にペルーなどのアンデス地方の高地で栽培されている。インカ帝国時代より「母なる穀物」と呼ばれ、貴重なタンパク源を持つ主食として重宝されてきた。ミネラル、ビタミン、タンパク質、食物繊維を豊富に含んでおり、雑穀の中でも際立った栄養があることから、NASAでは理想的な宇宙食?としても推奨されているようだ。軽いのでパラパラとしているけれど、際立った香りがないので、他の食材ともあわせやすい。私はあんかけの中に粒々のまま入れて何かのかけて食べるのが好きだ。ご家庭ではあわやきびと同じようにご飯の中に入れて一緒に炊いたり、スープの中に入れたりするのが一番食べやすい方法だろう。
ごぼうを5センチほどの長さに切り揃え、ごま油で炒めてから昆布とかつおの出汁で炒り煮をして、最後に塩で炊いたキヌアを出汁で伸ばしてあんかけにしたものを、ごぼうの上からかけてお出しした。白い色を残したかったので、キヌアのあんには醤油を使わず出汁と塩味のみにした。
久しぶりに食べたごぼうが美味しいこと美味しいこと。こんなに美味しい野菜なのにごぼうを食用にしている国は世界の中でも日本と台湾だけだと言うから驚く。やはり何と言っても和食が一番。穏やかな陽射しが春めいていて気持ちのいい一日。久しぶりに朝、仕事前に家の中を大掃除。お天気がいいと体を動かしたくなってくる。ごぼうを食べてお腹も元気に動き出せ~!
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February 28, 2008
ハワイで何が一番美味しかったかと言えば、何と言っても果物だ。中でもパイナップルとグレープフルーツとオレンジはとてもジューシーだった。私はお肉を食べないので、そのよさがわからなかったけれど、牛肉はかなり安くて美味しいらしい。ステーキを焼いてくれたり、ローストビーフを出す店はあちこちにあった。
ハワイのコストコに買い物に行った時、店でも使えそうなものはないかなと広い店内を半日以上歩き回った。オーガニックのものが普通に並んでいた。業務用の物ばかりなので、どれも買う時はかなりの量になってしまう。持って帰ることを考えたら、お土産もあるから、それほど多くは買えない。
その中でも特に購買意欲をそそられたのはドライフルーツとナッツ類の袋だ。ハワイと言えばマカデミアナッツ。ローストしてある塩味のマカデミアナッツは食べだすと止まらない。日本では高いのでお土産用にまとめ買いした。その他、レーズンやプルーンはもちろんだけれど、ブルーベリーやクランベリーなどのドライフルーツもたくさんの種類があった。一袋が1キロもあるので、選ぶのも重量を考え慎重になる。
買って来たものの中から今日はブルーベリーの袋を開けてみた。一粒がとても大きくて香りが強い。ドライにしていあるのでカサが少なくなっているけれど、フレッシュだったらかなりの量だ。さわやかな香りを楽しみながら、豆腐のマフィンの中に少しずつ入れてみた。
焼いた時、焦げたらもったいないので、マフィンカップの中に生地を入れてから最後にブルーベリーを押し込んだ。ブルーベリーソースは使っていないからブルーベリーが入っているかどうかはわかりづらい。焼きたてをチエコさんと二人で食べてみた。ブルーベリーのところを口に入れるとほんのり優しい酸味が口に広がって幸せな気分になった。お日様で干した分だけ、甘さが増して味が濃くなっているようだ。あ~あもっと買ってくればよかったなあ~(買う時はこのくらいにしておこうと思っていても、いざ日本に帰ってくるとたったのコレだけ?・・・なんていつも後悔している私)。
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February 27, 2008
以前、スタッフだったトシエちゃんがひょっこりとやってきてくれた。久しぶりに会ったら、この前生まれたと思っていた赤ちゃんがもう歩いていたので驚いた。名前は宗馬クンと言う。とてもよく笑う可愛らしい息子だ。
トシエちゃんは当時のスタッフの中では一人だけ飛び抜けて若かった。でもオバサンたちの間にチョコンと座っていつも私たちの話を違和感なく聞いていた。年の差を感じないのは私たちが若いからなのかトシエちゃんが若年寄りなのか・・・いまだに不明?。だけど、一生懸命仕事をしてくれて、いろいろなことを話した。年齢的には自分の娘と同じくらいなのに、とてもしっかりしていて真面目に人生を考えていた。
仕事も積極的にやってくれたので、風楽でどんどん料理を覚えて、いろいろなものを作れるようになった。だから家庭に入ってからも食事作りには何の苦労もない様子。とても家庭的ないいお母さんになっているようだ。厨房の中に入ってご飯を食べて行ってもらった。ちょうどお客様が途切れたところだったので、私も抱っこしてお味噌汁を飲ませたり、大根を口に入れたりした。人見知りせずよく食べてくれた。久しぶりに小さい子を抱っこしたら懐かしい匂いがした。
