August 31, 2009
台風の動きからまだ目が離せない。テレビのない家なので一日中ラジオをつけっぱなしにして台風状況を聞いていた。外仕事もできないので、今日は一日中、パソコンの前に座って事務仕事。ホームページを古民家バージョンにさしかえられるよう、あいさつ文や目次、項目などの内容をかき出す作業をずっとしていた。ようやく事務仕事ができる状況になった。移転のお知らせもオープンの日程が決まったら印刷したり、新しい名刺の版下を作ったり、メニューを書いたり、事務仕事もいろいろ溜まっている。
風楽のホームページはかつて生活クラブ千葉のサイトを作成した私の友人に頼んでいる。Web作成のセンスがとてもいい人なので、今回もまた素敵なページにしてもらえそうで楽しみだ。ただし写真や文章などの材料はこちらで用意するので、今まで撮りためた修復工事の写真や料理の写真の中で、特に気に入っているものを選んで、先ほどやっと全部の資料をまとめて送信できたところだ。開店までに出来上がるといいのだけれど。
古民家の南の奥の和室と、西側の和室に面した縁側の窓は擦りガラスだ。雨戸もないので、台風の時はコンパネを張り付けなえればならないのだが、今回、うっかり、そのことを忘れていた。まだまだ古民家で暮らす体制になっていない。たまたま北風だったからよかったものの、西風や南風だったらいくら軒下があっても雨が吹き込み縁側や障子が水浸しになってしまうだろう。しかも強風だったら弱い擦りガラスはバリバリに割れてしまうだろう。
移植したばかりの木のことも気になった。私が気が付くより先に庭師のコミヤマさんがブログを通してコメントを送ってくださっていた。午前中の雨と風で昼前にはつつじの木が倒れてしまったのだ。痛々しい。起こそうとしたが、立ち上げても支えきれないのでどうすることもできない。それと水路が詰まっているのか溜まった雨の放水先がなく、水溜りができてしまった。一時、雨がやんだのを見計らって四角いマスと小さな溝の土をかき出してみたのだが、あまり水流と関係ないみたい。そんな現状を返信したら、今できることの応急処置と、お忙しいのに時間を見繕って、再度、手直しに来て下さるという返信をいただいた。ありがたいご連絡にどれほどほっとしたことだろう。それにしても茅ヶ崎から成田まで遠い所を何度も申し訳ない。せめて千葉方面のお仕事があった時にはいつでも宿代わりに泊まっていただこう。
まだ雨量が多くないからそれほどではないのだが、もし大雨になったら土間も冠水してしまうかもしれない。土嚢も必要になるだろう。宗吾の家はビルの上だったので、窓さえ閉めておけば台風の心配は何もなかった。古民家は自然と一体になっているので、そこで暮らすということは、自然災害の影響を直接受けるということだ。しっかりと自衛しなければ。何もかも行き当たりバッタリなので備えるという作業は私の苦手な分野だけど、古民家で生活するためには最低限必要なことだ。ここで暮らせることは何より幸せだけど、ああ大変なこともいっぱいあるなあ。またコンパネを買ってきて縁の下に枕木を渡して並べておかなければ。ちょっとため息。
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August 30, 2009
ガーデニング好きな友達が家にある鉢植えや花の苗をたくさん持ってきてくれた。昨日、一昨日と2日間、玄関前に庭園を作ってくれた庭師とガーデンプランナーの友人を紹介してくれた人だ。そして会社を休んで工事の時も一緒に立ち会ってくれた。昨日も来る時にいろいろな鉢植えを持ってきてくれたのだが、普通車なので少ししか積めない。それで昨日は私の車に乗って帰り、今朝、ワゴン車の後部座席いっぱいにたくさんの花達を乗せてきてくれた。ドアを開けたら車中、所狭しと花、花、花・・・でローズマリーの香りが車内に充満していた。
昨日、完成した玄関前の庭園とは反対側の敷地に入ってすぐ左側のスペースに花壇を作ってくれるとのこと。昨日のうちに木で柵を囲ったり、肥料を入れたりして準備もしておいたくれた。作業をする彼女を一人古民家に残し、私はローズマリーの香り漂う車を運転し、リサイクルショップ回りへ出発。井戸屋さんに頼んでおいた手洗い用のシンクが見つかりそうにないので、私の方で再度、探すことになったのだ。松尾に業務用品を扱っている比較的大きなリサイクルショップがあるので、まずはそこに行ったのだが、いつのまにか店がなくなっていた。その後、7件ほど周辺を回ったがシンクは見つからない。八街にも行ったので、サッチーの家に寄ってお茶をご馳走になり、再びリサイクルショップめぐり。こんな時代だからなのか、今まであったリサイクルショップがけっこうなくなっていて探すアテがはずれてしまった。でも最後に佐倉にある業務用品専門のショップで1層のステンの蛇口付きのシンクを発見。予算よりもちょっと高かったが、これ以上探しても見つかりそうにないのでそれで手を打った。なんと10時に家を出たのに、リサイクルショップ回りだけで、帰ってきたのは3時半過ぎ。たった一つのシンクを探すだけでこんなに時間がかかってしまった。でもあり合せとは言え、これで厨房用品は全て揃ったので、一件落着。
古民家に戻ると友達が可愛らしい花壇を作ってくれていた。今は一株でもこれがどんどん育って増えていくから、来年の春がとっても楽しみだ。「風のガーデン」ならぬ「風楽のガーデンだね」と笑った。お花がいっぱいあるお庭でお茶が飲めたらすごく嬉しい。素敵なお花をたくさん分けてくれた友達に感謝。
さらに私のいない間に、友達の友達がいらないガスコンロを古民家まで持ってきてくれた。厨房で使えそうだ。ちょうど夕方にはガス屋さんが来てくれたので、ガス台をチェックしホースをつけ、ガス漏れ警報機を設置してもらった。昨日は厨房の天井に防水用の塗料も塗ったし、道具も全て運び込んだので、これで今日、探してきたシンクを取り付けてもらえば厨房は完成。いよいよオープンまでのカウントダウンに入れそうだ。
台風が来ている。大雨強風になったら擦りガラスの窓から雨水が吹き込んでこないか心配。
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August 29, 2009
厳しい残暑が続く中、今日も朝から庭師のコミヤマさんが来て下さった。今日は古民家の玄関へのアプローチの左側に木を移植し、素敵な庭園が完成した。私は今日、午前中は買物がいろいろあったので、コミヤマさんが到着した後、すぐ出かけた。2時間後に帰ってきたらビックリ。敷地内に車を入れるや否や梅の木が視界に飛び込んできたのだ。しかもしっとりと落ち着いた立ち姿で。車を降りるのももどかしく窓からコミヤマさんに「梅の木、すごくいいですねえ~!」と叫んでしまった。
実はこの梅の木、南側の隅っこの方にあったものだが、なんだか年をとっているように見え、もう寿命かもしれないなあと思っていた。でもその古さこそがこの梅の木の価値なのだとコミヤマさん。こうして年代がたって、木肌に苔が生えているような梅の木は買おうと思っても見つからないそうだ。
今まであまり気にも留めていなかった老木が、堀り起こされ、玄関の前に移植されてみると、本当に我こそはこの庭の主?と言う感じで、貫禄ある枝を静かに伸ばしていた。
すぐにお昼の支度をし、梅を見ながら土間でご飯を食べた。その後、コミヤマさんは休憩も取らずにひたすら造園作業。紅葉に添え木をしたり、百日紅を移植したり盛り土をしたりした。最後はユンボで梅の木の生えていた穴をさらに大きく掘って、目立たない場所にゴミ焼き場を作ってくれたり、今まで目障りで仕方なかった庭の真ん中にあったゴミ焼き場をキレイに整地してくれたり、これで庭が見違えるようにキレイになった。ユンボの威力もスゴイけど、それを駆使して次々に仕事を片付けていくコミヤマさんの体の動かし方もまたスゴイ。夕方、ハーブを植えに来てくれた友達も、いつのまにか素敵なアプローチが完成したのでとても驚いていた。
夜はイカとナスでネパールカレーを作り、3人でご飯。「ここにいると美味しくていっぱい食べちゃうから太るなあ~」と言っていたけど、あんなにキビキビと体を動かしているのだから、いくら食べてもきっと大丈夫ですよと私が保障?した。
夜、コミヤマさんを見送りがてら外へ出たら、ちょうど梅の木がセンサーライトに照らされていた。その向こうからは灯りのもれる古民家。なんてキレイなんだろう。こんな場所で毎日、緑を見ながら暮らせるなんて本当に幸せだ。早くお客様にも来ていただきたい。
