July 30, 2009
今日の作業は棟梁であるコタロウさん不在で行うことになったので、一体、どうなってしまうんだろう?ってちょっと心配だったのだが、6人もの方たちがお手伝いに来て下さって、とても充実した修復作業となった。和室の床貼りが終わらないことには荷物も入れられないので、昨日の夕方、丸ノコを持っていて大工仕事ができるサセさんに突然お声をかけた。昨日の今日だというのに、気持ちよく来て下さって本当に助かった。
昨日は神棚の下にあるモノ入れの中味をようやく大家さんが片付けてくれた。また仏壇にあった位牌もようやく動かしていただいた。しかも今日は大家さんの3姉妹が揃って、古民家に置いてある荷物を片付けに来て下さったので、本当に今日はいっきょに片づけが進んだ。
さっそくモノ入れの中を拭いたが、板がかなり古くて穴あき状態だったので、思い切って新しい板を貼ることにした。昨夜、解体した2階のフリースペースの板を車に積んでいったので、それを再利用。私は下段だけ板を貼ったが、その後は、お手伝いに来てくれたハシモトさんが引き継ぎ、とても丁寧にモノ入れの天井板を貼ってくださり、しかも棚板まで入れてくださったので、見違えるようになった。古民家には押入れが一つもないので、収納できるスペースができたのはありがたい。
和室の床貼りの方は直接板をコンパネの上に並べて木ネジで打ち付ける方法だったので、「こんなやり方でいいの?」と来てくれた人は驚いていたが、とにかく月曜日に荷物が入ればいいので、このままお願いしますと言った。だが板を並べていくだけとは言え、古民家自体が真っ直ぐではないので、幅が全部、違う。その度、長さを計って板をカットしなければならず、かなり手間のかかる仕事になってしまった。
最後の掃除と片づけを終えて私も手が空いたので、一緒になって木ネジを埋め込んでいった。長い木ネジだったので真っ直ぐに埋め込めるかどうか心配だったが、連日の修復作業でドリルもすっかり手に馴染み?一本も横にずれることなく仕上げることができた。ただ何箇所も打ち付けるので、かなり時間がかかり、全部が終わったのは7時を過ぎていた。外が暗くなった後もスタンドの灯りで作業を続けた甲斐があった。でもこれでちょっと一安心。
明日はコタロウさんも来てくれるし、またいっきょに作業が進みそうだ。持って行く本を束ねたいと思いつつ、やる時間が全くない。
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July 29, 2009
暑い中、今日も店が終わってから、荷物を車に積み込んで、古民家に行ってきた。ちょうど大家さんの妹も片付けにいらしていたので、一緒に同じ部屋でそれぞれの作業をしていた。今日は荷物を運び入れた後、神棚を掃除した。いつかはやらなければと思っていたのだが、中々できずにいたことの一つだ。神棚の設置してある土間のすぐ横の和室はとにかく一番汚れる場所なので、掃除がまだ終わっていなかった。天井もこの部屋だけはまだ拭いていないので、いよいよ引越前には一度、拭いておかなければ。
でもその前にまずは神棚だ。脚立に乗って、思い切って障子の小さな扉を開けて中を拭くことにした。ものすごいホコリと煤だらけ。捨ててもいいボロ布を何枚もぬらして、拭いては捨て拭いては捨てを繰り返してもまだまだ真っ黒。何度拭いても布が真っ黒だ。それでも拭かないよりはいいので、何度も何度も拭いた。そして障子を張り替えたが、木がもろくて障子紙をはがしたら、バラバラになってしまった。神棚の外側の枠も拭いた。最後に塩と榊と水をお供えして終わりにした。神棚が少しきれいになったら、何となくお部屋の気配も変わったような気がする。と言っても明日また天井を拭くので、ビニールシートは敷きっぱなしでホコリは落ちているし、脚立もそのままの状態なのだが。
掃除が終わって帰る時、コタロウさんからメールが来ているのに気がついた。なんと明日は仕事が入ってしまってこられなくなったとのこと。30、31日と休みを確保し、予定していたのでガックリ。普段は長野で工務店の材木をカットする仕事をたまに頼まれるそうだが、最近、不況のせいかあまりお声がかからないという。その仕事が明日に限って?入ったというから仕方ない。それで予定を変更して31日、1日と来てくれることになった。本当にギリギリだなあ・・・。
私の部屋の床貼りだけでも何とか仕上げたいので、急きょ丸ノコを持っている知り合いにお願いして明日、お手伝いに来てもらうことにした。コタロウさんがいないと道具もないので、たいした修復作業はできないのだが、とりあえず予定通り古民家へ行ってできることをしてこようと思っている。
2階の壁の解体は帰ってきてから9時までやった。ようやく半分ばらせた。31日がこの部屋の返却日なので明日中には何とかしなくては。本もまとめたいし荷造りもしたい。いつも仕事が始まる前にも一片付けして、フルに動いているのだが、まだまだやることだらけ。時間が足りない。
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July 28, 2009
今日はお昼過ぎからお客様が何組かいらっしゃって、とてもゆったりお食事されていたので、店を閉めたのが3時過ぎてしまった。店の営業時間中もお客様が途切れると、2階に行っては荷物を下に下ろしておいた。店が終わった後、車に荷物を積み込んで古民家へ行くので、少しでも時間を節約しようと早め早めにダンボールを積み上げておいたのだ。
今日は玄関にある下駄箱代わりの桐だんすと、CDを入れてある古い飾り棚、ストーブ、木の棚などを積み込んだ。ある程度、積んでおいたのだが、最後の飾り棚を運ぶ時、チエコさんが見るに見兼ねて手伝ってくれた。でも私のやり方があまりに行き当たりバッタリなので「エイコさん、何にも考えないで積んでいませんか?こんなんで大丈夫なんですか?!」と絶句していた。
古民家では荷物を下ろし、靴とCDをしまって、昨日の残りの台所のシンクの掃除の仕上げをしてきた。帰ってきてからはドリルを使って2階のフリースペースの木の造作を解体。ただ木ネジだけではなく釘も使ってあったので、明日はバールも持ってこないと。一応、木ネジの部分は全部外したのだが、これだけやるにも相当大変で、汗だくになってしまった。
作る時は勢いに乗っているからいいいけれど、解体する時はちょっと寂しい。普通の主婦をやっていたら、こんなに汗だくになってこんなに大変なことなんてしないで済んだのに・・・。ほとんどロヘロになりながら、一体私は何をしているんだろう・・・?と思いつつ、普通の主婦だったら決して経験することができない、ものすごくアツい時間がこの店にはあったんだなあということを再確認している。
風楽を作ったばかりの頃、この壁を大工さんと一緒に板張りしたことなども思い出されて懐かしくなった。あの頃は2階をアジア雑貨のギャラリーとして開放し、年に数回買い付けに行っていたのだ。買って来たアジアの服や布やバックをディスプレイした壁面なので、いろいろな思い出がある。
竹や古い梁などを無造作に並べて打ちつけ、面白い壁面になっていた。この材木ももちろん古民家に持っていき、どこかでまた再利用するつもりだ。
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July 27, 2009
沖縄にいる長男の彼女が一人で店にフラリとやってきてくれた。ブログを読んでいるので、お店がいよいよ今週いっぱいだと知って食事をしに来てくれたのだ。住んでいる場所は八王子。お昼を食べるためにわざわざ遠くから車を運転して来てくれた。
長男はマメに連絡をくれる子ではないので、最近の様子がわからなかった。彼女を通して元気でやっている様子がわかりほっとしたが、どうも仕事先の経営が苦しくて、お給料が全額払われていないらしい。二人で暮らすため一緒にお金を貯めているのだが、都会で働いている彼女に比べて、島の賃金は低く、思うように貯金ができず大変そうだ。いい加減、こちらに帰ってきて定職に付き、二人で仲良く暮らしてほしいと思うのだが、島にはたくさんの友達がいるし、海や魚が大好きなので、中々ふんぎれないのだろう。
昨日が超忙しかった分、今日はとてもヒマだったので、席に付いて一緒に話せたのはよかった。それにしても長男抜きでこんなに話しちゃったら、長男の立つ瀬がないのでは・・・?それでなくとも、私が彼女といると余計なことまで言うのではないかと?ヒヤヒヤしているみたいだ(実際に何でもしゃべってしまうのだが・・・)。
でもそのわりにはケータイでツーショットを撮って送ってほしいと彼女にお願いしていたらしい。精一杯若作りして?一緒に並んでピースサインなんかしてみたのだが、出来上がった写真を見てガッカリ。なんだかすごくやつれてる・・・。