トシエちゃんは娘のようなものだから、もしかしたら宗馬クンは孫のようなものなのかもしれない。孫なんてまだまだほしくはないけれど、もぐもぐ言いながらご飯を食べている姿を見ていたら可愛くて仕方なくなった。うちの子供たちにもこんなに可愛らしい時期があったのかなと思い出してみるのだけれど、じっと椅子に座って静かにご飯を食べているような奴は一人もいなかったぞ・・・?!。4人の子供たちの育児をほぼ一人でやっていたから、忙しくて可愛らしいなんて思っているユトリはなかったなあ。
ああ、だけど小さい子ってこんなに可愛らしいものなんだ~。幼児教育の仕事をしていたのにな。
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February 26, 2008
お休みをいただき誕生日の記念にハワイに行ってきた。東南アジアにはもう何度も行っているのだけれど、ハワイは初めて。私がハワイ?なんてちょっと似合わないような気がしたのだが、実際に行ってみたら、すっかりハワイに魅了されてしまった。一流の観光地であり、大勢の観光客が訪れているにも拘わらず、荒廃した感じが全くなく、とてもクリーンな美しさが残っているのは、あの青い海とそこに吹く心地のいい風のせいなのだろうか。
先週の水曜日、パン教室が終わってから夜の便で成田を出発。20日夜に出発しても、時差の関係でホノルルに到着するのは20日の朝。時差ボケ防止のためにそのまま寝ないで行動を開始。コンドミニアムを借りて自炊をしながらオアフ島での4泊5日を楽しんだ。
ハワイはとても完成されたリゾートだった。どうしてこんなに日本人が行くのかなと思っていたけれど、やはりそれだけの人が行く場所だけある。ワイキキにはいくつもの高層ホテルやコンドミニアムが立ち並び、目の前には白い砂浜が横に長く広がっている。海や山だけではなく、ブランド品を並べたショッピングセンターやゴルフ場などもたくさんあって、遊ぶ場所は事欠かない。しかも日本語の話せる店が多いし治安もよく、子供たちの楽しめる施設が盛りだくさんとなれば、家族揃ってハワイ旅行というのも頷ける。
この時期は陽射しも穏やかで海でも過ごしやすく寝る時はエアコンもいらなかった。ビーチで昼寝をしたり、ヨットに乗ったりパラセイルを初体験したり、郊外にあるコストコに買い物へ行ったりと、アレコレ楽しく過ごしてきた。物価がとても高いのには驚いたけれど、何でも揃っていて、海外にいるといっても何不自由なく生活できるので、定年後に永住する日本人も多いそうだ。オーガニックの食材が普通にスーパーに並んでいて、日本では手に入らない食材をいろいろ買ってくることもできた。一番印象に残っているのは毎日のように浜辺で眺めていた夕陽。ヤシの木が美しいシルエットになり、幸せな一日の終わりを告げてくれる。
魂の休息のような素敵な時間を過ごし、誕生日の夜に店に戻ってきたら、テーブルの上に鉢植えが乗っていた。スタッフみんなからのお誕生日のプレゼントだった。仕事を抜け出してこんなに楽しい旅ができるのもスタッフが店にいてくれるおかげ。また一つお気に入りの場所ができた。心からリラックスできるひとときが明日へのエネルギーになるのだと思う。また一年、たくさんいい仕事をして、いろいろな場所に旅に出よう。素敵な年になるよう夢を描きながら。
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February 20, 2008
昨日、作った甘酒ドレッシングがほんの少しだけ残っていた。今日のサラダに使うほどの量はない。何か形を変えて使いたいなあと思って、全く味をかえたドレッシングを作ることにした。それはカレー粉を入れるというもの。甘酒ドレッシングをベースにして、なたね油や醤油や酢をさらに加えて伸ばし、そこにカレー粉とにんにくのすりおろしを加えて作った。カブや玉ねぎをスライスして塩もみし、人参やさつま芋を加えて春らしい色のサラダになった。カレー粉はいろいろ工夫すると美味しい料理のアクセントになるのだが、強烈な個性が突出してしまう場合もあるので、使い方には要注意。あくまで脇役になってもらう方が、他の材料との調和がとりやすいような気がする。もしかして人間関係も同じかも?
若い時は個性的な人に惹かれたけれど、年をとってくると、どこにでも馴染めるような柔軟な人がいいなあと思うようになってきた。「朱に交われば朱くなる」という言葉が昔は好きではなかった。私は絶対に朱の中にあっても黒だったら黒のままでいたいと思っていたのに、今は黒でも朱でも別にどっちだっていいんじゃない・・・?なんて思うようになってきた。これは成長したということなのだろうか?それとも諦めてしまったということ?