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August 28, 2009
August 27, 2009
アヤコさんが「今日はエイコさんの疲れを癒す日にしよう」と言って、多古町にある「嵐の湯」に連れて行ってくれて、その後、家に戻ってから枇杷温灸をたっぷり施療してくれた。
ようやく一番忙しい状態の一山は越えたが、厨房の掃除やステンレス貼り、庭の整備などの作業は残っている。まだオープンまでの道のりは長いので?今まで溜まってしまった疲れを一度リセットさせて、9月を迎えられるよう、ちょっと休んだらと声をかけてくれたのだ。
時間さえあれば仕事はキリがないので、私はいつまでも動いてしまう。だから誘ってもらわなければ、きっと今日も厨房の掃除をしていただろう。でもかなり体が疲れてきているのも事実。
私も岩盤浴(陶板浴)が大好きで、冬になるとよく冷え切った体を温め汗を出しに行く。だけど「嵐の湯」は温泉とも岩盤浴ともちょっと違う。湯治湯として有名な山形の東根温泉と秋田の玉川温泉の薬石を15種類融合させてできた薬石浴のできる場所なのだ。
これらの薬鉱石を25センチ以上厚く敷き詰めて、下から温泉で加温している。だから室内全体がミネラルたっぷりのサウナのような状態で、しかも鉱石からの発熱もあるので、入ってすぐ汗が出てくる。しかも普通のサウナのような高温ではないので、体に負担がなく自然に発汗するのだ。私はどちらかと言うと体が冷えているので、汗が出るまで時間がかかる方だが、お湯の中に入っているわけでもないのにあっという間に汗が滴り落ちてきた。
ミネラル水を補給しながら10分ほど横たわり、その後は休憩。それを3回ほど繰り返すと、体がじっくり温まって汗もたっぷり。しかもサウナような脱力感はなく終わった後も気分はすっきり。今までの陶板浴とは全く異なるとても自然で芯から体がポカポカする温浴だった。
家に帰ってからホームベーカリーに仕掛けておいたブルーベリーと胡桃のパンとコーヒー、朝作った煮物で遅めのランチ。2ヶ月後にまさかこんな時間が来るとは思わなかったねえ~と嵐のようだった?古民家修復の様子を振り返った。一番、身近で一番長く私の様子を見守ってくれていた人なので、その過程を誰よりもよく知っている。彼女にとっても驚きと戸惑いと発見の連続だったことだろう。
食事の後はまたまた私の大好きな枇杷温灸を施療してもらって、さらに体が温まってリラックス。ちょっと痛かった腰もかなりラクになった。「よし!これで元気になったからまた明日からもたっぷり働くぞ~」というテンションになった。
明日は友達の友達であるガーデンプランナーの方が横浜からユンボを搬送して、庭造りに来て下さることになっている。広いだけでまだまだ雑然としている庭が、プロの手が加わることでどのように変わっていくのかとても楽しみ。
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August 26, 2009
今日の一日も朝ヨガからスタート。とても気持ちのいい時間だった。ヨガの後、水が出ないのでバケツに汲んであった水を少しずつ手ですくって顔を洗い、ヤカンの中の水をコップについで歯を磨いた。使ったコーヒーカップも一杯分だけ水を入れてサッと洗い、仕上げにほんの少々ヤカンの水をかけてお終い。洗う気になれば、たったこれだけの水でも充分、食器を洗うことができるのだ。
ずっと前にモンゴルを旅した時、草原でパオに泊まった。もちろん水道もトイレもない。朝はモンゴル人のお手伝いの人がどこかからバケツに水を汲んできてくれた。洗面用のようだったが、ちょっと泥水のような水だったので手だけあらって、顔は日本から持っていったウエットティッシュで拭いた。歯ミガキはペットボトルのお水を使った。そんなことを思い出しながら、当たり前に水が出ることってなんてありがたいんだろうって思った。
9時頃に井戸屋さんが来てくれて修理が始った。ポンプの管を全部、交換するそうだ。その後、注文しておいた滅菌機を設置してくれた。井戸水を使用する飲食店は滅菌機を設置することが義務付けられている。そのままの方が美味しいに決まっているのだが、わざわざ塩素を入れて殺菌するなんてもったいない話だ。
でも昼前に井戸が直り水が開通し、ほっとした。本当にここへ来ていろいろなアクシデントに見舞われている。給湯器のお湯が出なくなったり、シャワーが使えなくなったり、井戸に大量の砂が混入したり、挙句の果ては水が止まってしまったり・・・。予定通りに荷物が届かなかったり、買物に行っても商品がわからないために二度手間になったことも何回かある。たかが買物だが、なんせどこに出るのも遠いので、もう一度行くというのはかなりのロスタイム。
だからスムーズに何かが進行すると、ようやくまた一つコマが進んだという感じで心底ほっとする。滅菌機も二転三転してようやく今回の設置に至った。ショップカードの版下も完成させて印刷をお願いしたし、注文したジャンク品のコンベックも大幅に遅れたが今日、届いたので厨房まで運んでもらった。確かにキレイではないけれど、使えれば充分だ。だけど都市ガス仕様なのでガス屋さんに直してもらわない限り、まだ作動するかどうか確認することができないのがツライ。
気になっていたことのいくつかがこれで片付いたので、当たり前のことだけど、一仕事完了~!という感じで嬉しい。あといくつのコマを進めたら開店できるかな。
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August 25, 2009
今朝は少しゆっくり起きようと思っていたのだが、いつもどおりに6時頃には目が覚めてしまった。布団の中でゴロゴロしていたのだが、今日からずっとお休みしていた朝ヨガを再開しようと思っていたのでそのまま起きることにした。朝の光の中で行うヨガはとても気持ちがいい。南側の窓を全部開け放ち、ヨガマットを敷いてシタールのCDをかけた。修復が始ってからはほとんどできずにいたので、久しぶりにアサナをしたら、体の節々にいろいろなものが溜まっているという感じで痛かった。体もすっかり硬くなっていた。でも風と光がとても気持ちよく、気が付けば1時間もやっていた。本当に気持ちのいいヨガタイムだった。無茶苦茶に酷使していた体を少しずつケアしてあげよう。
午前中は溜まっていた新聞を読んでから、フル稼動していた家の毛布やタオルケットや布団を分散してしまった(せっかく作ってもらった押入れにはすでに衣装ケースなど他のモノが鎮座していて布団の入るスキがなかった)。その後は庭に出ていた材木やビニールシート、土間の上がりかまちに出しっぱなしになっていた細かなものを片付け、古いミシンの足を土台に板を貼ってテーブルを作った。
午後からは古民家の全景写真を撮って、店のショップカードの版下を作ろうと思っていた。写真を撮影して、遅めのお昼を食べるため、手を洗おうとしたら水がでない!。昨日からずっと水を使っていない時にも井戸のポンプが作動していたので、おかしいなあと思っていた。慌てて井戸屋さんに電話したら、夕方見に来るという。
夕方は作成した版下を八千代にある印刷屋さんまで持っていこうと思っていたのだが、これで出られなくなってしまった。ついでに郵便局や図書館も回ってくるつもりだったのだが、水の方が大事だ。
ところが夕方来た井戸屋さんが言うにはポンプが故障してしまったので、明日修理しなければならないとのこと。昼から明日の何時までだかわからないが水が出ないことになってしまった。仕方なく家中のバケツを持ってお隣にもらい水。だけどトイレの水もでないからバケツをいっぱい並べても足りるかどうか・・・。もちろんお風呂にも入れない。本当にいろんなことが次々に起るなあ・・・。
ということでもっか断水中の古民家。なるべくなら明日の午前中には直ってほしいんだけどなあ。営業中でなくてよかったが。
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August 24, 2009
いよいよ今日はコタロウさんにお願いする修復の最後の日。いつものように7時ちょっと前に起きて朝ごはんの支度をした。だいぶ涼しくなってきた。今日一日でやってほしい作業を羅列し、コタロウさんなりに段取りを立ててくれた。ネパール人のデヴィがコタロウさんのアドバイスを元にいろいろな作業をとてもよく手伝ってくれた。10時のお茶の時間はカキ氷のアイスと冷たいチャイを飲みながらネパールで買ったCDをデヴィに見せ音楽談義。私はネパールのバンスリという竹の横笛の音色が大好きだ。
