« August 2009 | Main | October 2009 »

September 30, 2009

古民家でパン教室

Dscf4863今日はこの古民家に移って以来、初めてのパン教室。今までは店のお休みがなかったので、閉店後に行い、夕食を食べていただく形にしていたが、これからは平日の昼間にできるようになった。準備方々9時半には講師である高田さんが到着。今日はフランスパンとベーコンエピを白神こだま酵母で作った。
当日急に来られなくなった方もいたので参加者は5人と少なめだったけれど、こじんまりとアットホームなパン教室だった。土間のテーブルで仕込みをしようかとも考えていたのだが、テーブルがバリの竹材で隙間に小麦粉が入ってしまうので台所のダイニングテーブルの上で行った。古民家という場所のせいなのか、とてもまったり?リラックスモードで和気藹々のパン教室になった。
パン教室の真最中に「今日の今日ですが2人、ランチを食べられませんか?」とお電話があった。平日のお食事は基本的には何も用意ができていないので通常だったらお断りするのだが、パン教室用のランチを多めにご用意していたのでお受けした。それで手前の茶の間をパン教室の方たちに、奥座敷を2名様のお席にし、玄米の代わりに天然酵母パンが主食の定食をお出しした。
お顔を見たら知っている方だったのでお席でしばしお話。佐倉で子供たちの造形教室をやっていらっしゃるご夫婦で、この場所をとても気に入って下さった。いつも子供たちを集めて何かをやろうとする時、自由に使える場所がなくて困っているとのこと。ここでなら焚き火もできるしボディペインティングや木工教室などもできるのでぜひお使いくださいと言ったら、来年の夏休みはぜひここでの企画を考えたいですというお返事。ああこの古民家で子供たちのそういう遊びの学校もできるかもしれないと思ったらワクワクしてきた。
本当にこんなに広い場所があったらキャンプもできるし、泥んこだって大丈夫。平日のご予約のない時間に企画を入れていけばいろいろな使い方ができる。せっかく自由に使える空間があるのだから、これからはここでいろいろな企画を考えようと思った。
パン教室は今まで夜だったので、帰りを急ぎどこか気ぜわしい終わり方だったのだが、今日は日中という安心感からか、終わった後ものんびり。参加された方が帰った後も高田さんとコーヒーを飲みながらあれこれ話し込んでしまった。なんだかこういう時間の流れ方っていいなあと思う。
ちなみに次回の天然酵母パン教室は10月21日(水)10時から1時半くらいまで。
それと私のオーガニック玄米料理教室を14日(水)10時から1時半くらいまでで開催します。内容は以前にも一度やった基本編で玄米の炊き方、重ね煮のお味噌汁、八方出汁の作り方、八方出汁を使った煮物と和え物、グルテンミートのメンチカツなど。
パン教室、料理教室共に定員は10名(要予約)。参加費は3900円で講習費、オーガニックランチ、お土産付。古民家で美味しいご飯を食べながら、のんびりと料理教室、パン教室に参加しませんか?

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 29, 2009

マクロビオティック マルシェ

Dscf4860父が入院していた病院から老人介護施設に移った。特養は順番待ちでまだまだ入所できないので、民間の介護施設にとりあえず入所することにした。7月に病院に行って以来、ずっと古民家の修復と店と家の引越、店のオープンと激動の夏を過ごしてきたので、この2ヶ月、全く父に会いに行けなかった。弟から新しい施設に入ったという連絡を受けたので、ようやく今日、会いに行ってきた。恵比寿駅からちょっと歩いたが、近くにはお洒落なレストランがいろいろあって、施設の目の前は鳳蘭のスタジオになっていた。
明るく解放的ないい感じの施設で、お部屋のベットスペースもとても広くとってあった。ちょうど行った時は3時のお茶の時間だったので、それぞれが部屋から出て、ロビーでお茶とおやつをいただいて食べていた。読書コーナーやテレビを見るスペース、食堂、歩行訓練ができる場所などもあり、ただベットの上だけにいるのではなく、生活に何かしらの変化がつけられるのでよかった。ただ問題なのは料金。1ヶ月20万以上かかると聞いてビックリ。とても私などは入れない。
久しぶりに会ので私のことがもしかしたらわからなくなっているのではないかと心配だったが、顔はわかったようだ。「私の名前は?」と聞いたら「急に言われても出てこないからちょっと待って。ナンだったかなぁ?」と頭を抱えていた。「アイウエオのエ、アイウエオのイ・・・・」とヒントを出したら「あっエイコだ。エイコか・・・お宅、そんな名前だったの。エイコねぇ~ふ~ん」とよくわからない反応だった。もしかしたらエイコの顔はわかったけれど、娘だとは思っていないのかもしれない。車椅子に乗っている人たちを見て、「ここの人たちはみんな自転車に乗って廊下を走るから困る」とも言っていた。まあ顔を覚えていてくれただけでもいいか。
ちょうど通り道にあったので、行きがけに「マルシェ」に寄って遅めのランチを食べた。日替わりのマクロビオティックプレートは1200円。テンペのサンドイッチだった。そうだ。店もテンペのメニューを早く復活させなければと急に仕事のことを思い出す。こういう形でテンペのサンドイッッチもいいなあと思った。
それにしてもこちらへ越してから電車に乗るのは本当に久しぶり。2週間ほど前に一度、友達に会うため千葉まで行ったけれど、東京に行ったのは数ヶ月ぶり。ずっと工事していた日暮里のホームも改装が終わっていた。それにしてもここから駅まで車で行って、車を置いて電車に乗って・・・東京がますます遠くなり、面会に行くのも一日仕事になってしまった。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 28, 2009

花の里へ

Dscf4855今日は予約も入っておらずお店はお休み。だけど何かと忙しい一日だった。午前中はエリート情報の新しい担当の方が挨拶がてら来て下さったので広告の打ち合わせ。古民家への移転をご住所のわかるお客様にはお知らせしたのだが、あとはブログやメルマガなどでお知らせするのみで、まだまだ皆さんにお伝えしきれていない。今回、北総よみうり新聞で紹介して下さりとてもよかったので、他にも地域に根ざした媒体を使ってお知らせをしたいと思っていた。それでちょうどいい機会なので広告をお願いすることにした。
昼からは芝山にある「花と緑の農芸財団」の花の里へ黒米を買いに行った。ここ数日、黒米なしで炊いていたのだが、やはり黒米が入った方が断然玄米が美味しくなる。朝、ケーキを焼いて持っていったので、お茶をいただき、しばしお話を。古民家の修復作業の時も花の里のスタッフが3人で来て下さってとても助かった。さっそくこの前の土曜日にはお食事にも来て下さって、「あの時、9月にオープンするって言っていたけど、あれを見てとても無理だろうなと思っていたんだ~。だけど本当に出来上がったんだね。あの古民家がこんなふうに変わるなんてね・・・」。
古民家の最初の状態を見ている人たちは、口に出しては言わなかったものの、皆、そんなふうに心配していたようだ。他でもない私自身でさえ、勢いでやるしかないと思ってはいたけれど、本当にお店ができるのだろうか?と不安でいっぱいだったのだから当然だろう。
笑いながら、そんな裏話?をしてお茶をいただいた。以前は仕事が終わってから買出しに行っていつも帰りが遅くなるか、たまのお休みが買出しで終わるかのどちらかだった。時間にあくせくしないで、日中にお茶を飲んでいられたのがすごく嬉しかった。帰りに白カボチャと冬瓜とブルーベリーとプチトマトと花オクラをお土産にいただいた。皆花の里の畑で採れたものだ。気持ちのいい縁側で写真を撮った。
その後は次男から金欠で大変というメールが来たので、スーパーでお米やインスタントラーメンや缶詰、レトルト食品などを買ってダンボールに詰め宅急便で送った。質よりも量で勝負。とりあえず外食しなくてもお腹を充たせれば。
3時に井戸屋さんが集金に来るので大急ぎで古民家に戻ったら、すでに到着して待っていた。ああ、どうしてこんなに集金の時は時間キッカリに来るのだろう。なけなしのお金を集めて支払ったらお財布の中のお札がなくなってしまった。全くこの井戸代は予想外の出費でしかも大金!本当に支払うのがツラかった(いまもツライけど)。
夕方は10月にお店の場所を借りてコンサートをしたいという方がいらして簡単な打ち合わせ。夜だと場所がもっとわかりにくくなってしまうけれど、古民家でのライブは面白いだろうな。私も年内に一度、何かコンサートを企画しようと思う。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 27, 2009

