April 30, 2009
昨日の忙しさとうってかわってヒマな一日。あんまりヒマだったのでミエコちゃんにも早く帰ってもらった。ミエコちゃんが風楽を手伝ってくれるようになって一年がたつ。若いせいか、記憶力がとてもいい。「去年も29日はお弁当の配達があってすごく忙しかったですよね。でも次の日はあれ~どうしちゃったのかなというくらいヒマでしたよ」と去年のケースを教えてくれた。
言われてみれば確かに昨年の29日は店のお客様が多かった。さらにお弁当の配達のご注文があって、しかも直前になって15人分ほどの追加が入った。もうご飯がなかったので、ストック用のパンでハンバーガーなどをお作りした記憶がある。さらに別の方からはバースデイケーキのご注文もいただいたので、それをお作りしたり、とにかく並みの仕事量ではなかった。そのことはよおく覚えている。だけど次の日がヒマだったなんて・・・全然記憶にない。過ぎてしまったことは怖いくらいに次々と忘れていくみたい。
夕方、ヒマだったのでスコーンを作った。フードプロセッサーで作るお菓子の本があって、そのレシピで初めて作ってみたのだが、ガッガッガッとガーガーという歯の回し方を使い分けるのがコツ。つまり小刻みに回すか回し続けるかの違いなのだが、よくこんな作り方を思いついたなあと感心してしまう。通常、スコーンはバターを包丁で切り込みながら小麦粉と混ぜていくのだが、フードプロセッサーを使うとそれが簡単にできるということを新発見した。これはかなりスゴイ!奮発してオーガニックバターで作ったのだが、久々に使うバターの香りがとてもよかった。
今朝は7時頃、屋上に出て1時間ほどヨガをやってから仕事をした。朝陽がとっても気持ちよかった。起きてすぐは思っている以上に体が動かなかった。でもすごくいいパワーをいただき、一日中、スッキリとした気分で過ごすことができた。これからもお天気の時は続けようと思う。
夕方になってちょっと嬉しい知らせが届いた。感激して思わず泣いてしまった。いろいろなことが動き始める春・・・。
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April 29, 2009
今日はとてもいいお天気の祝日。忙しくなりそうだなあと思って、かなり大量に仕込みをした。でも午前中のお客様はゼロ。こんなにたくさん作ってしまって、ああどうしよう~と思いつつ、買い物しなければならないものを思い出したので、ちょっとの間、店を抜け出す。GWの日中は全て3人体制でシフトを組むことができたので、ちょっぴり気持ちにもユトリがある。2人体制の時は何か用があって私が抜け出すとスタッフが一人になってしまうので、戻るまでいつも気が急いてしまうのだ。
近くの道はどこもガラガラだったので、あっという間に店に戻ることができたが、その時間に合わせたかのように、少しずつ混み始めた。かなりの賑わいとなり、さすがGWだ~という感じになってきたので、ほっとした。ご用意したものも全てキレイになくなった。
今日のデザートはUSAオーガニック認証付きのピーナッツペーストで作ったピーナッツ豆腐。アメリカ産の落花生だが、砂糖が入っていないタイプなので、お菓子やお料理などいろいろ使えてとても便利。濃厚でとても美味しいペーストだ。
それに葛粉を合わせて鍋で練って作った。豆腐の中にも砂糖を加えなかったので、黒砂糖を煮詰めて黒蜜を作り、上からかけてお出しした。黒蜜の濃度もちょうどよくできたので、ひんやりとしていて、とても美味しいデザートになった。
最近、体を伸ばしたくて仕方ない。それも深い部分に響きを入れたいと思う。冬の間、縮こまっていた体を解放したいという体内の要求があるのかもしれない。ヨガの教室にも通っているが、季節がいいので、早起きして仕事の前に屋外で一人、ヨガの時間を取るのもいいかなあと思った。朝陽のエネルギーをたっぷりいただいて、その後に美味しいお水をコップに一杯。その状態のまま仕事に入る。うん、なんだかとても気持ちよさそうだ。明日晴れたらやってみようっと。
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April 28, 2009
昨日も今日もいいお天気に恵まれたというのに、二日連続でお店はひっそりと静かだった。先週がとにかく連続でずっと忙しかったので、あれ~どうしちゃったのかなあ~と驚いている。ゴールデンウィークに入った会社もすでにあるようなので、長期休暇でお出かけになっているのかもしれない。
そういえば、このところ「連休中のお休みはありませんか?」「何時までですか?」「車での行き方を教えてください」というようなお問い合わせのお電話がかなり多い。明日はみどりの日。お天気がよければきっと忙しくなることだろう。
でも今年はサーチャージもかなり値下がりしたから海外旅行に行く人がとても多いらしいし、ETCの高速割引で遠出する人もかなり見込まれ、高速道路は軒並み大渋滞になると予測されているようだ。だから近場のお店でランチ・・・というような過ごし方をされる方は意外と少ないのかもしれないが・・・。
昨年はゴールデンウィークは連日大盛況で、ランチタイムのピーク時はずっと満席で嬉しい悲鳴をあげていた。
昨年来の不況で、飲食店は軒並み売り上げが下がっているので、どこでも人出を見込んで、これ機に少しでも売り上げを伸ばしたいと思っていることだろう。かなり厳しい時代になってきた。
こんな状況だから、今年は去年並みの混雑にはならないとは思うが、季節もいいし、お休みも大型だし、定額給付金もあるし・・・やはりこの時期、ちょっとはお出かけしてみたくなる。私と言えば、そんな気持ちにはグッとフタをして祝祭日はずっと店に出て、一生懸命仕事する予定です。お時間のある方、どうぞ遊びにいらしてくださいね。
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April 27, 2009
先日、遊びに伺ったお客様のお宅で、夕食の時、美腸スープを出していただいた。岡本羽加さんの「美腸スープ」の本を買って、毎日、作って飲んでいらっしゃるそうだ。デドックスや冷え症の改善、美白やダイエット効果もあると言う。「○○が○○にいい!」と効用を次々に掲げて売り込む商法や商品には興味がないので、試したことはないのだが、この美腸スープは作ってみようかなと思った。それはこのスープの作り方が陰性のものから材料を順番に鍋に敷き詰めていく重ね煮の方法を取り入れていたからだ。初めていただいた時、生姜がかなり大量に入っているにも関わらず、生姜の味が突出していなかったのに驚いた。重ね煮により全体が調和されているからだろう。
材料はもやし1袋、シイタケ1パック、大豆水煮120g、タマネギ1個、ショウガ1個、味噌大さじ3。材料をもやしと同じくらいのせん切りにして、この順番で鍋に並べ、一番上に味噌を乗せ、水700mlを加えて20分程度に込むというもの。とても簡単で誰でも作れそうだ。
私も試しに作ってみた。生姜をやや太めにカットしてしまったので、以前の時よりも生姜の味がちょっと強く感じられた。飲んだ後は生姜が効いて、体がポッポしてくる。でもたくさん作っても飲むのは私一人。正規の分量で作るとお椀に4~5杯分くらいはできるので中々減らず、結局、3日間、毎日飲み続けることになってしまった。一応、このスープは一日に何回かに分けて飲むといいらしいのだが、私は一日一回以上は飲めそうにない。だから少しずつ3日間かかって完食した。
もちろん飲んですぐに効果を期待することなどできないけれど、確かに便通はよくなり、それもかなり量が多かった。美腸スープのおかげか、ただの偶然かわからないけれど、悪いものは入っていないので、安心していただけそうだ。面倒くさがりの私にはとても習慣にすることはできないけれど、冷え症や便秘の方はぜひお試しくださいね。