お昼前にはガラス戸だった西側の縁側の戸を動かせるようにしてくれた。と言っても敷居が真っ直ぐではないので、全ての戸を動かせるわけではない。とりあえず戸袋の中に2枚ほどを入れて、他の戸をずらして窓を開ける感じだ。戸をずらすと、西側の緑側と私の耕した小さな畑が雪見障子から見える。
そのままの景色を見てるよりも雪見障子というフレームを通してみると、また一段と美しい。せっかくならこの景色を見ながらご飯を食べたくて、西側の和室の古い文机にお昼ご飯を並べた。お店が始ったらお天気のいい日は縁側のすりガラスを開け放ち、この景色を見ながらお食事をしていただこう。
一方私は昨日コタロウさんが作ってくれた押入れの壁面に布や板を貼ったり、厨房に冷蔵庫を運んでもらったので、レイアウトを考え、食器棚に食器を入れたり、残りのステンレスを貼り付けたり細かな作業を続けた。
夕方には予定の作業が全て終了。そして道具を片付けて帰りの準備。長い間、土間に置いてあった工具たちを車に積み込んだ。いよいよ終わりの時間が近づいてきた。シャワーを浴びている間にケーキを買いに行って、庭にテーブルを出して、リンゴジュースとケーキで乾杯。「やったねえ。久々の満足感だ!」とコタロウさん。
ほんの2ヶ月前まで全く知らなかった女性が長野まで押しかけてきて、突然、古民家の修復をお願いしますと言われたにも拘わらず、その数日後には千葉まで泊まり込みで来てくれたというフットワークの軽さ。でも実際に見た古民家は想像以上に傷んでいて、手が付けられないくらい散らかり放題で埃だらけ。さぞ驚いたことだろう。その後の2ヶ月間、仕事の合間に泊まり込みで千葉まで通っていただいたが、実働日数はわずか20日間。その間、手伝いに来てくれた人たちの数を数えたらの延べで100人以上になっていた。
コタロウさんに会った人はみんなコタロウさんのことが好きになり、コタロウさんからアドバイスを受けながら、いろいろな作業をしてくださった。やり方さえわかれば素人にもできる方法をゆっくり教え、質問には何でも答えてくれた。今回の古民家の修復作業はコタロウさんなくしては有り得なかった。修復期間中、いくつもの小さなドラマがあった。この2ヶ月間、私も自分のできる力を全て古民家に注いできたが、もう無理かなと何度か思うことがあった。それでも朝起きると自然に体が動きがんばれたのは、コタロウさんという心強いサポーターがいてくれたからだろう。
肩に力が入っていなくて、笑いが絶えず、人を追い詰めないコタロウさんという棟梁がいてくれたからこそ、修復作業はいつも和やかで楽しく、たくさんの方たちと作業を共にし、美味しくご飯を食べることができた。
コタロウさんとデヴィを見送り、いよいよ古民家から誰もいなくなってしまった後、「もうやることはやったんだから、あとはしっかりやるんだよ」という声がふっと聞こえてきたような気がする。正直、相当しんどかったけれど、感謝と感動に充ちた「おかげさま」の2ヶ月間。私は一体何度、涙を流したことだろう。
中々思うように進んでいかないことが多く、その度にメゲているのだが、でもコタロウさんと100人の方のいろいろな思いがこめられてできたこの場所を、たくさんの方に喜んでいただける場所にしていくことが、これからの私の大きなお役目なのだと思う。明日からもまた「古民家空間 風楽」オープンに向けてがんばらなくては。
コタロウさん本当にどうもありがとうございました!
*このブログの写真をクリックするとアダルトサイトに飛んでしまうように誰かにイタズラされてしまったようです。
どう解除したらいいのかわからないのでクリックしないで下さいね。
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August 23, 2009
August 22, 2009
今日はコタロウさんを交えての最後の修復日。この土・日・月で一応お願いする作業は終わりになる。やっていただきたいことは山ほどあるけれど、いつまでも長野から来ていただくわけにも行かない。残りの作業としてはトイレの前に洗面台をつけること、トイレに行くまでの通路に押入れのようなものを作ること、縁側の窓、電気工事、ガス配管と水道配管工事だ。
今日はコタロウさんのお友達の娘婿さんが長野から一緒に来てくれた。「ナマステ」と挨拶してくれたので、外見は日本人のようだが、すぐにネパールの人だとわかった。デヴィ君と呼んでいる。とても研究熱心な働き者だ。日本の古い家屋をみたいし、修復するプロセスを勉強したいとのことでコタロウさんの手伝いに来てくれた。
デヴィ君とタチバナさんが二人で灯りとそのスィッチをつけ、新規にコンセントを設置してくれた。和紙でできたほんのりとした灯りが茶の間に灯り、夕飯はその灯りと私の編んだ蔓かごの灯りの両方をつけて、ちょっとした居酒屋気分だった。
水道工事は朝一番で来てくれたのだが、やっている途中に急用な修理を頼まれたとかで、職人さんが帰ることになった。よってまだ未完成。厨房に水道ができたら、早く流しや床を水洗いしたい。
コタロウさんが持ってきてくれた栗の木の板に墨で看板を書いた。風楽の前になんと入れようかとずっと考えていたのだが、単に自然食レストランとだけ書くのはどうも何か違うような気がした。古民家というのんびりとした落ち着ける空間を生かして、お食事を召し上がっていただくことはもちろんだが、将来的には料理教室や蕎麦打ち、農業体験、ステイ、ボディワークなどいろいろなことができる場所にしていきたいという夢がある。だからあえてレストランと限定せず、「古民家空間 風楽」という看板にした。
だけどヤスリもかけずに直接書いてしまったので、木肌がざらざらしていて筆が伸びず、とても書きにくかった。でもこれが今の私の字なんだろうな。そのまま使うことにしよう。「古民家空間 風楽」でできること。これから具体的にいろいろ取り組んで行きたい。
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August 21, 2009
暦を見て、今日は井戸を掘るにはちょうどいい日だということだったので、井戸屋さんが来て新しく井戸を掘ってくれた。9時頃にトラックが2台来て、一人の職人さんがシャベルであっという間に大きな穴を2つ掘った。そこにクレーンで井戸堀り機を下ろし入れ、どんどん地中深く掘っていくようだ。泥だらけになりながら、夕方には井戸が完成。ポンプは今までのものが使えるので、そのまま移動させてもらった。今も水を流している。今夜一晩、ずっと流し続けていくそうだ。まだ貯まっている水には砂が入っている。工事の間、私は一人で裏の厨房の外壁に防水剤を塗って、最後にほんの少し残っているペンキを使ってテーブルと椅子を塗った。
その後、ネットで中古の安い厨房機器がないかと探した。ヤフーのオークションでジャンク品のコンベックを見つけ、送ってもらうことにした。古い機種でかなり傷んでいるようだが、3段一度に焼けるし、何しろ価格がめちゃくちゃ安い。予算がないのだから、とりあえずしばらく使えればいいや。都市ガス仕様だが、リンナイに問い合わせたら、プロパンへの変更も可能とのこと。届いたオーブンを見てガッカリしないように?しなくては。
その後、ケーヨーD2に行って、前から気になっていたメーカー品ではない大型冷蔵庫を買った。かなり大きいので冷凍庫だけ別に買えば何とかやりくりできそうだ。とにかく業務用の冷蔵庫は高くて手が出ないし、中古はあまり信頼できないので、冷蔵庫だけは新しく買おうと思っていた。聞いたことのないメーカーだったが安いし使えればいいかという感じで買うのを決めた。
配達代が高いので、軽トラを借りて冷蔵庫を積んで自分で持ってきた。でも下ろす時がどうしても一人ではできなくて、井戸を掘っていた職人さんに手伝ってもらった。とりあえず今は玄関の前に梱包されたまま置いてある。明日コタロウさんが来たら中に入れるのを手伝ってもらおう。
