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February 28, 2009

明日から3月

Dsc04141昨日のみぞれ模様の天気も夜のうちに回復し、今日は晴天というほどではなかったが、まあまあのお天気。2月は日数も少ないせいか、いつもあっという間に終わってしまう。なんと明日から3月。3月に入ると春の足音も聞こえてきそうで、三寒四温で陽気も少しずつゆるんでくる。
今日は月末の土曜日ということもあって忙しかった。朝、定食の支度を始める前に1キロ分の強力粉でパンを仕込み、発酵させている間にカレーを作り、定食の準備をし、それから買い物に出かけた。帰ってきてからすぐにオーブンを温めてブール型に5分割して丸めたパンを入れ、煮込み終わったカレーの最後の味を整えてた。
そのうちお客様がいらして定食のご注文を次々にいただき、お作りしているうちにちょうどパンが焼き上がったのでカウンターに並べておいたら、一人のお客様が全部、買い占めて?下さった。その後も、ご注文が途切れなかったが、今日は久しぶりに3人体制だったので、スムーズに回すことができた。
月末と言えば、高額な家賃の支払と公庫の借入金の返済日。その後にスタッフのバイト代も払う。うちは末締めの当月払い?にしているので、その月の分のバイト代はだいたいその月末のうちに払っている。バイト料は全てスタッフの自己管理に任せ(というよりも私が管理しきれないので)、その月のシフトに入った分を休憩時間を除いて計算してもらって、領収書と引き換えにバイト代をお渡ししている。
だからもう月末に近づいてくるとカウントダウンが始り、入ってくる一万円札を数えながら、毎月ハラハラドキドキ。特に2月は冷え込むし、人出も減るし、日数も少ないからドキドキ度が相当アップしていたが、とりあえずほぼ払い終えたので、ほっとした。
3月になれば桜も咲くし、人出も増えてくるだろう。それを期待して地道にがんばろうっと。写真は数年前に行った早春の戸隠神社。古い杉木立の参拝道はとても荘厳だった。古い神社に参拝するたびにいつも新鮮な気持ちになり、何か襟を正したいような気持ちになってくる。自分の中の軌道修正をしていただいているようだ。
*1週間ほどブログをお休みさせていただきます。

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February 27, 2009

みぞれ降る

Dsc09969昨夜から急に冷え込んできて、とうとう午前中はみぞれが降ってきてしまった。このまま雪になったら四街道から車で通っているアリミちゃんが帰れなくなりそうだ。こんなお天気だし、きっと今日はヒマだからアリミちゃんには早く帰ってもらって、早終いしようと思っていた。
でもご予約いただいて、お食事に来て下さった方がいらっしゃったり、ポツリポツリとお客様が来て下さったリして、ガラガラにはならなかった。厨房では野菜スープを作ったり、パンを焼いたり、クッキーを焼いたり、いろいろ仕込みが忙しく、発注した商品も届いたりしたので、結局アリミちゃんも3時まで残ってくれた。幸い昼過ぎにはみぞれもやんで雨になったのでよかったけれど、店の前に生けた梅の枝はちょっと寒そう。明日は午後から晴れそうでほっとしている。
このところ、食材の値上がりが激しいが、中でもメイプルシロップはとても高くなってしまった。もはや高級品の域?に入り、手軽に使うことができなくなってしまった。でもマクロ仕様のお菓子にはメイプルシロップが欠かせない。やむを得ず、使う量を少し減らしたりしているのだが、元々、一つのボトルの量が少ないので買っても買ってもすぐになくなってしまう。
このマクロ仕様のアーモンドクッキーはとても人気があって、しょっちゅう焼いて店頭に並べているのだが、あっという間になくなってしまう。一度食べてくださった方は毎回、手に取ってくださるし、一度に何袋も買って下さる方もいる。私も風楽で作っているマクロクッキーの中では一番美味しいと思う。卵も砂糖も乳製品も使わず、これだけ美味しいのだから、ちょっと嬉しい。甘味としてメイプルシロップと米飴を使うのだが、アーモンドのみじん切りも入っているので、軽くて香ばしい。
マクロクッキーの中にはとても固くて食べにくかったり、ほとんど味がないもの?もたまにあるのだが、このクッキーだったら普通の嗜好の方が召し上がっても、きっと気に入っていただけるだろう。
諸々の経費がかさんでいるので、最近、オーブンもなるべく効率よく使おうと意識するようになった。温度設定に多少の開きがあっても、なるべく一度に焼くようにしていうr。たった一段だけのものを焼くためにオーブンをつけるのはもったいないので、今日もパンとクッキーを同時に入れてみたら、思いのほかうまく焼きあがった。
光熱費の値上がりなんて、食材の値上がりに比べたら微々たるものだが、必要以上にエネルギーを使わないですむなら、その方がいいな。