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April 26, 2009
昨日の冷たい雨から一晩たった今朝は、すごく強い風が吹き荒れて窓も開けられなかった。店の前を掃いても掃いても、葉っぱやゴミが飛んでくる。前を向いて歩くのも大変で目が開けられない。朝からこんな風じゃ、せっかくの日曜日も、人出が少なくなりそうだなあとお天気を恨めしく思った。
今日は若者たち二人が助っ人に入ってくれたので助かった。人の手が多いと、それだけ仕事もしやすくなってゆとりが出てくる。フロアの方も任せられたのでとてもラクだった。
仕事の合間に店の前に出て青空を見上げた。風が強い分だけ、汚いものも全て吹き飛ばしてくれたみたいで、久しぶりにすっきりとした青空が広がっていた。お正月のような美しい空だった。
早い所では昨日あたりから大型連休に突入し、なんと13連休なんてケースもあるらしい。すごいな。13日も連続でお休みが取れたら一体何をしよう?・・・というよりも私の場合、それだけお休みがあったらどこに行こう?と真っ先に思ってしまうのだが。この頃、連休が全く取れない。ほんの2日間だけでもいいから、連休があれば、近場に泊まりに行けるのに。新緑をたっぷり見て歩きたい。
若者たちが5月はアルバイトに時々来てくれることになったので、とりあえず5月のゴールデンウィークが終わったら、ちょっとは連休が取れるかも。人がお休みの時は忙しく働き、人が仕事に行き始めた頃にようやくお休みを取る・・・いつになるかわからないけど、5月のそんな休日を今から楽しみに、これからの大型連休に備えようっと。
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April 25, 2009
代官山と多摩プラーザにあったオシャレなマクロビオティックレストラン「エクリュ」の代表であり、ライフスタイルクリエーター、ファッションデザイナーとしても幅広く活動されてきたノダ・ハルミさん。現在、カフェの方は休止中だが、横須賀にお住まいになりながら、マクロビご飯をデリバリする「Peace Deli」を設立し、衣食住の観点からオーガニックライフを総合的にデザインするお仕事をされている。
そんなノダ・ハルミさんのお宅を開放してワークショップが行われるというので、雨の中、横須賀まで行って参加してきた。テーマは「今日からできるナチュラルライフ」。午前中は家庭でできるヨガとストレッチの実習。その後、ノダさんが用意して下さった豆腐ドレッシングのフレッシュサラダと、天然酵母パン、蒸し野菜、ハーブティなどで参加者とランチパーティ。午後からはノダさんによる自然療法のレクチゃーで、こんにゃく湿布や梅醤番茶、枇杷葉エキスなどを紹介してくださった。
食の世界では大先輩にあたるノダさんの活動には以前からとても興味を持っていて、一度お会いしてみたいなあとずっと思っていた。今日、初めてお会いしたのだが、とてもお若くてセンスのいい方だった。お住まいのマンションもとてもシンプルなインテイリアで統一されていた。必要なモノだけが取りそろえられていてとても居心地のいい空間だった。お天気がよければ、ヨガはマンションの目の前にある海辺で、ランチはマンションの屋上で・・・と予定されていたようだが、あいにくの春の嵐のため全て室内プログラムに変更となった。その分、一つの空間で皆さんと輪になり、ゆったり密にお話することができてとても楽しかった。
現在、レストランとしてのエクリュはもう営業されていないのだが、ショップを離れてもこういう形でどこかに人が集まれる場所を用意していただけるというのはすごく嬉しいことだ。
自宅を開放して、ご飯を一緒に作って食べたり、一緒にヨガをやったり、自然療法を勉強したり、一人一人とゆっくりお話したり・・・そういうスタイルで活動していけたら、とても面白そうだなあと思った。
今日は新月。新しいことにチャレンジしたり何かを始めたりするのには最適な時期でもある。最後に一人一人がエンジェルカードを引いて、ノダさんからこれからの28日間に必要なメッセージを伝えていただいた。私へのメッセージは「いろいろな情報に惑わされることなく、自分の感覚を信じて本当にやりたいことに向けて進みなさい。そうすれば豊かさが待っているでしょう・・・」というような意味だったと思う。
素敵な空間で、美味しいご飯をいただきながら、何人かの仲間たちと心の通いあう時間を過ごせたら、きっとみんな元気になって帰っていけるんだな・・・そんなことを再確認できた楽しいワークショップだった。ノダさん、素敵な時間といろいろなアドヴァイスをどうもありがとうございました。
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April 24, 2009
今日、不思議な電話をいただいた。「水曜日にお誕生日用のロールケーキを予約した者なのですが、土曜日に受け取りに行くので、子供のネームプレートも作っていただけますか?」。
通常、店ではお食事やケーキなどのご予約をいただいた場合、誰が電話を受けても必ずカレンダーに記入するようにしている。でも水曜日にも土曜日にもそのご予約のメモは記入されていなかった。まさか受け忘れ?。水曜日は私とアリミちゃんの二人でやっていたが、そういうご予約の話は聞いていない。でも代金までお支払くださったのだと言う。もし本当に明日のお受け取りであれば、今日のうちに準備をしておかなくては・・・と思いつつ、一度、電話を切った。どうもおかしいなあと思い、再度、お電話をした。
(私)「あのご確認したいことがあるのですが・・・。こちらのミスかもしれませんが、どうもご予約をいただいた記録がないものですから、うちは風楽と申しますが、それはお間違いありませんか?」
(相手の方)「はい。私が行ったのは風楽さんですよ。宗吾霊堂の前のお店ですよね?」
(私)「あの水曜日にお店にいらっしゃったそうですが、宗吾霊堂の前にはお店が2軒あるのですが、どちらにお入りになりましたか?」
(相手の方)「えっ?宗吾霊堂の前のコーヒーショップが風楽さんではないのですか?」
お話しているうちにようやく謎が解けた。どうもお隣りのお店を風楽と勘違いされてお入りになったようだ。お食事をされた後、ケーキのご予約もされたのだが、追加注文があるのでお電話を下さったということのようだ。お客様がいらしたのはうちの店ではなくお隣なので、追加などのお問い合わせもお隣にしてくださいとお伝えして一件落着。
この店舗は以前、親子で経営されていた。宗吾霊堂から見て向かって左側を娘さんがコーヒーショップに、今の風楽の部分を定食屋さんにと分けて使っていた。その名残もあって、建物自体は一つなのだが、正面に入り口が三つあって、最初の頃、どこから入っていいのかわからないとよくお客様からも言われたことがある。
確かにお隣りに間違えて入っていかれるお客様もいらっしゃる。どちらに入ろうかとメニューを見ながら迷っているお客様も多い。だけど電話のお客様はお隣のお店が風楽だとすっかり思い込んでいらっしゃって、出た後もずっとそう思っていたということになる。
そこで今さらなのですが、正面写真を撮影しました。このブログを読んでいらっしゃる方はほとんどが店にいらして下さった方だと思いますが、まだいらっしゃったことのない方のために改めてお伝えします。
風楽は宗吾霊堂の正面にありますが、向かって右側のお店です。風楽の看板のすぐ下のドアからお入りくださいね。緑の格子の茶色いドアが目印です。どうかお間違いのないように。
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April 23, 2009