パオのパン

Dscf4854今日は今までお手伝いしてくれたスタッフの都合が全員つかなかった。さらにスタッフ以外でお手伝いしてくれた人たちも皆、用事があったりして、先週から誰か来てくれる人はいないか探していた。お客様でもあり友達でもあり書家でもあるシノダさんに電話をしたら、快く来て下さるというお返事。さらに自分のお友達と、高校生の娘さんまで助っ人に連れてきてくれた。すごく嬉しかったけれど、何しろ全員、厨房に入るのは初めてなのでちょっと心配だった。どこに何があるのかもわからない。オーダーが入ってしまうと私は厨房に張り付きなのでフロアのことを説明するユトリはない。それで朝、開店前に説明しようと思っていたのだが、仕込み量が多くて話している暇がなかった。さらに開店と同時に次々お客様がいらして下さったので、全く何の説明もないまま仕事に突入しあっという間にお席が満席になってしまった。
次々にオーダーをいただきながら、私はただそれをお作りするのが精一杯。定食をお膳に並べながらあの器をここに、これをここに・・・と次々に説明しながらバタバタと仕事をしていた。でもシノダさんもお友達のミヤモトさんも覚えがとても早く、次々に仕事をこなしてくれたので助かった。また娘さんのサオリちゃんは飲食店のアルバイトは初めてだということだったが、オーダーを一度も間違えることなく、コーヒーメーカーのコーヒーもなくなる前に次々に落としてくれた。若いと頭脳も明晰?なのだろう。羨ましいほど?飲み込みが早かった。そして「超楽しい~」なんて可愛いことを言ってくれた。おかげさま農場の直売所のお当番に行く途中、ヨウコさんも心配して少しの時間、お手伝いに来てくれたが、ほとんど話せなかった。
今日はそんな初々しい3人組?と私の4人体制でやったのだが、お客様の数は開店以来一番多かったので4人でも精一杯だった。こんなに遠くまで来て下さって本当にありがたいことだ。たっぷり炊いた玄米もすっかりなくなってしまった。
でもそれを見越したかのように?新松戸にある天然酵母のパン屋さんパオの奥さんが美味しい天然酵母のパンをたくさん送ってきてくれた。最後の方はそのパンを定食のご飯代わりにお出しして、すっかり遅くなってしまった賄いもパオのライ麦パンで。パオのパンは本当に美味しくて「自家製酵母パン工房パオの天然酵母パン」という本も出版されている。以前、風楽でスタッフだったユキちゃんが風楽の後、バイトをしていたことからお知り合いになったパン屋さんだ。主食の玄米がない時、美味しくて安心してお出しできるパンがたっぷりあるとすごく助かる(私も作ってはいるけれど、当然、パオのパンには叶わないし、とても定食にお出しするほど作れないので)。
昨日は友達が泊まりに来ていたので、縁側のテーブルに料理を並べて12時頃までゆっくり飲んでいた。自分の家なのに、キャンドルをつけながら外でご飯をご飯を食べていると、どこか遠くへ行ったような気分になりとても楽しかった。これからはこの古民家でいろいろな人とゆったり過ごすことが私にとっての旅の時間になるのかもしれない。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 25, 2009

ハーブガーデンの草とり

Dscf4850古民家の入り口を入ってすぐ左手に小さなハーブガーデンがある。友達のともちゃんが古民家改修の時、何度も足を運んで、自分の庭にあるハーブを移植したり、掘り出し物の花を見つけては買ってきたりして、いろいろ植えてくれたものだ。彼女はガーデニングに詳しく、今までも自分のお家の庭をいろいろデザインしてきたので、ポットやワイヤーラックなど、ガーデンを彩る小物たちもたくさん持っている。それらを交えて可愛らしいハーブガーデンができあがった。増えていくことを見越して、種類ごとにかなり間を離して植えてあるので、今の段階ではまだめいっぱい咲いているという感じではないけれど、かなりたくさんの花が植えられている。今はラベンダーやチェリーセージが咲いているが、今から来年の春が楽しみだ。
ただ周囲に雑草や篠竹が多いので、気をつけていないと、あっという間に草がはびこってしまう。植える段階ではもちろん草とりをして耕してから始めたけれど、雑草の生命力は逞しい。抜いても抜いても次々に生えてくる。ずっと気になっていたのだが、昨日も結局、できなかった。
でも今日は珍しく定刻どおり3時で店が終ったので、即、着替えて草とり開始。エデラちゃんも残って手伝ってくれたのでハーブガーデンの周りはとてもスッキリした。エデラちゃんが帰った後も引き続き鍬を使って草を集め、ハーブガーデンの前の草も取ったので、買物に出る前だというのに汗だくになってしまった。
連休の後のせいか、今日はとてもゆったり仕事ができた。合間にスープのストックを作ったり、パウンドケーキを焼いたりした。ずっと忙しくて営業時間中にお菓子を焼くことが今まではほとんどできなかったので、久しぶりのパウンドケーキだ。ペカンとマカデミアナッツと胡桃をたっぷり入れて焼いた。
今日はさわやかで最高にいいお天気だったので、「ああいい風~。光がキラキラとしていてとてもキレイ~」と何度もエデラちゃんと感動しながら?厨房仕事。本当に気持ちのいい時間だった。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 24, 2009

連休が終わって

Dsc01642先週の金曜日から昨日まで、連休をはさんで1週間、店はずっとオープンしていた。とてもたくさんのお客様に来ていただき、毎日お店も忙しかった。もちろん私はずっとお休みなし。しかも連休中は毎日違う友達が泊まりに来てくれたので、時間がたつのがとても早かった。あっという間に1週間が過ぎてしまったという感じだ。
今朝は久しぶりに朝寝坊ができると思いながら布団に入ったのだが、6時には目覚めてしまった。和室にキラキラと朝陽が射しこんでいるのが見えたら、寝ているのがもったいなくなって早々に起床。ゆっくり1時間ほどかけて朝ヨガをやった。その後、洗濯機を回しながら溜まっていた新聞を読んだ。草取りをする予定でいたのだが、けっこう暑かったので、夕方にしようと後回しにし、久しぶりにソファに座ってゆっくり本を読む。
午後からは銀行、郵便局、買いものなどの用足しに。冷蔵庫の中はすっからかんになってしまったので、あいりん堂さんやその他のお店にあれこれ買いものをして回った。それと台所に置くラックが欲しかったので、リサイクルショップを回って探しに行った。お膳を下げる時に置いておく場所が机の上しかないので、すぐに置き場所がなくなってしまうのだ。ラック自体は前の店でも使っていたのだが、もう使わないかなと思って置いてきてしまった。でもやっぱり使い勝手を考えると必要なようだ。結局、同じものを見つけてまた買うことになってしまった。
リサイクルショップを回っているうちに暗くなってしまい、結局、今日は草とりができず終い。買物に相当、時間がかかってしまった。まだ1週間の仕事のリズムができていないのだが、これから木曜日は金曜日からの店の仕事に合わせて、まとめて買出しをしたり、仕込みの日になっていくようだ。早くそのリズムをつかまないと。
*レギュラーのスタッフが早急に必要なので、改めて新規スタッフを募集します。
土日に来て下さる方、いらっしゃいませんか?