まあ、そういうふうにすぐに二分化して堅苦しく考えなくてもいいかなと思うこと自体は、年の功なのかもしれないが。
*今夜から5日ほど出かけるので、ブログはお休みさせていただきます。
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February 19, 2008
私は肉を食べないのだけれど、ミレーの取材で養老渓谷の近くにある畜産施設に行ってきた。房総もち豚と言って、独特の飼育とエサに工夫して育てられている美味しい豚肉の生産者さんだ。飼料にはビタミン、ミネラル、海草、ハーブなどと一緒に、とうもろこし、小麦、ふすま、大豆かすなどをEM菌を使ってご自身で発酵させたものを混ぜ合わせている。
通常、豚の飼育期間は180日なのだが、それよりも30日多い、210日かけてゆっくり育てているそうだ。水も地元で汲み上げられる美味しい地下水をπウォーターにして使っている。美味しい豚肉の条件は空気と水とエサ。だけどそれ以上に、豚肉を美味しくするのは愛情を持って育てていくこと。それによりストレスのない健康な豚が育つのだと生産者さんは語っている。豚舎の豚たちに「おはよう」「元気かい?」と毎朝、声をかけたり、体にブラシをかけてあげたりしているそうだ。今は養豚の敷地内にご自宅も建て、ほとんど豚たちと一緒に生活をしている毎日。本当に愛情を持って豚を育てていらっしゃるのがお話の中から伝わってきた。
今回の取材は昨日、突然、決まったので、お休みだったヒデコちゃんに急に出てもらうことにした。私も何とか時間のやりくりをしたのだけれど、朝、早く行かなければならなかったので、早起きして家を出て100キロの道のりを飛ばしながら現地に向かった。せっかく養老渓谷まで行ってきたのに、どこにも立ち寄ることなくトンボ帰りで疲れてしまった。閉店のちょっと前に店に戻るとまだお客様が何組かいらして、3時過ぎから一人になってしまったヒデコちゃんがとても忙しそうだった。いつもスタッフに助けてもらっているから、こうして出かけることもできるけれど、やっぱり急なスケジュール調整は大変だ。
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February 18, 2008
シリヤルバーやミューズリーバーが好きなので、車に乗っていて、食事が取れないとわかっている時は、あらかじめバックの中にしのばせて運転しながら食べることがある。また旅をする時もミューズリーとふたつきのタッパーを持って歩くことが多い。冷蔵庫に入れる必要もないし、行った先で豆乳やヨーグルトを買えば、どこでも簡単な軽食が摂れるからだ。
自分でも美味しいシリアルバーができないかなと思っていろいろ試作してみた。今回は干し柿をベースにして、オートミールやゴマ、カシューナッツやくるみなどと合わせて自己流のシリアルバーを作った。干し柿はラム酒に漬け込んでおいたものを軽く煮てから刻んだ。シリアルというよりもナッツの含有量の方が多いくらいなのだが。
常温で保存でき、日持ちするので作りおきしておくと便利。小麦粉も全粒粉を使ったので、ざっくりとした焼き上がり。今度、旅する時はたくさん焼いてタッパーに入れて持ち歩こうと思う。
それにしても最近、すごい食欲だ。年が明けるまではそれほど甘いものも食べていなかったし、昼の賄いもほんの少々で、夜も簡単に済ませていたのに、なんだかお腹がすいて仕方ない。しかも甘いものがとても食べたくなってしまう。困ったなあ。このシリアルバーは砂糖も乳製品も使っていないマクロ仕様のものだが、カロリーの高いナッツがたっぷり。いくら砂糖なしとは言っても食べすぎはよくなさそう~。美味しくできたのは嬉しいけれど、食べ始めたら止まらないのが困りもの。
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February 16, 2008
青大豆を作ってくれている会津のタッコちゃんのお母さんから干しぜんまいをいただいた。春に山から採ってきたものを、ザルに広げてお日様に干して保存しておいたそうだ。採ってすぐ食べるよりも乾燥させた方が美味しくなるという。私は山菜が好きなので、以前、福島に行った時、乾燥させたぜんまいを買ってきたのだが、家で作った時、うまく戻すことができず、出来上がりも固いものになってしまった。乾物だったらいつでも食べられるので、いいなあと思ったのに、うまく料理できなくてガッカリしてしまった。
昨年の夏にタッコちゃんの家に泊まりに行った時、お母さんにその話をしたら、「今から煮てみっか」と言って、ぜんまいを持ってきてくれた。その方法は一晩水で戻すのではなく、洗ってゴミを取ったぜんまいをすぐにナベにかけて煮てしまうというもの。でもすぐには食べられない。その後、味はつけないまま何度も火入れをしながら、ぜんまいが太くなるのを待つのだ。そして次の日の朝には美味しく煮えたぜんまいが食卓に並べられていた。
どうやら水ではなくお湯で戻すようだ。そして何度か温めなおし、ぜんまいが戻った頃、その水を全てザルにあける。その後、ゴマ油で炒めてから味をつけるということだった。タッコちゃんのお母さんの方法で私も昨日からぜんまいをお湯の中につけておき、何度も手を入れながらかき回しお湯を温めながら戻るのを待った。
朝、ナベの中を見てみるとふっくらと戻ったぜんまいが入っていたので、さっそく水をあけ、ゴマ油で炒めて、人参と油揚げ、ボタンちくわなどと一緒に煮付けた。思ったよりもぜんまいが早く柔らかくなったのに驚いたが、美味しいぜんまいの煮つけができた。
売っているものと違って、山から採ってきたものなので、長さも太さも不揃い。でもひなびたお日様の味がする美味しいぜんまい。あんな山菜の宝庫なのに福島辺りでも気をつけないと、売っている乾物のぜんまいは大半が中国産だ。国産のものはとんでもなく高い。そういう意味では価格にできないほど貴重なものをいただいてしまった。あと1~2回は楽しめそうだが大事に使わなくては。このぜんまいがなくなる頃には、福島まで山菜を摘みに行って、たっぷり干して保存できたらいいなあ。