引っ越す先も決まっていないのに、とにかく家の中をスッキリさせて、必要のないモノは処分しようと、昨年からかなり本格的に持ち物の整理をしてきた。でも本だけは自分が好きなので、中々捨てることができない。学生時代から本が好きで、高校時代はよく古本屋に通った。子育て中には絵本の読み聞かせをきっかけに絵本の素晴らしさを知り、家庭文庫を開きながら、絵本論と児童文学論を勉強し、通信大学に入って図書館司書の資格を取得した。子育てが終わったら司書の仕事につき、児童書を担当して、たくさんの子供たちに本を読むことの楽しさを伝えたいと思っていたからだ。
そんなことから我が家にはいつも部屋が傾くほど本があった。それを引っ越す度に少しずつ処分し、かなり減らしてきた。でも根っからの本好きなだけに、本を処分することはとてもつらく、中々思い切れない。できることなら天井まで本だらけの部屋がある家に住みたいと今でも思っている。
だけど一方で、病院のベットで横になっている父を見ていると、年をとったらモノなんて本当にいらないんだなあとしみじみ思う。とにかくオシャレな人だったので、山ほど買い集めたネクタイやスーツやバックなどが父の部屋を占領しているのだ。でも全てもう必要なくなってしまったし、他に使う人がいなければ、父が生きているうちからもうゴミ同然だ。
結局、本人が買い集めたモノを処分できないうちに動けなくなってしまうと、その片付けは残された家族がやるしかない。家族がいればまだいいけれど、他の人に委ねなければならない場合だってある。やはり身辺整理は元気なうちに習慣にした方がいい。引っ越す引っ越さないは別としても、山ほどの本ともサヨナラしよう。手元に残しておくのは高校生の時、必死になって買い集めた三浦綾子の作品や本当に大切な本だけにしよう。
そう思って、昨年から少しずつ処分しているのだが、今日はその一部を店に下ろしてダンボールの中に並べた。欲しい方にご自由に持っていっていただけたらと思う。
実は蔵書というのは、その人が何に興味を持ち、どんな生き方をしてきたかが垣間見えてしまうものなので、本当はあまり店頭に並べたくないのだ。だけど興味を持った方が手に取っていただけたら、その本も本望だろうなあと思う。これが片付いたら、次は文庫本を並べる予定だ。
今日はお客様が早くからいらして、2時前には定食も完売してしまったので、その後に本を運びこみ、ホコリだらけの表紙を拭きながらダンボールに並べていった。
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April 22, 2009
告知が遅れてしまったが、20日から26日まで2階のギャラリーにて、梶原みちさんの手描きバティック展を開催している。毎年、初夏に行われているが、今年で5回目となる。バティック(ジャワ更紗)とはインドネシアの伝統的なろうけつ染めのことだ。溶かしたロウを防染料として、木綿などの生地に模様を描いていく。
今年、初めてバリに行き、すっかりバリに魅せられてしまい、バティックの布など、いくつか買ってきた。でも本格的に生産されているのはインドネシアの中でもジャワ島の方が多く、歴史が長い分だけ種類も量も多いという。手描きバティックの布の他、オリジナルデザインの洋服などが2階の部屋に所狭しと展示されているので、どうぞご覧になってください。
今日は午前中、ちょっとだけ出かけなければならない用事があったので、早めに厨房に出て、定食の下ごしらえをしてから店を抜け出した。用を済ませトンボ帰りで戻ってきてから、まだ定食のメニューが全部、出来上がっていなかった。開店時間までに間に合わせようとダッシュで作り続けていたら、早くも11時に。ギリギリで支度が間に合ったけれど、なんともあわただしい朝となってしまった。こういう時に3人体制だったら、随分助かるのになあと思ったけれど、そうそう悠長なことばかり言っていられない状況だ。自分が人の倍は動くつもりで、何とか乗り切らなければ。
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April 21, 2009
今、住む場所を探しているので、「この近くにどこか安く借りられるお家はありませんか?」といろいろな方にお会いするたびにお声をかけている。それで昨日の朝、お店によくいらっしゃるお客様から、知り合いの家を借りられるかもしれないというお電話をいただいた。今日がお休みだったので、ぜひ今日のうちに見に行きたい・・・とお願いしたら、連れて行って下さることになった。
印旛村にある古いお家でよかったのだが、母屋にはご家族が住んでいらっしゃるし、お借りする離れの方にはトイレやお風呂、台所などがなかったので、結局、住むには難しそうだった。印旛村は里山の風景が残っているとてもいい場所で、私は以前から住むなら絶対に栗源か印旛村がいいなあと思っていた。でも久しぶりに印旛村の周りをあちこち走ったが、北総電鉄の工事がかなり進んでおり、周辺の光景はすっかりズタズタになってしまった。汚泥が入って使えそうにない田んぼがあったり、サイクリングコースも分断されてしまったり、工事車輌用の空き地ができたり、前よりも一層開発が進み、すごい状態だった。これだけ自然を破壊してわざわざ成田空港まで電車を伸ばす必要があるのだろうか。見せていただいたお家も電車が開通したら、すぐ前に高架の線路があるから、かなり音が聞こえてくるだろう。なんだかとっても悲しい。
その後はそのお客様の隠れ家にしている?改装中の古民家を案内していただいた。急な坂を下った竹林に囲まれた場所で、まさに隠れ家という感じだった。まだまだ未完成で時間を気にせずお金をかけないでじっくりと改装していくのだそうだ。
それからもう一人、一緒に行ってくださった方のお宅に寄らせていただき、信玄餅とエスプレッソをご馳走になりながら、3人でお話させていただいた。40代、50代、60代という3世代?。お二人とも趣味が豊富でセンスがよく古いものや手仕事などに目がない方たちだ。工芸品や美術品にもとってもお詳しく、こちらは教えていただくことばかり。お宅のお庭にもハーブやお花、果樹がカントリー風に植えられていて、とてもキレイに手入れされている。お店ではあまりゆっくりお話できないので、お店を離れた場所でお会いできて楽しかった。
昼過ぎに一度家に戻り、車を置いてから、夕方は父の病院に行くつもりでいたのだが、これから出かけてしまうと、また帰りが遅くなる。久しぶりに今日はこのまま家にいたいなあと思って、自分の部屋のソファに転がりながら本を読んだ。何気なく家で過ごす時間がたまらなく愛おしい。
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April 20, 2009
昨日に引き続き、今日も忙しい一日だった。二日忙しい日は続かない・・・なんて油断していたら、今日も定食は完売。その後も喫茶のお客様がいらしてくださったりして、閉店までバタバタが続いた。夕方からはお客様のお宅に鍋やら調理器具やらを持参して、料理を作りに伺い、作ったもので夕食をご一緒させていただいた。しいたけ、人参、玉ねぎで作る基本の重ね煮を二つに分け、半分はひじきとキャベツの炒め煮に加え、もう半分は玄米とレンコンのハンバーグの具にしてフライパンで焼いた。それと大豆の五目煮と、黒米、アマランサス、粒そばを加えて炊いたご飯。
お客様の方では出始めの絹さやの卵とじと筍の煮物、今、話題の美腸スープなどを作っておいてくださった。美腸スープとはその名のごとく、腸を美しくするためのスープ。もやし、大豆、玉ねぎ、しいたけ、生姜などを重ねて煮込み味噌味でいただくスープ。噂には聞いていたけれど、初めていただいた。私は生姜の香りがあまり強いものは苦手なのだが、このスープには生姜がたっぷり。だけど大豆の水煮の甘さと味噌のまろやかさで調和されているのか、生姜の味がとんがっていないのだ。飲むと体がポカポカしてきて汗が出てきた。