これ以外に買わなければならないものは冷凍庫。これも小さめであまり高くないものを買うつもりだ。もう予算がないので、ガス台は今回は諦めた。以前の店をオープンさせる時と比べて予算が10分の1しかないので、とにかくないないづくし。新規の飲食店を開業することを考えたら、常識ハズレの予算だ。でも最初はあるもので我慢しよう。業務用のガス台や冷蔵庫がないと、仕事をしていく上で不便かもしれないが、料理の味には変わりない。今の私の経済力がそこまでだということだから仕方ない。仕事を始めて支払いが一段落したら、少しずつ欲しい厨房機器を買い揃えよう。当座はしのぎながらやっていくしかない。
買わなければならないもののメドが立ってくると、ちょっとほっとする。厨房の排水工事とガス工事とステンレスを貼るのを終えたら、道具類をきちんと収納し、水質検査の結果を待って保健所に店舗検査の申請をしにいこう。あと一歩だ。
明日からまた2泊3日でコタロウさんが来てくれる。いよいよ最後の修復作業だ。コタロウさんの心積もりよりもずっと工事は手間がかかり延びてしまった。いよいよ本当にこれでやっていただくのは最後。後は開業医向けて、私が準備を進めていかなければ。
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August 20, 2009
今日はお弁当を作ることになったので、朝、早くからがんばっていろいろな料理を作った。9時頃、チエコさんとミエコちゃんも手伝いに来てくれた。久しぶりに大量の料理を作ることになったので、ちょっとカンが狂ったというか?張り切りすぎたせいなのか?出来上がった量がとても多くなってしまった。
せっかくなら、作ったお料理を器に盛り付け、お膳に乗せて写真を撮っておこうと思った。そろそろ古民家・風楽のショップカードも作らなければならないので、その時の写真にも使えそうだ。でもじっくりと考える時間がないので、営業時間や営業日、メニューなど詳細が決まらない。それが決まらない以上、カードを作れないので早く決めなくては。
片づけを終えた後は本箱の整理。引越の時、とりあえず本を並べてもらったのだが、本箱代わりのカラーボックスを並べ変えたら、片側の壁面だけにどうやら収まりそうだ。それで本を一度全部出して、カラーボックスを移動させて本を入れ替えた。ついでに本の分類もした。明日、井戸を掘った後、井戸屋さんにトイレの脇に洗面台をつけてもらう予定なので、本を整理してそのスペースを空けなければならないのだ。
その後は中古の厨房屋さんを見に行った。でも16号沿いにあった厨房屋さんはすでになくなっていた。もう一軒の方はものすごく高いけれど、いいコンベクションレンジがあった。でもとても予算オーバーで買えず、本日は収穫なし。走行距離140キロがこれで無駄になってしまった。
宗吾霊堂の前の店に置いてきてしまったのだが、あのガス台を無理してでも持ってくればよかったと悔やまれる。オープンの時、かなりいいものを選んだので、とにかく大きくて使いやすかった。自動点火で庫内が広く3段もあるのでタルトは3台一度に焼けるのだ。時間も温度もデジタルで設定できるのでとても使いやすかった。あれだけの機能のものを探すとなると中古でも20万円以上はする。
今の私の予算はオーブンとレンジで10万以内。これでは3段のオーブンは買えそうにない。それにレンジ台は高いので、最悪の場合、野外で使うようなガスコンロを2台買って並べる予定。果たしてこの予算で買えるものがあるのかどうか・・・。冷蔵庫も冷凍庫も買わなければならないし・・・。製氷機なんてもう最初からナシでいくつもりだ。来週中には厨房機器を揃えなければならないので、早く掘り出し物を見つけなくては。
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August 19, 2009
「おいしいごはんの店」(野草社)が送られてきた。風楽も掲載されている。2005年に「シンプルレストランガイド」という自然食レストランのガイドブックが出版されて、風楽も紹介していただいた。折りしもマクロビオティックのブームが始った頃だったので、この分野の本としては異例の売り上げとなり風楽でも20冊単位で何度か仕入れ、全部で100冊くらいは売れたと思う。
その後、出版社が変わり、以前とほぼ同じメンバーのライターさんが「おいしいごはんお店探検隊」として全国のお店を食べ歩き、今回の本を製作。6月末には出版される予定だったが、ちょっと遅れて8月の出版となった。取材を受けたのはまだ寒い時期だったと思う。その後、4月に校正をし、原稿を確認した。でもその当時はまだ古民家への移住が決まっていなかったので、宗吾霊堂の風楽のデータをご紹介した。
その後、出版が延びてしまったので発売の時点で、掲載されている風楽はなくなってしまったことになる。全国ガイドなので、お買い求めになって風楽に足を運んでくださる方もいるだろう。願わくば、事前にお電話をいただけるよう祈っているのだが・・・。9月上旬に店をオープンしたらこの本も取り扱いたいと思っている。
今日の午前中は市役所に行き、銀行、郵便局などの住所変更。その後生活クラブのデポーに行き、出資金の払い戻しをしたいので、一度、生活クラブを脱退。そしてすぐに再加入という手続きをした。共済などもあるので、この手続きがまたとても面倒で時間がかかってしまった。それからジョイフルや流通センターで買物。
いろいろ用を済ませて昼過ぎに戻ると、大家さんがアイスを持って顔を見に来てくれた。家の中を見てもらったら、以前とすっかり違う状態になっているので、とても驚き喜んでくださった。「私らにはガラクタに見えるものでも、川端さんには宝の山に見えるんだねえ~」そして「今年のお盆は初めて、ゆっくりできたよ。今まではお盆っていうと、大室の家の掃除から始って、親戚たちのご飯の支度にずっと追われてたからねえ。本当にこの場所を借りてくれる人がいてよかったなと思うよ」と言ってくださった。「早く店を始めて繁盛してさ、できるだけ長い間、ここに住んでほしいんだけど・・・」。
ずっと長い歴史のある家を3人の娘たちで守ることになり、住む予定もないのに、長い間、ずっと手入れだけはしてきたが、この先、どうしたらいいのかと思っているところへ私が現れた。でも見ず知らずの人に貸していいものかどうか、ずっと兄弟達で話し合ったきた。そのおかげで私はここに住めることになったのだ。
ご縁ですねえ・・・私が言うと大家さんも「そうだよね。なんだかすごいご縁だよねえ」と一言。私がこの場所に住むことで喜んでいただける方がいらっしゃったら、それもまた嬉しいことだ。家も喜んでいるね・・・と言っていただけて、私もほっとした。
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August 18, 2009
昨日の夜、ご飯を食べてからコタロウさんが帰り、泊まる人もいなかったので今日は久しぶりに一人。疲れもたまってきたので、少しはゆっくり寝てようと思ったのだが、ずっと7時前に起きて朝ごはんを作っていたせいか、今日もまた7時前から目が覚めてしまった。
朝は電話で済ませられるクレジットカードや保険などの住所変更の手続きをし、その後、多古にあるウイさんの廃棄物置き場まで行って、処分されるものの中にシンクがないか見繕ってきた。厨房用にどうしてももう一層、さらにトイレの手洗い場用の洗面台が必要なのだ。ちょっと錆びていたが2層のシンクがあったのでいただいてきた。
午後は、昨日、ほぼ建物が完成した厨房に調理道具を運び入れた。でもまだこれから壁面にステンを貼ったり、水道とガスの配管をしたり、やらなければならないことが残っている。業務用冷蔵庫やガス台、オーブンなども買っていないので、本格的に厨房道具は並べられない。それにホコリになるので食器もしまえない。だからとりあえず移動したという程度だ。でもガラス部分が多いので、北側にあっても明るく温かい厨房で気持ちがいい。
井戸の調子が悪いので、夕方、井戸屋さんに来てもらったら、古い井戸なので直しようがなく、新しい井戸を掘った方がいいとのこと。え~また出費!?おまけに滅菌機も取り付けなければならない。水道の配管工事と合わせて35万円ほどかかるそうだ。ああ、どうしよう・・・・。
でも水が使えなかったら仕事はできない。井戸屋さんは田舎の職人さんという感じのオジサンで、付けた後も末長くお付き合いしているらしい。それにヘンに手直しをするよりも新しく掘った方がキレイでいい水が出るとのこと。本当にいい井戸からは大腸菌も検出されないそうだ。掘る日も暦を見ながら決めている。「土用の時は土を掘っちゃいけないんだよ」「盆が明けるまでは工事は受けないことにしているんだ」なんて言っていた。私の車に積んであった錆びたシンクを見て「こんなの使うくらいなら、何か家に転がってんのを探してくるから、あったらそれ使いな」と言ってくれた。なんだか話しているうちに、この人にやってもらったら安心だろうなという気がした。