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February 15, 2008
久しぶりにちょっと温かい一日になってほっとした。今日は「ぐるっと千葉」の取材が入っていた。毎回、一つ野菜を決めて、その野菜にまつわる料理を調理風景から撮影していただき、簡単なレシピと野菜の紹介文を書かせていただいている。でも発行月よりひと月以上前に、取材が行われるので、旬の先取りというか、登場する野菜を探すのが一苦労。
4月号(3月21日発売)のテーマは菜の花。所々菜の花が咲き始めているが、おかげさま農場の菜の花はまだ出ていない。道ばたの菜の花を摘んでくるわけにもいかないので?道の駅まで買いに行ってきた。作ったのは菜の花のちらし寿し。ちらし寿しと言っても特別なものではなく、普通に作った寿司飯に、菜の花を茹でて散らしたもの。まだ茎が固いのではないかと長めに茹でたら、さすが菜の花。あっという間に柔らかくなってしまった。具は人参、しいたけ、ごぼう、クコの実、高野豆腐など。店の飯台では大きすぎるので、家から小さい5合用の飯台を持ってきて作った。
春をイメージして人参を花形に抜き、雑穀のアワを一緒に炊き込んで菜の花のように黄色く見えたらいいなあと、今回は白米を使った。春らしい可愛いいちらし寿しだ。カメラマンにキレイに写真を撮っていただいたので、発売が楽しみ。
菜の花は私も大好きなので、毎年、春になるとこれでもかと言うくらい?菜の花を食べ続けている。早く温かくなって、白菜やチンゲン菜の菜の花を食べたいな。
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February 14, 2008
こんなにシンプルで簡単にできて、こんなに美味しいフライがあるんだなあということを改めて気付かせてくれるもの。それが蒸し人参のフライだ。この季節の人参はとても甘くて美味しい。その甘味をもっと引き出すために、蒸し器で蒸す。食べる時に量が取れるように大き目の人参の首の部分を1センチくらいの輪切りにする。それに衣をつけてフライにするのだ。もう一つはさつま芋。同じように蒸してから衣をつけている。
両方とも火が通り柔らかくなっているので、衣がキツネ色になるまでサッと揚げるだけでOK。上からかけているのが豆腐のタルタルソース。水切りした絹ごし豆腐に、オリーブオイルや酢などと一緒に、野菜はみじん切りにしたセロリやパセリ、玉ねぎなどを加えてミキサーで混ぜ合わせたもの。ソースなのでややゆるめにタラ~リとした感じの固さに仕上げる。
蒸した人参と豆腐タルタルが何とも言えず似合っていて、ちょっとしたフランス料理?っぽく食べられる美味しいフライが出来上がる。バーガーパンのマヨネーズ代わりに使ってもいいし、その他の蒸し野菜にかけて、ドレッシング風にしてもいい。いつも作る豆腐ドレッシングとの違いは、使うのが木綿豆腐で、水分量(油や酢など)をやや多めにしていること、またフライにかけるので酸味をやや強くしていることだろうか。
昨日の夜は珍しく寒くて目が覚めてしまった。布団に入る時から寒かったので、いつもよりも厚着をしてシルクの腹巻をして布団に入ったのだが、いつまでたっても体が温まらず、寝付けなかった。各地で大雪になっている。雪こそ降らなかったものの、体感的にはこの冬一番の冷え込みだったような気がする。陽射しを見ている分には春めいているのに、まだまだ春は遠そう。
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February 13, 2008
お店で使っている台布巾がかなりボロボロになってきた。ところどころほつれてきて、布がちぎれてしまうので、そろそろ雑巾行きのようだ。でも台布巾の買い置きがなかったので、先日、いただいたさらしを使って布巾を縫うことにした(おむつにもなるけれど、しばらくは出番がなさそう?なので)。
さらしの中でもちょっと汚れているものは台布巾用に縫うことにした。使いやすい大きさに折って、回りを縫っていく。縫い物は好きだけど、家ではわざわざ雑巾を縫ってまで使うことはないので(いらないTシャツや古いタオルを適当に切って使い捨てにしている)、こういう単純作業は久しぶりだ。
チクチクと針を動かしていたら、新学期に子供たちに作って持たせた雑巾のことを思い出した。一人2枚ほどを学校に持っていくのだが、4人ともなると、合計8枚。途中からミシンが壊れてしまったので、手で縫うことになり、始業式前の一仕事だった。私はいつも使い古しのタオルで雑巾を縫っていた。しかも石けんで洗っているので、色がどことなく黄ばんでいるタオルだ。
クラスの友達の中には新品のタオルの雑巾を持ってくる子もいて、出す時に恥ずかしかったとよく子供たちから言われた。新品のタオルで雑巾を作るなんて、私の感覚からしたら信じられないのだが、やはり新しくてキレイな雑巾は掃除の時にも人気があったようだ。子供に言われてもひたすらボロタオルで縫い続けていたら、とうとう子供は自分のお小遣いで100円ショップの雑巾を買って学校に持って行った。なんだか複雑な心境だ。
風楽の布巾も台布巾も真っ白ではない。毎日、酸素系漂白剤に漬け込み、石けんで洗っているだけなので、どうしても真っ白にキープすることができない。でもそれでいいのだと思っている。真っ白にするために塩素系漂白剤を使ったり、蛍光増白剤入りの洗剤を使ったり、ましてや界面活性剤入りの洗剤を当たり前に使うような暮らしはしたくない。
それにしても潔癖すぎるキレイ好きさや、除菌製品、油汚れをさっと落とす洗剤?などを見るにつけ、本当のキレイさってそういうことじゃないんじゃないかなとため息が出てしまうのは私だけだろうか?