美腸スープを考案したのは、脂肪燃焼スープでお馴染みの岡本羽加さん。美肌効果やダイエット効果があり、便秘や冷え性を改善してくれるという。確かの飲んでみると、ホントに「体に効く~」という感じのスープで美味しかった。このスープの作り方にも陰陽のバランスを加味し、重ね煮の方法が取り入れられていた。今度、私も作ってみよう。「ダイエット効果あり」・・・のうたい文句は何よりもやる気が起る。
それにしても今日はよく食べた~!まだお腹が苦しい。お客様のお宅に着いたら、まずは草もちと手焼き煎餅でお茶をいただき、食事の後はいちごやチョコレート、ピーナッツ豆腐など、私が好きそうなものをたくさん出してくださった。お腹いっぱいのクセに見たら食べたくなるものだから(食べなきゃいいのに!?)、ついついたくさんいただいてしまった。美味しくて楽しい夕餉のひと時だった。
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April 19, 2009
本当に気持ちのいいお天気だった日曜日。昨日がとってもヒマだったので、今日はきっと忙しくなりそうだなあと思っていた通り、たくさんお客様が来てくださった一日となった。でも同じ時間に集中しなかったので、とてもスムーズに対応ができてよかった。一組お出ししたら、次の一組がいらっしゃる・・・という感じだったので混乱がなかった。だから実感としては、いつのまにかジャーの中にご飯がなくなってしまった・・・という感じ。ジャーが早い時間に空っぽになる時は、たいてい、すごく忙しくて、夕方にはもうグッタリ?しているのだが、今日はそうならないまま、閉店時間を迎えた。結局、最後のお客様には玄米がなかったので、ご飯の代わりに天然酵母パンで定食をお出しした。また、お弁当のご注文も何軒かお断りさせていただき、申し訳なかったなあと思う。久しぶりのことだ。日程的にはお給料日前だというのに不思議なものだ。
今日のデザートには豆腐を入れたマクロ仕様のスポンジケーキを焼いた。添えるクリームも豆腐で作った。2台のスポンジケーキを小さくカットしたのだが、それもすっかりなくなってしまった。いつもこんなだといいんだけどな。
夕方、図書館へ行ってリクエストしておいた小池真理子の新刊と、田口ランデイの新刊を受け取る。また夢中になって読むから寝るのが遅くなりそうだ。その足でスーパーに寄って、あれこれお刺身を買う。今日は息子たちが二人共珍しく家にいたので、3人で手巻き寿司をした。3人が揃うなんて本当に久しぶり。しばらく白米もなかったので、白米も買ってきて何合炊こうか迷いつつ、結局4合炊いたのだが、残ってしまった。昔に比べてみんな食が細くなってきた。
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April 18, 2009
今日はスタッフが全員都合がつかず、私の友人であるアヤコさんが飛び入りで手伝ってくれることになった。以前、千葉市内で「カフェ・ブルー」というオーガニックカフェを経営していた友人だ。だからフロアの仕事には慣れているけれど、風楽の厨房の勝手はほとんど知らない。アヤコさんは最初、他にもスタッフがいて、3人で回すと思っていたようで、「二人だけでやるんだよ」と言ったら驚いていた。でもヨウコさんが心配して午前中だけ来てくれたので心強かった。何しろ思いっきり混むか、思いっきりヒマになるか、どう出るのかわからない土曜日だ。慣れないアヤコさんと二人だけで、満席になったらどうしようと昨日から考えていたら、朝5時には目が覚めてしまって、早くから厨房に出た。
でもアヤコさんは手際よく大根のキンピラを作ってくれて、フロアのテーブル番号を覚え、レジの打ち方をマスター。さすが昔とった杵柄だ。さていよいよ定食の準備も万端に整えて、あとはお客様がいらっしゃるのを待つばかり・・・となったのだが、ず~っとガラガラ。あまりのヒマさにアヤコさんもビックリ。ブルーは千葉駅の近くにある人気の店なので、とにかくお客様が多いのだ。「混んだらどうしよう~」と心配していたけれど、いつのまにやらそれが「せっかく来たのに残念~」に変わっていた。でもまた助っ人をお願いすることになるかもしれないし、手始めのウォーミングアップにはちょうどよかったのかもしれない。フロアでキビキビ動き回っているところの写真を撮りたいと言ったのだが、辞退されてしまったので写真はいちごの酵母でできたパン。
15日のパン教室の時に使ったいちご酵母の元種が残っていた。一昨日、それに強力粉を入れて一晩寝かせておいた。昨日、そこに豆乳と強力粉を加え、さらに一晩おき、今日になってから成形して2次発酵をさせた。
合間を見ていちご酵母のパンを焼いてみた。ほんのりいちごの香りがしてとても美味しいパンだった。写真奥がいちごの元種。
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April 17, 2009
今日は店が忙しく4時過ぎても店内にはお客様がまだ4組もいらっしゃった。なんだかいつもの風楽じゃないみたい?!でも夕方はあれこれ買い物をしなければならなかったので、そろそろ終わりにさせてくださいとお声をかけさせていただいた。その後、あいりん堂さんに行ったり、野菜を買ったりいろいろ回った。しばらく汗ばむくらいの陽気だったので、上着を羽織らずそのまま出かけたら、夕方になってどんどん気温が下がってきた。暗くなった頃には寒い~と震え、車のヒーターをつけた。寒暖の差が激しい時は体調管理が難しそうだ。
特に冬の間、肝臓、腎臓が弱っていると、春になって、本来、肝臓の働きが活発な時期に入っても、体がそれについていけなくなるようだ。また冬の間、活発だった交感神経だが、夏になると体がリラックスしてくるので、副交感神経の方が活発になる。春はちょうど交感神経と副交感神経の入れ替わる時期にあたる。でも気温の変動が激しいので、それがうまく調整できなくなり、自律神経のバランスを崩しやすくなるという説もあるらしい。だから、春なのに、何となくだるそうにしている人たちが意外と多いんだなあと納得。私も年代的にはホルモンバランスが崩れつつある時期にあたるので(全く自覚はないけど)、気をつけなければ。
昨夜は暑かったので、韓国の冷麺を冷やし中華風にして、キュウリやヒジキ、小松菜や卵などを乗せて、ごま酢のタレを作ってかけた。だけどさすがにこんなに冷え込んで来ると、冷やし中華も寒々しい。今夜はソルトバスにしてゆっくり温まろう。
*テンペがしばらく欠品していて申し訳ありませんでした。ようやく荷したので、明日からテンペ定食復活します。
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April 16, 2009
昨日は遅くなったので都内に近い友人の家に泊まってきた。終電近い電車で帰ったので、朝、眠くて起きるのが遅くなった。10時半頃、友人の家で遅めのご飯を食べていた時、ふとケータイを見るとメールの着信が2件。昨夜のコンサート以来、ずっとマナーモードにしていたので、気がつくのが遅くなった。チエコさんからのメールで、朝7時50分の着信になっていた。
富山にいる義父さんが今朝亡くなったそうだ。様子を見るため、旦那さんが先週の土日に、チエコさんが火曜日にそれぞれ富山まで行ってきたばかりだった。今日はそのままご家族で富山に行くことになった。チエコさんが昨日、今日と連続で出てくれることになっていたので、いろいろ引継ぎをしておいた。でも肝心のチエコさんがいないとなるとかなり混乱しそうだ。
着信にすぐ気がついていれば、そのまま店に戻ったのだが、ずっと時間がたってから見つけてもうお弁当には間に合わない。でも急きょ出ることになってくれたアリミちゃんも早帰りだし、何も引継ぎを聞いていないミエコちゃんとアリミちゃんだけで、その後も回すのは大変そうなので、大急いで店に帰った。