正直なところ、井戸の予算まで考えていなかったので、支払が9月末にならないとできない(9月でも心配だが)、と話したらそれでいいと言ってくれた。本当に古民家の修復は予想以上に手がかかり出費も多く、ただでさえも予算がなく、今月、収入のない私はお金が怖くて使えない心境になってきている。ああでもこれで美味しいお水が飲めるなら・・・。
井戸を掘る日も一番いい吉日を選んで21日になった。掘った後、しばらく水を流し続け、その後、再び水質検査をして、その結果が出るのが1週間後。新規の店舗検査は週に2回。検査の1週間ほど前に、許可証の申請をする段階で水質検査と滅菌機の設置は済ませておかなければならない。9月1日オープンはこれで無理になったが、オープン日もそろそろ決めなければ。
生活していく中で次々にトラブルが起こるので、それを一つずつ解決していく度に進行が遅れていく。でもそんなことをしながらも、なんとかここまで来ることができたのだから、あと少しがんばらないと・・・。
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August 17, 2009
今日は、朝、土間の床部分の拭き掃除を終わらせた。昨日の電気工事でできなかった部分だ。電気も付いたし、土間の掃除も終わったので、工具だけいくつか残し、とりあえず使わないものを片付けた。そしてしまっておいた店用のテーブルと椅子を土間に並べてみた。窓辺も片付けて庭に咲いていた百日紅を生けてみた。店で使っていたテーブルを3つと椅子を15脚だけ持ってきたので、席数は少ないけれど、宗吾霊堂前の頃の風楽が生まれ変わって再現されたようだった。
コタロウさんにも「今日の3時のお茶はカフェの方でどうぞ」なんて声をかけた。ちょうどお茶の時間になった頃、
スタッフだったミエコちゃんとチエコさんがふらりと遊びに来てくれた。引越の時以来だ。引越の時の大変さと、荷物を運び入れた時の足の踏み場のなさをよく知っているので、それと比べたら格段に片づけが進み、家(店?)らしくなっているのを見て驚いていた。まして今日は初めてフロアに椅子が並んだ日だ。
ちょうどチーズケーキを焼いておいたのでコーヒーと一緒にティータイム。いつも使っていた大好きな杉の一枚板のテーブルにみんなで座ってお茶を飲んだ。
「素人集団でよくここまでやったねえ~。」とコタロウさんも感慨深い様子。私もテーブルと椅子を並べたことで、ようやく店らしい体裁になり、しみじみ感動していた。それにしても椅子を並べて、灯りをつけ、席に付いた一番最初のお客様?が元風楽のスタッフとコタロウさんたちというのが、なんとも嬉しい偶然だ。
ここにもう一人のスタッフであるアリミちゃんがいないのが残念だけど、3人は風楽の移転が決まる前から一緒に働き、私の夢をずっと聞き続け、宗吾霊堂前の風楽が閉まるのを共に見届けてくれた仲間たちだ。ヒマな時は「お客さん来ないですねえ~」と心配し、忙しい時は休憩時間がほとんどないにも拘わらず「よかったですね~」と喜んでくれた。
古民家の改修が始ってからというもの、忙しくて自分のことで精一杯だった私はイライラをぶつけてしまったり、キツイ言葉も吐いたりした。それでも私がいない間の店を守ってくれたし、引越の時は朝から晩までずっとボランティアで手伝ってくれた。本当にありがたい存在だった。
もっか改修は進んでいるのだが、トラブルが次々に起るので、こんなんで開店に向けてのラストスパートが乗り切れるのだろうかと、ちょっと不安になっていた。でもチエコさんとミエコちゃんの顔を見たら、やっぱりやるしかないと思った。そして店が始る前に、一度、みんなでここに集まって一緒にご飯を食べようと約束をした。がんばって美味しいお料理を作らなくっちゃ。そしてもうひとふんばりしなくては。
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August 16, 2009
今日は昨日から泊まっている電気工事を勉強しているコタロウさんの友達が、朝から土間の電気をつける仕事をしてくれた。白いカサの古い裸電球用の電気を4つと、ダウンライトのスポットを4つ。土間にある窓台の部分にダウンライトをつけて、真ん中に鎮座している小さなお地蔵様に光が当たるようになっている。
電気もダウンライトも皆、風楽の2階で使っていたもの。白いカサの電気は酒々井の店の時からの長い付き合い。とても気に入っている大切なものたちがこの古民家でもまた活躍してくれてとても嬉しい。暗くなってから電気をつけて庭から見てみたら、古民家の窓からもれる光が、夜の闇の中でとても温かかった。やはり電気が入ると雰囲気がぐっとよくなっていく。窓からの光だけでなく、いろいろな意味でここを光に充ちあふれた場所にしていきたいなあと思った。これで掃除が終われば土間はほぼ完成。
今日も朝はまたジョイフル本田に材木の追加分の買物に行ってきた。ほぼ毎日のように買物に行っているので、売り場の人にも顔を覚えられ「家でも建てているのですか?」と聞かれたほどだ。
今日の作業は全部で6人。男手が多かったので私の出る幕はなく、気になっていた土間を掃除できた。ホコリだらけでとても汚れているのだ。石けんを熱いお湯で溶かして土間に流し入れ、タワシでゴシゴシを手洗いをしていった。オイルのようなものがシミになっているのでその部分だけは落ちなかったが、最後にいらないウィスで拭き取ると真っ黒な石けん液がしみこんできて、その分だけ少しはキレイになったようだ。夕方は草刈の後の草をまとめて燃やしたり、庭のゴミを拾ったり、細かい作業ができた。
夜は残ってくれた友達と5人で一緒にご飯を食べた。私は食べなかったけど、久しぶりに豚肉を買って焼いたら、コタロウさんが大喜びしてくれた。
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August 15, 2009
今日は電気工事を一括してやってもらうために、コタロウさんの生活クラブ時代の同僚が来てくれた。それに合わせて、私の生活クラブ時代の友達も一緒に来てくれた。10時に成田駅にお迎えに行くのに合わせて、朝のうちに、昨日、買った花の苗を植え、土間の椅子を全部、一度外に並べて天日干し?をした。その後、ゴミを燃し、お茶の時に食べられるようあんこを煮ておいた。
古民家に二人が着いたら、コタロウさんが電気工事の説明をしている間に、大急ぎでネパールカレーと和え物とサラダを作って4人でランチ。男性陣は一仕事の前から暑かったのでビールで乾杯をしていた。
その後、工事に必要な部品を見積もって一緒にジョイフル本田まで買いに行った。電気部品は私がメモを渡されても全く何がなんだかわからないからだ。
帰ったらアヤコさんが来ていて障子を洗っていてくれた。私は土間の椅子を片付け、土間にあった木材を全て裏の物置に運び込み、途中から手が空いたので、コタロウさんの厨房仕事の手伝いをした。
今日はサッシを取り付ける作業。サッシのレールがないので、コタロウさんはわざわざサッシのレールから作ることから始めて、サッシの窓を何ミリかの単位ではまるように調整していく大変な仕事だった。私はその時の高さを一緒に調整した。たった3ミリや5ミリ程度の差でもサッシが入らなくなる。それを何度もやり直してようやくサッシが入った時は、あまりに大変な作業(肉体的にではなく、手間がかかるという意味で)にどーっと疲れてしまった。でもようやくこれで何とか窓も完成し、明日は厨房に換気扇が入る予定。とても厨房らしくなった。
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August 14, 2009
一泊した娘は朝、なかなか起きてこない。コタロウさんの朝食を先にお出しし、洗濯をしてから私は買物へ。今日は草刈をしたかったので、草刈機用の混合オイルもついでに買ってくるつもりでポリタンク持参で出かけた。だが、ガソリンスタンドでは扱っている所が見つからず3件目の農協スタンドでようやく置いてあることがわかった。ところがポリタンクでは分けてもらうことができず、高価なフタが閉まる容器を買わなければならないという(なんと7800円もする!)。家に戻って物置に何か使えそうなものがないか確認することにして、結局オイルは買わずに帰ってきた。