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February 26, 2009

梅一輪

Dscf3731朝、お店が始る前に成田流通センターへ買い物に行ってきた。早朝しかオープンしていないのだが、お弁当箱や包材など業務用の商品はやはり市場で買うに限る。帰りに駐車場に車を止めて、店に戻ろうとしたら、駐車場の敷地内に建っているお宅の梅の木の枝が折れていた。まだ折れて間もないらしく梅の花はしっかり咲いていた。このまま置いておいても花は枯れるだけだ。
とにかくいつも店内に生花があるのが好きだから、いつも店には花を絶やしたくない。これだけ大ぶりの梅の枝を飾れたら、素敵だろうなあと思った瞬間、荷物を片手に持ち替えて、梅の枝を拾って持って帰ることにした。
ところが数メーターとは言え、ボキンと折れた長い梅の枝を持って歩いているうちに、これは私が折ったと思われるかなと不安になってきた。
この際、梅の枝は店内に飾らずに、店の外に生けることにしよう。いくらなんでも自分で折った枝だったら、人目のつく店先なんかに飾れっこないもの。迷ったのも束の間、傘たてを兼ねている入り口の壷の中にさしたら、私の背よりもずっと高い梅の枝がなんとも優雅に美しく店先に彩りを添えてくれた。
種子島に帰っているヒデコからお母さんが亡くなったというメールが来た。「軽い脳梗塞で入院したから顔を見に行ってくるね」と言っていたのに、まさかそれが最期の別れになってしまうなんて・・・。末っ子で母ちゃんが大好きだったヒデコ。小さい頃、雨の日が待ち遠しかったと話していた。どうしてと聞いたら、「雨の日は母ちゃんが畑に出なくていいから、ずっと家で一緒にいられるでしょ?」。
ヒデコの体の中には種子島で培った自然がしっかりと根付いている。私と同じ年なのに、ヒデコの子供時代と言えば、なたねを栽培して油を絞ったり、山羊の乳を搾ったり、薪でご飯を炊いたり、田植えや稲刈りをしたり、芋を掘ったり・・・農作業の思い出話ばかりだ。その脇にはきっといつでも働き者の母ちゃんがいたんだろうなあと話を聞きながら、行ったことのない種子島の情景を思い浮かべていた。
ヒデコは母ちゃんっ子だったから、今の気持ちを思うとこちらまで泣けてくる。年を重ねるということは、何人も何人も大切な人たちを見送るということ。その思い出の中で私たちは生かされている。
本を全く読まないヒデコがちょっと前に「悼む人」を買って読み始めたそうだ。きっと読み終わるのに1年くらいかかるよ・・・なんて笑ってたけど、ヒデコはきっと誰よりも深くお母様のことを悼み、見送ることができるのだろうなあと思う。
「ずっとお会いしたいと思って、結局、叶いませんでしたが、いつもお母さんが送ってくれた安納芋や新米、角まき、ピーナッツ豆腐、タンカンなどいつもみんなで美味しくいただきました。お母さんの娘であるヒデコちゃんは種子島の風土の中で本当に力強く明るく元気に育って、みんなに愛され、今、私の店のこともとても助けてくれています。お母さんがそんなふうにヒデコちゃんを育ててくれたからだと思います。どうもありがとうございました。ずっと働きづめでお忙しかったことと思いますが、これからはのんびりしてくださいね。そしてヒデコちゃんの幸せをずっと見守っていてください」

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February 25, 2009

My Birthday

Dscf3726朝、厨房に行ってお茶を沸かしていたら、チエコさんが「エイコさん~ちょっと来てください」とフロアの方から声がかかった。きっとまた虫かなんかが死んでいるから片付けて・・・とかで私のことを呼んでいるんだろうなあ?と思いつつフロアに出てみると突然、パン!という大きなクラッカーの音。あまりに予期していなかった出来事なので、「あ~あビックリした~」と思わず大声を出し腰が抜けそうになってしまった。そして「お誕生日おめでとうございます!」と大きな花かごが机の上に。ホントにもうビックリした~!
スタッフみんなでお誕生日用に花を買って用意してくれたようだ。あまりのサプライズにキャッキャと大騒ぎしてしまった。しかもクラッカーの中から飛んできたのはドル札!チエコさん曰く「エイコさんにはコレがピッタリでしょう?」ですって。思わず床に散らばったドル札を拾い集めて数えてレジに入金しちゃいましたよ~(もちろんおもちゃの紙幣ですが)・・・これがホンモノの紙幣だったらいいのになあ・・・なんて思いながら。
今日で49歳。いよいよ40代最後の年齢になってしまった。今年ははじけるぞ~!(これ以上、はじけてどうすんの?って感じもするけれど)。50歳を笑って迎えることができるように、楽しく悔いのないように、やるだけのことはやって40代を終わりにしよう。そう決めた。
40代っていい年代だと思う。だけど50代はきっともっといい時間が待っていることだろう。そう信じて40代最後の一年を楽しもう。
忘れずにお花を贈ってくれた心優しきスタッフたちに感謝。すごく幸せです!

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February 23, 2009

酒粕のパン

Dscf3722いつも白神こだま酵母で作っている天然酵母パンを試しに寺田本家の発芽玄米酒の酒粕「にぎり酒」で作ってみた。発酵に時間がかかるので3日がかりになってしまったが、どっしりとした重たい感じの酒粕酵母パンが焼き上がった。酒粕30gと全粒粉(またはご飯)30g、水40ccを合わせてビンの中に入れてしばらく置いておく。この時、新しい酒粕だと一日で発酵するということだったが、一日ではウンともスンとも変化なし。2日ほどそのままにしておいた。発酵したという一つの目安はプクプクとした気泡のようなものが沸いて?いること。これが元種となるので、ここに小麦粉と塩、水を加えてよくこね、さらに一晩発酵させ1、5倍ほどに膨らんだら、最後に成形して再び1時間ほど発酵させてから焼く。
正直なところ、今回初めてだったので、発酵の加減がよくわからずに充分発酵していた元種とは言えなかったようだ。でもほんの小さな発酵力でも膨らむ力はあって、重たいけれどそれなりのパンが焼き上がった。ほんのりとした酒粕の風味。にぎり酒は一袋210円ととても手軽な値段で一袋あれば何度でもパンが焼けるので、また挑戦しようと思う。発酵についてはまだまだわからないことだらけだが、お腹の中に有用な微生物を増やしてくれる発酵食品は健康な体に欠かせないので、もっともっと積極的に取り入れたいと思う。それに手軽に使っている白神こだま酵母なのだが、かなり割高で、酵母代だけでも普通のパンが買えるほどなのだ。だから手間と時間がかかってもこのすばらしい酒粕で美味しいパンが焼けるのであれば、その方がお財布にも体にも嬉しい。
寺田本家と言えば、来月酒蔵で行われるお蔵フェスタに風楽も出店させていただく。今回は発酵文化の里として神崎町をあげての開催となり、近くの酒蔵仁勇蔵祭りも同時開催されるので、かなりの人出が予想される。オーガニックのお店も多数出店するので、興味のある方はぜひいらしてくださいね。