店を閉めてから家の荷物を車に積んで古民家へ。今日は台所のシンクの下を掃除してきた。扉を開けてビックリ。まだたくさんの大家さんの私物が入っていた。いつのものだかわからない油やお酒は気持ち悪いのでそのまま処分。何度もこすって汚れを落とし、持って行った荷物をしまって帰ってきたらもう8時。行ったら行ったでやることはたくさんあるので、ちょっとのつもりでも帰りが遅くなってしまう。明日は店が終わってから荷物を持っていくついでに電動ドリルを持って帰ってきて、2階のフリースペース部分の壁面の板をはがさなければ。
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July 26, 2009
一昨日は古民家の掃除へ、昨日もお弁当を作った後、そのまま古民家へ行ってしまったので、今日は2日ぶりに厨房で定食の支度をする。朝から厨房の中は蒸し風呂のように暑い。今日は澤 萃花さんの易占も、原さんの枇杷温灸も最後の日。店もそうだが、2階のフリースペースのように自由に使える空間がなくなってしまうのは、重ね重ねもったいないと思う。飲食とボディワークなどができるフリースペースの運営、その二つを同時にできる方がいらしたら、本当にそのままの形でいろいろなことが継続できるのになあと思う。
このところ、ブログを読んで移転のことを知ったお客様がメールを下さったり、お店に来てご挨拶してくださったり・・・移転への秒読みが始っていることを痛感している。風楽がこの場所から移転してしまうことを残念に思ってくださる方が多く、それだけでも丸7年、ここでがんばってきた甲斐があるなあと思った。
そのせいかどうかわからないが、今日はものすごく忙しかった。朝、起きた時、体が痛かったのだが、忙しくなるにつれ、自分の体も忙しさのリズムに乗って動き始め、パキパキと気持ちよく仕事ができた。玄米がなくなった後も、主食をパンに差し替えて、何組かお作りさせていただき、本当にすっからかんに全てなくなってしまった。
以前は日曜日と言えば、いつもこんな感じで忙しく、3人体制でやってようやく回せるくらいだったのに、今年に入ってから、こういう日はほんのわずかになってしまった。たとえ疲れても大変でもやっぱり厨房は忙しい方が活気があっていい。
いよいよ最後の1週間。引越の準備をしながら店をやりつつ、古民家の方も掃除や片付けがいっぱいある。30日31日は引越前の最後の掃除と作業をするので(とても完成状態ではないけれど、3日には家財道具、店の道具全てを積んで見切り引越?をします)、もしお時間があって、手伝ってくださるという方がいらっしゃったらご連絡ください。よろしくお願いします。
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July 25, 2009
朝、6時前から厨房に出て、お弁当30個とおにぎりを作って9時ちょっと前に仕上げた。予定より早く取りにいらしたので、お渡しした後、すぐに出かける準備。今週はコタロウさんは用事があってこられないが、作業はたっぷりある。東京から友達が一人来てくれるというのでコタロウさんはいないけれどお願いすることにした。
まずは古民家を修復中のカキピーの家に行って、360センチの杉板をもらってきた。量はそれほど多くはないのだが私の車には積めない長さだったので、友達の車のキャリーに積んでもらって古民家へ。カキピーからもらった杉板で8畳の和室だけ板の間にしようと思っていた。ところが思ったよりも板の量が少なかったので、急きょジョイフル本田へ板を買いに行くことに。知らない土地で方向がわからないのに、私は作業が山積みなので、友達に地図を書いてジョイフルまで行ってもらった。結局、買い物から帰ってきたのが夕方だったので、時間がなくて板張りを完成させることはできなかった。やはり作業をお願いするのであれば、最初から材料を用意しておかないと効率が悪くなるなあと実感。
その間、私は珪藻土を土間の壁に塗った。珪藻土は太古の植物性プランクトンが、長年にわたり海底や湖底に堆積して化石化した天然の鉱物。使ったのは初めてだが、自然素材の建築にも使われており、室内の湿度を調整する働きもしてくれるそうだ。またホルムアルデヒドなどの揮発性化学物質を発生しないため、室内の空気もクリーン。それに一番いいのは下地がいらず、直接水で溶いて塗布できるということ。
今の店も土壁にしているが、左官屋さんが来る前に、壁紙をはがしてコンパネを張り、コンパネに下地を塗って、ラスボードを貼っておかなければならなかった。しかも素人では中々いい具合にヒビが入らない。トイレなどは自分でやったが、コテを使わずに手で直接塗ったら、皮膚の油脂が皆、奪われてカサカサになってしまった。
珪藻土は手で直接触れても手が荒れないし、水で溶くだけですぐに土壁の材料になってくれるのだから、とても手軽な素材だ。本当は珪藻土の中にガラスを埋め込もうと用意しておいたのだが、土の厚さが足りずできなかった。今日はコテで塗ったのだが、とてもよく伸びるので塗りやすかった。あまりキレイに仕上げず均一にならないように、ざっくりとした感じで塗った。
とりあえず土間の珪藻土は塗り終えたが、まだまだやることはいっぱいある。あと1週間、本気でがんばらないと。でも明日は店の仕事が終わったら、古民家へは行かず、荷物の整理をする予定。
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July 24, 2009
今日は山武町に住んでいる友達が手伝ってくれることになった。朝、9時頃、家に来てもらって、一緒に食器の入っているカウンターと、医療用のサイドボード?(注射なんかが並んでいる猫足のガラスケース)を2階から一緒に運び下ろした。合わせてダンボールに詰めた食器も一緒に運び込むことにした。
私はかなり引越を経験しているので、荷物を片付けたり動かしたりするのは得意だ。ただ今回はあまりに時間がなくて、ほとんど準備が手付かず状態だが、だいたいいつも一番最初に食器を運んでいる。一番面倒なことは最初に済ませてしまう。バスタオルや布巾などに食器を包んでダンボールにビッシリ並べていき、食器棚と一緒に運ぶ。そして現地に着いたらすぐ食器を全部しまってしまう。そうすると後が本当にラクなのだ。荷造りはほとんどせずに手持ちのダンボールに適当に入れて、持っていったら中味だけ置いてくる。そしてダンボールを持って帰ってくる・・・を繰り返している。
カウンターはちょっと重たかった。それと大家さんの食器棚が台所にあって、それは厨房ができたら食器を収納しようと思っているので、とりあえず今は裏に移動させることにした。この食器棚がまた大きくてとても重いのだ。友達には障子を貼ってもらったり、土間の出窓の外枠にペンキを塗ってもらったりした。私はその間、台所の天井を拭いて流しの回りを掃除し食器をカウンターの中にしまった。
3時までしか時間がないというので、一度、店に戻って友達が帰ってから、もう一度、古民家へ。今度は冷凍庫を運ぼうと、店の中から冷凍庫を引きづり出して車に乗せようとしたのだが、これがまた超重い。車に上げる時、足に冷凍庫を落っことしそうになってしまった。さすがに古民家に着いて冷凍庫を下ろしたら、それを土間から持ち上げる力が残っていなくて、屋根の下に置いたままにしてある。
そんなこんなで今日は重たいものばかり運んでいたので、背中の筋肉が痛くなってしまった。でも普段、自分が使っているものが古民家に並び始めると、それだけで生活していくのだなあという実感が湧いてきて、お部屋がなんだかとても身近に感じられる。
明日は早起きして6時から仕事。9時までにお弁当30個とおにぎり10人分を作らなければならない。それが終わったら古民家へ。忙しい一日になりそうだ。今日は絶対に早く寝ないと。
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July 23, 2009
久しぶりに今日は家で一人分のご飯を作って食べた。作ったと言っても具だくさんの冷やしうどん。ナスの揚げ浸しやらベビーリーフやら卵やらをとにかくたっぷりと乗せた。上にかけてあるのはゴマのように見えるけれど、これはヘンプ。ヘンプの実(種)の殻を取り除いたもので商品名は麻の実ナッツと言う。食物繊維、鉄、銅、亜鉛、マグネシウム、ビタミンE,B1がたっぷりで、牛肉や魚以上にたんぱく質が多く含まれているという優れモノ。また人の体で合成できない必須アミノ酸が全て含まれている。
数年前より自然食愛好者たちの間で秘かなブームになっているのだが、まだまだ一般には広がっていない。このところ激しい肉体労働が続いているので、肉を食べないし、食事の量も少ない私は、気をつけないとビタミンとたんぱく質が不足がちになってしまう。さっとふりかけるだけで手軽に栄養補給ができるヘンプはとても強い味方だ。