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 23, 2009

レタス初収穫

Dscf4840畑に植えたレタスが大きく育った。とてもパリパリしていて美味しそうなので、そろそろ採り頃だなあと思いつつ、採るのがもったいなくて?そのままにしておいた。だけど今日はレタスがなくなってしまったので、朝、畑に行ってレタスを採ってきた。レタスのサラダではなく、定食のメインのおかずの下敷きに使うだけだから、一皿につき一枚程度の使用量だけど、少しずつちぎってお昼にお出しした。
たかがレタスだけど、私が作った初収穫の野菜。記念すべき第一号だ。すごく嬉しくてレタスを写した。みずみずしくて可愛らしかった。シルバーウィーク最後の一日は連休の中では一番出足が遅かった。ずっと忙しかったので、いつも賄いは2時過ぎになってしまうのだが、今日は久しぶりに開店早々賄いを食べられた。そして1時半頃には一度お客様が途切れたので、台所の椅子に腰掛け、アリミちゃんとヨウコさんと梅干しを食べながらいっぷくタイムができたほどだ。
そのまま終わってしまうのかなと思っていたら、その後、5名さまの定食が入ったり、ケーキセットのご注文が入ったり、4時頃までずっとお客様が途切れず、用意しておいたケーキも全部なくなってしまった。店が終わってから庭の水まきをしながら、ヨウコさんと柿もぎをした。木の上で虫に食われず完熟している柿はとても甘くなっているらしいので、オレンジが色濃くなっている柿を選んで丸かじり。仕事が終わった後、何となくみんなと庭で過ごしている時間が私は好きだ。アリミちゃんはホースを伸ばし水まきをしてくれた。
二人が帰るのと入れ違いにおかげさま農場の高柳さんがタエコさんと一緒にフラリと寄ってくれた。家に入るよりも前に庭の西側に作った畑に行って、「ダメだなこの土は。野菜が育たねえよ」と一言。裏庭の方がまだ土ができていると言われた。
私も西側の畑に関してはとても固い赤土だし瓦礫もいっぱいなので、かなり厳しいだろうなと思っていた。高柳さんはパッと土を見ただけで、「これは山の土だな」と判断。うちの西側の土は山の深い部分にある土が盛られているので、微生物はほとんど棲んでいない。だから命を育む生きた土になっていないのだそうだ。どうしたらいいのかとお聞きしたら、堆肥を入れて土作りをするしかないとのこと。
落葉や生ゴミをまとめて積み上げておいてもいいし、庭で使う程度の量ならば取りに行けば分けていただけるそうなので、近いうちに伺うことにした。今年の収穫は諦めるにしても来年の春撒き野菜はちゃんとやりたいので、少しずつ土を作っていけたらと思う。
とりあえず今日はレタスが収穫できたので、それだけでも嬉しかったのだが、畑を本格的に始めるとなるととても大変そうで勉強しなくてはならないこともいっぱい出てくるだろう。でも育っていく過程を見るのはきっと楽しいだろうな。もちろん収穫できた時の喜びもたっぷり。少しずつやっていけたらと思う。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 22, 2009

厨房から見える風景

Dscf4797_2さわやかな秋晴れの日が続いている。早起きするとお天気のよい日は部屋に射しこんでくるキラキラとした朝陽に出会える。見ているだけでその日一日の始まりが祝福されているような気持ちになる。厨房の窓から見える景色も少しずつ色づいてきた。
流しの前に窓があって、そんな裏庭の様子を見ながら調理をしている。窓からさわやかな風が入ってくると、とても気持ちいい。時折、お客様が食事の後に、裏の畑を散歩していて、窓からお声をかけて下さる。忙しくて中々客席に出て行けないので、窓越しにご挨拶をさせていただく。
ありあわせの材料で作ってもらった厨房は小さいけれど、もっか大活躍。連休はずっと忙しくたくさんのお客様が来て下さるので、営業時間中、私はずっと厨房に張り付き状態だ。でも窓から緑が見える厨房で仕事できるなんて、とても嬉しい。
柿の実が熟してきた。落ちないうちに木からもいで何かに加工しようと思うのだが、うかうかしているとボトンボトンと落ちていく。柚子はまだ青いけれど、すりおろすととてもいい香りがする。庭の木からトゲがささらないようにもいでいく。
庭を歩いていたら、金木犀の香りがするので、見上げてみると、金木犀の木が植えられているのを発見。花をつけていないと何の木だかわからなかったけれど、少しずつ花がほころんできた。まだまだこの庭の中で何の木があるのか、どんな花が咲くのか全部を知り尽くしていない。これから季節が変わるたびに、そういう移ろいを少しずつ記憶していくのだろう。
連休は毎日、友達が泊まりに来ている。一緒に夕食を食べ、ゆっくり話し楽しい時間を過ごしている。静かな夜がしばし笑い声に包まれる。昼間、お客様の座っていらした部屋が、夜はそのまま私や友達が過ごす茶の間になる。
忙しかったシルバーウィークもいよいよあと一日。明日も朝起きたらすぐに厨房の窓を開け、気持ちのいい秋風を中に入れて美味しいものをお作りしよう。
*写真は厨房の窓から見える裏庭。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 20, 2009

舞茸と枝豆の贈り物

Dscf4836_4山形の知り合いから、天然の舞茸と枝豆と本醸造の味噌と醤油が届いた。とてもこだわっている無農薬大豆で作っているものだ。すごく素敵な贈り物だなあと思う。ちょうど仕事が一段落した所だったので、舞茸を天ぷらにしてみんなで食べた。
アヤコさんが衣を溶いて揚げている間に、私とエデラちゃんは柿と柚子を採りに裏庭へ。低い場所の柚子は皆もいでしまったので、脚立を使って高い場所に上ろうとしたのだが、周辺の土を耕したばかりで私が乗ったら、脚立がぐぐぐ~ッと沈み思わず脚立から落っこちそうになって二人で大笑い。裏庭で柿をもいだり、柚子をとったりするのは本当に楽しい。自分の裏庭から食べられるものを採って来られるなんてすごく贅沢な気がする。
揚げたての天ぷらに柚子の皮をすりおろして、塩と一緒に食べたらとっても美味しかった。
夕方、ゴミ捨て場に歩いていった帰り、後ろからクラクションを鳴らされた。驚いて振り向いたら、横浜に住んでいるヨコヤマさんという知り合いが手を降っているので超ビックリ!私のYMCA時代にお世話になった方だ。古民家の修復もお手伝いして下さった。電話もしないで突然、遊びに来てくれたのだ。たまたまいたからよかったけど、せっかく横浜から来たのに留守で会えなかったらどうするつもりだったんだろう?!でも突然会えたのがすごく嬉しくて、夜、秋刀魚を七輪で焼くから一緒に食べようとお誘いし、私は急きょ秋刀魚を買いにスーパーへ。
縁側の前で七輪に炭をおこして、イカや秋刀魚を焼き、寒い夜の中、ワインを一緒に飲んでしまったので、ヨコヤマさんはお泊りしていくことになった。楽しく食べられたけど、もう夜は寒いくらいだ。秋が深まってきた。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 19, 2009

広くなった南側

Dscf4835昨日、鳥小屋を解体したので、南側の庭に視界をさえぎるものがなくなり、とてもスッキリ広くなった気がして、庭を見るたびに嬉しい気分になっている。ところが朝、来たヨウコさんに「見て見て~なんか違ってない?」と聞いても「・・・???」。説明してようやく気がついてくれた。住んでない人にとっては案外、そんなモノなのかもしれないなぁ。だけどあんなに必死になって重たい廃材を移動させて、全部燃やして影も形もなくなったというのに・・・ちょっとガッカリ。
今日は開店前より早々にお客様がいらしてくださって、その後も途切れることなくオーダーをいただいた。仕込みの方はたっぷりご用意したので、お惣菜自体がなくなることはなかったのだが、食器を洗うのが間に合わず、途中で足りなくなってしまったり、とにかく洗い物が追いつかなくて大変だった。厨房と洗い場を分離しているのは良し悪しなのだが、ちょっと油断をするとすぐに洗い物が山になってしまう。結局、私が厨房を、ヨウコさんが洗い場を、ミエコちゃんがフロアを・・・と3人で分業のような形でやったけれど、短い時間帯にお客様が集中してしまったので、どうしても間に合わない部分もあり、何か対応策を考えなければと思った。
大室の地元の方も来て下さって、大室地区の世帯の地図を作ってきてくださったり、下見がてら見にいらして、今度予約して食べにくるねとおっしゃっていたお隣の集落の方もいらしたり、少しずつこの地域の方たちともお知り合いになっていけるようだ。
でも砂糖や化学調味料を使わない煮物や、肉や魚が入っていない薄味のお食事が田舎の方の味覚に合うかどうか、ちょっと心配だ。だいたい田舎の煮物は甘くて味も濃いので、風楽のご飯は随分あっさりとしたものに感じられることと思う。忙しくて厨房から抜け出すことがざきず、せっかくいらして下さってもゆっくり一人一人の方にご挨拶できずに残念。
明日からのシルバーウィーク(このネーミングつい先日まで知らなかった~!)はずっと営業していますので、来週は忙しくなりそうだ。月末には井戸代と水道工事の高額な支払が残っている。払えるかどうか、毎日が綱渡り・・・。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 18, 2009