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February 22, 2009

ひじきとごぼうのコロッケ

Dscf3719久しぶりにじゃがいもでコロッケを作った。今日のコロッケはひじきとごぼうの和風コロッケ。みじん切りしたごぼうと人参、長ネギを炒めて味をつけ、最後に薄味で煮たひじきを加えて味を整えた。これを蒸してマッシュしたじゃがいもの中に加えて丸めコロッケにした。明日の分までたっぷり作ろうと大きいボールでたくさん仕込んだのだが、お弁当やお食事の注文が次々と出て、明日の分はほんの少ししか残らなかった。
ごぼうとひじきのお醤油味というのは、もうそれだけでご飯に似合うコロッケとなり、何だかとても懐かしくて美味しい味がする。私は普通のコロッケもソースではなくお醤油で食べるのが好きなので、こういう和風味のコロッケがお気に入り。
ポカポカといいお天気で、今日はとても穏やかな一日だった。お客様はいつもよりも多く、店内も賑わっていた。だけど、同じ日曜日でも以前のようにすごく忙しい~と悲鳴をあげるようなことはもうない。全体的に人出が以前の2割から3割は少なくなっているような気がする。まあきっとこういう時代だからどこでもそうなのかもしれないが、やはり状況はとても厳しい。
今日は澤 萃花さんの気功整体と易占の日。少しずつリピーターになって下さる方も増えてきた。来週3月1日も来ていただくことになっているので、ご希望の方、ご予約を。易占は一回3000円。
なお今週の水曜日25日4時から7時まで久々に天然酵母のパン教室があります。今回はあまり宣伝をしなかったので、参加希望の方がとても少なく今からでも参加できますので、よろしかったらどうぞ(要予約)。今回は焼いたパンにスープを入れて食べられるようにする予定。夕食とお土産付で3900円です。

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February 21, 2009

天然酵母のくるみパン

Dscf3718いつも土曜日や日曜日に来て下さるお客様が風楽のパンを気に入ってくださった。それでお帰りの時にいつも「パンがあったら分けて」というお声がかかるようになり、冷凍庫にあるストック用のパンをお分けしていた。グルテンミートのハンバーバーガーやタカキビドックの時に使うパンを、1週間に一度、焼いてストックしているものだ。
でもせっかくなら冷凍していない焼きたてのパンをお渡しできたらと思って、今日、定食の支度が終わってからパンを仕込んだ。もちろんご予約いただいたわけでもないし、今日、いらっしゃるかどうかもわからない。でも焼くだけ焼いておけば自分で食べてもいいと思って、今日はくるみを入れて作ってみた。
結局、そのお客様は来て下さったのだが、仕込み始めたのが遅かったので、焼き上がったのは1時半頃。せっかく焼いたのだが、お食事が終わってお帰りになるまでの間に間に合わなかった。でもその焼きたてを店頭に並べておいたら、いくつか他のお客様が買って帰ってくださった。
時々、パンは売らないの?と聞かれることがあるのだが、ストック作りが精一杯で、とても販売する分まで手が回らない。それにパンに関しては自己流なので、天然酵母のパン屋さんには叶わない。形がちょっといびつになっていたり、中に空気が入って空洞ができてしまったりすることもある。
それでも白神こだま酵母と国産小麦を使ったパンだったらほしいという方もいらっしゃるので、これから時々焼いてみようかな。
もうすぐ70歳になる友達からメールが来た。「97歳の母は今、死の床にいます。今月いっぱい持つかどうか・・・。でも何の苦痛もなく穏やかで静かな最期を迎えられそうです。落ち着いたらゆっくりお会いしたいです・・・」。
知り合った時はもうすぐ還暦という頃だったので、かれこれ10年以上のお付き合いになる。オシャレで本が好きで歌がうまくて、気持ちが若くて優しくて・・・いつも恋の話を一緒にした。私の友達の中では最高齢。だけどちっとも年齢差を感じない大好きなお友達だ。今、97歳のお母様がお元気だった頃は、彼女と一緒に店にいらしてスカーフや指輪を買って下さったこともある。
97歳の母を70歳の娘が自宅で介護している。その断片だけを切り取るととても大変なことのように感じる。もちろん容易なことではないだろう。でも彼女のメールからは静かな時間の流れが伝わってきた。そしてゆっくりとその日を迎えるための心の準備をする時間を経て、むしろ今、とても落ちついているのではないかなと思った。もうじきその日がやってくるだろう。メールを読んで私は悲しみよりもむしろ清々しい気持ちになった。死を軽んじているわけでは決してないけれど、旅立つ人の時間と残された人の時間にちょうど折り合いがついた時、その日が来るのではないかなあと思った。
眠りながら、ふっと逝く。長年暮らし慣れ親しんだ自分の部屋のベッドで。それを静かに見送ることができた時、死そのものも受け容れられるような気がする。

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February 20, 2009

チョコチップケーキ

Dscf3717
久しぶりに朝まで話し込んでしまった。昨年、知り合いになって、たまにお話するだけだったのだが、とても面白い人だなあと思ったので、一度、ご飯を食べながらゆっくり話しましょうということになった。実際、昨夜から店で夕飯を食べながらいろいろ話していたのだが、とても話が弾んでしまって気がついたら朝。お互い今日は仕事だというのに、時間を全く気にすることなく夢中になって話していた。
いろいろな共通言語やシンクロがあった。出会うべくして出会う人とは、おそらくシンクロニテイが起ることも、しごく当然のことなのだろう。話しながら自分の夢やこれからの生き方を選択していく上での大きな気づきを得られたような気がする。今日はほとんど寝ないで仕事をしていたのだが、とてもいい時間を過ごしたせいか、気持ちが充実していて、眠気を感じることもなく一日があっという間に終わってしまった。
久しぶりに乾物や調味料などの注文をし、その荷物が今日届いた。その総重量たるや100キロ近く!重たいものだと一箱20キロ。食品庫に運んだり、値段をつけて店先に並べたり・・・一度に大量の荷物が来ると、ダンボールの片付けだけでも一仕事だ。よくよく伝票を見ていたら、ちょっと前に値上がりしたばかりのものが、またまた値上がりしていた。それ以外でも値上がり製品がいくつかあった。
そんなこともあるので、これからはまとめて注文するのではなく、少しずつ注文した方がいいのかなあと思ったりしている。でも金額がある程度まとまらないと送料を負担しなければならないので、ついつい発注は先伸ばし。結局、一度にたくさんの商品を注文することになり、納品時はその仕分けに追われ、支払の時の金額もはね上がり、翌月は支払に四苦八苦?・・・な~んてことを繰り返している。まあどっちにしても痛し痒しだなあ。
今日のデザートはチョコチップケーキ。スポンジケーキの中にチョコスプレーを混ぜて一緒に焼いたもの。