ちょっと遅くなってしまったが、帰ってから10時のお茶を用意し、それに合わせて娘を起こした。遅めの朝食を食べた後はコタロウさんに仕事を教えてもらいながら裏で建設中の厨房の壁貼りをすることになった。
いつもなら30分ほどかけてメイクをするのに、今日は日焼け止めだけでいいやと言って、素顔のまま、私のイージーパンツと草履を履き、ドリルを持ってコタロウさんの横で一生懸命大工仕事?をしている娘を見ていたら、一体、この子は誰・・・?と思ってしまった。素ッピンで大工仕事をしている娘の姿なんて見たのは初めてだ。
コタロウさんの教え方がとてもわかりやすく優しいせいか、話をよく聴いて、言われた通りに初心者ながらお手伝いをしている娘を見て、とても嬉しくなってしまった。そしてここにもし沖縄にいる息子がいてくれたなら、本当にいい意味でコタロウさんの助手になって喜んで大工仕事を覚えようとするだろうなあと思った。彼らは親が思っているほど、もう子供ではなく、確実に大人になっていろいろなことを身につけている。頼りないように見えるけれど、立派な大人になって彼らなりに私を手伝ってくれているのだ。
私の父はサラリーマン、母は専業主婦だったせいもあるが、私が娘くらいの年代の頃、家事以外に親の仕事を手伝おうなんて思ったことは一度もない。昨日も都内で暮らし始めた次男から電話があって、一人暮らしに慣れたかどうか、いろいろ話した後、電話を切る時、「ママ、がんばってね」と言ってくれた。一体、どちらがどちらを応援しているのか・・・。
私は自分のことに必死で、今はただただ無我夢中になってここでの生活を何とか軌道に乗せようとしているけれど、親の都合に振り回されて、蓄えもないのに都内での一人暮らしを余儀なくされた次男だって、彼女と暮らし始めた三男だって、労働賃金の低い沖縄で働いている長男だって、皆それぞれに大変なのだ。生活していくのに必死。だけど、皆、心のどこかで私のことを応援してくれている。この頃、離れてしまったせいか、そんな子供たちの優しさを思い出し、ふとした瞬間に涙ぐんでしまう。
午後、混合オイルを入れる金属容器を買おうとホームセンターに行ったら、なんと草刈機コーナーに容器に入った混合オイルが売っているのを発見。なんだスタンドではなく、最初からホームセンターに行けばよかったんだ~。
嬉しくて飛んで帰り、3時のお茶の後、さっそくオイルを入れて草刈機始動開始。2ℓのオイルを継ぎ足しながらほぼ使いつくし、アクセル全開?で敷地全部の草刈を終えたのは、ちょうど6時の時報が鳴った頃だった。長い草がなくなってすっきり!なんだか広くなったみたい。
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August 13, 2009
昨日からお盆休みに入った娘が、今日は修復作業を手伝ってくれることになり、昼過ぎから泊りがけで来てくれた。娘から「お盆休みにお手伝いに行くよ」とメールが来た時、絶対に珪藻土塗りをやってもらおうと思っていた。土壁を塗る機会なんてめったにないし、娘は私と違ってとても器用で仕事が丁寧なのだ。小学校の頃から絵がとても上手だった。中学の時に書いたモディリアーニの模写の油絵はとてもよくできていて、今でも私の部屋に飾ってある。
午前中は私が窓のペンキ塗りと最後の柿渋塗りをして、マスキングテープをつけて珪藻土がすぐに塗れるように準備をしておいた。昼過ぎに来た娘にすぐ珪藻土を練ってもらい、その後、しばらく寝かせた方が付きがよくなるらしいので、3時のお茶を先にした後に作業を開始してもらった。とても丁寧に時間をかけて、平たく塗っていたので「それじゃ珪藻土が乾いちゃうから、もっとざっくりとした感じでさっさと塗っていいよ」と言ったくらいだ。私の仕事よりもずっと丁寧ではみ出すことなく仕上げてくれた。
今日は友達のエデラちゃんも手伝いに来てくれたので、防水剤を塗ってもらった後、一緒に草刈をした。ずっとやらなければと思いつつ、手がつけられなかったことの一つだ。物置に草刈機はあるものの、混合オイルはどれを使っていいのかわからない。違うものを入れると故障してしまうので、これは大家さんに聞いてからでないとわからない。それでエデラちゃんは鎌を、私は鍬をそれぞれ手に持ち草刈りをした。鍬は土を耕す要領で草をカットしていった。
と言っても手作業ではいくら一生懸命やっても、草刈のできる面積は限られている。けっこうがんばったなあ・・・と思っていたのだが、ふり返ってみると広い庭のほんの一部だけ。ずっと手でこれをやっていたのでは気が遠くなりそうだ。早く草刈機を使えるようにしよう。
お盆に入ったので、近くのおうちにはたくさんのご家族などが集まって、お墓まで迎え火に行っているようだ。この辺りはどこかへ行くというよりも、皆が帰ってくる場所なのだろう。お盆前に草刈はやっておきたかったけれど、まだまだ草刈は終わりそうにない。
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August 12, 2009
大室の古民家は地下水なので保健所に水質検査をしてもらうため、容器に水を入れて印旛支庁にまで持っていった。一週間に一度しか受け付けておらず、新規の飲食店の許可を申請するためには、あらかじめ水質検査をして、滅菌機を付けておかなければならないそうだ。結果が出るまで10日ほどかかるので、今のうちにやっておかないと間に合わない。朝、一番の水を汲んで保健所へ。
その後、アルミサッシや壊れてしまった冷凍庫を処分してくれる業者さんが引き取りに来てくれることになっていたので、大急ぎで家に戻った。水質検査と冷凍庫の引き取りで合わせて11000円也。痛い出費だ。
昼頃、コタロウさんが到着したので、一緒に玄米チャーハンを食べて作業開始。今日は久しぶりに晴れたので濡れた材木を広げて干し、古民家の前に並べてあった残りの材木をいるものといらないものに分け、いらないものは次々に焼いていった。使うものは土間にまとめ、今は使わないけれど取っておくものは縁の下に片付け、古民家の前に何もない状態にした。とてもすっきりした。
その後、コタロウさんが厨房用の材木を計算して割り出してくれた。最初に大量に買った材料はほぼ使いきったので、明日から始める厨房工事に向けて、私はジョイフル本田に材木を買いに行った。別に遠出したわけでもないのに、今日の車の走行距離は90キロ。田舎に引っ込むとガソリン代も大変だ。でも今日はいつも使わない道を走って、意外と近くにコンビニがあることを発見して嬉しかった。
いよいよ明日からは厨房工事。9月初旬にオープンできるように準備を始めなくては。
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August 11, 2009
台風は進路を逸れたのか、今日は雨も降らなかった。修復作業もないし、ポッカリと時間の空いた今日はあれこれ所用を済ませてこうと、朝、行かなければならない場所を書き出した。車で出て行かない限り、この周辺には何もない。イオンショッピングセンターまでは10分ほど走れば着くが、役所や図書館などはさらにその先なので20分ほど見なければならない。往復すればかなり時間もガソリンもかかるので、なるべく用事はまとめて済ませるようにしている。そうでなければ、出かけるだけで、毎回、かなりの時間が取られてしまうからだ。でも最近、忘れっぽいのでメモしておかないと、用事や買わなければならないものが覚えきれない。
今日は警察署で免許証の住所変更、保健所、税務署、図書館、郵便局、ドラッグストア、電機屋さん・・・と行く場所をメモした。ついでに銀行と郵便局の住所変更もしたかったのだが、うっかり判子を忘れてしまいできなかった。でもたったこれだけの用事を済ませるだけでも午前中いっぱいかかってしまったので、途中でランチを食べた。午後は2年ぶりに美容院に行ってきた。これでようやくボサボサ頭から解放された。
今日は久しぶりにワンピースを着て、一人でランチを食べ、美容院にも行けた。7月後半は店と古民家にかかりっきりの生活だったので、行く場所も食材の買物かホームセンターのみ。着るものはいつでも捨てられるようなTシャツとモンペばかり。手足はいつも薄汚れているし、顔も日に焼けて真っ黒だ。ようやく人並みの生活?が戻ってきた(相変わらず手足は汚れているけれど)。