明日がちょうど危険物のゴミの日なので次男の部屋に残っていた様々なものを袋詰めしてまとめている。自分の荷物を作ったはいいが、置いていくものまで片付ける時間がなかったようで、その後始末は当然、私に回ってくる。こういう時、いつもなら文句タラタラなのだが、肝心の相手がいなくてはそれもできない。むしろ最後のご奉公のようなつもりで?片づけに勤しんでいる。昨日まで次男がいた部屋がこれでほぼ空っぽになって、次男の住んでいた痕跡もなくなり、いよいよいなくなってしまったことを実感している。
夕方はコタロウさんから木材を追加で用意してほしいという連絡があったので、ジョイフル本田に買いに行った。でもその後、古民家へは寄らず、買い物だけして真っ直ぐ帰ってきた。それで早い時間にうごんを作って食べることができた。今週はコタロウさんが来られないので、やれることと言えば、ペンキを塗ったり、柿渋を塗ったりという簡単な作業やお掃除くらい。そろそろ自分の荷物もまとめて運びこまなくては・・・。
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July 22, 2009
今日はこの店で行う最後のパン教室の日。通常なら2時半までの営業だが、今日はパン教室があるので4時まで営業した。久しぶりに超忙しくて目が回りそうな一日だった。連日の古民家の修復と息子の引越などいろいろなことが重なって、体はとても疲れているし、足の小指はぶつけて爪をはがしてしまったしで、朝、厨房に出た時はとてもだるかった。昨日、引越した次男が今日からいよいよ向こうで暮らすので、朝、写真と一緒に手紙を書いて渡した。それを読んだ後、出かける前に店に来て、「ありがとう。じゃあこれから行ってくるから」と泣きながら挨拶に来たので、思わず私ももらい泣き。こんな状態じゃ仕事にならないと思うくらいポロポロ涙を流しながら野菜を切っていた。
ところが12時前には11名のご予約の方がいらっしゃり、その後も次から次へとお客様が来て下さるので、体を奮いたたせてフル稼働しなければ回せない状態になってしまった。涙はいつのまにか乾き、痛い小指も痛さを忘れ、手はサササッと動き、次々に定食をお作りしていった。結局、フタを開けてみればいつも以上にクルクルとよく働いていた。ああ、私はやっぱり忙しく動きまわっている方が合っているのかも・・・。
たくさんお客様が来て下さったので、パン教室のおかずもなくなってしまった。こんなに忙しいなんて、本当に久しぶり。まるで私を泣かせまいとしてるみたい。今日のパン教室はピタとフォカッチャを作った。8月はお休みして、次回は9月30日(水)10時より。古民家の風楽で開催予定。フランスパンを作って、美味しいオーガニックランチをお天気がよかったら一緒にお庭で食べましょう。
・・・まだ古民家が完成もしていないというのに、勢いで?こんな予定を入れてしまいました。何としてもその頃までには形にしていなければ・・・。
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July 21, 2009
昨日、修復作業が終わった後、お店に来客があったりしてバタバタしていたせいか、夜、息子たちと一緒に食事に行こうと約束していたのをすっかり忘れてしまった。シャワーを浴びて食事を済ませてブログをアップしたらもう疲れて動きたくなかった。
私の古民家への引越を機に一緒に住んでいた息子たちも独立することになった。今日は次男の引越の日。家族揃って過ごすのも最後になるから、昨日の夜、みんなで食事に行こうと息子から言われていたのだ。なのに連日の忙しさで頭の中は息子の引越どころではなかった。9時過ぎに着替えて食事に行く元気もなかった。
そんな母親を横目で見てがっかりした息子たちは「じゃあお寿司やさんに行ってお寿司を握ってもらってくるから、起きて待っていて。お寿司なら食べられるでしょ?」と二人で買い物へ。仕事が終わって駆けつけてくれた娘も揃って、10時頃から4人でお寿司パーティ。「これからいよいよ一人暮らしをするけれど今までお世話になりました。そして育ててくれてどうもありがとう」と言ってビールで乾杯し、息子二人が買ってきてくれたお寿司とケーキを食べ、記念にブリザードフラワーをプレゼントしてくれた。
母親らしいことは何一つしてあげることができなくて、下の息子二人はいつも留守番ばかりでかなり寂しい思いをさせてしまった。普通の子供たちが親にやってもらえることの何分の一も私はやっていない。だからお礼を言われるほどのことは何もしていないのだ。むしろお礼を言うのはこちらの方だ。こんな私を母親にしてくれてありがとう。小さい頃から待たされてばかりだったけど、ずっとあの子たちは私が元気で好きなことをやるのを応援してくれていたんだなあ・・・子供時代のいろいろなことを思い出しているうちに泣けてきた。そして息子たちの優しさが身に染みた。
古民家の修復と仕事に追われている私は、息子たちと一緒に暮らしているとは言え、ほとんどすれ違いの生活。自分のことに夢中なのは今に始ったことではない。朝、ほんの数分だけ顔を合わせ、夜は私の寝た頃に帰ってくる。下二人の息子たちとは離婚してからもずっと一緒に暮らしてきた。小さい頃は3人で川の字になって一緒に寝ていたけれど、大きくなってからは帰ってくるのが遅くて食事も一緒に食べなくなった。
古民家の話が出た時から夏には自分たちでアパートを探して独立するようにと言ってあった。でも実際にアパートを見に行ったり、契約したり、お金を払ったり、家電を揃えたり・・・という準備は仕事の合間にここ数週間で集中して行ったようだ。だから私同様に彼らもかなりギリギリで新生活をスタートさせることになる。経済的にも大変だろう。私は家にあるものを持たせてやるくらいで、今も全くお金がないので特に何も買ってあげることができない。
そんな中で今日、次男の方が先に引越となった。仕事が新宿なので会社の新宿駅から歩いて15分ほどの場所にあるワンルームマンションを選んだ。会社が家賃を少し負担してくれるそうだ。今日がお休みだった娘と昼過ぎに待ち合わせして、昨日のうちに車に積んであった荷物を次男のマンションまで運び込んだ。
駅から近いわりには静かで住宅が密集している地域だったのでほっとした。部屋を見回し、ここでいよいよ一人で暮らしていくんだ・・・と思ったらとても寂しくなった。彼らのお給料だとまだまだ自立するのは厳しい状況なのだ。それでも私に背中を押されて、一人暮らしを始めざるを得ない・・・。
帰りの車の中で娘と二人でしんみりと子供時代の話をしながら帰ってきた。子供は時期がくれば自然と親の元から巣立っていく。今回、その時期を意図的に早めてしまう形になったが、果たしてこれでよかったのだろうかとしょんぼりしている私に娘が「いいんだよ。これでアイツらも、もっと生活をちゃんとしようって思うようになるから。一緒にいると甘えるばっかりだもんね」と慰めてくれた。高校を卒業以来、ずっと一人暮らしをしてきた娘の言葉にはすごく実感がこもっていた。
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July 20, 2009
朝、コタロウさんが出かけた後、私はジョイフル本田にレールや砂利などを買いに行ってから古民家へ。今日でコタロウさんは4日目。一度また長野にお帰りになる。お手伝いに来て下さった方たちが今日は一番多く、全部で11人で作業をすることができた。
土間の天井に店の2階で使っていたバンブーネットを貼り付けて仕上げ。横浜から来てくれた横山さん夫妻は西側の縁側にガラス戸を入れるために敷居とレールを敷く作業を任せられ、「責任重大だなあ。こんなの初めてやるのにできるかなあ。今日中に帰れるのかなあ・・・」と言いながら、ご夫婦で協力して敷居を完成させてくださった。まだ仮止めで完成ではないけれど、とりあえずガラス戸が入った時には「涙が出るほど嬉しいよ」(やっていただたこちらの方こそ涙が出るほど嬉しいのだが・・・)。と言ってご夫婦で握手しながら記念写真。
コタロウさんの知り合いの方は土間の出窓を仕上げてくださり、土間の入り口に入れる扉も何とかレールの上に乗って完成。コタロウさんはパートパートに別れた作業をいつも一巡しながら的確な指示を出してくださり、誰にでもできるよう仕事の方法を教えて下さる。その合間にご自分の仕事もやっているので、目配りで忙しい。
女性陣は畳や天井や床を何度も水拭きし、縁側の板の間も思い切って水洗い。今日ガラス戸が入るので、少しでもキレイにして住める状態になるよう掃除をしてくれた。私は縁側の間にある板を外そうとしたら、五寸釘以上の釘が入っていて、壊すのにえらく時間がかかってしまった。しかもベニアの上は古い土壁だったので、バサバサと土ホコリが落ちてきて泥だらけ。「せっかくキレイにしたのに何でまたすぐ汚すの~?」とお掃除のリーダーであるアヤコさんに怒られた。