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February 12, 2008
甘い人参をたくさん使いたかったので、今日は人参をたっぷり入れた擬製豆腐を作ることにした。擬製豆腐は一度豆腐の形を崩してから、野菜などを入れて再び焼くか蒸すかして作る精進料理の一つ。人参を塩を少々加えた少々の水でフタをして蒸し煮すると、蒸し人参と同じように甘くなる。それをマッシュして、水切りした豆腐やすりおろした山芋、アーモンド、干ししいたけ、長ねぎなどを加えて天板に広げてオーブンで焼いた。
通常の擬製豆腐は卵で豆腐を固めることが多いが、今日は山芋と小麦粉で固めた。それにうっすらとあんをかけてお出しした。人参がたくさん入っていても人参臭くなくて食べやすかった。
昨日は本当に何も食べるものがなくなってしまった。私が出かけてしまった後にも大勢のお客様がいらしてくださったようで、何組もの方たちのお食事をお出しすることができず、申し訳ありませんでした。それとはうってかわって、今日はのんびりした一日。でも冷たい雨の中をわざわざお食事にいらして下さってありがたいなあと思う。作る方は毎日でも、食べに来て下さる方は貴重なお時間を使って、わざわざお店までいらっしゃるのだから、「食べに来てよかった」と思えるような美味しいご飯をお作りしなければ・・・といつも思う。
どんなに忙しくても料理をしている時は心穏やかに、心をそこにこめて、いつも素材に感謝しながら、食べてくださる方の喜ぶ笑顔を思い浮かべながら厨房に立つこと。年々、その思いが強くなる。調理という仕事を通して、自分自身もまた成長させていただいているのだなと思う。
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February 11, 2008
久しぶりに大忙しの一日となった。たくさんの方に来ていただき、定食もその他のお食事もほとんどお出しできるものがなくなってしまった。せっかく来て下さったのに、食べるものがなくてお帰りになったお客様申し訳ありませんでした。定食の準備をしながら、あいりん堂さんから注文いただいた人参ケーキを小さなサイズにして30本焼いた。ケーキを焼きながら、通常の仕事をしたので、厨房ではずっとバタバタ。洗いものの山になっている流しの食器を大急ぎで洗うだけ洗って、お客様が一段落した頃、店を抜け出し、ミレーの取材で香取にある葉物を専門に作っている農家さんへ向かった。
営業時間中に出かける予定がある時に限って、私を留めようとしているかのように?いつも店が忙しくなる。今日もギリギリの時間まで厨房にいて、車に駆け込んで乗って、運転席に座った時、ようやく一息つけるという感じだった。でもハンドルを握ったとたん、今度は約束の時間に遅れないかと気持ちが落ち着かなくなる。掛け持ちしながらいろいろなことをやるのは、私にとって特別なことではないが、この時間のやりくりだけはいつになっても気ぜわしいと思う。
取材に行った農家さんには何棟ものハウスが立ち並び、一年を通してほうれん草や小松菜などの葉物を無農薬で栽培している。いくつもの野菜を手がけるのではなく、数種類の葉物だけに限って栽培しているので、ほとんどの仕事に予測がつき、任せられる部分はパートさんにお願いしているそうだ。
仕事のやり方は人それぞれ。一人だけで一生懸命がんばっている農家さんもいるし、最初から、それは無理だと判断し、人に頼んでいる農家さんもいる。でも美味しくって安心して食べられる野菜を安定して栽培していくことができたら、取引先も増えていくだろうし、収入の見込みも立つから、その分で人材投資が可能になってくる。人の手がそれだけ増えていけば、もっといろいろなことができるようになっていく・・・。農業をやっていて先の見通しがないという話を聞くほど残念なことはない。土を耕し命を育む野菜を作っている人たちの仕事はもっと尊重されるべきだろう。
青々としたおいしそうなほうれん草がハウスの中で元気よく育っているのを見たら、もっともっと野菜の美味しさを皆さんにお伝えしていかなければと思った。
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February 09, 2008
週末が雪だという予報があったので、朝、起きた時からもしや降っているのでは?と覚悟しながら障子を開けた。朝の段階ではまだ大丈夫だったので、ほっと一安心。雪になると人出がほとんどストップしてしまうので、この時期、雪の予報にはハラハラドキドキ。テレビをみない私も天気予報だけには敏感になる。
それにしても寒くてどんよりしている曇り空。今にも降りだしそうな気配の中、せめて来て下さった方には温かいお食事をお出しして、温まっていただこうと、大根と人参を大なべで煮込んだ。一緒に合わせるのはグルテンミートの肉だんご。もちろん挽肉を使っているわけではないので、グルテンミートを丸めて作る。長ネギと人参とショウガを炒めて、つなぎに片栗粉を少々。油でゆっくり揚げてから煮物の中に入れて、上からしめじのアンをかけてお出しした。肉独特の旨みはないけれど、大豆タンパクならではの優しい味の肉団子だった。