昼頃に店に戻ると店はけっこう混んでいて、厨房の中もゴッチャゴチャ。アリミちゃんもミエコちゃんも真っ赤な顔をして動き回っていた。なんとかお弁当はできたのだが、片付けをする間もなく、お客様が次々に来て下さったそうだ。そのまま洗い物を片付け、アリミちゃんに賄いを食べてもらってあがってもらった。
2月にはヒデコちゃんのお母さんが、今月はチエコさんの義父さん。うちの父だっていつどうなるかわからない。スタッフの人数が少なくギリギリで回しているので、何かあった時、咄嗟にチェンジできる要員がいないというのはとても大変なことだ。
夕方、落ち着いてから白神こだま酵母で店用のパンを焼いた。今日のパンはちょうどあいりん堂さんのお弁当用に炊いた雑穀たっぷりの玄米ご飯が少しだけ残っていたので、それを生地の中に入れて焼いてみた。雑穀は焼くと固い粒になって食べにくくなってしまうのだが、今日は柔らかめのご飯だったので、それがかえってよかったみたい。ドッシリとして香ばしいパンが仕上がった。自分の店だから何かあったら休日返上なんて当たり前だけど、なんとも慌しい二日間となってしまった。
明日の朝もまたお客さまからご注文いただいたパンを焼く予定。
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April 15, 2009
「題名のない音楽会」の公開録画にご招待していただくことになった。スーザン・オズボーンが出演するのだという。お話もスーザン関係の方からいただいた。でも日時が4月15日。この日は毎月一回行っているパン教室がある。パン教室の食事は毎回、私が担当しているので抜けるわけにはいかない。しかも次の日はあいりん堂さんのお弁当。毎回、パン教室とお弁当の配達はなぜか日程がつながっているので、私はパン教室の合間に、お弁当の下ごしらえをしたりして、2日間連続でとても忙しく過ごしている。
目下来日中で、地方でのコンサートに回っているスーザン。風楽でも2回ほど素晴らしい集いを開かせていただいたので、私の中でスーザンは特別な人だ。「シスター」と呼んでいただき、風楽のご飯を誰よりも喜んで食べてくださり、何度も何度もありがとうのハグをし合った。スーザンの歌は魂に響き、何よりも元気になる。今まで何度もコンサートに行っているが、今回を逃すとしばらく聴けるチャンスはなさそうだ。
以前、スーザンが出演した「題名のない音楽会」はとても好評だったそうで、今回もまた2曲ほど歌うとのこと。久しぶりにスーザンの歌声を聴きたい。
でもお店の方も心配は心配。迷いつつチエコさんに相談したら、パン教室の担当と次の日のお弁当作りなどを快く受けてくれることになった。何しろ私抜きでかなり大量のメニューを用意してもらうことになるので、出かける前まで綿密に準備をした。パン教室の夕飯、あいりん堂さんのお弁当、そして次の日の定食など、たくさんの下ごしらえをし、チエコさんにしっかり引継ぎをしてから出かけた。
会場は初台にあるオペラシティコンサートホール。私の実家からも歩いて10分ほどなのだが、タワーが見えるだけでまだ中に入ったことがなかった。木でできたとても素敵なコンサートホールで、コンサートの後、地上54階から見た夜景も素晴らしかった。公開録画は2回分を収録するので、第1部は山下洋輔トリオの「40年目の同窓会」と題し、サックスの坂田明やドラムスの森山威男などが集い、はじけたジャズ?を披露。ゲストにはタモリまで登場し、1時間半以上、楽しいトークとライブが行われた。フリージャズとなると全くワケがわからないけれど、とにかく山下洋輔が自由で楽しそうに演奏していたのが印象だった。30分番組なので、この熱いステージの中からどこが編集されるのか楽しみだ。
時間が押して第2部は8時45分からのスタート。テーマは「声魂」。何よりも素晴らしい楽器が人間の声であるという思いのもとに、実力派シンガーであるブレンダ・ヴォーンと全盲の若き新進ミュージシャン木下航志、そしてスーザンが登場した。スーザンは「IN MY LIFE」と「アメージング・グレース」を歌った。身を乗り出して、スーザンの歌声を心で受け留めながら聴いた。アメージンググレースは3人のセッションだったので、スーザンならではののびやかで柔らかい歌声が100%聴けたというわけではなかったけれど、シンガー同士がそれぞれの声を生かしながら、ゴスペルのように仕上がった素敵なセッションだった。
スーザンファンとしてはたった2曲だけでは消化不良気味で、もっと聴きたいという思いがウズウズしてきて困ってしまったが、予定外にスーザンの歌声を聴くことができ、とても嬉しかった。やっぱりスーザンの歌声は人を癒してくれる。放映は6月21日予定。ぜひご覧になってくださいね。
*写真はオペラシティのパティオ
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April 14, 2009
久しぶりに本格的な雨が降った。2時頃、ケーキとお弁当の配達が急に入った。注文いただいたものをパックに詰めて、いざ出かけようとしたら、激しい雨が降っていて車に行くまでの数メーターでビッショリぬれてしまった。その後はぐるっと千葉の取材。今回のテーマは筍とセロリ。
昨日はお休みで父の病院に行ってきたのだが、取材用の買い物もあるので6時半頃帰ってきた。本当は道の駅に買いに行くつもりだったが、もう間に合わないので仕方なく近くのスーパーで筍を探す。小さめのものが500円もしてビックリ。旬とは言えまだ高い。でも取材に必要なので、渋々?購入することに。
全てをゼロから料理すると、仕上げが遅くなってしまうので、いつもなら材料として撮影する丸ごとの野菜の他に、もう一つ別の野菜を用意し、あらかじめ下ごしらえをしている。だからいつも材料はレシピの倍の分量が必要だ。でもまだ高い筍をもう一本、買う気にはなれず、一つの筍で下茹から調理まで、全部を撮影したので、今日はちょっと慌しい取材になってしまった。このお天気で、雨後の筍がグングン伸びていくことだろう。
父の入院している病院のすぐ近くに「やなか珈琲店」という自家焙煎のコーヒーショップがある。店内に置いてあるのは生豆のみ。お好みに合わせて7段階のローストがあり、自分の好きなコーヒー豆を自由にブレンドし焙煎してくれる。いつも病室を出て地下鉄に乗る前、ここでコーヒーを一杯飲んで帰ることにしている。喫茶店ではないので、小さなカウンター席が5つほどあるだけなのだが、わずか180円でとても美味しいコーヒーを一杯ずつ淹れてくれるのだ。
夕方以降にコーヒーを飲むと、寝られなくなるのだが、道路にまであふれてくるコーヒーの香りを嗅ぐと素通りすることができない。おかげで昨夜は長い読書タイム。小川糸の新作「喋々喃々」を読む。根津や谷中を舞台に、アンティークの着物屋を営む女性栞の静かな恋の物語。実在のお店がたくさん登場し、谷中の町の様子が伝わってくる。「食堂かたつむり」以来、私はすっかり小川糸のファンになってしまった。彼女の描く世界がとても好きだ。私より一足先に「喋々喃々」を読んだ友達が「これってエイコさんの世界そのものだよ。絶対に好きになると思うな~」と言っていた。本当にそう。久しぶりに時間を忘れて読みふけった。
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April 12, 2009
冬の間の寒さに霜げてしまわないように、畑に深い穴を掘ってさつま芋を保存しておく。農家さんは春になるとそこからさつま芋を掘り出す。時間をかけて土の中で眠っていたさつま芋は糖度が高まりとても美味しくなる。この時期になるとそんなさつま芋をあちこちで見かける。何も知らなかった以前の私は、恥ずかしながら春にも収穫できるさつま芋の品種があるのかと思っていた。