それにしても人の手があるって、本当に嬉しいし作業がはかどる。少しずつ戸を入れていったので、これで家の中が吹きっさらしという感じではなくなり、掃除した部屋も少しの間だが美しくキープできる。今までは家も外も風が筒抜けで、ほとんど変わりない状態だったので、掃いても掃いてもホコリだらけで、土足で家の中を歩いていた。
これで少しずつ荷物も運びこめそうだ。最後は戸がついた土間の前で記念写真。こんなにもたくさんの人たちがこの家の修復に関わってくれている。なんてありがたいことなんだろう。
そして少しずつ完成し、ほおっておかれた古民家が家らしく変わっていくことをみんなで喜んでくれている。だから私はバタバタとあちこちでいろいろな作業をしながらも、皆さんで改修している間中、ふとした拍子に泣きそうになる。たくさんの方のお力を借りてできていく場所。それってすごいことだと思う。来週、コタロウさんは30日と31日に引越前の最後の仕上げに来てくれる予定。何とか形になりますように。
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July 19, 2009
今日はあいりん堂さんのお弁当があったので、朝、7時頃、コタロウさんたちに朝ご飯を用意しながら、お弁当の準備を始めた。その合間に古民家に持っていくお昼のちらし寿司の具を切って煮た。お弁当の方は早めに作って配達し、その後はジョイフル本田に寄ってネジなど頼まれた買い物もある。ちらし寿司を飯台の中で仕上げ、布巾をかけて車に乗せ、10時前に店を出た。畳を積んだまま配達に行ったので、あいりん堂さんに「何屋なの?」と笑われた。
10時半頃、古民家に着いた時は友達親子4人が手伝いに来ていて、すでに障子貼りを始めてくれていた。高校生の子供たちにはガラス戸洗いをお願いし、私は杉の野地板に電動カンナをかけ柿渋を塗っていった。安い材料である杉板だが、カンナを通すことによって表面にツヤが出て美しくなる。コタロウさんは安い材料で手早く仕上げる方法をよく知っているので、予算のない私にはとても助かる。
アヤコさん夫婦は仏間の天井に細い角材を貼って仕上げにかかっていた。「ほんのちょっとだけ掃除をお手伝いしようと思っていたのに、セレブな私がこんなことまでやらされて・・・・」とブツブツ言いながら?アヤコさんが脚立に上がって作業している。多分、これから先も一生、こんなアヤコさんの姿を見る機会はないだろうなあ・・・。でも連休中はご夫婦で3日連続、お手伝いに来てくれることになっている。とてもありがたい存在だ。
午後から私は思い切って大家さんの荷物を片付けることにした。北側に倉庫代わりになっている小屋があるのだが、土間を解体する時、そこにあった荷物をそのまま私が移動させただけだったので、少しずつ整頓しながら入れ替えていった。スペースにユトリができたので、室内に置いたままのストーブや扇風機などもそこにしまうことにした。さらに家の周囲に散らばっている空き瓶やゴミなどを一箇所に集め、解体の時に外したコンパネやガラス戸なども片付け、とりあえず裏側もきれいにした。かなり荷物が多いので、それだけの作業でも重労働。おまけに暑かったので、モンペにタンクトップという恰好で作業をしたのだが、背中はすっかり焼けて跡がついてしまった。この炎天下にお化粧もしないで外仕事をしているので顔にもシミが増えそうだ。まあ、土地の広い場所で暮らす以上、外仕事は日常の一コマ。諦めるしかないか・・・。私が片づけをしている間に、天井が完成し、土間の壁の土台もできた。ここに珪藻土を塗る予定だ。また一日作業が進んだ。
6時半頃、買い物をして店に戻り、大急ぎで夕食の支度をしていたら、お客様がいらした。ちょっとお話しなければならないことがあったので、厨房に入っていただき、ご飯を作りながらお話をさせていただく。古民家から帰ってきた時は、目も当てられないほど汚い姿になっているので、そんな姿のまま厨房に立っている私を見てさぞ驚かれたことだろう。でも今日の話し合いをきっかけに、もしかしたら、何かが始りそうな感じもしている。
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July 18, 2009
コタロウさんを迎えて2日目の修復日。今朝はコタロウさんとコバヤシ君と私の3人でスタート。昼にかけて次々にいろいろな方たちが来て下さって、昼過ぎには10人の人たちと一緒に修復作業を行った。人数が多いので、いろいろな場所に仕事を分担して作業。
男性陣は主に土間の天井の仕上げと新しい柱を入れて壁を作っていった。その間、杉の野路板に電動カンナをかけ、柿渋を塗っていく。床の間の部屋の天井を水拭きして、柿渋を塗り、障子を洗って障子張りも開始。人手があったので、午後から私はミツカワさんと一緒にお世話になっているウイさんの会社に行って、中古の畳(でもキレイ)を12枚ほど車に積み込み運んできた。畳は重くて持ち運びが大変なので男手があって助かった。
その間、仏間の方は天井に柿渋を塗った野路板を貼って行き、夕方までには天井の横板貼りが仕上がった。埃だらけだった床の間の方も、アヤコさんがすす払いと水拭きをしてくれたので、ようやく少しは人が住める状態になった。
徐々にではあるけれど、作業をしながら、古民家が生き返っていく。天井に新しい板が貼ってあるととても嬉しいし、障子も水洗いして新しい障子紙を貼ると見違えるようになった。私がずっと以前に骨董品やさんから買ってきて蝶番を付け、酒々井の店のパーテーションに使っていた古障子も水で洗ってさっぱりしたら、とても気持ちよさそう。
まだ建具はどこに何を入れるか決まっていないけれど、古障子は古民家にお似合いだ。今まで捨てずに取っておいてよかった。
それぞれの方たちが一生懸命作業して下さっているのを見ていると、なんだか胸がいっぱいになってくる。アヤコさんと「完成したらきっと泣くよね」なんて今から二人で予測?している。皆さんボランティアにもかかわらず、気持ちをそこに寄せて下さっている。今日、初めてお会いする方もいる。それなのに見ず知らずの女性が住みたいと言い出した古民家の修復を手伝ってくださっている。不思議でありがたいご縁だ。
たくさんの方に手をかけていただきながら、出来上がっていく古民家は、きっとたくさんの方に愛される場所になっていくことだろう。
帰りは一緒に店でご飯を食べようと、3台の車に分乗して店に戻った。ところが帰ってからがビックリ。3台ともそれぞれほぼ同じ時間に、帰り道沿いにあるスーパーに寄っていたのだ。ビールと刺身・・・仕事の後に欲しいものはみんな一緒なんだな。コタロウさんも生カツオの刺身を、私も全く同じものを、それぞれバラバラの車で同じスーパーに行って買ってきて大笑い。9時半頃まで楽しい夕食タイムが続いた。
明日はあいりん堂さんのお弁当があるので、私はそれを作って配達してから現場に向かう。明日も忙しくなりそう。
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July 17, 2009
今日からまた3泊4日でコタロウさんが古民家の修復に来てくれた。私は今日は仕事が休めずに、ぐるっと千葉の取材も入っていたので、店に残り、夕飯を作って帰ってくるのを待っている。今は取材が終わって、夕飯の支度を始めるまでのほんの一時。大急ぎでブログを書くことにした。
今日の野菜はとうもろこしとプチトマトだった。両方ともあまり料理する機会が少ない野菜。しかもとうもろこしはそのまま茹でて食べるのが一番美味しかったりするので、料理するのはどうかなと思い、何のレシピにしようか直前までずっと悩んでいた。結局、粒をバラバラにして茹で他のみじん切り野菜と一緒に、豆腐の中華風サラダにすることにした。プチトマトの方も実は料理するなんてことめったにない。だけどその小さな形状を生かしてオートミールコロッケの中に入れて、スコッチエッグ風のコロッケを作った。真ん中の赤丸がとっても可愛らしかった。写真も回を重ねるごとに美しくお洒落なものになっていく。毎回、発売日が楽しみだ。
今日はヨウコさんが私に代わって古民家まで2往復もしてくれて、知り合いのプロパンガス屋さんを紹介してくれたばかりではなく、ガスの開栓に立ち会ってきてくれた。しかも娘さんが使っていたガスコンロをプロパン仕様で使えるように直してくれた。これで明日からはガス火も使える。古民家での食事の準備がぐっとしやすくなる。本当に感謝だ。
いろいろな方に助けていただき手伝っていただきながら、古民家引越への準備が少しずつ進んでいる。明日はフルに古民家、そして明後日は早朝にあいりん堂さんのお弁当を仕込んでから古民家へ。調理と修復仕事。まるで違う作業を行ったりきたり。ぐるっと千葉の原稿も今、書いてしまわなければ、修復作業に夢中になっているうちに、全て頭から抜け落ちてしまいそうだったので、慌ててこの時間内に書いた。今夜は明後日のあいりん堂さんのお弁当の準備も考えなくては。体ばかりではなく頭も二つほしい~!