3時過ぎに家に戻るとアヤコさんが来ていたので、一緒に縁側でお茶を飲んだ。話しているうちにヨウコさんが「エイコさん一人じゃ何も食べてないんじゃない?」と言ってtaneのパンを持って来てくれた。嬉しい。ヨウコさんも交えて3人でお茶を飲んでおしゃべり。「よくここまでになったよねえ~」とまだ完成してもいないのに喜んでくれた。それ以前の状態を知っているだけに、こんなふうにお茶を飲めるようになるなんて・・・それだけで感慨深いものがある。
taneはちょっと前に市場の近くにオープンした美味しい天然酵母のパン屋さんだ。以前、パン屋の物件を探していると聞いたので、風楽の厨房をシェアしないかと持ちかけたことがある。でもオーブンや発酵機が大きいのでどうしてもスペース的に無理とのことだった。とてもいい感じの若いカップルなのでがんばってほしいなと思っている。
明日からお盆にかけてまたコタロウさんが泊り込みで来てくれる予定なので、またしばらくは修復作業に終われそうだ。大雨に備えて縁側に出してあった店用のテーブルを中にしまっておいたのだが、台風が去って一安心。
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August 10, 2009
すごい大雨だった。一時、この地域は停電になったほど。いつも7時ちょっと前には起きて朝ごはんを作り、コーヒーを飲んでから8時には作業を開始している。外は大雨。私はまず貯まってしまった洗濯をなんとしてもやりたかった。ところが洗濯機の位置が決まらない。お風呂場に置いてみたものの、水道も排水も電源も届かなかったので、やはり洗濯機は外に置くしかないと思って、昨日の夕方、再び外へ移動させてもらった。
結局、洗濯機は裏に置いたので、カサをさし、汚れ物の入った脱衣カゴを持って、雨の中を洗濯に。ところがまたしても水道とホースの形が合わず、全自動を手動で動かして洗濯する羽目に。洗濯層に水が貯まるまでホースを持っていなければならない。短い軒下しかないので大雨が吹き込み、私の体も洗濯されてしまったかのようにビッショリ。よりにもよって大変な日に洗濯をしてしまったものだ。
この間、コタロウさんは土間を片付け、外に並べておいた材木を土間の中にしまえるよう場所を確保。洗濯ものを干してから、二人でリレー式に材木を中へ運びこんだ。コンパネだけは昨日のうちに裏の軒下に運んでおいたのでよかったが、この雨でブルーシートをかけておいても材料がどんどん濡れてしまい、カビが生えてきたものもある。全部を運んだ後はコタロウさんも全身水浸し!台風も来ているし、これじゃ仕事にならないねと、今回の滞在は火曜日までの予定だったが、天気図をネットで調べ、雨が一瞬、小降りになった頃を見計らって急きょ帰ることになった。本当にスゴイ雨だ。
私も急にぽっかり時間が空いてしまった。引越前から引越後にかけてずっと体を動かしっぱなしでかなり疲れていた。でも今は休んではいられないと、自分を追い立てるように片づけをしてきたのだが、今日はこの天気だし、外仕事もできない。昨日、擦りガラスが入った南側の縁側に防水剤だけ塗っておきたかったので、それをやってから、午後からはどこにも行かず何の作業もせず、とにかく一休みすることにした。エスプレッソを入れ、ソファに座ってCDを聴きながら本を読んで過ごした。
雨のおかげで、この家で初めて本を読む時間ができた。どんなに激しく麩っても軒下があるので、雨が吹き込まない。前の家だったら途端に家中、水溜りになってしまうだろう。ごく普通の時間なのだが、本当に久しぶりに午後の時間をゆっくり過ごすことができてほっとしている。古民家の中で雨音を聴いていられるのもまたいい時間だった。コタロウさんは台風の状況次第だが、水曜日からお盆にかけて泊り込みでまた来てくれる予定。いよいよ次回からは厨房作りが始る。お盆に予定のない方がいらしたら泊りがけでお手伝いに来ていただけませんか?
*写真は昨日、板貼りが終わった土間の出窓の周辺。
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August 09, 2009
和室には縁側があるのだが、その途中にはベニアが貼ってあって通れないようになっていた。何とかそこを貫通させたいと、ベニアをはがしたのだが、ベニアの裏は古くて崩れかけた土壁で、ベニアをはいだ後、どうしようもない状態になったままだった。
今日はコタロウさんがそこを直しドアをつけてくれることになった。建物自体が歪んでいるので、ドア一つ取り付けるのも一仕事。ドアは昭和初期の開業医の家を解体する時に、現場からもらってきたもの。酒々井のお店の時に使っていたのだが、とても気に入っていたので、引越してからもずっととっておいた。
雨に濡れても大丈夫なように防水剤を塗布し、ドアがついたので、これで縁側と縁側がドア一つで行き来できるようになった。ドアの右部分は隙間があったので、コンパネで埋めた後、古い松の梁をそのまま付けることにした。これもまた酒々井のお店の時から使っていたものだ。松の梁にも防水剤を塗ろうとしたら、コタロウさんが「古い梁だったら腐らないよ」と言ったのでそのままにした。時間がたった松ってすごいなあと思う。
この後は、奥の縁側のアルミサッシだった窓を外して、木のすりガラスの窓をはめてもらった。まだ工事途中で動かすことはできないのだが、アルミサッシが木の建具になっただけでもずいぶんと雰囲気が変わってきた。
今日はお客様の旦那様がお手伝いに来てくださって、茶の間と台所の間に建具を取り付けてくださった。コタロウさんが的確な助言をしてくれたので、それを元にとても丁寧に建具をカットし、6時半頃、ようやく建具が入り、ちゃんと動いた時は思わず拍手してしまった。ご本人も「初めて成功しました」?ととても喜んでくださった。
コタロウさんはいつも人に仕事を振りわけて、的確なアドバイスをしながら、とりあえず任せてやってもらうというスタンスだ。結果的にそれがどの方の力も発揮できることになり、いつのまにか任された部分ができあがてしまうのだ。つくづく教えるのが上手な方だなあと感心してしまう。
コバヤシくんもコタロウさんのアドバイスの元に、土間の窓周辺の板貼りを一日中やって、夕方には見事に仕上げてくれた。一つの箇所をずっと一人でやっていくことで完成した喜びも味わうことができる。
今の私は自分の店となる部分を皆さんに作っていただいている身だが、せっかくなら関わっている方たちにも創る喜びを味わっていただきたいし、ご自身で手がけた部分を見て達成感を感じていただけたら、それがまた私の喜びにもつながっていく。
今日はあいにくのお天気だったが、全ての工事のパートにおいて、やったことがきちんと完成という成果になって表れたので、すごく充実した一日だった。
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August 08, 2009
今日の修復作業はコタロウさんとコバヤシくんとタチバナさんと私の全部で4人。土間のすぐとなりの和室の天井は何もしないつもりだったのだが、掃除をしていたらあまりに脆くなっていることに気が付いた。天井を拭こうとすると、ボロボロとホコリが落ちてくるし、指が入るほどの隙間があちこちにある。これはもう思い切って全面貼り替えた方がいいかなとコタロウさんと相談し、昨日、杉板をたくさん買ってきた。朝、一番で杉板に電気かんなをかけ、その後、黒いペンキを塗って乾かしておいた。ちょうど乾かしている時にコバヤシくんが来てくれたので、天井貼りをスタート。
本当は引越する前にやっておきたかったのだが、荷物が入った今になってからの作業になってしまったので、ファックスやステレオなどに大きなバスタオルをかけて、ホコリが入るのを防いだ。それでも天井自体が汚れているので、ネーラーで釘を打ちつけるたびにホコリが落ちてきて、家の中は引越前の工事のような状態になってしまった。でも夕方にはコバヤシくんが全部、天井を貼り終えてくれたのでとてもキレイになった。だけど家財道具が並んでいる状態は、「現場」ではなくすでに「自分の部屋」になっているので、仕方のないこととは言え、以前よりも汚れるのが気になってしまった。