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February 19, 2009

あいりん堂さんお弁当

Dscf3713今日はあいりん堂さんのお弁当の配達の日。ちょっと前までお弁当がある日は3人体制でやっていたのだが、今では毎月、注文いただくのでお弁当をまとめてお作りすることにも慣れてしまった。それで今日はチエコさんと2人で25個のお弁当を作った。
もちろん前日のうちにメニューは決めておくし、ある程度までは下ごしらえをしておくのだが、以前よりもずっとスムーズに素早く仕事ができるようになってきたので、開店前に配達に行き、開店時間には店に戻ってくることができるようになった。
その後もパラパラとではあるけれど、少しずつ途切れることなくお客さまが来て下さったので、今日の売り上げはお弁当分もあって、まあまあよかったので、ほっとした。
久しぶりににわとりひろばの湯浅さんがお友達と一緒にお店に来てくれた。今日は一緒にお話することができなかったけれど、地域に根ざして、農業をやりたい人に対して構えることなく門戸を開放しているので、手伝いたい、一緒にやりたいという人たちがいろいろお家に来ているようだ。それも身の丈にあったやり方で無理をせず農業に興味のある人たちとの交流を楽しみながら。
素人が農作業の手伝いをする場合、不慣れだし知識もないので、正直なところ足手まといになることもあるのではないかと思うのだが、そういう部分をも納得した上で、農業体験をやらせていただける場所があるのは本当にありがたい。私も最近は時間がなくて全く行けなくなってしまったが、時々おかげさま農場の畑に行って農作業をやらせていただけることがとても楽しかった。
就農を希望する若者たちも増えているようだ。彼らが口を揃えて言うのは「食える農場をやりたい」ということ。命の源となる野菜を作る仕事を担う人たちが増えるのは素晴らしいことだ。だけど、一生懸命作っても販路がなかったり、虫に食われてしまったりして、かけた労力の分さえ取り戻せない場合だってあるだろう。本当に大変な仕事をしているのに、報われないのは悲しいことだ。
これから農業を目指す若者たちには、食える農家になってほしいと心から思う。ただ、利益や効率だけを追求してしまうと、有機農業の本来の姿とはかけ離れたものになってしまうのではないかという懸念がある。本当に丁寧な仕事をすることと、生産効率性というものとの折り合いのつけ方は難しい。畑の命を人の命へとつないでいく仕事を一番最初に請け負うのは農家さんであり、その次に来るのは食べ物に携る仕事をしている私たちのような人間だ。だからこそ、農業をやりたいと思う人たちが増えていくことにはとても関心がある。
彼らが第一歩を踏み出せる身近な場所として、湯浅さんやおかげさま農場のような農家さんがもっともっと増えていけばいいなあと思う。

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February 18, 2009

やっと終わった確定申告

Dscf3708このところ、ずっとかかりきりだった確定申告の書類を完成させ、今日の夕方、ようやく提出することができた。書類を完成させるのも、毎年大変なことではあるが、いざ提出してしまうと、納付期限までに消費税と所得税を納付することの方がもっと大変かも~?!と痛感している。
毎年、この時期はもっとも売り上げが下がるし、消費税の支払もあるので、私のささやかな蓄えはスッカラカンになってしまう。特に昨年末以来、厳しい状況が続いているので、今年は申告が終わったものの、いかにしてお金を工面をするか・・・納付期限まで1ヶ月、またまた頭を抱えてしまいそうだ。
寒波が戻っているのではないかと思っていたが、陽射しが温かくてほっとする。今年は桜前線も早くなるらしい。沖縄では緋寒桜(ヒカンザクラ)」と呼 ばれるうつむきがちに花を咲かせる濃いピンク色の桜が満開の時期を過ぎた。不思議なもので、本州と違って、沖縄では気温の低下とともに桜が開花するので、桜前線は 北から南へと南下していくそうだ。かつて私が2月に沖縄に行った時も今帰仁で緋寒桜を見つけて、あまりの早咲きに驚いた。
本州では河津桜が今、満開になっているらしい。温泉につかりながら、あの桜並木をのんびりと一度歩いてみたいものだ。寒い寒いと思っていながらも季節は確実に過ぎていき、もうあと一ヶ月もすれば、このあたりでも桜の開花予報が聞こえてくることだろう。温かくなれば、人も動き始める。それまでの辛抱。今年は特に春が待ち遠しい。申告の帰りにお花屋さんに立ち寄り、お雛様の横に飾る桃の花を一枝だけ買ってきた。