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July 16, 2009
今日はあいりん堂さんのお弁当を配達する日だったので、朝、7時半頃から店に出て準備を始めた。今日は数が多く、約40個のご注文をいただいたので、ヨウコさんにも助っ人に来てもらった。40個もあるとお弁当用のご飯だけでも2度炊きしなければならない。風楽の定食分の玄米もあるので、前倒しして炊かないと開店時間に間に合わなくなる。でも手が慣れてきたせいか、それほど焦らなくても10時ちょっと過ぎには配達することができた。
古民家の修復作業と厨房での仕事。全く分野の異なる仕事を平行しながら掛け持ちでやっているので、片方の仕事の流れに慣れてしまった体が、急にもう片方のことをやり始めると、最初、ちょっと混乱する。体がどう動いたらいいのか戸惑っているようだ。だけどお弁当作りなどを夢中になってやっていると、そうだそうだこの感覚だと厨房での動き方を体が思い出してくれる。
今日も「風楽の食事が原点でした」と言われ、この店で最後になるかもしれないお食事を召し上がりに来て下さった方がいた。チエコさんが対応してくれたので、私はご挨拶に行かなかったが、それこそお話してしまったら仕事どころではなく泣けてしまいそうだ。
閉店間際に以前のスタッフだったトシエちゃんが子連れでご飯を食べに来てくれた。いつのまにか2児の母となり「ようやく二人を連れて出られるようになりました」と言っていた。今日はお昼前からお客様が大勢来て下さったので、せっかく来てくれたのに玄米ご飯はなく、あるもので定食を食べてもらった。トシエちゃんはとても長く仕事をしてくれたし、私が買い付けやギャラリーの仕事で留守をする時には、いつも店を守ってくれた。風楽の大変な時から変わっていく時まで苦楽を共にしてくれたので?若いトシエちゃんと随分いろいろ話をした。自分の娘のような存在なので、トシエちゃんの子供たちはまるで孫のようだ。とてもいい表情をした孫たち?の姿を見ていたら、きっと今が本当に幸せなんだろうなあと思えて嬉しかった。
生後2ヶ月のアヤノちゃんを抱っこしながら、引越までのいきさつを話していたら、「相変わらず波乱万丈ですね。スムーズに行かない所がエイコさんらしい・・・」だって。そんな・・・私だってスムーズに店を譲渡し、お金の心配なんかせずに古民家の改修をする予定だったんだけどなあ・・・。
だけど風楽でいろいろな人生のドラマを経験し、たくさんの思い出をつくり、なくなることが寂しいと思ってくれる人がここにもいてくれた。話しているといろいろなことが甦ってきて泣きそうになる。最近、涙もろくてダメだ。
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July 15, 2009
今日、最後にお食事にいらした方とお帰りになる時、少しの間、レジでお話をした。「亡くなった主人がここのお料理が大好きでね、いつもあそこの席に座って美味しい美味しいと言いながら食べてたんです。今回、この店が終わりになると聞いて、今日は慌てて食べにきたんですよ。主人の写真も持っています・・・」
一期一会。毎回、お料理をお作りしていても、その時にどんな方が食べてくださっているのか、全てを把握することはできない。それでもこんな小さな店での思い出をそんなふうに今も大切にして下さっているお客様がいらっしゃるんだと思ったら、胸が熱くなってしまった。ありがたいことだ。やはり何としてでも古民家でのお店を形にしていきたいと思った。
仕事が終わった後、着替えて今日は一人で古民家へ。土間の上にある梁は確かに見事なのだが、そのままにしておくと上からいろいろ落ちてきてあまり衛生的とはいえない。残念だけど梁と梁の間に板を渡すなりして、天井のようなものを作らなければならない。ちょうど天井材があったので、それにペンキを塗って上につけることにした。明後日から3泊4日で、またコタロウさんが来てくれる。まずは土間から始めると言っていたので、その前に天井の材料に色を塗っておかなければ。目立たないように艶なしの黒でペンキを塗る。
酒々井の店の内装で使っていたダイヤガラスもずっと取っておいたので、今回、フチを黒く塗って再利用することにした。昭和初期の病院の解体現場からもらってきたものだ。内装をバラす時、もったいなくて捨てられず、外して持って帰り、ずっと2階の出窓に飾っておいた。前は淡い紫色に塗ったのだが、今回は黒に塗ったら全く違う雰囲気になった。7時頃までかかって全部に色を塗ることができた。
途中、夕陽が西側の和室に射しこんできた。この前、基礎を作りなおしてコンパネを張った部屋だ。雨戸を外してしまったので、今はまだ窓も何もない状態だ。借景だが西側の緑もまたとても美しい。ひぐらしの鳴き声も聞こえてくる。優しい夕暮れ時のひとときだ。これから毎日、この光を眺めていられるのだなあと思うと、とても楽しみ。
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July 14, 2009
2日間、集中して作業したので、朝、起きたら体がちょっと痛かった。でもかなり動いたのに、思ったよりは疲れていなかった。気持ちが張っているからかもしれない。それより困ったのは、ずっとハシゴに上って梁を拭いていたので、指先が真っ黒になってしまって、爪の汚れが洗っても洗っても落ちないこと。まったくすごい勲章?が付いてしまったものだ。
今日は肉体労働をした後に、厨房の仕事に戻ったせいか、ドリルが包丁に変わって、ちょっと調子が狂ってしまった。私の体はすっかり肉体労働仕様?!になってしまったのかもしれない。
店を抜け出すことが多くなってきたので、仕事に入る時はたまった所用を片付けなければならない。先月、期限が切れて新たに申請した食品営業許可証ができていたのに、取りに行くのを忘れていた。店を閉めた後、まずは保健所へ。今回、移転したらまた新規に申請をしなければならないので、その申し込み用紙もついでにもらってきた。
電気代などの経費はクレジットカードの支払にしているのだが、今月は引き落とし日に入金するのをうっかり忘れてしまった。残高が絶えずいっぱいある通帳だといいのだが、いつもギリギリのお金でやりくりしているので?入金しない限り引き落としできないのだ。慌てて銀行へ。ああ恥ずかしい~。
今回の引越を機に息子たちも独立することになっているので、それぞれアパートを見つけてきた。私より一足早く引っ越す予定。私が二人の息子の連帯保証人になるので、印鑑証明やら所得証明やらの書類も必要だ。約23年間、一緒に暮らしてきた彼らとの時間もこれで一区切り。まだ社会の中に放り出すのはちょっと早いかもしれないという懸念もあるけれど、でも彼らの選択を信じて送り出してあげたい。生活してくことの大変さと責任を知ることによってより社会人らしくなっていくことだろう。
その後、店の食材やら工事で使うものやらを買い物していたら、、あっという間に暗くなってしまった。古民家へ行かない日は、たまった用事を片付けるのに追われる。
写真は以前のスタッフだったヒロノちゃんが移転を知って持ってきてくれた高級銘菓。この季節にピッタリな「夏の山路」という名前の美味しいお菓子。和菓子で季節感を表す技ってすごいなあと思う。
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July 13, 2009
July 11, 2009
今日から2泊3日でまたコタロウさんが上京してくれた。昼頃に到着したので、まずは定食を食べていただく。今日、店には夕方から昔のジャンベ仲間たちが食事をしに来てくれることになっているので、私は一日中、店から抜けられない。それでお手伝いに来てくれたコバヤシ君とコタロウさんが建具を積んだ私の車で現場に行って、今頃、真っ黒になって作業をしてくれている最中だろう。古民家の方にはコタロウさんの友達も二人来てくれるそうだ。材料も届いていることと思う。今すぐ飛んでいって作業に加わりたい気持ちは山々だけど、今は店から動けないので、もうお任せするしかない。今日の私の仕事は店に戻って来た頃に、夕食をいっぱい食べていただけるようにご用意するくらいだ。
夜の予約のお食事時間までほんの少しだけ時間ができたので、ピザの生地を仕込んでから厨房を抜け出し、今のうちにブログを書いておこうとパソコンへ向かっている。でも今の段階では今日の現場のことも書けないし、ジャンベ仲間たちのお食事の様子も書けない。パソコンに向かったものの、まだ仕事が終わっていなので、何となく中途半端な感じで落ち着かない。
だけど現場で作業をせずに、皆さんが帰ってくるまでお食事の用意だけをして待っていられるなんて、とてもラクで申し訳ないくらいだ。明日は古民家に泊まって、二日間みっちり作業をしてくる予定。
*写真は後日アップします。
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July 10, 2009
昨夜、工事に使う材料のリストをコタロウさんがエクセルで送ってくれたので、それに基づき、ジョイフル本田に材木を発注しに行った。先週もジョイフルに行って、下見がてらに使う材料の値段はメモしておいた。3m以上の材料は車に積めないし、かなりの重量になるので有料の配達をお願いすることにした。
明日受け取るためには今日の2時までに、直接、ジョイフルへ行って申し込まなければならないと言われたので、朝、定食の支度をしてからアリミちゃんを一人残してジョイフルへ。大急ぎで店に戻ると、私の留守中に、パウンドケーキのご注文が入ったという。今日の3時に取りに来て下さるそうだ。材料が足りなかったので、すぐまた車に戻り生活クラブの成田デポーへ。帰ってから大急ぎでパウンドケーキを8本焼いた。
その後はエサレンマッサージを2階でやっていたクミコさんが久しぶりにご来店。昨年、アメリカ人と再婚し、現在、ネバタ洲に住んでいるのだが二人で一時帰国をしていた。今日、成田から帰国するので何人かのお友達が見送りがてら食事にいらしてくださった。あらかじめご予約いただいていたので今日は4時まで営業時間を延長。初めてパートナーさんにお会いしたけれど、とても仲良く幸せそうだった。それにクミコさん曰く「ラブラブだけど、けっこう自由にしてくれるのでラクよ~」とのこと。ああ、いいなあ。そういう話を聞くと私も再婚したくなってきちゃう・・・?!