鳥小屋解体

Dscf4833今日はお店始って以来、初めてエデラちゃんと二人体制での仕事。ずいぶん使いやすくなってきてはいるけれど、洗い場と調理場が離れているため、うかうかしているとすぐ洗い物が溜まってしまう。でも他に都合のつく人もいなかったので、覚悟を決めて二人でやるしかない。今はまだレギュラースタッフが決まっていないので、いつもみんなの都合を聞きながら、人の手配をしている。でも毎週そんなことをしているのも大変なので早くなんとか一ヶ月分のシフトを組める体制にしたい。
でもいいこともあった。おかげさま農場の直売所でお当番をしているマリちゃんという若手の女性に声をかけたら、今日、様子を見がてら来てくれて、10月から週1~2回お手伝いしてくれることになったのだ。私たちにはキツイ土間の上がり降りも「いい筋トレになります」と言って前向きだ。いいなあ。若いって。エデラちゃんもよく動いてくれたので、忙しいながらも何とか無事に回すことができた。
その後、今日はサプライズがあった。沖縄にいる長男が彼女と一緒に閉店間際に来てくれたのだ。9月は友人の結婚式があるので、一度帰ってくると聞いてはいたが、まさかそれが今日になるなんて。いつも連絡なしに突然来ては人を驚かせるのが好きみたいだ。買ってきてくれた何とかという話題の店のモンブランと梨と栗を並べて、エデラちゃんと4人で、閉店後、お茶を飲みながらあれこれ話す。話しているうちにせっかく息子がいるのだから、鳥小屋を壊せたらいいなあと思った。
開店以来、鳥小屋は邪魔だから絶対に解体したいと思っていた。本当は大家さんが開店するまでに壊してくれる約束だったが、けっこう頑丈なので柱を切っただけの状態でいつまでも残っていた。でも柱にロープをかけて車で引っ張れば倒せそうだったので、今度、誰か来た時に一緒にやってもらおうとずっと思っていた。
長男は力も強いし器用で機転も利く子なので、一緒にやるには最適の相手だ。お茶が終わった後、さっそく私はモンペに着替え、車からロープを取り出して解体準備。鳥小屋のネットの間にロープを通して、車で引っ張ったら予想通りあっという間に倒れてしまった。ただ大変なのはその後だった。金網が中々はずれないし、人が住めるくらいかなりガッシリ作ってあるので解体するのが一苦労。角材とコンパネの間にバールを差し込み、バラそうとするのだが釘が長くてビクともしない。張り巡らされた金網もカットするのが大変だった。2階建てで、間の板も後ろの壁も屋根もそれぞれしっかり打ち付けてある。ある程度、バラしたら、大きいまま火を起こした大穴に投げ込んで燃やすのだが、運ぶのが相当重たかった。
なんだかまた修復工事に逆戻りしてしまったかのようなだ。思いっきり押したり引いたり持ち上げたり、無茶苦茶な体の使い方をしながら、長男と二人でなんとか廃材も全部燃やすことができた。「車で引いて倒すだけじゃなかったのかよ~」と文句を言われたけれど、「あんなに張り切って動いている(私の)姿を初めてみたよ。けっこうやるじゃん」とお褒めの言葉?をいただいた。
とても私一人ではできなかった大仕事。長男のおかげでハードだったけど、ようやく鳥小屋も片付いてスッキリ!だけど本当に長男さえ驚くほど重労働だった。そして大変だったけど息子と一緒に力を合わせて解体できたことがとても嬉しかった。ああ明日は筋肉痛になりそう・・・。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

September 17, 2009

あいりん堂さんのお弁当

Dscf4819_2今日は予約は入っていなけれど、あいりん堂さんからお弁当のご注文をいただいた。お店をオープンしてから初めてのお弁当だ。数は30個。今日私は試してみたいことがあった。それは一人でどのくらいの時間でできるかということだった。これから平日にお弁当のご注文をいただくこともあるだろう。お店をやっている時だったらスタッフがいるけれど、そうでない時は私一人で対応しなければならないこともある。前日の下ごしらえがいっさいなくて、一人でゼロから始めたらどのくらい時間がかかるのだろう。今日のメニューはグルテンミートとおからのハンバーグしょうがあん、ヒジキと茗荷と生野菜のサラダ、重ね煮のキンピラ、蔓菜のおひたし、キュウリの糠漬け。
朝は6時ちょっと前に目覚ましをかけて6時から仕事開始。朝陽がキラキラと部屋に射しこんできてとてもキレイだった。まずは玄米を火にかけおからを炒り、ハンバーグの具を刻んだ。30個のお弁当を何の準備もなしで当日いきなり作ったことはないのだが、定食の支度がない分、すごく楽に感じた。配達に出る時、厨房を散らかしたまま出かけたくなかったので、一つ一つの仕事が終わったら全て洗って道具を片付けながらだったが、10時ちょっと前にはお弁当も完成し厨房も片付いていた。
お弁当箱に一人でおかずを詰めている時、この古民家でこうして再びあいりん堂さんへのお弁当が作れることが嬉しくて、すごく幸せな気持ちになった。あいりん堂さんは風楽がオープンする前から修復中に私が書いた雑文をコピーしてお客様に配ってくれたり、古民家の場所を確認しに来て地図を起こしてお客様に場所を教えてくれたり、オープンが決まった後は大量にハガキを配ってくれたり、とにかくずっと宣伝をしながらオープンするのを待っていてくれた。
そんなあいりん堂さんにお持ちするお弁当だ。なんだか作りながら胸がいっぱいになって、今の気持ちを書いて皆さんに配っていただきたいと思った。それで出かける間際に手書きでメッセージをまとめた。私がここでこうしてお弁当を作れるのも、待っていてくださったお客様がいるからこそだ。
配達の後、市場などで買物を済ませ、お昼過ぎに古民家に戻った。午後からはぐるっと千葉の原稿書きと種まきだ。その前にお弁当の残りを好きな器に盛り付けて、縁側のガラステーブルの上に乗せてお茶を入れ、一人でゆっくりランチタイム。秋風はさわやかで陽射しも明るいが、縁側にはいい感じでひさしがあるので、直射日光に当たることもなく外の気分を味わえる。ああなんて幸せなんだろうって心から思った。こんなに気持ちのいい場所で仕事ができて、仕事の後にこんな気持ちのいい時間を過ごすことができるなんて・・・。本当に私は長年の夢だった古民家で暮らせることになったのだ。
ずっと忙しかったので、こんなにゆっくりと、こんなに満ち足りた気持ちでご飯を食べたのは初めてだ。これからこういう時間を大切にしながら、たくさんの方たちとの時間をここに刻んでいくのだろう。

| | Comments (2) | TrackBack (2)