私はペンキ塗りの後は天井貼りの板の横を押さえる係。その後、手こねのセメントを作り、出窓下の土台の部分と入り口の扉の下にセメントを詰め込んだ。久々に全身真っ黒。ホコリだらけの仕事となった。終わった後、台所や和室を歩くと、足の裏が真っ黒になるので、修復の後は部屋中、雑巾がけをした。
一日の仕事を終え、シャワーを浴び、3人でご飯を食べながら、庭で焼いている木っ端やおが屑の炎を見ていた。ゆとりができたら庭で焚き火をして、魚や野菜を焼きたいな。
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August 07, 2009
今日はとにかく暑かった~。今までで一番暑かったけれど、古民家の中にいる分には扇風機なしでも過ごすことができた。とても涼しいのだ。今日からコタロウさんが泊り込みで来てくれたので、午後から再び修復作業の開始。引っ越してから初めて来てくれるので、来て早々、しっかりと古民家が私の家らしく?馴染んでいたのを見てとても喜んでくれた。家の中に家具や置き物や布などが入ると、今まで箱だった建物が家になっていく。コタロウさんや皆さんのお手伝いのおかげでここまで来ることができた。
コタロウさんにはまずコンセントのない私の部屋にコンセントを設置していただき、その後、電気がつけられるようになった。電気は今まで使っていた昔ながらの白い陶器のカサだ。酒々井の店の時から使っていて、その後、店の2階でも使っていたもので、またまた引越の時に連れてきた。裸電球がよく似合う電気だ。電球だけエコ電球にチェンジした。
その後、友達から引越祝いにもらった和紙でできた丸い電気を設置。ところが電気自体にスイッチがないので、私はスィッチやコンセントの差込み口を買いに走った。ついでに紙やすりやら板の不足分やらを買って帰ってきたら、すでに日が暮れていた。
普通の家だったら配線は壁の中にあるのだが、古民家の場合、中を通すことができないので全て外付け。つないだ配線を梁や柱に伝わせて止めていかなければならない。
でも淡い光の丸い電気が灯った時は部屋の中にお月様がぽっかりと浮かんだみたいで嬉しかった。昨日は満月。座敷に座っていたら、窓からちょうと朧月が正面に見えた。部屋の中からお月見できるなんてなんだかとっても贅沢な気分だ。
杉の野地板をまたたくさん買ってきたので、明日はそれに黒く色を塗って、土間の隣りの和室の天井に貼る予定。
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August 06, 2009
今日、来る予定だったコタロウさんに仕事が入り来られなくなった。朝から作業をするつもりでいたのに急に予定が変更になったので、まずは買物に行くことにした。洗濯機用の長いホースと長い排水パイプを買うためだ。
この家には洗濯機置き場というものがない。一応、お風呂場に置いたのだが、電源はもちろんのこと、給水用の水道や排水する場所もない。でも昨日は3日分の洗濯をどうしてもしたかった。仕方なく延長コードで電源を取り、洗濯機を動かし、お風呂場の水道にホースをつけて洗濯機に水を汲んだ。ホースを手で持ちながら給水し、全自動洗濯機を全て手動で操作し、洗濯物を干すスペースを作り、何とか干し終えることができた。全ての作業が終わったのは「洗濯をしよう」と思ってから3時間後だった。今までスイッチ一つで洗濯できたなんて、なんと便利な生活をしていたのだろう。でもいくらなんでもこれじゃあ洗濯ができない。そこで洗濯機の周辺機器?を買いに行ってきたのだ。でもピッタリくるものがなかったので、しばらくは手動洗濯?が続きそうだ。
その後、たまっていた木材やいらない箪笥などを庭で燃やしながら、部屋の中を片付けた。今日は各部屋に布と額を飾った。これができたらほぼ片付けは完了。どのみち工事でまた動かすことになるのだろうが、とりあえず、似合いそうな場所を探しながら布と額を見繕って並べていった。
今まで集めてきた古い家具や小物たちがとてもしっくりと部屋に馴染んでいる。厨房ができないと飲食店を始めることはできないが、室内だけはこれでほぼ片付いた。と言ってもとりあえずしまっただけなので、あとは使い勝手がいいように少しずつ入れ替えていこうと思う。
自分らしいスペースが出来上がってくるととても嬉しい。古い家具や古布たちも、クロスに囲まれた今までの私の部屋にいた時よりずっと生き生きしているようだ。ちょっと表現がおかしいけれど、まるで水を得た魚のよう?なのだ。古民家はそこに添った暮らし方をすれば、とても素敵な空間になるのだと思う。
明日は工事の続きが始る。また忙しい数日だ。汚れて真っ黒になって日にも焼けそう。
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August 05, 2009
久しぶりのブログです。大変ご無沙汰して申し訳ありませんでした。移転に合わせてプロバイダーの契約を7月末日に設定していました。31日は12時までなら最後のご挨拶が書けると思って、その日の作業を終えた後、パソコンに向かったのですが、すでにネットに接続できませんでした。後からわかったのですが、回線をはずす工事の方だけ日中に行われたからだそうです。以後、ブログが更新できない状態になり、ようやく今日になってからパソコン環境が整いました。宗吾霊堂前での最後の営業、そして引越など、とても感動的で忙しかった出来事をリアルタイムにお伝えできず、またご挨拶もできぬまま引越に突入してしまいとても残念に思っています。
それにしてもよく体がもったと思うほど、殺人的な忙しさが続きました。前日まで普通に営業していた店を次の日一日で全て引越したのですから当然なのですが。まして自宅も店も合わせての引越、そして二人の息子たちがそれぞれ別の場所で新生活を始めたこと、それら全てが重なって7月は今までの人生の中で最も過酷で涙もろく多忙な一ヶ月でした。
最後の土日は本当に多くの方たちがいらして下さり、温かいお声をかけていただきました。厨房で何度、涙をぬぐったことでしょう。小さな店でしたが、こんなにたくさんのお客様に愛されていたんだなあと思うと、嬉しくてありがたくて・・・。経営的にはとても大変でしたが、この8年間は私の人生の中で最高の宝物となりました。
日曜日はスタッフが全員、ボランティアで来てくれたのですが、それでも回せないほど忙しく玄米を4回炊きました。閉店間際にユキちゃんが花束を、サッチーが大量のシュークリームを作って来てくれたので、みんなで最後のティータイム。「明日も普通に仕事しそうだね」なんて言いながら、相変わらず賑やかで笑いが絶えませんでした。
引越当日もスタッフ総出。2トン車がなかったので軽トラとワンボックスの軽、そしてワゴン車の5台がそれぞれ3往復し、スタッフやヨウコさんたちはみんな8時頃まで手伝ってくれました。店のもの全てを運び込むと古民家は足の踏み場もないほどでした。しかも私自身も車でピストンしているので、全員が揃わず、仕事も伝えきれず、ひっちゃかめっちゃか~という感じでした。さらに荷物を運んでいる途中、厨房の掃除をしたり、店前の鉄のオブジェの解体仕事が入ったり、ああもう無理だ~と思うほどキツかった。もう二度と店舗の引越はしたくありません。
そんな引越を終え、今日は古民家で過ごす3日目の夜です。店の仕事がないので一日中、片づけをやり、一人で頭を抱えながらパソコンを設定しました。ようやく足の踏み場もでき形が整ってきましたが、片付けは今日まででまた明日からは棟梁のコタロウさんが泊り込みで来てくれるので、一緒に修復作業が始まります。お時間のある方、お手伝いいただけると嬉しいです。9月オープンに向けてあとひとふんばりしなくては・・・。
長らく宗吾霊堂の前の風楽をご愛顧いただき、ありがとうございました。皆さんのおかげでとても幸せな仕事をやらせていただくことができました。予算のない中での新展開。どうなることかわかりませんが、できるところまでやって、皆さんと再びお会いできたらと思っています。
なお今後はパソコン環境が整いましたので、古民家での暮らしや修復状況などリアルタイムでブログにアップして行く予定です。メールアドレスも変更はありませんので何かありましたら、どうぞメールまたはお電話でお問い合わせください。応援してくださった皆さん、どうもありがとうございました。心から感謝しています。
新住所・・・成田市大室750
0476-36-1960(ファックス兼)
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