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March 31, 2009

根津の谷のご飯

Dscf3846昨日のお休みはまた実家に行って父の病院へ。入院して1週間。2人部屋に移っていたが、この1週間というもの、全く歩いていないらしい。ベットからも起き上がれなくなっていて、寝返りを打つのもしんどそうだ。歩行訓練もなくただベットに寝ているだけの毎日。体力が急に衰えていた。もしやこのまま歩けなくなってしまうのではないかと心配になった。実家は弟と父の二人暮らしなので、退院して帰っても家に一人でいることはもう無理だろう。デイサービスを申し込んでいたのだが、お迎えに来てくれた担当の人に「行かない」とゴネて勝手に断ってしまったそうだ。このまま病院にいてベットで寝ているだけよりも、どこかホームを見つけて入所する方が、もう少し楽しい残り時間が過ごせそうな気がするのだが・・・。
折りしも昨日の朝日新聞の天声人語幸田文が書いた「身の納まり」という随筆が紹介されていた。ある畳職人が腕は良くても老後に身の納まりがつかない者は良い職人とは言えないと口にしたそうだ。「若い者に自分の安らかな余生を示して安心を与え、良い技術を受け継いでもらわなくてはいけない」と。(中略)望むのは贅沢ではなく「尊厳のある老後」である。翻訳すれば「身の納まり」というつつましい言葉にほかならない。
身の納まり・・・やがて来る自分の行く末についてもそうだが、美しく、最後まで自分らしく年を重ねたいと誰もが願うのだろうが、実際には厳しい現実が待っている。
今回のことも、すでに自分の意志でいろいろなことを考え決定し、実行することができなくなってきている父を見ていると、どうしてあげることが一番いいのだろうかということが私もわからない。「じゃあ帰るからね」と言うと、「パパも一緒に渋谷まで行くから靴を持ってきて」と何度も繰り返す。今、自分が病院のベットの上にいることも時々わからなくなってしまうようだ。そんな姿を見ているのはとてもつらい。
実家に行く時は必ずどこかのオーガニックのお店でランチを食べる。そんなことでもしないと中々足が病院に向かないのだ。昨日は千代田線で根津まで出て昔からやっている根津の谷でランチ。いつ食べても美味しいご飯だ。
また病院に戻って、夕方にはブラウンライスでお茶。気の通った食べ物が自分に力を与えてくれる。

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Comments

風花さんありがとう。
今日はご来店ありがとうございました。身近な人が老いたり病気になったりするのを見るのは確かにつらいことですね。でも風花さんのダンナさんはいつも奥様が近くに寄り添っていてくださるので、ある意味ではとても幸せだろうなあと思ったりしています。人が最も恐れることはおそらく孤独になるということでしょう。いつも一人ではないんだ。一緒にいてくれる人がいるんだと思えることがどれだけ生きていく上での安心感につながっていくことか・・・。

Posted by: 風楽 | April 01, 2009 at 07:17 PM

"そんな姿を見ているのはとてもつらい。実際には厳しい現実が待っている。"そこらへんの言葉 身にしみます。入院している主人とたぶります。自分の生活もあり 大切な人にベストな最後を送らせたいという気持ちもあり しかし 本当にこれがベストなのか・・・など 色々考えます。そして月日だけが過ぎてゆきます。そして最近また この言葉を思い出します。変えられるものは 変える勇気を持とう 変えられないものは 受け入れる勇気を持とう!受け入れることもまた勇気なんだなあ・・・と。

Posted by: 風花 | March 31, 2009 at 11:57 PM

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