September 16, 2009

スィーツビュッフェ

Dscf4814ようやく何の予定もない日ができた。何をしようかととても楽しみで昨日の夜は遅くまで本を読んだ。営業日は週3日だけでも、他の日にもあれこれ予定が入るので、中々フリーの日というものがない。人が好きなのでいろいろな人たちとお話をするのはもちろん好きだけど、それと同じくらい私は一人の時間も好きだ。多くの人に会えば会うほど、一人の時間が待ち遠しくなる。だから今日は誰にも会いたくなかった。
今日はどこかにケーキを買いに行って食べたいなと思っていたのだが、たまたま先週のエリート情報を開いたら、空港近くのホテルで期間限定のスィーツビュッフェの広告が載っていた。
3時からだったので昼間の時間も有効に使えそう。それまでに今週のシフトの調整をし、食品棚を入れ替え、椅子の座面を二つほど張り直した。その後、図書館に返す本を読み終え、図書館に寄ってからホテルに行くことにした。でも着いたらビックリ。駐車場は満車で店内には予約した人でなければ入れなかった。広告には予約が必要なんて書いていなかったのに、満席なので空くまで待たなければならないんだって。平日の3時過ぎなのにこんなに人がいるなんてさすが期間限定のビュッフェだ。何分か待ってキャンセルが出たので、その席に運よく座ることができた。
昔は甘いものが止められないほど好きだったが、ここ数年は食べなくても平気になってきた。でもこのところいろいろ忙しいせいか、やけに甘いものが食べたい。めったに食べないのだから、たまにはいいかと思って行ったのだが、実際には1回取って、次の分はもうほとんど食べられなかった。私には甘すぎるのだ。それにこういう暴食を久しくしていないので体が驚いて拒否反応が出たのか気持ち悪くなってきた。ああ、せっかく行ったけど、やっぱりもう甘いケーキのビュッフェは私には無理なんだなあと実感した。
重いお腹を抱えながら、帰りはホームセンターに寄って種をあれこれ買ってきた。夕方は種まきをする予定だった。でも見ているとどんどん目移りして時間が過ぎ、帰ってきた頃はもう真っ暗で種まきはできなかった。明日は絶対にやろう。夜は胃袋を休めたかったのでご飯抜きで養生。明日はあいりん堂さんにお弁当の配達だ。早起きして今回は一人でやってみようと思う。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

September 15, 2009

スタッフとヒーリングアート

Dscf4813昨日の夜から宿泊のお客様に朝ごはんをお出しした後、11時からご予約で7名様のランチが入っているので、すぐ支度に取りかかった。よく知っているお客様に久しぶりにお会いしたので、いらして早々お話が弾んでしまった。でも今日は私一人しかいないので、お話をしていたらいつまでもお食事がお出しできない。途中でお話を切上げ、定食をご用意し、お食事しながらあれこれお話させていただいた。
皆さん、どこかのお家に来たみたいにくつろがれ、お膳を運んでくださったり終わった後も厨房まで運んでくださったりしたので、私はとても助かった(大川さんご一行様、ありがとうごさいました!)
お客さまが帰られた後は、入れ替わりに風楽のスタッフが来て一緒に引っ越し祝いのお食事会。ようやくみんな揃ってお疲れさん会を開くことができた。古民家の修復作業には参加しなかったけれど、風楽の閉店から引越に至るまでずっと手伝ってくれた。風楽のお惣菜の他、トマトとナスとイカの全粒粉パスタ、天然酵母のパンなどが所狭しとテーブルに並んで食べきれないほどだった。
みんなに何かサプライズをと思って、ヒーリングアーティストのシノダさんにお願いし、食後はハイヤーセルフリーディングをやった。最初はチャクラの色ごとに分かれているカードを一枚選び、その裏に書かれているキーワードを受け取る。私が引いたのは「決断」。アリミちゃんは「愛」、ミエコちゃんは「真実」、チエコさんは「大地」、ヨウコさんは「自信」。それぞれ今のその人にピッタリのメッセージだった。
その後、その言葉から連想される漢字を一文字筆で書く。私は「黎」。木、生、作などが登場し、アリミちゃんはなんと草の絵を書いていた。さらにそこからイメージできるものを次々に書き出し、最後に自分の一番、しっくり来る言葉を選んでそれを色紙に書く。
今日の私はキーワードになる言葉が次々に出てきてしまって、一つに中々絞りきれなかったけれど、最後に二つの単語を組み合わせて、「光の道」と書いた。これからの古民家での生活を象徴している言葉だなと思った。
それぞれが必要なメッセージを受け取り、とても和やかないいヒーリングタイムだった。その色紙をそれぞれが持って帰って、これからの生き方の一つのヒントにしてもらえたら・・・それが私からスタッフへのプレゼント。
みんなで食べたご飯も美味しかったけど、みんなで一つになってともに過ごせたヒーリングもまたとてもいい時間だった。読めば読むほど、その人に必要なメッセージが届けられたなあと思う。ご希望があればシノダさんにヒーリングアートをお願いできるのでお問い合わせください。古民家で静かに自分と向き合い、ハイヤーセルフの声に耳を傾けてみませんか?
ネットにもハイヤーセルフリーディングが無料でできるサイトがあったので、さっき何気なく試してみたら私は「ライトワーカー~光の使者」と出てきた。まさに私の今日書いた「光の道」とシンクロしているので驚いた。
「あなたは周りの人たちの手本となり、自らが光の源泉となり、光を広めるために地上に遣わされました。あなたの周りにはあなたに癒されるべき多くの人々がいます。強く心惹かれたり、関心ある物事こそがライトワーカーとして担うあなたの役割です。それだの活動にあなたの時間と情熱を注いでください。地上に点在するライトワーカーたちの放つ光が一つになった時、この地球に宇宙の秩序と試行の愛がもたらされるでしょう」。
いろいろなことがあった一日。今日だけで3回、それぞれ違う方たちにお食事をお出しした。一日の終わりに改めてメッセージの意味を考えてみる。この場所で過ごしながら美味しいご飯を召し上がっていただくこと。そこに私の思いをのせていく。これからの私の仕事は、今、始まったばかりだ。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

September 14, 2009

お泊りでご飯

Dscf4807開店してから、ちょうど一週間がたった。店の営業時間が終わった後も買物や備品の買い出し、ご近所のあいさつ回りなど、とにかく一日中やることが多く、慌しい1週間だった。今日はようやくお休み。疲れもたまっているし、今日はゆっくり起きようと思っていたのだが、相変わらず早くから目が覚めてしまった。朝のコーヒーを入れてソファに座り溜まっていた1週間分の新聞を読む。このソファに座るのも一体何日ぶりだろう。その間、今日はやっていますかという問い合わせの電話が何本か入ったり、実際にやっていると思ってお店まで来て下さったお客さまがいらしたり、大家さんが畑をしに来たり、あいりん堂さんが顔を見に来てくれたり・・・。家にいたのに、随分、たくさんの方とお話した。そしてあっという間に買物に出かける時間になってしまった。
今日は夕方からお泊りしながらお食事をしに来て下さるお客様のご予約が入っている。宗吾霊堂のお店の時から親しくさせていただいている方だ。いとこが来るので、泊りがけでご飯を食べながらゆっくりお話したいということだった。旅館ではないので、きちんとしたお部屋がないことはご了解の上で、ご飯を食べながら、古民家でゆっくり静かな夜を過ごしていただけたらいいなあと思ってお受けさせていただいた。
昨日はとても忙しかったので、野菜も食材も本当にすっからかんだ。振込みにも行かなければならないので、時間を逆算して行く順番と買うものをメモしてから出かけた(ここに住んでいると、ふらっとどこかに行くというのではなく、予定をたててまとめて用を済ませるようにしないと、移動時間に追われることになる)。
あれこれ買物をして帰ってきてすぐに食事の支度。明日も7名様でランチのご予約が入っているし、木曜日もあいりん堂さんのお弁当の配達があるので、お店が休みでも仕事はいっぱいある。開店早々ありがたいことだ。
夕食はいつものお膳ではなく、お皿に盛り付けて取っていただく形にした。蔓で編んだ灯りをつけて、静かなジャズを流し、今、ビールを飲んでいらっしゃるところだ。ブログが終わったら私も合流させていただこう。
こういう過ごし方ができるのも古民家ならでは。夜は夜で静かですごくいい時間が流れている。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