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February 16, 2009

ごま豆腐とあんこ

Dscf3712昨日、本当に何もかもなくなってしまったので、今朝の厨房の仕事はとても忙しかった。お茶をわかし、豆を煮、青菜を茹で、玄米を炊く・・・もうそれだけで4口のガスコンロは満員。大鍋をあっちにやったり、こっちにやったりしながら、次々に煮物やサラダを作っていくのだが、ジグソーパズルのように考えながら動かさないと、火が足りなくなってしまう。幸い?今日は出足が遅かったので、開店時間を過ぎてもまだ終わらない仕事を片付けることができた。合間にマクロのクッキーやケーキを焼いたり、やることはたくさんあった。
今日のデザートはごま豆腐にあんこをかけてお出しした。ごま豆腐は普通、葛粉で作るのだが、さつまいものデンプン(芋葛粉)があったので、それを使った。葛粉よりも鍋で練る時間が少なくてすむので手軽にできるのだが、その分、葛粉ならではのトロミと粘りには叶わない部分がある。でもあんこをのばしたものを添えて美味しくいただいた。
店を閉めてからはその足で、イオンショッピングセンターへ。確定申告の時期に合わせて、特設会場で税務署の人たちが無料で申告の相談にのってくれる。消費税の計算についてはとてもわかりにくいので、昨年もここへ来て教えていただいたら、その場で申告書が完成してしまった。
あとは数字を申告書に書き写すだけなので、今週中には確定申告が終わりそう。毎年、一番いやな季節だ。数字に弱い私がこんなことまで一人でやっているなんて、店を一軒構えたことで、それまでの自分には想像できないほどいろいろな経験が待っていた。できることなら避けたい(やりたくない)ことも正直、いろいろあるのだが(会計の仕事もその一つ)、結局、自分の店だとある部分では人に任せられたとしても、最後は全て自分で請け負わざるを得ない。それは大変なことではあるが、そのことを通して学ぶものも大きかった。
特に昨年はアジア雑貨の仕事を大幅に縮小したことや、不況のあおりを受けたこと、長年やっていたミレーのライターの仕事を辞めたことなどが重なって、私の収入は大幅にダウン。そんなことのからくりが数字を追っていると手に取るようにわかってくる。経営者はつらい。だけど経営しているからこそ見えてくるものもある。だからこんな状況になっても、やはり私は店をやってきてよかったなあと心から思う。
確定申告は一つに区切りだ。一つ終わっても、今年もまた同じ営みが繰り返される。春はもうすぐそこまで。さあまた新たな気持ちでがんばろう。

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February 15, 2009

日曜日の賑わい

Dscf3705このところ、しばらく無縁だった?日曜日の賑わい。今まで日曜日はいつも混んでいたので、3人体制で対応していた。でも最近では平日より人出が少ない日も多くなってきたので、2人体制のシフトに切り替えた。ところが今日はどうしたことか大忙し!朝からお弁当のご予約が入り、それを作っている時から、コーヒーを飲みにいらした方や、開店と同時にお食事にいらした方など、次々にお客様が途切れることなく来て下さり、日曜日らしい?活気のある店内となった。
こんな賑わい方は本当に久しぶりだったので、チエコさんと「久々に仕事したなあ~という一日だったね」と嬉しいため息をついた。最後に定食が二人分だけになった時、チエコさんが「もう今日はこれで終わりですかね」と言ったのだが、私は「今日はきっとまだ出るよ」と言い続けていたら、なんと本当に閉店間際に定食2つのご注文が入って、きっかり全部、なくなってしまった。
二人の時はユトリがないので、とにかく器が下がってきたら、流しに洗い物が溜まらないように、即食器洗いと食器拭き。フロアにあるコーヒーメーカーのコーヒーもあっという間になくなってしまうので、10分に一回くらいは厨房にあるコーヒーメーカーでコーヒーを落とし、フロアのサーバーに継ぎ足していく。
その合間に揚げ物をしトレイにおかずを並べ、デザートの準備をする。とにかく手が4本しかないので、全てフル回転だ。しばらくこういう動きをする機会がなかったが、久しぶりにピッチの早い動き方をしていたら、妙に懐かしくなってしまった。いくら大変でもやはり、厨房はキビキビと動いている方が気持ちいい。
昨日の夜は確定申告の数字とにらめっこしながら、大きなため息をついていたのだが、まだまだこうして来て下さる方がいらっしゃるということが私にとっての励みだ。今日はたくさんのご来店、どうもありがとうございました。
*写真は今日のお弁当。この後の写真は忙しくて撮る暇がなかった。

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February 14, 2009

春の嵐

Dscf3702一昨日、例年よりも一足早い春一番が吹いたかと思えば、昨夜は一晩中、春の嵐のような風模様。店を閉める時、流木で作った看板をしまっておいてよかった。あの軽さだったら、あっという間に飛ばされてしまっただろう。風の音で何度も目が覚め、ようやく一晩明けた後には、初夏と見間違うくらいの温かさ。
道行く人にTシャツ姿まであったりして、一瞬、今が2月だということを忘れてしまうほどだった。ポカポカ陽気のせいか、時間がまったりと過ぎていく。お店を閉めるまでとても長く感じた。いつもなら厨房が冷えるので、襟元のスカーフや腹巻き、足首スパッツ、5本指の靴下の重ね履きなどで、自衛しているのだが、今日はそれも暑く感じて、思わず厨房の窓を開けてしまった。
このまま春になってくれるほど、季節は甘くはないけれど、この陽気で宗吾霊堂の梅もいっきにほころぶことだろう。そんな春らしい一日にふさわしい今日のサラダは色がとてもキレイだった。
ヒデコちゃんのお姉さんが種子島から送ってくれた紅芯大根を薄くスライスし、ヤーコンを太めの千切りにして酸っぱい夏みかんの果肉をほぐして、その酸味と一緒に和えたサラダだ。紅芯大根は酸に触れると元々の赤い色がより鮮やかに発色するが、煮るとせっかくの色が消えてしまう。だからできるだけ生のまま酢と合わせたい野菜だ。自然の中にこんなに美しい色の野菜があるなんて、すごいなあと思う。
以前、おかげさま農場の農家さんが自家用に試しに作ったのをいただいたことがあるので、この野菜のことを知っていたけれど、まだあまりたくさん出回っていないので、久しぶりの紅芯大根に大感激。赤カブとはまた違った不思議で優しい色の大根(かぶ?)だが、この色が定食に加わるとすごくキレイで嬉しくなる。
いつもいろんな野菜を送ってくれるヒデコちゃんのお姉さん。この前、送ってもらった安納芋には「種子島のキレイどころの姉ちゃんより」と書いてあった。さすがヒデコのお姉さんだけあるねえ~!とみんなで大笑いしながら安納芋も美味しくいただいた。いろんなものを送っていただいていると、遠く離れていても、すごく近くにいてくれるような気がする。会ったこともないお姉さんなのに、自分の故郷から荷物を送ってもらったような気分だ。キレイどころの姉ちゃん!いつもありがとうごさいま~す!