まあ今は古民家が恋人だから?こまめに通ってせいぜい愛を深めましょう。そんな恋人のために、夕方から建具を取りに行ってきた。野田の先にある坂東市。初めて行ったけど片道2時間は遠かった。ワンボックスの軽の中に建具がギッシリ。似合うものがあると嬉しい。
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July 09, 2009
今日は店が終わってから古民家へヒデコちゃんとミエコちゃんとチエコさんで行ってきた。明後日からコタロウさんが再び泊り込みで修復仕事をしに来てくれる。明後日は夜も食事の予約があって私は店を抜け出せないので、一緒に作業はできないのだが、予定では西側の和室の床をはがし、床下に潜って痛んでいる土台を交換し、その後でコンパネを貼ることになっている。そのため床下にいろいろ入っている材木やガラクタ?を出しておくこと、畳を上げておくこと、そして土間に作りつけられている物置の残りの解体をするので、土間を片付けておくことが、私の中で事前にやっておきたいことだった。
来ていただく以上、すぐに修復作業にかかれるよう、雑用的な力仕事はあらかじめやっておきたかったのだ。でもそれだけの仕事を一人でやるのはちょっと厳しい。それでチエコさんたちにお願いして、店が終わった後、手伝ってもらうことにした。先日、解体した裏のデッキの木材を庭の中央にある焼き場に運ぶ仕事はとにかく人手が多い方がいい。いつもなら一人で運ぶ重たい材木も二人で持てば本当にラクチン。しかも4人もいれば速さも4倍だ。
久しぶりに会ったヒデコちゃんはまたまた成長したように見えたが?相変わらずよく動く働き者。縁の下に潜って次々に材木を引き出して行ってくれた。いつも小綺麗にしているチエコさんがホオッカムリしてネコ(一輪タイヤ付きの手押し車)を押している姿は意外にも似合っていて?作業に夢中なあまり写真を撮りそこなったことが残念でならない。直射日光に弱いミエコちゃんは完全防備のジャージ姿で仕事をしていたのでヒデコちゃんはずっとミエコちゃんのことを「怪しい工作員」と呼び、私のことは「親方」と呼んで笑っていた。
古民家に着いた頃は急に太陽が照り始め、とても暑くなってしまった。大変な作業なのにみんな本当によく手伝ってくれてとりあえず今日の予定作業は全て終了。ただ今のところほとんどの仕事は大家さんが手をつけられまいまま放置してある荷物や道具の片付けなので、その量の多さやあまりの大変さにみんなも驚いていたようだ。
持っていったケーキを縁側に座ってみんなで食べ、しばしティータイム。人手があるって、本当に助かるし気持ちもラクだ。
昨日、配信したメルマガに対して、たくさんの方から励ましのメッセージをいただき、涙がこぼれるほど嬉しかったです。皆さんからの温かいエール、本当にありがとうございました。
今回、店の譲渡と古民家への移転は私にとってかなり大変なハードルなため、毎日、泣いたり悩んだりを繰り返しながら修復の日々を過ごしていますが、同時にそのプロセスにおいて人のありがたさを痛感しています。
まだまだ未知数ですが、やれるところまでやってみようと思っています。ありがとうございました。
*作業中の写真を撮るのを忘れたので、終わってからくつろぐみんなの姿と、一応、こんな作業をしていたという証拠に?帰りがけに撮ってもらった写真。
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July 08, 2009
今日、久しぶりにメルマガを書いた。古民家への移転と店のことについて皆さんにお伝えしようとメルマガを書き始めたのだが、うまく書けなくて5時間もかかってしまった。ようやく先ほど配信し終えた。今日はメルマガの文章をそのまま掲載します。今の私の正直な気持ちです。
1998年に小さなアジア雑貨の店からスタートさせ、宗吾霊堂の前に移転し自然食レストランを始めて早8年。以来、雑貨と飲食の仕事をやってきましたが、昨年夏でアジア雑貨の仕事には一区切りをつけました。また店のお休みを利用して無農薬野菜の生産者さんを取材して歩くライターの仕事も昨年で終わりにしました。アジア雑貨と自然食レストランとライター。3つの異なる業種(自分の中では全部つながっているのですが)を掛け持ちしながら、今まで随分と忙しい日々を過ごしてきたなあと思います。
日々、無農薬野菜と玄米に接しながら仕事をしていく中で、いつか自分で育てた野菜で美味しいご飯を作ったり、来て下さった方たちと自然の中でゆったり過ごせる場所を創りたいという夢が広がっていきました。そしてそれを実践する拠点には畑付きの古民家がピッタリでした。ここ数年、そんな夢を描きながら何軒も古民家を見て歩きました。そしてようやく自分にピッタリの古民家と出会うことができたのです。でも今回、このメルマガを書くまでには、随分、紆余曲折があり、どう決断していいのか全くわからない状況が続いていました。
実は数ヶ月前に、ちょうど店を引き継ぎたいという若者達と出会いました。もし私が古民家を見つけたとしても、多くの方に愛され、リピーターも多いこの地域から店をなくしてしまうのはとても残念だなあと思っていたのです。
それで今の店を若者たちに譲って、そのままの方向性で店を続けてもらいながら、私は譲渡資金を元に古民家を探し、そこで店を始められたらと思ったのです。
彼らとの出会いの後、私も今の古民家とようやく出会うことができました。やはりそろそろ動く時期が来ていたのでしょう。店の譲渡と古民家への移転。その両輪が揃ったので、それぞれの準備を進めていく予定でした。
ところがそう簡単にコトは進んでいきませんでした。私が古民家の契約を数日後に控えたある晩、彼らの方から突然、店の譲渡はなかったことにしてほしいと申し出があったのです。最初はかなり動揺しましたが、そのことについては結局、ご縁がなかったということでしょう。
問題なのはその先です。古民家の移転をどうするか・・・?