ただしグルテンミートは煮込みには向かない。煮込んでいるうちにバラバラになってしまうからだ。そこが肉との大きな違い。汁気のあるものの中にもできるだけ入れないようにして、実がほぐれるのを防いでいる。だから注文をいただいてから素揚げし、アンも一番最後にかけている。
中国ギョーザの問題からギョウザを作る人が増え、スーパーではギョウザの皮の売上が上がったそうだ。何でも手作りするのは忙しい毎日、大変かもしれないけれど、自分で作った美味しさを知ってしまうと、それも自然にできるようになるのかもしれない。手作りの美味しさ、本物の美味しさを知る人が増えるいい機会になるといいな。
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February 08, 2008
長い間、ラム酒に漬け込んでおいた干し柿がちょっと固くなってきたので、漬け汁こと煮ることにした。それを細かく刻んでマクロ仕様のケーキを作ることにした。でも毎回、同じ作り方だとつまらないので、少々変化がほしい。それで今回はタルトではなく、スポンジにしてみたらどうかなと考えた。焼き型の一番下にスポンジ台を作って、その上に煮詰めた干し柿を並べる。さらに上には全粒粉と菜種油とメイプルを混ぜてくるみも加えたポロポロのクッキー生地のようなものを作って乗せて一緒に焼いてみた。こういう形のケーキのスタイルを何と呼んでいるのかわからないけれど、何となくトッピングがしてあるようなカントリー風?のケーキが出来上がった。カントリー風という部分と干し柿という組み合わせが実にミスマッチ?かもしれないけれど、干し柿だって立派なドライフルーツ。だからドライフルーツやナッツをたくさん使うカントリースタイルのケーキとしてはピッタリだと思い、勝手に「干し柿のカントリーケーキ」という名前をつけてしまった。
お父さんとお母さん、そしてお子さんたちが集まっているグループの方がお食事にいらした。最近はお父さんも子育てに積極的に参加している。そういう姿を見るととても嬉しくなってくる。当たり前のことなのだけれど、なかなかそれが当たり前にならず大変さを一人で背負っているママもいることだろう。かつて私もその一人だった。
私の子育て時代はバブルの時期と重なって、父親の帰りはとても遅く休みも月2回しかなかった。仕方なく一人で4人の子供たちをお風呂に入れ一人でご飯を食べさせていた。休むことなくあちらこちらへとチョロチョロ動き回る子供たちの世話に追われて、可愛いと思うユトリもなかった。母親が楽しく育児できるのは父親の子育てへの関わり方によると思う。もちろんシングルでも子育てはできるけれど、その大変さと喜びを共にシェアし合える相手がいるとどんなに心強いことか。孤独な密室育児をしていては心から子育てを楽しむことはできないだろう。
未来を担う子供たち。パパにもママにも可愛がってもらって、いっぱいご飯を食べてたくさん遊んで元気に育っていくんだよって、厨房からエールを贈っている。
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February 07, 2008
今日はいいお天気だったにも拘わらず、あまりお客様が多くなかったので、「今日は忙しいぞ~」と張り切っていたのに、拍子抜けしてしまった。合間を見てマクロのお菓子を作ることにした。写真は黒ゴマナッツバー。これは試食用に作ったものなので、お店に並べるつもりはないのだが、マクロ仕様のお菓子だ。
最近、マクロ仕様のお菓子を作ることに凝っているのだが、何しろ材料費がとても高いので、試作ばかり作っているわけにもいかなそう・・・。でもマクロのお菓子のレシピなどをいろいろ調べていると、使っている材料は小麦粉、なたね油、豆乳、メイプルシロップ、米飴、全粒粉、ナッツ、ドライフルーツなど、共通するものばかりなので、次第にオリジナルのレシピで様々な応用ができるようになってくる。普通のお菓子が小麦粉、卵、バター、砂糖・・・を基準にしているのと同じことなので、バターの代わりになたね油、砂糖の代わりにメイプルシロップや米飴、そして塩などを使うことで、いろいろなアレンジが生まれてくるようだ。
これはみかけは地味だがかなりいろいろなものが入っている。ゴマ、くるみ、アーモンド、オートミール、全粒粉、そば粉、きな粉、米飴、メイプルシロップなど、本当に小さいクッキーが栄養満点なシリアルのようになっている。今度は大豆も入れたら、今、流行のソイバーのようなものができるだろう。試作ばかりではなく、次々に販売できるものを作っていかなければ。材料費も売り先も考えず、ただ作り続けていられるだけならどんなに楽しいだろうと思いつつ、明日もまた何か作ってしまいそうだ。最近、メイプルがなくなるのがやけに早くて、もう大変~!