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February 13, 2009

ホ・オポノポノ

Dscf3700お客様から面白い本をいただいた。ハワイに伝わる癒しの秘法「オ・ポノポノ」。神聖なる知識が導く心の平和のための苦悩の手放し方というサブタイトルだ。作者であるイハレアカラ・ヒューレン博士はハワイにある罪を犯した精神障がい者の収容施設で5年ほど精神科医的な仕事を担ってきた。ヒューレン博士が赴任した当初、その施設は何重にもカギを開けて中に入るような危険な状態だった。暴力が蔓延し、職員も暴行されることが多かったので、収容者が暴れないように大量の薬を投与し、手錠と足枷でベッドに縛り付けるようなことも日常的に行われていたという。
その時、ヒューレン博士は何をしたか。彼は一度も収容者を診察することなく、ただ彼らのカルテを見て「ありがとう。ごめんなさい。許してください。愛しています」と一人一人に向かって語りかけていったのだそうだ。すると7年以上もそこに収容されていた人たちが4、5ヶ月もすると容態が安定し、退院していったというのだ。そして現在では全員、退院したため、施設自体もなくなってしまったそうだ。
博士の行為はクリーニングという手法で、全ての人生の責任は自分自身にあるということが大前提になっている。そして潜在意識の中に記憶が詰まっていると神聖なる知能からのインスピレーションが降りてこないため、過去の記憶をクリーニングしていく。ただその記憶はたとえマイナスのものであっても決して否定はしない。全ての記憶に感謝し慈しみ手放していく。
ハワイ語で「ホ・オ」は目標、「ポノポノ」は完璧を意味している。つまり「ホ・オポノポノ」とは完璧を目標として、修正すること、誤りを正すことという意味になるそうだ。過去のマイナスの記憶が現在に投影されると、物事は完璧でなくなってしまう。現在ではホ・オポノポノの方法を伝授していくために各地でヒューレン博士の講演会なども開催されているそうだ。
読んでいて、この方法は仏教や瞑想、そしてあらゆる宗教の中でも形を変えて取り入れられているものなのだなあと思った。ただとても手法がシンプルでわかりやすい。4つの言葉をひたすら唱えていくだけでいいのだから。
人の想念は宇宙を巡って、自分に還ってくる。だからマイナスの想念にとりつかれていると、マイナスの出来事を現実に引き起こしてしまう。プラスの想念を抱き続けていれば、必然的にプラスの出来事が回りに引き寄せられていく。
興味深かったのは作家のよしもとばななも、ホ・オポノポノ体験をしているという手記を寄せていたこと。とても好きな作家だし、私の中の感性のある部分がとても近いなあと思っている人なので、彼女の子供の頃の体験はよくわかった。よしもとばなながハワイにとても惹かれるのもよくわかる気がする。
また読んでいて一番、思ったのはニュートラルでいることの大切さということだ。結局、自分が偏った場所にいると、魂へのメッセージもストレートには入ってこないのではないか。心をいつも空っぽにして両手を広げ自分の拘りを手放した時、初めて必要なメッセージが降りてくるのだろう。
言葉には言霊というものがあって、マイナスに流れてしまいがちな人間の想念を言霊の力によって、再びもとの場所へ揺り戻すことができる。もちろん言霊の力だけではない。その時々で必要な人たちとの出会いによってもたらされる会話だったり、読んだ本の言葉だったり、聞いた話の一場面だったり・・・。人は弱い存在だから、いろんなサポートによって、魂がよりよい状態に在るよう支えられている。今、この本が多くの人に共感され広がっているのは、こういう本を必要としている人が、とても多いということの表れなのだろう。

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February 12, 2009

ぐるっと千葉の取材~アスパラのキッシュ~

Dscf3695今日はぐるっと千葉の取材だった。一昨日の夜から友達の家に泊まりに行っていて、今日は昼過ぎに店に戻ることにしていたのだが、その後、取材の予定が入っていたので、帰りの道すがら作るものを考え、材料も買ってから店に戻った。立春が過ぎ、温かくなってきたとは言え、まだまだ体は冬の状態だ。でも雑誌の発売はいつも季節を先取りするので、取材する野菜はもう春野菜。それで今回はグリーンアスパラでキッシュを、絹さやでサラダを作ることにした。
今、生活している実感からはまだまだほど遠い感じの野菜だけれど、春の訪れを感じる嬉しい野菜でもある。特にアスパラは春にようやく新芽が出て、その後、しばらくまた伸びるまで待つ時期に入るため出荷もお休みとなる。だから4月に登場する新芽はとても待ち遠しいものだし、何より柔らかくて美味しい。
今回のキッシュはマクロ仕様にしたので、水切りした豆腐に長芋と小麦粉を加えて焼いたもので、かなり淡白な味。個人的にはキッシュに関しては、具は野菜だけでもいいけれど、溶ろけるチーズを入れて、生クリームも卵もたっぷりのものが好き。だから作りながらも、マクロ仕様のキッシュはもちろんそれなりに美味しいのだが、キッシュと呼ぶにはちょっと物足りないような気もちょっとした。
絹さやはヒジキとアマランサスと一緒にサラダにした。胡桃を刻んで上からかけて、人参も加えたので色もキレイだった。

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February 10, 2009

クラシックショコラ

Dsc09965こんなにいいお天気だというのに、今日はとってもヒマな一日となった。だけどその分、いろいろな人といろいろなことを話した一日となった。そうこうしているうちに、何だか夜まであっという間に時間が過ぎてしまった。最近、自分の人生について考える時間がとても多くなってきた。かなり好き放題してきた人生だったけれど、これから晩年に向けて、どのように過ごしていけばいいのだろうかとたえず考えている。そろそろ人生のまとめと仕上げの時期に向かっている。それをどう迎えるかによって、人生の終わり方も大きく変わってくると思う。
夕方、クラシックショコラを久しぶりに作った。チョコレートとオーガニックココアをたっぷり使うので、かなりコストのかかるケーキだ。膨らませるのも卵白の力。小麦粉はほんの少ししか入っていない。だから食べた時の口当たりが生チョコの食感に似ている。
今年のバレンタインデーは土曜日になるので、義理チョコが大幅に減ると予測されているらしい。新たな消費層を開拓すべく、男性から女性にも贈るようにアピールしているらしい。本当にこういう商戦ってエンドレスなんだな。過剰な包装とCM。その消費分を何かもっと価値のあることに回せないものか。例えば今、この時間にもパレスチナ自治区で傷ついた子供たちの医療費に回せたら、義理チョコにも存在の意味があるというものだろう。
今年はフェアトレードチョコレートが好評だったようで、取引先の方も早くから品切れとなった。再度、オーダーをかけたのだがもう在庫切れ。店頭にあるのはビターのみとなってしまった。でもそれだけフェアトレードへの関心が高まったということだろう。このチョコレートの先が、どこかの貧しい国の貧しい子供たちが学校に行く機会へとつながっていく・・・そんなふうに思ったら、包装紙をはがすたびにすごく嬉しい気持ちになれる。