September 13, 2009

忙しかったお店が終わった後、畑をうなう

Dscf4804
今日は開店以来、一番多くのお客様が来て下さって、一日中大忙しだった。かなりたくさんの玄米とおかずをご用意したのだが、それもすっかりなくなってしまった。途中で作り足し作り足ししていたのだが、いよいよ冷蔵庫の野菜室もからっぽに。こんなに遠くまでこんなに多くの方がお食事に来て下さったなんて、本当にありあがたいことだ。厨房は洗いものの山となり、コーヒーも途中でなくなってしまったり、お出しするのが遅くなってしまったり、まだまだここの厨房を慣れていないので、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありませんでした。
実は昨夜はあまり寝ていないので、今日はとても眠かったはずなのに、眠気を感じるヒマは全くなかった。しかも夕方には畑仕事までしてしまった。店が終わるちょっと前にコバヤシくんが職場から耕運機を借りて、ワゴン車で運んできてくれたからだ。今まで鍬で畑を耕していたのだが、あまりに土が固くてもう大変~と言ったら、耕運機で一度、うなってくれるということになった。
さすが機械の力。固かった土もけっこうほぐれた。裏庭にある大家さんの畑も半分くらい使えることになったので、いろいろな種類の野菜が撒けそうだ。実際、裏庭の方がふかふかとしたいい黒土で畑には適している。本当は南側だけ使う予定だったのだが、南は車がけっこう止まるし土も固いので、空けておいた方がいいかもしれない。
コバヤシくんは私の仕事が終わるまで畑に苦土石灰と鶏糞を撒いておき、その後、耕運機で耕しくれた。耕運機と言ってもトラクターではないタイプなので、ガソリンを入れ、押さなければならない。けっこう重たいので重労働だ。私も店の片付けが終わってから、さっそくモンペとTシャツに着替え畑仕事を始めた。耕された畑から草を取り除き、畝を手で作っていった。その後、春菊やスティックブロッコリー、水菜、かき菜、白菜などの種を直播した。明日もまた種を買ってきて、空いているところに撒く予定だ。
一日、いいお天気だったので、西日の当たる裏庭の光がとてもキレイで、日が暮れるまでのほんの2時間程度だったけれど、疲れを忘れ、楽しい時間を過ごすことができた。作業の後はお腹がすいたので、冷蔵庫の中にほんの一本だけ残っているキュウリと3センチほどの人参、ピーマン一個、レタスの残りを刻んで、サラダうどんを作ってコバヤシくんと一緒に夕ご飯。苦土石灰と鶏糞を撒いてある土が耕されていると、これからはすぐに種まきができるのでとても助かった。あれだけの面積を手で耕すとなると、今年いっぱいはかかっただろう。いずれにしても私一人では広すぎるので、畑をやりたい方、よかったら一緒にやりませんか?
*写真は押しているフリだけ?。最後にコバヤシくんに撮ってもらった。

| | Comments (5) | TrackBack (0)

September 11, 2009

ぐるっと千葉の取材~おくらと小松菜~

Dscf4791今日は店が終わった後、3時過ぎからぐるっと千葉の取材だった。開店早々でまだあれこれ忙しいので、取材ができるかどうかわからない状態だったけど、8月は修復工事のため撮影をお休みさせていただいたので、今月は早くからレシピの準備をしておいた。・・・のつもりだったんだけど、結局、忙しくてそれどころではなく、昨日になって、さて何の素材で何を作ろうか?と考え始めた。もう3年分の撮影は終わってしまったので、今は仕上げの時期に入り、その時、撮影できなかった野菜を取り上げるようにしている。でも登場していない野菜の数は限られているので、選ぶ範囲はものすごく狭い。
結局、今回はおくらと夏野菜の揚げ浸しと、小松菜のクルミ白和えを作ることにした。古民家に移転してから初めての取材。担当の横山さんも来るのをとても楽しみにしていてくださった。お祝いのお花をいただいたので、土間がより一層華やかになった。カメラマンも横山さんもすごく古民家を気に入って下さり、「なんだかどこかに旅行に行ったみたい」。
縁側で材料を撮ったり、雪見障子の前の文机に料理を乗せたり・・・とてもリラックスモードで撮影ができた。カメラマン曰く、どこをとってもいいロケーションなので、撮影ポイントがいっぱいあるとのこと。いよいよ残りあと数ケ月の取材になってしまったけれど、お庭や外のガラステーブルで撮ったり、いろいろな撮影場所で写してみようということになった。
実際、今日の写真はちょっと格が上がったみたい?に素敵な雰囲気になった(例えて言うなら、ちょっと贅沢などこかの温泉宿のお料理特集みたい?!)。場所を変えて2品の料理を撮影しただけなのに、古民家らしさが写真の中から滲み出ている?ようで、3人で「いいねえ~!」を連発。
でも撮影日にはお渡しするはずのレシピもまだ作成しておらず、何をやるにも今は時間が足りない。ご近所への挨拶回りが夜2日続き、昨日は店が終わってからあれこれと片づけをし、その後は足りないものを買物に。今日も取材の後、閉店間際のあいりん堂さんに駆け込み、その後、またあれこれと買物に行き、連日帰りは8時半過ぎ。今でも暗くなってから古民家へ帰ると、家に入る瞬間がちょっと怖い。

| | Comments (2) | TrackBack (1)

September 10, 2009

店の前の庭園完成

Dscf4778先日、店の前に庭園を作ってくださった庭花創師舎のコミヤマさんが、お忙しい仕事の合間をぬって最後の仕上げに来て下さった。台風の後に倒れてしまったつつじを起こし、竹の添え木をして、流木や木の枝、小さな花たちをさらに増やして、より美しいアプローチが完成。台風の時に水の行き場がなくなってしまったことをお話したら、山土が流れないように木の土留めを作り、排水先も手直しをして下さった。
梅の古木をクレーンで吊り上げて向きを変え、小さな花たちを所々にあしらって、本当に素敵な庭園になった。コンクリートで固めたすり鉢状のボールに何気ない草を植えて、スタンドをつけた可愛らしいオブジェも仲間入り。移植した木の根元にはグランドカバーになるような草を植えて緑をいっぱい増やしていきたい。
(お庭の造園を考えていらっしゃる方、ぜひ庭花創師舎のサイトを覗いてみて。とても素敵です。そしてとても素晴らしいお仕事をされる方です。せめてもの恩返しに、千葉方面でのお仕事がある時にはいつでもお泊りいただこうと思っているので、私も近くにコミヤマさんの現場ができたらいいなあと思っています)。
今日は店がとても忙しく、ご近所のおばさんたちもたくさん来て下さった。1時頃には定食がすっかりなくなってしまい、天然酵母パンとスープのセットを定食の替わりにお出しすることに。初めて洗い物の山ができた。そういう状態だったので、コミヤマさんの庭仕事の様子を撮影しに行くことができず残念。
店が終わった後は、気になっていたコーヒーメーカーの位置を移動。チエコさんとミエコちゃんの3人で相談しながら土間の上がりかまちに置くことにした。でも一つを動かすとなると、全部を動かしたくなり、結局ピアノやコーヒーカップのボード、古い冷蔵庫、そしてテーブルまで全部を移動させることになってしまった。
見るに見兼ねたコミヤマさんがピアノを動かすのを手伝ってくださった。でもあれこれ動かしたおかげで土間の配置もスッキリ。これで座敷に上がっていただかなくてもコーヒーが注げるようになった。その後、3人で裏庭の柿や柚子をもいだ。ここで夕暮れ時に過ごす時間はとても穏やかな感じがして私も大好きだ。
その後、買物へ行って帰ってきたらもう真っ暗。車で敷地内に入るとセンサーライトが点くように設定してあるのだが、その光が紅葉と梅を照らし、窓のダイヤガラスもキラキラと光って、とてもキレイだった。思わず荷物も下ろさないうちからデジカメだけバックから出して写真を撮った。夜の古民家。窓からもれる灯りがここを訪れる人の心にも灯りを燈してくれるような・・・そこに行けば誰かが待っていてくれると思えるような場所。ほっとする家・・・ここがそんな場所になったら嬉しい。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