譲渡資金がないということは古民家への改修資金もないということです。雨風は凌げますが、住むには多少手を加えなければなりません。予算のない私は諦めるしかないのだろうか・・?そんな思いを抱きながら、数日間、古民家の方へ通いました。いつも大きくてひっそりとした古民家がそこに待っていてくれました。
1000坪の広い敷地。
400年の歴史のある建物。
しかも大家さんは何度もご兄弟で親族会議を重ね、見ず知らずの私に古民家を貸すことを決断してくださったのです。そんなありがたいご縁に感謝しています。やはり私はここに住みたい・・・・。
来て下さった方たちが元気になる場を、そして多くの人が集い古民家が喜んでくれるような場をお創りしたい・・・そう強く思いました。そして契約をさせていただきました。
でも改修についてはプロにお願いするユトリはありません。そんな中、生活クラブの同僚だった友達が連合会の友達を紹介してくれました。ご自身の家をセルフビルドで建て、さらに何棟か住宅を建てた経験のある方です。
大工さんではありませんが、大工仕事は何でもできる方です。その方が毎週、長野から泊りがけで通って棟梁役を務めてくださることになったのです。一人ではどうすることもできずに途方に暮れていた私に一筋の希望が見えました。
4日には氏神さまにもご挨拶をして、その方も交えて第一回めの本格的な改修が始りました。と言っても初回は大家さんの残した荷物を動かしたり、土間にある物置を解体しなければならなかったりで、具体的な修復作業にまでは至りませんでしたが。思った以上に修復は大変そうです。でも私は8月3日に引っ越す予定で準備を進めています。
相変わらず私は予算もないのに修復をしようとしています。住居の方の引越はともあれ、お店の方はどうしたらいいのか。ずっと迷っていました。お店としてオープンするには家の台所の他に、もう一つ占有の厨房を作らなければ飲食の許可がおりません。厨房を増築するとなるとかなりの費用がかかります。住居だけ移転し、お店は今の場所でそのまま続けていくことも考えました。でもこの場所に通って店をやりながら、向こうで引き続き補修をしたり畑や草刈をしたりの生活を両立させることはとても厳しそうです。やはり移住したら移住した場所で新しい展開を進めて行った方が自然な流れだと思います。
いろいろ迷った末、どうにも結論が出せなかったのですが、これ以上、店の進退をうやむやにしておくことはできないので今の店は8月2日(日)で終わりにするという結論を出しました。そして8月3日には店も家も引越をします。
その後、9月には古民家での風楽がオープンできるよう、住みながら準備を進めていこうと思っています。
相変わらずお金はなく、どこまで準備できるかわかりません。いよいよお金が回らなくなった場合は9月にオープンできない可能性もあります。その時はどこかにアルバイトにでも行って資金をためて、いつかオープンできる日まであそこで暮らしていこうと思っています。それでもオープンできなかったとしたら、きっと私の仕事はそれまでだったということでしょう。その時はその時で違う仕事を探します。
私は心を分かち合うことのできる何人かの友人と、自然の風に吹かれる時間と、美味しい野菜、好きな本や音楽などがあれば、何があっても、何をやりながらでも生きていけます。そう覚悟が決まったら、ふっとラクになりました。
そんな状況ですので、いっせいに通知をお出しできず心元ないのですが、
古民家の修復状況や移転後の生活は随時、ブログにアップしていきますので、そちらの方をご覧になってください。8月2日(日)をもって今の風楽は閉店させていただきます。なお修復に行ったりきたりするため、7月中の平日の営業時間は2時半(LO2時)まで、土日祝日は4時までとさせていただきます。
8月3日(月)に引っ越した後、引き続き開店準備を進め、一応の心積りでは9月1日頃にオープンを予定しています(未定ですが)。
今も引き続き店を引き継いでくださる方を探しています。
ギリギリまでやっていただけそうな方を探そうと思っています。
どなたかお心あたりの方がいらっしゃったらぜひご紹介ください。
それと勝手なお願いで恐縮なのですが、古民家の補修作業を手伝ってくださる方、いらっしゃいませんか?
ボランティアで申し訳ありませんが、お食事とお飲み物はご用意させていただきます。
大工仕事の得意な方は大歓迎ですが、そうでなくても木材の片付けや掃除など作業は山ほどあります。宿泊も可能です。お手伝いいただける方はメールかお電話でご連絡ください。よろしくお願い致します。
*11日(土)昼過ぎから13日(月)夕方まで
*18日(土)昼過ぎから21日(火)夕方まで
なお古民家の住所は
成田市大室750
0476-36-1960(8月3日より開通)。
成田駅から車で10キロほど走ったのどかな農村地帯にあります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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July 07, 2009
この前、サッチーが持ってきてくれたさつま芋は20キロ近くあった。毎日、少しずつ料理し続けてきたので、いよいよ今日が今年最後のさつま芋となった。さすがに真夏になるとさつま芋を食べたいとは思わなくなってくる。アリミちゃんが昨日、モチキビと一緒に炊いておいてくれたので、今日はそこに蒸し煮した人参のみじん切りを加えて、塩で味を整えた。モチキビの甘さとさつま芋の甘さがとてもよく似合っていて、ほっくりとした美味しさだった。それにみじん切りした人参の色がとてもキレイ。写真を撮るのを忘れていて、最後に白いお皿にほんの少しだけ残っていたものを撮影したのであまり見栄えしないのが残念。
しばらく古民家のことにかかりきりになっていたのだが、気が付けば店の方もいろいろなものがなくなっていた。今日は古民家の方へは行かず、夕方、玄米を松尾まで取りに行った。その帰りにファックスの感熱紙や電池、野菜、コーヒーなど何軒も店を回って細々としたものを買出ししていたら、帰りが7時過ぎになってしまった。
8年以上前、この店を作る時はもう酒々井の店を閉めた後だったので、工事の時、私は付きっきりで内装工事に関わることができた。でも今は店をやりながら、古民家の修復の毎日。本業をしながら、行ったり来たりを繰りかえすのは思っている以上に大変だ。体が2つほしいよ~!でもこの一ヶ月が勝負なので、がんばらなくては。
11日(土)の昼から13日(月)の夕方まで。そして18日(土)の昼から20日(月)の夕方まで、古民家の修復工事を集中的に行っています。どなたかお手伝いしていただける方がいらしたらご連絡ください。よろしくお願いします。
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July 06, 2009
今日の作業はコタロウさんと二人なので、大変になるだろうなあと覚悟をしていたが、やはり大変だった。朝ご飯を食べてから、お昼用のおむすびを握り、8時前に店を出た。茨城からコタロウさんの知り合いの大工さんが古民家を見に来てくれることになっていた。土間の土壁がはがれているので、それをどうやって補修したらいいだろうと、昨夜、コタロウさんが電話をしたら、さっそくアドバイスをしに来て下さることになったのだ。
80歳近いご高齢で数年前に病気をされたので、すでに大工の仕事は引退。運転も危ないので奥様が連れて来てくださるということだった。ところが待ち合わせ時間よりもずっと早く、自らトラックを運転して待っていらした。しかもトラックにはすぐに土壁がぬれるように道具と材料が積んであったので、これにはコタロウさんもビックリ。
古民家の中を一緒に回りながら何度も「いい家だなあ~。こんな家がまだ残ってたんだなあ・・・」とつぶやかれていた。大工仕事一筋に60年。日本古来の建築から宮大工までかなりの仕事をされてきた方なので、戸を見ただけでも何年ものなのかすぐわかる。コタロウさんに修復方法をアドバイス。そしてどうせならサッシを全部外して、自分が取っておいた建具類があるから、それを使うようにと嬉しい申し出をしてくださった。
実はサッシの部分が私もすごく気になっていて、何とか取り替えられないものかと考えていた。私もいくつか建築現場から板戸などをもらって取っておいたが、何しろ広いので枚数が足りなかった。ベテランの大工さんが手元に残しておいたくらいだから、かなりいいもののハズだよとコタロウさん。これでまた一つ、古民家が素敵になっていきそうだ。
その後、ウイさんのお宅に流し台をいただきに行き、午後からは裏にあるサンデッキの解体。そこにコンクリートを流し、台所を増設する予定だ。ところがそのサンデッキの板はかなりしっかり太い土台に打ち込まれているので、二人がかりでバラしていったがとても重労働だった。おまけに大家さんの荷物がまだ土間にもサンデッキにも残してあったので、それを動かしながらの大仕事。でも何とか夕方にはさら地に戻すことができた。
その後はジョイフル本田に行って材料の割り出し。どの部屋のどの部分にどの木材がどれだけいるのかを値段を見ながらリストアップ。今週は土曜日の昼から始って、日、月と作業を続ける。私は土曜日は店が抜けられないので日月に集中して作業。それまでに土間の掃除と畳上げ、できたら茨城まで建具を取りに行って来る予定だ。