だから最近、おかげさま農場の直売所にはさつま芋がたっぷりある。それをせっせと買ってきては、サラダにしたり煮物にしたりして、美味しくいただいている。これがもう少し暑くなると、さすがに食べる気がしなくなるが、このくらいの気候だと、甘いさつま芋は何よりで、じゃがいもが収穫されるまでの貴重な芋類として大活躍してくれる。
そのさつま芋でサラダを作った。今日のドレッシングはゴマクリーム。ゴマペーストにセロリや玉ねぎ、梅酢、オリーブオイルなどを加えて作った。さっぱりとしているがコクがあって、さつま芋にもピッタリだった。
今日はネットで知り会った若者が店の助っ人に入ってくれた。都内の飲食店で仕事をしているせいか、すぐフロアにも慣れてとても丁寧な応対をしてくれた。飛び込みでもすぐに動ける人が来てくれるととても助かる。この業界の大変さもよくわかっている人だったので、店の現状についてもありのままをお話できた。
今夜はこれから実家へ。朝、行って夜遅く帰ってくるのと、夜から行って、次の日、早めに帰るのと、一体どちらがラクなのだろう。今日は後者のパターンで実家に泊まる。久しぶりに弟と会って、父のことをきちんと話してこなくては。
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April 11, 2009
昨日はものすごく忙しかったので、土曜日の今日も大忙しになるのではないかと、覚悟していたのだが、今日はそれほどでもなく、どちらかというと平日のような静かな一日となった。
朝は1キロ分の強力粉で店頭で販売するパンを焼いた。今日は寺田本家の発芽玄米酒の酒粕を生地の中に入れて作った。それから食べるものが、すっからかんになっていたので、あれこれ作っていたら、開店時間になっても準備が終わらない~っと焦ってしまった。ストックの野菜もほぼ空っぽに。夕方、おかげさま農場の直売所まで野菜を買いに行ってきた。
今日、作った煮物はひじきの重ね煮。最近、重ね煮に凝っている。鍋に陰性のものから順番に野菜を敷き詰め重ねていく。それにフタをしてホタル火でじっくりと煮込むのだが、とにかく出来上がりが美味しいのだ。鍋の中で調和が生まれるというか、全ての素材がそれぞれま~るく優しくなって美味しい味わいになる。一つの素材だけ突出した味になるということがない。しかも調味料はほとんど醤油のみで出汁も必要ない。野菜の味だけで充分旨みが出てくるのだから不思議だ。
船越康弘さんのやっている百姓屋敷「わら」に行って初めて重ね煮のご飯をいただいた時、とても美味しかったので、以来、時々定食にも取り入れている。
ひじきの重ね煮にはこんにゃく、人参、玉ねぎ、レンコンを加えて作った。ひじきの戻し汁も少々加えた。かなりの量を作ったので、明日も定食にお出しする予定。ひじきはいつ食べても飽きない常備菜だが、その中でも重ね煮のひじきは飛び切り美味しいなと思う。これからもいろいろな素材で重ね煮料理を試してみたい。
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April 10, 2009
一体、どうしちゃったの~?と言うほど超忙しかった一日。売り上げもここ数ヶ月では最高記録。だけどチエコさんと二人だけだったので、自分の出せる力を140%分くらい使わないと回せないほどの忙しさだった。マクロ対応での定食のご予約をいただいた6名様が11時にいらっしゃってから、次々と途切れることなく定食のご注文をいただき、ほぼ満席に。その後も6名さま、7名さま・・・と大人数で来店してくださった方たちが多く、とにかくず~っと走り回っていた。今週の月曜日のチエコさんとアリミちゃんの時、かなり忙しくて洗い物が山積みになってしまったと話していたけれど、今日はそれより3割以上多くのご来店があって、定食をご用意するところから、食器洗いまで、とにかくフル回転。
5時頃にようやく店を閉めて、いろいろなものがなくなってしまったので、まずは食材の買出し。吉高の大桜が満開になったとお客様から聞いて、見に行こうと思いつつ、やることが多すぎて夕方は動けない。買い物の後はバーガー用のパンなどもなくなってしまったのでパンを仕込まなくては。明日、店頭で販売する分は朝から作れば間に合うのだが、店で使う分のパンまでは間に合わないので夜のうちに焼くことにした。
8時頃、発酵が終わったパンをオーブンに入れ、あとは焼くだけ。ようやく仕事が終わった。先週から1週間、仕事の後、夕方から夜にかけて、毎日、いろいろな用事があって出かけていたので、とにかくこの1週間はとても忙しかった。
昨日の夜、帰って来て、誰もいない真っ暗な部屋に入ったら、台所がやけに明るかった。満月の光が部屋の中に射しこんでいたのだ。私の部屋も窓が開けっ放しだったので、そのまま布団を敷いて転がってみたら、ちょうど、私の場所から満月がよく見えた。そのまま窓を開けて、遠くから注がれる月の光を感じながら月光浴。キレイだなあと思って見ていたら、眠れなくなってしまった。
今朝、ひいた今日の卦は「水火既済」。あらゆるものがところを得て、納まるべきところに納まっている状態の卦だ。陰陽、全てが互いに調和し完成された運勢と言われている卦だが、易の場合、全てが変わり行くものだと考えるので、完成したものがそのままの状態で永続することは在り得ない。だけど月光浴の後、きっと何かが満ちて、そんな朝を迎えることができたのだろう。たとえ移り行くものであれど、そういう瞬間とふっと出会えることの幸せ。人生ってきっとその繰り返しなんだろうなあ。
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April 09, 2009

丹波の黒豆は大粒でとても美味しい黒豆だ。そんじょそこらの豆がいくらがんばったって、叶わない甘さとほっくり感。もちろんその分、お値段もなかなかで、普通の黒豆とはかなり違う。大豆の栄養素イソフラボンや黒い皮にはアントシアニンがたっぷり。成人病や更年期障害の予防に役立つ豆だ。
その丹波の黒豆で使ったお菓子をお客様からお土産にいただいた。その名も「丹波の黒豆グラッセ」。マロングラッセは私の大好きなお菓子の一つ。以前、友人の家に行った時、マロングラッセを一緒に食べたおじいさんが「これのどこに栗が入っているか?」と不思議そうにしていたので、思わず笑ってしまったことがある。確かにマロングラッセは栗が真ん中に入っているお菓子ではない。全体が全て栗でできたお菓子なのだ。
黒豆グラッセも黒豆が丸ごと全部、黒豆グラッセになっていた。グラッセと言えば、マロンよりも人参グラッセの方を思い浮かべてしまうのだが、こちらの方はバターなどを加えた汁気を煮詰めて材料にツヤを出すにフランス料理の調理法の一つ。でも砂糖衣をつけるという意味もあるそうだ。
砂糖に洋酒を加えて糖衣を作り丹波の黒豆をコーテイングしているという贅沢な作り方。食べだしたら、小粒の栗のようでとても美味しくて止まらなくなった。甘納豆ともまた違う美味しさだ。黒豆をこんなお菓子にしようと考えた人ってスゴイなあと思った。
今日は店が終わってから、お客様のお宅に伺って出張料理人?に。台所ではなくリビングで料理をさせていただいたのが新鮮だった。普段、風楽で作っているような料理をお作りさせていただいたのだが、美味しいととても喜んでくださった。デザートのお菓子やコーヒーまで用意してくださって、いろいろお話でき、とても楽しませていただいた。なんだかこういうのってケータリングしているみたいで面白い。たまには違う場所で料理するのもいいなあと思った。
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April 08, 2009