September 09, 2009

お花がいっぱい

Dscf4771昨日と今日にかけて、二日間、店が終わった後、区長さんや近くのお寺にご挨拶へ行き、大室地区の中でも同じ廓(くるわ)の方々のお宅を一軒一軒ご挨拶して回った。何もわからなかったので、大家さんにも一緒に回っていただいて助かった。この辺りは苗字よりも屋号で呼び合っているので、新参者の私には屋号を聞いても、どこのお宅だか全くわからない。引越してすぐ、お向かい3軒にはご挨拶に伺ったのだが、お店を開店するにあたって、改めて地域の皆さんへもお店のことを知っていただけたらと思った。
お客様が道に迷われることも多く、ご近所の方にお聞きすることだってあるだろう。どこでどう変わったのか、なぜかラーメン屋さんを始めるという噂になっていて?思わず笑ってしまったのだが、それもきちんと一軒一軒を回らなかったから、噂話に尾ひれが付いてしまった?のだと思う。
場所については特にお問い合わせのお電話が多いので、曲がり角の畑に目印の看板を立てさせていただけるようにお願いした。一度、いらっしゃれば、おわかりいただけるかと思うのだが、最後は畑の中の細い道を通るので、そこがとてもわかりにくいのだ。今日も一体、何本、行き方についてのお電話をいただいたことだろう。
昨日一日、厨房で動いてみて、自分の中で納得のいく動線が全くできていなかったということがわかった。ただモノが並んでいるだけで、そこまで手が回らなかったのだ。とにかく動きにくかった。それで今朝は厨房の仕事をする前に厨房の交通整理をした。まずお玉やお茶漉し、缶切りなどのキッチン小物をぶらさげられるように木ネジを打ち、ボールとザル、鍋などをそれぞれ分けてまとめて置き、布巾用の突っ張りポールを付け、それぞれの道具の配置を考えた。
その状態で今日の仕事を始めたら、徐々に体が馴染んでいき、だんだん使いやすくなってきた。今日はアヤコさんとエデラちゃんが手伝ってくれた。アヤコさんは元カフェのオーナーだけあって厨房の動線についてはかなりうるさい。これは私も同じだ。いつものんびり仕事をしていられるわけではなく、時間勝負で動かなければならない場合もある。そういう時は個人の手の早さもあるけれど、いかに効率よく動けるかという動線を意識した配置が重要になってくる。
そんなことを考えながら、配置を変えてみたら、これが案内、自分らしく動きやすいものになってきたようで、昨日よりも断然、仕事がしやすくなっていた。
今日来て下さったお客様は顔見知りの方が多く、茶の間でそれぞれの方とお話させていただいた。ブログを読んで下さっている方も多く、古民家修復に一喜一憂されていて、完成までハラハラドキドキ・・・。古民家空間風楽としてようやくオープンできたことを、共に喜んでいただることがとても嬉しい。
今、土間にはたくさんのお花が並んでいる。お祝いにいただいたものばかりだ。こんなにお花に囲まれたのは、ず~っと昔にやった結婚式以来?かも。明日は久々にチエコさんと仕事ができる。がんばろっと。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

September 08, 2009

古民家空間風楽 本日開店!

Dscf4768宗吾霊堂前の店を閉めてから一ヶ月ちょっと。ようやく修復作業が終わり、厨房が完成し、保健所の許可が下りた。そして今日は待ちに待った風楽のオープンの日。昨日、あれこれ準備をしたのだが、どうにも終わらず、結局、今までのメニューを全てご用意することはできないため、定食やカレー、スープセット、ケーキセットなど、メニューを限定させていただくことにした。
朝、9時半にアリミちゃんとミエコちゃんが来てくれた。アリミちゃんとは風楽を閉めてからずっと会えずにいたので、久しぶりに会えてすごく嬉しかった。スタッフみんなから私の好きな花水木の木をお祝いにいただいた。花水木の花が庭に咲くのを今から楽しみに待っていよう。
新しいスタッフが決まっていなかったので、以前のスタッフに時間がある時だけ手伝ってもらうことにしたのだが、また一緒に厨房に立てる日が来るなんて、なんだか夢のようだ。アリミちゃんは引越の時の足の踏み場のない状態以来、古民家に来ていなかったので、すっかり変貌した?風楽を見て驚いていた。
それにしても厨房の使い勝手が今ひとつ飲み込めていないので、動線が決まらない。なんだかあちこち歩き回って無駄な動きばかりしている。これでは大勢のお客様が一度にいらっしゃったら、回せないだろうなあとちょっと心配していたのだが、今日のオープンはひっそり始ったので、かえってウォーミングアップができてよかった。新しい厨房に慣れて、使いやすい状態になるまで、少しずつお客さまが増えていったらいいなと思う。
それにしても本当によくオープンできたものだ。感無量。賄いの時、みんなでお茶で「おめでとう!」と乾杯し、久しぶりの風楽ご飯にみんな大喜び(作った本人も久しぶりの風楽ご飯が嬉しくて、いつもよりいっぱい食べた)。
途中からチエコさんも来てくれて、早めに仕事が引けたので、みんなで和室や縁側で和んでいた。こうやって以前のスタッフたちと一緒にここでくつろいでいられるなんて・・・。まだ始ったばかり。だけど自分の中では完結したかのような気持ちになっている。これからこの場所にどんな思い出を刻むことができるのか、とても楽しみだ。
*写真は厨房で初めての風楽ご飯を食べているアリミちゃんとミエコちゃんとエデラちゃん。いつものご飯なんけど、とにかく嬉しかった。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 07, 2009

開店前日

Dscf4765いよいよ明日はお店の開店日。今日は朝から友達がお祝いに来てくれたり、あいりん堂さんが素敵な観葉植物を届けに来てくれたり、ウイさんが土曜日に使った蕎麦の道具を取りに来てくれたりする中、ずっと仕込みをやっていた。アヤコさんも手伝いに来てくれて助かった。
店はずっとやっていれば、たえずいろいろなものを作り続けているのでストックも途切れることはないのだが、一度、その動きを止めてしまうと、本当に冷蔵庫の中は空っぽになってしまう。そしてずっと使っていたものでも、使うことを止めてしまった道具たちはなんだか急に汚くなってしまう。だから鍋や包丁やカンきりなど、久しぶりに出した調理道具たちは随分と汚れているように見えた。まずはそれを洗うことからスタート。
店は1ヶ月のブランクを経て、再びオープンできることになったけれど、とにかく何もない状態からの再スタートなので、仕込むものも多い。久しぶりにカレーを作った。雑穀を入れた玄米のおかゆを作った。パンを焼き、ケーキを焼き、八方出汁を仕込んだ。それでもまだまだやらなければならないことがある。だけど、すっかりなくなってしまった玄米を農家さんに取りに行くため、5時半頃には家を出なければならない。足りない食材の買物もあるし、土間の掃除も終わってないし、ああもうやることだらけ~!と思いつつ、玄米がないと話にならないので、仕事を途中でやめて出かけることにした。
まだ厨房のどこに何があるのか、道具の置き場所や動線も自分の中で定まっていないから、昨日から相変わらずウロウロと探し物をしている時間が長い。結局、準備も万端には整っていない。あとは明日の朝、早く起きて開店前に集中して準備しようと思う。
明日はミエコちゃんとアリミちゃんが手伝いにきてくれることになっている。忙しくて新しいスタッフを探す時間もなかったので、以前のスタッフにお願いして来てもらうことになった。ただどのようにお出ししたらいいか、どうやって動いていくか、店舗ではなく住宅なので、土間や茶の間をどのように使っていったらいいのか、実際のところ、やってみないとわからない。
写真は店の前に飾ってある背負い籠に入ったカサブランカ。土曜日の宴に来て下さったお客さまからお祝いにいただいたものだ。開店日までそのまま飾っておけそうだ。大家さんたち3姉妹も裏庭の草刈に来て下さった。まだ草刈が終わらなかったので、私はご挨拶をして農家さんの所へお米を取りに行くことにした。買い物をして8時頃帰ってきたら、土間のテーブルの上に大きなお花が置いたあったので驚いた。開店祝いにと大家さんたちからのプレゼントだった。一挙に土間が明るくなって嬉しかった。
明日という日のために今までやってきたのだ。いよいよ明日から、古民家での新しい風楽が始る。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