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July 05, 2009
July 04, 2009
冷蔵庫のものを少し整理しようと、以前に作って冷凍しておいたいよかんピールを取り出し刻んでケーキを作ろうと思った。この他、にわとり村の平飼の有精卵もあるし、ハワイで買ってきたUSAオーガニック認証を受けたオーガニックバターもある。材料がいろいろ揃っているので、久しぶりにパウンドケーキを焼くことにした。たくさん作って
店頭に並べようと、12本作ったのだが、6本は焼いた昨日のうちに売れてしまった。あとは今日のデザートに少しずつカットしてお出ししている。
土曜日なので、今日は4時までの営業。午前中はヒマだったけれど、昼過ぎからお客さまが来て下さり、久しぶりに賑わった。ビールのご注文をいただいたのだが、今日も瓶ビールはストックがなかったので、こっそりと店を抜け出し、買いに行ってきた。でも缶ビールしか売っていなかったので、料金をお引きしてお代をいただいた。厨房でチエコさんが、毎回、注文いただいてからビールをこっそり買いに行く私を「おかしすぎる~」と言って大笑い。
私も飲食店らしからぬ態度?を恥ずかしいなあと思うのだが、ビールをストックしていないので仕方ない。店でお出ししているエビスの中瓶はあまり売っている店がないので、いつも決まった酒屋さんにお願いした。何度も買いに行くのも大変なので、一ケースまとめ買いしていた。
でもあまり頻繁に出るものではないので、中々減らない。ある時、ふと見るとビールのラベルに書いてあった賞味期限が過ぎていることに気が付いた。仕方なくそれは友達が来た時に、みんなで飲んだ。以来、ケース買いはしないことにしたのだ。
でもそういう時に限って、ビールのご注文をいただくものだ。実は先月も同じお客様がいらして、同じことをしていたのだ。なんともかっこ悪い店だなぁ・・・。
店が終わった後、電動ドリルを買いに行った。今まで友達のものを貸してもらって自由に使っていた。今回、古民家の改修にあたり、たくさんの方に手伝っていただく予定だが、誰もいない日には一人でも何かしらやっているくらいの覚悟が必要だ。そのために道具は必需品。せっかく行ったのに道具がなくて何もできなかったじゃ時間がもったいなすぎる。
迷った末、思い切ってバッテリーが2本ついたインパクトドライバーを買うことにしたのだが、予想以上に高くて一瞬、たじろいだ。今日の売り上げがこれで飛んでしまった。だけどお店の人の説明を聞いているうちに、やはり使い勝手がよくパワーの強いものがいいと思った。それにバッテリーのスペアがあると、充電切れの時もバッテリーを交換すれば、そのまま使えて便利だ。
古民家に住めばあちこちの修理も日常だろう。まだまだぎこちなく扱っているけれど、この電動ドライバーを使いこなせる頃には、古民家での暮らしも落ち着いているハズ?!
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July 03, 2009
去年から絶対、近いうちに引っ越すと決めていたので(行き先のアテはなかったのだが)、少しずつ、家の荷物を整理してきた。それでも8年も同じ場所に住み、一時期は子供たちが3人もいたので、かなり荷物が増えていた。幸い店の上の住居は店2件分なので、かなり面積が広い。広いと置く場所があるので、ついついモノを置いてしまう。私はシンプルなインテリアが好きだが、子供たちの部屋は散らかり放題でガラクタだらけ。
だから去年からいろいろモノを処分してきたとは言え、まだまだ捨てるものはいっぱい。今日はワンボックスの軽にたんすとコタツと息子のマットレスとヘルメット3個、その他諸々を積み込み、3時頃、クリーンセンターへ。息子の彼女も来ていたので、息子と一緒に積み込みを手伝ってくれた。私の引越を機にアパートを借りて一緒に住むらしい。あんなにだらしない息子と同じ部屋に居たら、すぐにイヤになってしまう?のではないかとちょっと心配・・・。捨てる予定だったリビングのソファを二人で検討の末、新居に持っていくことにしたらしい。大きくてボロボロなんだけどいいのかな。まだアパートも決まっていないし、彼らに初期費用が払えるかどうかもわからないのだが、何でも自分達でやってみることで生活していく重みを実感できるといいなと思っている。可愛いくてセンスのいい彼女なので、二人分の食器やタオルなどいろいろ見繕って持たせてあげようと思う。
その後は古民家へ材木の運び込み。今の店を作る時に使った材料や、前の店の内装に使っていた材木の残りをそのまま取っておいた。端材でも何でも使えそうなものは何でも使うつもりだ。それにカンナをかければ木の表面はあっという間にキレイになるので、表面が汚れている材木でも充分使える。たったこれだけなのに、一人で運びこむとけっこうな労働になる。自分用の電動ドリルも買わなければ。
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July 02, 2009
今日は父の誕生日だったので、渋谷の病院まで行ってきた。2時半で閉店してからすぐに出かけたので8時半頃には戻ってこられた。今まで店を閉めてから出かけていたので、いつも帰りは10時頃になってしまう。毎月2回は行こうと思いつつ、6月は忙しくて一度も行けなかった。ようやく今日は何とか時間が取れそうだったので、重い腰を上げて行ってくることにした。
誕生日のケーキ代わりに店で作ったチーズケーキを持っていったら、「美味しいよ。これ何の味?」と何度も聞きながらペロリと食べた。多分、85歳になったのだと思う。「お誕生日おめでとう」と言ったのだが、本人はキョトンとしていた。
入院してから3ヶ月。弟は今、父の入所できそうなホームを探しているのだが、都内なので中々入ることができない。今の病院は実家の近くにある個人病院なので、リハビリや談話室などの設備がなく、結局、何もすることがなく毎日、ずっとベットの上にいるだけだ。
すっかり歩く機能も衰え老け込んでしまった。でも今、誰もいない実家に帰ってもしょうがないので、入所先が見つかるまで、この病院にお世話になるしかないだろう。幸か不幸かもういろいろなことがわからなくなってきているのでかえってよかったのかもしれないと思う。今日も「この部屋の連中から次の役員を決めてくれと言われているので、今、誰に任せようかと悩んでいるところだ」なんてわけのわからないことを言っていた。病室をサラリーマン時代の部署と混同してしまったようだ(本人は至って大真面目に語っているのだが・・・)。
話していると他にもチグハグはことがいっぱい出てくるが、それについて深く追求はせず、「へえそうなの。よかったね」など適当な相槌をうっている。引越のことも多分、理解できないだろうなあと思ったので話さなかった。私が今何の仕事をしているのかもわからないし、子供たちもまだ小学生くらいだと思っている。
月に1~2回の顔見せでも私のことだけはまだしっかりわかっていてくれるので、それだけが救いだ。あと何度・・・いつもそう思いながら通っている。またしばらく時間を作るのが大変そうだが、今月中にもう一度は行こうと思っている。
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July 01, 2009
今日から7月。今日から営業時間を2時半(2時ラストオーダー)に変更させていただき、私はなるべく体をあけて古民家の方へ足を運ぼうと思っている。実際、その時間で仕事をしてみると、開店している時間はほんの3時間半ほどなので、あっという間に終わってしまったという感じだった。
店を閉めてからいくつかの荷物を車に積み込み、明るいうちに古民家へ。今日は友達が来てくれたので、古民家の台所の天井を一緒になおすことにした。台所とトイレ部分は改築してあり、普通の床とクロスが貼ってある。でも湿気のせいか天井の一部が落ちかかっていた。一番安い方法でなおそうと思って、ベニアを買ってきて、それを横に並べて天井に貼ることにした。
この前のお休みの時も一日中、古民家の修復をし、梁をはさんで左側だけはベニアを貼り終えたのだが、右側は時間がなくてできなかたった。今日はその続きをしに行ったのだ。
ところが天井の幅に合わせてベニアを貼っても、真ん中に梁がありそれが真っ直ぐではないので、毎回、数センチずつベニアをカットしていかなければならない。それに前の天井もベニアを貼っているだけだったが、ほとんど土台の枠がない状態なので、釘も中々刺さらない。しかも釘を打つたびに梁からいろいろ落ちてきて目にゴミが入り、何度も目を洗うことになったりと、作業には思ったよりも時間がかかってしまった。
でもどうにかこうにか2日がかりで苦心の末に、何とか10枚のベニアを貼り終えたがとても疲れた。器用な友達が来てくれたからできたことだ。私一人ではとてもできない仕事だ。こうやって少しずつ、手を入れながら自分らしく暮らせる場所にしていくのだろうなあと思いつつ、ああ道のりは長いなあ・・・とため息をついてしまった。
*まだ大家さんの荷物が残っているが土間から見た中の座敷。
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