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February 09, 2009

久々にちょっと忙しいかった?日

Dscf3688朝からどんよりした曇り空。今日もまたヒマなのかなあと思っていたのだが、久しぶりにちょっと忙しくなった。いつもなら店頭に何かしら焼き菓子を並べているのだが、今日に限ってうっかり何もなくなってしまった。慌てて定食の支度をする合間にクッキーを焼いたり、パンを焼いたりしていたので、厨房の中は大忙しになってしまった。夜は人参スープ。バリから帰って以来、ずっとお腹に力が入らなかったのだが、ようやく食欲が出てきた。
このところ売り上げの落ち込み具合が激しい。特にニッパチ(2月と8月)はどこも売り上げの下がる時期だが、それにしても全く人出が違うのだ。今日、久しぶりに知り合いが食事に来てくれた。もう何年も自宅の庭先で小さなカフェをやっている人だ。あまり人のこない場所なので、仕事時間にメリハリをつけるために、開店以来、ずっと予約のある時だけオープンしていた。でも昨年末頃から予約が激減してしまったので、最近では予約を待つだけでなく定期的にオープンする日を設けることにしたそうだ。「自宅で家賃がかからないうちでもそうなのだから、風楽さんのところは家賃も高いし、もっと大変でしょう?」と逆に心配していただいてしまった。
統計によれば昨年の飲食店の売り上げは平均して20%ダウンとのこと。ちょうど今、確定申告に向けて、いろいろな経費を集約しているところだが、ほぼうちも全国平均並みの売り上げ減だ。都内でも人気のあった自然食レストランが次々になくなっていく。できてから1年もしないうちに閉店する店すらある。
右を見ても左を見ても暗い話ばかりで、人々の消費意欲も知らず知らずのうちにセーブされていくようだ。消費することばかりがいいことだとは思わないけれど、お金を持っている人がお金を使わなくなった時、お金を持っていない人はその経済に翻弄される。できることならお金の価値観とは違う次元で生活していきたいとは思うけれど、今の日本の社会の中で普通に暮らしている以上、それは無理なこと。
何か対策を考えなければとも思うのだが、たいていの店はこういう時、何かしらの値段を下げてお得感を出すキャンペーンのようなことを仕掛けるようだ。でもそれって、仕入れ原価や利益率に限界のある個人の店がやることではないと思う。それをし始めたらキリがないし、逆に自らの首を絞めることになると思うのだ。
毎日の売り上げがあまりに低くて落ち込むことが多い毎日だけど、なけなしのお金をはたいてバリに行ってしまった。お気楽というのとはほど遠い世界だが、私はある意味、腹を括っているのだ。本当にこういうご飯を必要とされる店だったら、この状況は一過性のもので、今までのようにはいかないけれど、細々となら何とかやっていけるだろうと。もし必要とされていないのだったら、自分の人生でまた次のステージが始っているということだ。
本当のところ、自分の人生に、この後、どんな課題が用意されていて、大きな流れの中でどのような道にすすんでいくのか未知数だ。神様この体と心を通して何をしていけばいいのですかと、私はいつも問いかける。その答えはいつも現象の中にあり、それを紐解くことで自分自身のあり方を探っていくしかない。
この前読んだ茂木健一郎の言葉がとても印象に残っている。「自分の未来を自由に選び取ることができないと考えてしまうことは、どこか深いところで魂を傷つけること」だと。まだまだ道は続いている。

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February 08, 2009

憧れの島バリへ

Dscf3650節分の日、定食を作り、豆拾いに行った後、娘と一緒にバリ島に行ってきた。HISのお年玉キャンペーンの一環として格安のホテル付きツアーに申し込んでおいた。以前からバリ島にはずっと行きたいと思っていた。アジア雑貨の買い付けの仕事をしていたので、ほとんどの人は私がバリに行ったことがないと言うと意外そうな顔をする。でも私の買い付けは東南アジア中心だったので、インドネシア方面は全くの初めてなのだ。バリはインドネシアの中でも特別な島。神様が普通に生活の中にいて、人々の信仰は厚い。行く前から私はきっとバリが好きになるに違いないと思っていた。実際に行ってみて、バリを満喫するには時間が足りな過ぎたが、予想通り、自分の大好きな場所のひとつになった。
いつもなら市場を歩いたり、屋台や大衆食堂でご飯を食べたりするのだが、そういう場所が好きではない娘と一緒だったので、今回は比較的キレイば場所?ばかり行くことになった。初日はウブドへ行って雑貨店めぐり。可愛いものがたくさんあるので、娘の買い物熱に火がついてしまったようだ。自分で値段を交渉し、次々にほしかった雑貨をゲット。この値段の交渉はとても楽しくて、ついつい買い物し始めると長くなってしまうのだが、私も買いつけをしていた頃を思い出し、また雑貨の仕事をするのもいいなあとウズウズしてきて困った。Dscf3660