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February 06, 2008
温かかった昨日のお天気とうってかわって、朝から冷たい雪。昨日のお休みには免許の書き換えに行ってきた。更新する時、違反がないと地元の警察署ですぐに手続きできるのだが、スピード違反をしたので幕張の運転免許センターへ。毎年、今度こそは切符を切られないようにと注意しているのだが、今年もまた願い叶わず・・・。久々にいいお天気だというのに2時間も講習を受けなければならず残念。
でも今週は気になっていた確定申告の書類もようやく仕上がったし、節分のイベントも終わったし、ミレーの原稿も書き終えたので、久しぶりにちょっとほっとできる週になりそうだ。読みたかった本をゆっくり読めそうで楽しみ。
今日はあいにくのお天気だと言うのに、お客様は思っていた以上に来て下さり、メインのお料理はすっかりなくなってしまった。あんこがなくなったので小豆を煮たり、ケーキを焼いたりした。このケーキは米粉で作ったマクロ仕様のココアケーキ。パウンド型に入れて焼いた。米粉はまだ使い方を熟知していないので、その特性はわからないことが多いのだが、焼き上がりはちょっともったりした感じになる。砂糖も卵も使わずにおからを入れて焼いた。明日のデザートにお出しする予定。夕方、冷え込みが厳しくなってきた。やっぱり雪はいやだなあ。
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February 04, 2008
昨日の節分の定食にお付けした手作りのがんもどき。いつもヒジキを入れているのだけれど、作ろうと思ったら、ヒジキが切れていることに気が付いた。買いに行く時間がもったいなかったので、何かで代用できないかなと考えた。いつも入れているのは人参、しいたけ、長ネギ、ヒジキなど。そうだ、今回の黒いものは同じ海草仲間の昆布にしようと思った。さっそくすき昆布を水で戻して、細かく刻み、他の野菜と一緒にゴマ油でよく炒めた。
水切りした豆腐をすり鉢でよくあたり柔らかくしてから、具を入れ、すりおろした山芋を加えてさらによく混ぜる。やや柔らかめだったのでつなぎに片栗粉を少々。これが今回のがんもどきだ。昆布が甘いせいか、昆布の旨みが浸透しているせいか、いつもよりも美味しいがんもどきになった。
がんもどきは種を仕込んでおけば、注文のたびに油で揚げていけばいいので作りおきができるという利点がある。売っているがんもどきとはまた別の具の味を楽しむがんもどきだ。ゆっくりと時間をかけてなたね油であげて、大根おろしでいただくがんもどきの風味は最高。
今朝、仕事の前に出かける用事があったので、朝、車を出そうとしたら、フロントガラスがバリバリに凍っていた。溶かすのに時間がかかりエンジンをかけてもなかなか出発できない。明け方から降った雪の影響で電車も大幅に遅れたり、道路の渋滞もすごかったようだ。それほどの量は降っていないのに、冷え込みが厳しい夜だった。
立春であることを忘れてしまいそうな寒い朝。でも日中の陽射しはほんのり春の気配を感じさせてくれてほっとした。
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February 03, 2008
いよいよ節分の日のイベント。朝、起きてまず天気が気になった。雪混じりの雨。隣りの家の屋根はうっすらと白くなっていた。「あ~あ・・・」とため息をつきつつ、それでも朝からやることはたくさんあるから、8時前に厨房に入りデザートの豆乳ムースを作り、白和えを作り始めたら、チエコさんが来てくれた。そのうちヒデコちゃん、アリミちゃんと続き、久しぶりに全員が揃って厨房がとても賑やかになった。
こんな天気だからどうしようと心配していたが、にわとりひろばの湯浅さんは店頭ではできないだろうからと玄米餅をついてきてくれた。あいりん堂さんも野菜を運んで来てくれて、ショパンさんも予定通りパンをたくさん焼いてきてくれたので、スタッフや関係者で店内が賑やかになる。
今日は東京新聞のタウン誌の取材も入っていたので、早めに節分定食の用意をし写真を撮っていただく。易の澤萃花さんも占いコーナーのテーブルをセッテイング。これで準備万端のハズなのに、なぜか外の天気は雪が激しくなり、道を歩く人影もまばら。せっかくの節分の日なのにとても寂しい人出となった。
それでもめげずにみんなで節分定食を美味しいねえ~と言いながらいただく。大豆は気長に炒ったのでとても美味しい玄米ご飯が炊きあがった。白和えやがんもどきもとてもいいお味。こんなに美味しい定食なのにお客様が少なくてとても残念。みんなで交代で易占いをしてもらい、私も途中で仕事を抜け出し今年の運勢を見ていただいた。澤さんのとても的確でわかりやすいアドバイスは今後の生き方を考える上での参考になる。これからも毎月一回くらい店で易占いコーナーをお願いするつもりだ。ちなみに次回は3月2日(日)を予定しています。
4時の宗吾霊堂の豆まきにはヒデコちゃんと一緒に「どっちがたくさん拾えるか?」の勝負をかけて参加してきた。毎年、これをしなくちゃ新しい暦に切り替えられない?ほど、私にとって定番の行事だ。息子のダウンとニット帽を借りてきて買い物袋を持って雪の中を駆け出す。さすがにこのお天気。境内には参加者が少なく今日はライバル少なし!?。鬼は外~の掛け声と共に投げられるお菓子や豆やお餅を血相かえて拾い集め、袋を満杯にし、意気揚々と店に持ち帰って広げてみたところ勝負は五分五分だったようだ。でも私にとっては過去最大の収穫だ(豆拾いは雪に限る?)。ヒデコちゃんとガッツポーズをしながら、何となく縁起のいい気分になった。
新しい年の門出はあいにくの空模様だったけれど、それを吹き飛ばすほどに元気よく豆拾いをしてきたから、今年もまた明るく笑いに満ちた一年になりそうだ。炒り大豆の玄米ご飯や大豆料理は、大豆をたくさん用意してたっぷり仕込んでしまったので明日の分まであります。ショパンさんのパンも明日、引き続き販売中。よかったら明日、一日遅れの大豆料理を食べに来てくださいね。
最後にイベントに協力してくださった皆さま、お客様、悪天の中、どうもありがとうございました。これから始る一年がまた笑顔に満ちたものになりますように!