車の運転がつらい。とても走りにくいのだ。一昨日は午後から軽自動車検査協会へ行って、車の名義変更をしてきた。友人に頼んでヤフオクでワンボックスの軽を落札してもらったからだ。息子の車の車検切れに伴い、息子は買い替えを検討していたのだが、昨年買った車の代金をまだ払い終わっていないこと、小さな事故で車をつぶして出費が重なったことなど、車に関してはトラブル続きで、結局、今もその支払が残っている。
新たにローンを組んで車を買おうとしていたのだが、近々家を出ることも考えているらしいので、なるべくなら出費を抑えたい。でも通勤は片道40キロ。拘束時間が長く、毎晩、帰りが遅い。坂道も多いので、力のない軽だと大変ということだった。それなら安い軽を買って、その代金だけは息子が払うが、私のプリウスに乗って、代わりに私がその軽に乗れば、一番、支出が少なくて済むんじゃない?と私が提案してしまった。
プリウスが来るまで、私は何年もの間、ずっとワンボックスの軽に乗っていた。その間、4回ほどあった引越も全て軽で運んだし、農家さんに行ってたくさんの野菜をコンテナごとドッサリ積んで走った。またアジア雑貨の展示会の仕事もしていたので、年に3~4回は軽にアジアの服やカゴ、布やバックなどを積み込んでギャラリーに搬入してディスプレイしたきた。
いつもボロボロの車に乗っていたが、荷物だけはよく積めたので、どこへでもワンボックスの軽で出かけて行った。だからこのタイプの車は私にとっても馴染みがあった。
でもいただきもののプリウスに乗ったら、ナビも付いているし、車内はとても静かで、便利な機能がたくさん付いていてとにかく快適だった。プリウスが来てから燃費が断然良くなったし、長時間運転しても疲れないので、温泉などたくさん遠出もした。
だけど農家さんへ取材に行く仕事も辞めたし、アジア雑貨の仕事も辞めたので、遊びに行く以外、遠出する機会が減ってきたのも事実。それなら日々長距離運転をしている息子に譲ってもいいかなあと思ったのだ。
それでいざ16年式のアクティバンに乗り始めたはいいが、軽貨物なので音はうるさいし、FMもステレオもなく、もちろんナビなんてない。ドアも一回ずつロックしなければならないし、窓もグルグル回して開け閉めする。なんと言うか本当に何の機能もない運搬車なのだ。
以前はずっとそんな車に乗っていたとは言え、しばらく快適な車に乗ってしまったので、そのギャップがあまりに大きく、運転する度に思わずため息が出てしまう。自分から言い出したこととは言え、いい車に慣れるって恐ろしい~!?息子の負担を減らすためとは言え、なんてバカな提案をしてしまったのかと一日目から後悔の連続?!
でも今年は絶対に引越を決行する予定なので(昨年からずっとそう決めているのだが)、その時こそアクティは本領を発揮して大活躍してくれるだろう。そうだ、これは引越準備への第一歩なのだ・・・そう思ってアクテイとも仲良く走るっきゃないかなと決めた。
写真は本文とは全然関係のない今日のカボチャサラダ。リンゴとナッツはカボチャにとってもよく似合う。
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April 07, 2009
宗吾霊堂の桜が満開になった。温かな風が吹き穏やかな陽射がいい気持ち。とても春らしい一日だった。一昨日は多古町の福泉寺に無着成恭さんがいらっしゃるというので、夜になってから出かけて行った。「昭和教育論」や「詩の授業」「山びこ学校」などの本がとても好きで、子育てをしている時、いろいろな意味での指針となった。
以前、生活クラブ生協で仕事をしている時、無着さんにお話を伺いたくて、バスツアーを企画し、福泉寺まで出向いて、座禅体験と無着さんに講話をお願いしたこともある。工業化が進み、モノがあふれ、作物を育てることとほど遠い生活をしている現代人にとって、土に触れることがいかに大切かと語る。また「できる子」を育てることよりも「わかる子」を育てていきたいと。
おかげさま農場と命名したのも無着さんだ。生きていることはたくさんの人やもののおかげ。おかげさまの積み重ねの中に今の自分が生かされているということを、きちんと感謝できる人であれと言われる。
現在、大分県国東市妙徳寺山泉福寺の住職。お話を伺わせていただいたのも久しぶりだ。もう80歳を過ぎていらっしゃると言う。でも相変わらずお話は面白く、生きる上での大切なメッセージがたくさんこめられていた。
時流に流されることなく本質のわかる人間になりたいと思う。そして目に見えるものだけに左右されることなく、目に見えないものの中にも大切なことがたくさんあるということを、きちんと見分けられる人でいたいと思う。
それでも生きていくことは迷いも多く、常に自分がどうあるべきかということを突きつけられる。そんな時、人としての道理を改めて示していただくことで、自分の中の軌道修正ができるような気がする。先人の教えというのはありがたいものだなあと思う。
無着さんの教えは確実におかげさま農場の中に伝わっている。そしてその野菜を分けていただいている私の心にも響いてくる。時代が変わっても、大切はことは必ず受け継がれていくのだと信じたい。すごくいいひとときだった。
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April 05, 2009
桜が満開を迎えつつある。宗吾霊堂の裏にある公津公民館の駐車場にあるしだれ桜はたった一本だけだが、とても美しい。ちょうど今が満開だ。毎年、公民館を利用しているサークルのメンバーが、しだれ桜の開花に合わせて、サークル発表会のようなお祭りをやっている。朝、定食の支度をしてから、宗吾霊堂の境内の桜の咲き具合を見がてら、ほんのちょっとだけ覗きに行ってきた。しだれ桜の前で沖縄民謡のグループが踊りを踊っているところだった。宗吾霊堂の境内の裏にある桜並木でもブルーシートを敷いてお花見をしているグループがあった。それほどよいお天気ではなかったけれど、桜が満開になるととても温かく感じられる。
今日のお店はゆっくり少しずつたくさんの方に来ていただくことができた。でも以前のように、ある時間帯に集中して一度にお客様がいらっしゃるという感じにはならなかったので、丁寧に定食の準備ができてよかった。
同じお客様の数でも分散して来ていただくのと、一度に来ていただくのとでは、厨房の緊張度合いが違ってくる。子供たちの春休みだったので1週間ほどシフトに入っていなかったアリミちゃんが久しぶりに来てくれた。「ああ春休みは疲れる~」と言っていた。子供たちのお昼ご飯を作ったり、どこかに連れて行ったり、子供の友達が来たり、私も子供が小さかった頃の夏休みや冬休みは本当に大変だったなあと懐かしむ。
仕事をしている母親としては一刻も早く学校が始ってほしいとずっと思っていたっけ。新学期になるとまた新しい教科書やノートに名前を書いたり、体操着袋や雑巾を縫ったりして忙しかったなあ~。そんな中で時間をやりくりして風楽に来てくれるアリミちゃん、すごくありがたい。
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April 04, 2009
イチゴが美味しい。と言っても出回り始めたばかりのイチゴはそのまま食べるには最高なのだが、アイスクリームなどに加工するにはやや高価すぎて手が出ない。だから、イチゴをふんだんに使えるようになるには、やや盛りを過ぎてから。その頃には値段も下がってくるし、ジャム用のイチゴやハネダシなどの規格外を安く手に入れられるようになるからだ。それからがイチゴの本番。デザートに大活躍してくれる。
今日はイチゴババロアを作った。フワフワとした食感とイチゴの香りがなんとも美味しいババロアだ。それとこの時期のデザートに毎年、必ず作っているのがイチゴのアイスクリーム。甘いイチゴだったら砂糖もほんの少しでOK。甘酸っぱくてさわやかな美味しいアイスクリームは春のスィーツにピッタリだ。