翌日は市街地から2時間ほど奥に行った田園地帯にある山の中の川でラフティンブに挑戦。2時間も渓谷の中を川下りしたので、マイナスイオンをたっぷり浴びてとても気持ちよかった。川の両側には棚田や滝があって、のどかな田園風景が広がっていた。その後はバリニーズマッサージ。全身をオイルでマッサージしてもらいウットリ~。
最終日はダイビングに行った。私はライセンスがあるのだが、娘は初めてだったので体験ダイビングをすることにして、一緒のボートで沖に出た。水中はまるで別世界のようで魚がたくさんいて、自分の体が自分の体でないような、あたかも魚になったかのような錯覚に陥る。初めてのダイビングに娘も大感激。ライセンスを取ろうかなあと思い始めたようだ。
最終日の夜は夕陽の見える海辺のレストランへ行った。夕方からのみの営業で、夕陽の時間に合わせて砂浜にテーブルとキャンドルをセッティングし、魚やエビなどのシーフードをその場で焼いてくれるのだ。砂浜に白いテーブルクロスの席が用意されていてとてもいい雰囲気。日が落ちた後は松明を焚く中でバリダンスを見ることもできた。いい気になって注文したら会計の時になって値段もビックリ?だったが、とても素敵なディナータイムだった。
Dscf3686
正味3日しかなく、特に最終日は深夜12時頃の飛行機だったので、朝帰りでそのまま仕事に行く娘はかなりヒヤヒヤしていたようだ。私もそのまま仕事だったので、飛行機の中ではゆっくり眠ることもできず、帰ってきてからがかなりきつかった。せっかく行ったのに、日程が少ない強行軍だったけれど、今回、ようやくバリの入り口に立てた。絶対にまた行きたいと思った。今度は農村地帯をゆっくり歩きたい。それにしてもバリ人って、なんて人がいいのだろう。人懐こくて陽気で笑顔が素敵な人たちにすっかり魅了されてしまった。

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February 03, 2009

節分

Dscf3645今日は節分。とてもいいお天気の中、宗吾霊堂でも豆まきが行われた。昨日のうちに1時間以上かけて、大豆を炒っておいたので、炒り大豆を入れて今日は玄米ご飯を炊いた。定食の全ての支度ができたので、11時から今日、最初の豆まきに参加してきた。
昨年はみぞれまじりの境内がとても寒く、足元も悪かったが今年は何しろポカポカといいお天気に恵まれ、いよいよ立春なんだなあと、ほんの少しだけ春の訪れを予感できる一日となった。戦利品?の結果は袋入りの落花生2袋、お餅一つ。ヒデコちゃんが前の横の方がいいよと言って、本堂の横にスタンバイしたのだが、豆をまいてくださる方が高齢なのか?あまり勢いよく豆が飛んでこなくて残念。本当に本堂の真下ばかりに集中してしまったようだ。
拾い物はほんのわずかでも福は福。なんとなく縁起がよくなるような気がしてくる。お昼のまかないで拾ったお餅を焼いてお味噌汁の中に入れてみんなで食べた。(成田山よりも人出はずっと少ないので拾いものは多いかも?この後、2時と4時にも豆まきがあります。まだ間に合いそうだったらぜひお出かけください)。
今日はこれから夕方の飛行機で娘と一緒にバリに行く。ここ数日、留守中のストック作りに追われたが、今日、定食の準備も終わったので、もう私の仕事は終わり。バリにはきっと魅了されそうだ。4日ほどブログお休みします。

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February 02, 2009

アボカドと豆腐のサラダ

Dscf3642最近のマイブームはアボカド。今、家でもしょっちゅう食べている。今回も食べようと思って買っておいたアボカドが多めにあったので、今日の定食に使うことにした。本当はアボカドとマヨネーズが相性的には一番いいのだが、お店の定食にはなるべくマヨネーズを使いたくない。冷蔵庫の中には豆庵の豆腐もあったので、そうだアボカドディップを作って、それで野菜を和えるサラダにしようと思った。
水切りした豆腐に種と皮を取ったアボカド、セロリや玉ねぎなどをフードプロセッサーに入れ、ペースト状にしてレモン汁を加えたものだ。味付けは塩、コショウ。今回は油を全く加えずに作った。中味はレンコンと人参。それぞれ軽く茹でて冷めてからディップで和えた。作っているうちに以前、ケアンズに行った時、街中のベジタリアンレストランのメニューに確か、こんな感じのサラダがあったということを思い出した。向こうはこれにオリーブの実とナッツが入っていたような気がする。アボカドはナッツとの相性も抜群。急にオーストラリアのことを思い出した。前のスタッフだったレイコちゃんが結婚して住んでいる。いつか会いに行きたい。
今日はお客様は少なかったが、仕事は山ほど。カレーを仕込み、パンを焼き、明日の節分のための大豆を長い時間かけてカラ炒りし・・・あっという間に夕方になってしまった。
明日は宗吾霊堂で節分の豆まき(11時・2時・4時)が行われます。今年は特に何のイベントも行いませんが、炒り大豆の玄米ご飯をご用意していますので、よろしかったら豆拾いがてらお越し下さい。

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February 01, 2009

いちじくのマフィン

Dscf3641マレーシアに行っていたヒデコちゃんがドライいちじくをお土産に買ってきてくれた(みんなはスカーフをお土産にももらったのに、私だけはスカーフがなく、大袋のドライフルーツだけだったのでちょっと寂しいのだが・・・)。いちじくにはいろいろ種類があって、特にドライフルーツになると本当にこれが同じいちじくなの?と思うくらい形状が異なる。ヒデコちゃんが買ってきたくれたものは、今まで見たことのないタイプのものだった。豆菓子のようにも見えるし、正直なところ、最初、なんだかわからなかった。でもよく噛んでみるといちじくのほのかな香りがする。
今日はいつものマフィンにいちじくを入れて焼いてみた。最近、メイプルシロップもかなり控え目にして作っているのだが、いちじくを加えることで優しい甘みになった。いちじくのドライフルーツはわりと高価なので、あまり贅沢に使うことはできないけれど、私も大好きなドライフルーツの一つ。「エイコさんの場合は自分のものよりも厨房で使えるものが一番でしょ?」と言われたが、こうしてお菓子作りに即、役立たせることができるのでヒデコの言うことは確かに一理ある。この際、いちじくの美味しさに免じて、スカーフは潔く諦めるとするか?!。
今日はいいお天気にも恵まれ、朝、一番でお客様が集中して来てくださった。その後、買い物に行ったり、急きょお弁当やケーキの配達に行くことになったり、ケーキやマフィンなど仕込むものもいろいろあって忙しい一日となった。久しぶりに厨房の中も3人体制でとても賑やか。やっぱりこういう日は働いている実感がしていいなあ。

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