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February 02, 2008
先日の朝日新聞に小笠原で採れた無農薬レモンを使ってレモンカードを作っている女性のことが紹介されていた。小笠原は私も好きな島で3回ほど行ったことがある。東京都とは言え、片道25時間。船に揺られて行く日本の最果ての島。手付かずの自然が残っていて、観光化されていない素朴な島だった。ただ飛行機もなく船で一泊しなければ行けないという遠距離がハンデイとなり、こちらで島の特産品を手にする機会はとても少ない。輸送コストがあまりにかかりすぎるからだろう。そんな中、ネットを通して必要なものを仕入れ、ネットを通して販路を拡大していた一人の主婦がいた。暑い小笠原で育つレモンはきっと味も濃くて美味しいのだろう。私も食べてみたいなあと思いながら読んでいた。
そんなことを思っていたら、ヨウコさんが国産レモンがたくさん手に入ったからと言ってレモンカードを作ってきてくれた。一緒に食べる食パンもホームベーカリーで焼いた自家製。レモンカードはレモンの酸味がさわやかで止まらなくなる美味しさだ。イギリスでは紅茶と一緒にスコーンを食べる時に横に添えているらしい。レモンジャムよりも濃厚でコクがある。だけど問題は材料。バターも砂糖もたっぷり使って作るのでかなり高カロリーなのだ。
今日は10時半までにお弁当を20個作り、明日の準備に大豆を煮たり、カレーを作ったり、マフィンを焼いたりと大忙しだった。定食の支度と平行しながら、準備を進めていったので、次から次へと作業は途切れることなく山積みだったが、合間をぬって私はモクモクとレモンカードをたっぷり塗ったパンをかじり続けた。調子にのって食べ過ぎたら、今度は動きが鈍ってきた。「やることがいっぱいあるのに苦しいよ~」と騒ぐ私に「美味しいからって、動けなくなるまで食べちゃうなんてまるで子供みたいね!」とヨウコさんにも笑われてしまった。
自分で食べたものは自分で消化するしかない。仕方なく重い体を引きづって?出かけることにした。明日の節分イベントのちらしをまきだ。寒くて暗い中、手がかじかんでなかなか紙がつかめなかったけれど、とにかく歩き続けたので何とかお腹も落ち着いてきた。
大豆を浸水したり、炒ったり、豆腐を水切りしたり、クッキーを焼いたり・・・そしてちらしも全部まき終えてようやく準備完了。明日は大豆を使った「節分定食」をどうぞ食べにいらしてくださいね。それと急きょ、決まったことなのですが、明日一日、知り合いの易者である澤 萃花(たく すいか)さんによる易占鑑定のコーナーを設けることになりました。一回30分で相談の内容は何でもOK。来年の運勢はいかに?よかったらぜひどうぞ!
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February 01, 2008
ヒデコちゃんが故郷の種子島でよく食べている「つのまき」という葉っぱに包んで作ったもち米のご飯を持ってきてくれた。その名のとおり包んだ葉っぱの両端が角のように尖がっている。一口大の大きさで一つ一つが笹の葉に似た長細い葉に包まれた蒸しおこわだ。葉をむいて食べるとご飯にほんのりとした笹の香りがする。中のもち米の色が黄色いのは灰汁に浸しているからだと言う。種子島では「あくまき」と言って、それを作るための灰汁が一升瓶で売られているそうだ。こちらで言う「ちまき」のようなものなのだろう。
もち米自体に味はないので、それにきな粉と砂糖をかけて食べるそうだが、私はお昼のご飯代わりにそのままいただいた。何か集まりがある度にヒデコちゃんのお母さんが作ってくれた味。私には田舎がないので、そういう故郷の味の話を聞いているのは面白い。そのつのまきを食べていたら真似事でもいいから葉っぱに包んだ蒸しおこわが作りたくなって、昨日からもち米を水に浸しておいた。
タイではもち米にココナッツミルクと砂糖を入れて蒸した甘いお菓子があるから、それに似たものが作れたら、美味しいデザートにできそうな気がしたのだ。クマ笹の葉を取ってきて、取り合えずは練習がてらにそのままお米をくるんでたこ糸で縛ってみた。でも今生えているクマ笹は小さい葉っぱばかりで包むのにとても時間がかかり、デザート用にたくさん作るのはどうやら無理だと諦めた。
でもただもち米を蒸すだけではつまらないから、ちょっとごま油で炒めて醤油味をつけて大きめの葉蘭の葉にくるんでみた。とりあえず近くに生えている葉でできたらいいなあと賄い用に実験的に作ってみたのだが、蒸すこと25分。葉っぱを開くと思いのほか美味しいおこわができあがった。試しに作っただけなので、具がないのが寂しいけれど、炒めた中に野菜やきのこを入れたら美味しい中華おこわができそうだ。
実際に出来上がったものは平面型の三角形で立体的な形にはならなかった。ヒデコちゃんに「これはつのまきの形じゃないよ~」と言われてしまったが、三角錐になるようにカッコよく角を出して巻いていくのはもう少し練習が必要なようだ。
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