今日は午後から出かけた。都内で以前からお会いしたかった方の集まりがあるというので、急きょ参加することにしたのだ。12時には出たかったので、朝はいつもより早く厨房に出て、パンを仕込み、ババロアを冷やし、定食の準備をした。ほぼサクラが満開になった月初の土日。忙しくなりそうなのはわかっていたが、久しぶりの3人体制だったので、チエコさんとミエコちゃんにお願いして抜けさせてもらった。
面白そうなイベントや講演会などいろいろあっても、仕事をしていると中々全部に顔を出すことができず残念だなあと思うことも多い。でもきっと自分にとって必要な情報であれば、どんなことをしても行けるのだろうし、行けなかったものは、今は必要のないものなのだろう。
夕方は父の病院へ。ちょうど夕食の時間だった。起きて歩くことはできなくなってしまったが、食事の時はベットを起こしてもらって、自分でお箸を持って食べていた。薄味で美味しくないと言いながら、夕食を全部食べた後、持っていったおはぎも半分食べた。この食欲があれば、まだまだ大丈夫。家の帰ったのは9時半。今日もまたあっという間に終わってしまった。
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April 03, 2009
寺田本家の酒粕を使っていろいろお菓子を作っているのだが、今日は寺田本家でも作って販売している酒粕クラッカーを作ってみた。酒粕と地粉、なたね油、水と塩というとてもシンプルな材料。それらをボロボロにしながら混ぜてのし、包丁でスティック状にカットしてからオーブンでカリカリになるまで焼く。酒粕の味がほのかにしているが、どちらかと言えばチーズクラッカー風味。素朴な塩味がとても美味しかった。
最初、作った時はうまく混ぜることができず、粉と酒粕がまだらになってしまった。のし方も厚ぼったかったので、とても太いスティックになって、持ったらすぐに折れてしまった。何とかうまくできる方法を考えようと、店が終わってから一人でずっとクラッカーを焼いていた。最後は生地をチャック付きのビニール袋の中に入れてめん棒でのしてからカットしたら、とても細いスティックができた。またオーブンで焼かずにフライパンで焼いてみたり、いろいろやっているうちに、気がついたら1キロの小麦粉を全部、使ってしまった。
今日はポカポカと温かくとてもいいお天気。都内の桜は満開になったようで、日曜日あたり、この辺りの桜もいっせいに咲き始めることだろう。宗吾霊堂の境内もお花見客で混み合いそうだ。お天気もよさそうなので、どうぞふらりとお散歩がてらいらしてくださいね。
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April 02, 2009
朝は寒かったが、午後からいいお天気になり久しぶりに春らしい陽射しに包まれた。お天気になったので午後からはさぞ忙しくなるだろうなあと思っていたのだが、それほどでもなくまたまた拍子抜け。店が終わってから日が随分と伸びてきたので、明るいうちに買い物がてら、近くの桜を見に行こうと車を走らせた。同じ市内でもまだまだ2分咲きの木があったり、すでに8分咲き近くなっている木などがあったりして面白かった。市内であれば、それほど温度差はないと思うのだが、日当たり加減や木の種類や土の性質などによって、かなり開きが出てくるのかもしれない。
夕方、お店にいらした方としばしお話をする。ずっとデスクワークのお仕事をされていたのかと思っていたのだが、ほんの数年前までご夫婦でおすし屋さんを経営されていたとのこと。でも飲酒運転の規制が強化されたあたりから、売り上げが下がり始め、いろいろ悩んだ末、店を閉めたそうだ。その後、ダンナさんはフリーターで仕事をし、奥さんの方もフルタイムで仕事をしている。
長年、ご夫婦でやってこられた家業を閉めることを決心するまで、どれほどの迷いがあったことだろう。まだお子さんたちが小さかったので、少しでも早く決断してよかったと今になって思う・・・そう話されていた。その時は時代がこれほどまでに冷え込むことなど、予想はしていなかったと思うが、本当に大変だったのだろうなあと、つくづくお話を聞き入ってしまった。
人生にはいろいろは節目がある。それはきっと大きいなる者の意志の中では、あらかじめ用意されている出来事なのかもしれないが、今生の中で生きている人間にとっては未知の出来事だ。それをどう受け留め、どう乗りこえていくのか、人はその時、様々な角度から自分の人生を検証することになる。それもまた自分を育てていくための一つのステップなのだろう。
でも、そんな不況の風が吹いている中でも、忘れずに桜は蕾をほころばせ、花を咲かせてくれる。特に今年はいろいろな思いで桜を眺める人がいるのだろうな。
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April 01, 2009
今日から4月。いよいよ春が来た。春と呼ぶにはやや肌寒い一日だったが、この春から新生活を始められた方たちも多いことだろう。昨日、お客様から桃の枝をいただいた。淡い桃色の花が優しい春を告げている。このあたりの庭で咲く桃は梅が終わって、桜が咲くちょっと前にようやく花を咲かせるのだそうだ。春になると人は何か新しいことを始めたくなる。
最近、脳の活性化について考える機会が多い。誰の頭にも脳があるけれど、普通に生活していると、実際に使われている脳の力はほんのわずかであとは眠ってしまっているらしい。人がどう生きるか、何をしたいか、どう考えるか、全ての中枢は脳が握っている。それなのに脳の力の大半を生かすことなく眠らせてしまうのはとてももったいない。
脳科学者の茂木健一郎氏の言葉にはとても深くて考えさせられるものが多い。時流に乗った学者タイプの人だとずっと思っていたのだが、著作を読んでからは、その感受性の素晴らしさに驚いている。特に文化や芸術への造詣がとても深く、視野が広い人なのだ。氏は自らの脳を活性化させるために、とにかく何にでも興味を持ち、やってみるようにしているらしい。人生は驚きと発見の連続で何が起るかわからないから絶えずワクワクと好奇心いっぱい。そうしているうちに使われていない分野の脳も自然と動き出す。それによってその人の行動もまた広がっていく・・・。
だから私もこれからは、今までの自分だったら考えられないことにトライしてみようと思っている。いつもやらないことをしてみる、初めてのことに挑戦する、考え方のパターンを変えてみる・・・そんなことを意識しながら、今まで眠っていた脳の力をちょっとでも呼び覚ますことができたら、人生はもっともっと面白くなるはずだ。人は命ある限り、どんどん成長していくし、より面白い人間へと変化していくことができるのだから。様々な経験の中からピカピカした宝物をたくさん拾い集めること。それは豊かな人生のための大切な要素へとつながっていく。
それにしても茂木健一郎氏の何気ない言葉はいつも心にスーッとした美しい痕跡を残してくれる。
「地上は、実に、生命にあふれた場所であった。それは至るところにあって、私たちを包んでいる。カーテンから差す日の光のそばに、机の上のちっぽけな文具のまわりに、あの人のセーターのほつれの内に、ふと胸をよぎる予感の中に、私たちの世界の生命はある。目を見張るほど巨大な物質や大文字で書かれた観念ばかりが飛び交う現代において、一つの奇跡のように現出した精神の日だまりがここにある」。
そんな日常の何気ないことにいつも目を向けていられる自分でいたい。そのためにも感じる心はいつも磨いておきたい。
春・・・新しい何かが始めよう。新しい自分と出会うために。
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