September 06, 2009

初仕事~お弁当作り~

Dscf4758昨日の楽しい宴から一晩明けた今日、遅く寝たにも拘わらず、朝、早くから目が覚めてしまった。シャワーを浴びて、お弁当の段取りを考える。今日は自然農法成田生産組合の方たちからお弁当の配達をお願いされている。昨日のうちに野菜とお米を届けていただき、その素材を使ってお弁当を作ってほしいというご依頼だった。早めに下準備をしておきたかったのだが、昨日の夜は時間切れになってしまい宴会に突入。そのまま何もしない状態で寝てしまったので、気になって仕方なく、寝るに寝られなくなってしまったのだ。
残って泊まっていったのはコタロウサンをはじめ、5人の友達。まだみんな寝ているうちにお弁当の支度を済ませてしまおうと思ったのだが、みんなもいつのまにか起きていて、アイバさんなどは自分で勝手にコーヒーを落として飲んでいた。「なんでこんなにみんな早く起きているの~?」と聞いたら「年取っているからじゃない?朝、目が覚めちゃうんだよね」とアイバさん。それぞれ庭を散歩しながら茗荷や柚子を採っていた。BGMはジェームステーラー。朝陽がキラキラと輝き、空気は澄んでいて、友達が家の中にいて思い思いに過ごす中、好きな音楽が流れている・・・なんだかとても気持ちのいい朝だった。そんな中で私はお米を研ぎ、出汁をひき、お弁当のサラダをまず作り始めたのだが、まだ道具をどこに置いていいのやら、定位置が決まらず、あっちへ行ったりこっちへ行ったりウロウロしている時間が長かった。
今日はお客さまのご希望で玄米ではなく白米をということだったので、移転後の初仕事のお弁当は風楽始って以来の白米弁当。お米は自然農で作られた無農薬のササニシキ。なんと5キロで6000円もするお米だそうだ。炊き上がりを見てみたら新米でもないのにピカピカとしたとてもいいお米だった。思わずいただいてしまったのだが甘味があってふっくらしていてとても美味しかった。
泊まっていたトモちゃんは紅一点、昨夜から片づけをずっと一緒に手伝ってくれたし、今日のお弁当作りの時もすごくテキパキと動いてくれたのでとても助かった。ヨウコさんとアヤコさんが手伝いに来てくれた時はすでにお弁当を詰め始めていて仕上がる直前。思ったよりも早めにできたので、みんなでコーヒーと昨日のお土産にいただいた最中をつまみながらいっぷく。その後、アヤコさんに配達をお願いし、昼頃から私は北総よみうりの取材。今月号のお店紹介で取り上げてくださるそうだ。
初仕事はみんなで和気藹々と作ったお弁当だったが、これから明後日の開店に向けてやらなければならないことがいっぱいある。まだメニューもできていないし、ストックも作っていない。明日は一日、準備に追われそうだ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

満月の宴

Dscf4743今日は古民家空間風楽のお披露目パーテイ。修復工事を手伝ってくださった方たちをお招きして、小さなパーテイを開いた。折りしも今日は満月。茶の間からポッカリと浮かんだ月を見ながら、20名ほどの方たちと楽しい時間を過ごすことができた。
アヤコさんが昼頃から手伝いに来てくれたり、トモちゃんが庭の整備をしてくれたり、コバヤシ君には大量に魚をさばいてもらったり(私が大量に買ってきてしまったので、さばくのに3時間もかかってしまった!)して、みんなに手伝ってもらいながら、パーテイの準備をした。コタロウさんは娘さん二人と奥様も一緒に来て下さった。工事中、入れ替わり立ち替わり、いろいろな人が来て下さったので、中には初対面同士の方もいらっしゃる。飲み食いしながら簡単に自己紹介もしながら進行。だけどそれぞれが近くにいる人たちと思い思いに話すので、それもあまり聞こえないくらい?だった。
宴の途中、ウイさんは自家製の無農薬蕎麦粉で打った蕎麦を茹でてみんなにふるまってくださった。千葉県産の無農薬蕎麦粉だ。人数分はないから少しずつね・・・なんて言いながら、美味しい美味しい、もっと食べたい~と大評判!新蕎麦粉ができたら、蕎麦打ちパーテイをしようと盛り上がった。
肉体的、精神的にはすごく大変な修復期間だったけれど、いつも和やかで楽しいものだったから、終わってしまえばとても懐かしい。むしろ終わってしまったことが寂しいとさえ感じるほどだ。コタロウさんと2週間ぶりに再会し、すっかりお店らしくなった?風楽を見ていただけたことが嬉しい。一緒に携ってくださった方たちと作業抜きで、こうやって美味しいお酒が飲める日が来たなんて、なんだか信じられない。今でも夢を見ているようだ。
部屋の中だけではなく、縁側や外のテーブルでいっぷくしたり、土間のテーブルに腰かけたり、思い思いのスタイルで過ごせるのが古民家のいいところ。かなりの大人数が集まってもそれなりに過ごせそうなので、これからこういう形の集いもいろいろ企画できそうだ。Dscf4752

ようやく一区切り。古民家の完成を心待ちにしてくださり、一緒に風楽の開店を喜んでくれる人たちがここにいる・・・それがとってもありがたく心強い。寒くもなく暑くもなく、静かな夜に虫の鳴き声が聞こえてきて、お部屋の中には笑いがあふれ、満月の光が庭を照らしている・・・最高に気持ちのいい夜だった。
ああいよいよここまで来たのだな。これからは私がこの場所を多くの方たちに喜んでいただける場にしていくことが、皆さんへの何よりの恩返しになる。
どんなに伝えても伝えきれないありがとうございますとおかげさまの気持ち。それをずっと忘れずに歩いていきたいと思う。

| | Comments (4) | TrackBack (0)

September 04, 2009

食材が届く

Dscf47309月に入ったらいつオープンしてもいいようにと食材を発注しておいた。たまたま注文した食材の在庫が全部あったようで、自然食の問屋さんの方から早くも今日、商品が届いた。4t車で配達しているらしく、家の前の細い道が入れなかったとかで台車を押しながら届けてくれた。
だけど受け取ったはいいが、この状態では土間から茶の間に上がれないし、さてどこにしまったらいいものやら・・・。以前の店の厨房のあったような広い食品庫はない。元々収納する場所がほとんどない古民家なので、コタロウさんに押入れを作ったもらったが、それも衣装ケースで満杯だ。厨房にも置ききれないし・・・。とりあえずダンボールを開けて分散してしまえるものは分散し、箱買いしたものはダンボールのまま家の方の台所にあるガラス戸のケースの中にしまった。だけどダンボールを積み上げただけなので、一番下のものを取り出す時が大変そう。
久しぶりにグルテンミートや大豆タンパクを見ていたら、すごく嬉しくなって、早く料理したくなった。両方とも店を閉めた時にちょうどストックがなくなったので、そのまま買うこともなく、この一ヶ月、全く食べる機会がなかった。
ダンボールを片付けている時、ミエコちゃんがお赤飯を炊いて持ってきてくれた。私の開店が決まったら炊こうってずっと思っていたそうだ。風楽で働くまで料理があまりできず、お赤飯を炊いたこともなかったらしいが、風楽でいろいろな料理を覚え家でも作るようになったとのこと。仕事を通してそうやってみんなが変わっていくのを見ているのもまた嬉しい。そしてオープンが決まるのをずっと心待ちにしていてくれた気持ちが伝わってきてジーンとしてしまった。夕食の時に美味しくいただいた。
オープンの日程が決まったので、昨日、ご住所のわかる方にはおハガキを書いて投函し、メールアドレスのわかる方にはメルマガを今日、書いて送信したせいか、今日は「おめでとうございます」と「どうやって行くんですか?」のお電話がとても多かった。それとブログにもアップしたので、たくさんのメールをいただき、嬉しい限り。こんなにも待っていてくださる方がいらっしゃるなんて・・・仕事をしてきて本当によかったなあと思った。
涙腺が緩みっぱなしなので、ふとした言葉にもすぐ反応してしまうのがつらい。

☆お店の開店時間と営業日について
8日(火)より13日(日)まではお休みなく営業しますが、翌週からの営業は基本的に毎週金・土・日・祝日を予定しています。それ以外の日は5名さまよりご予約承ります。
営業時間は11時から3時までとなっておりますが、時間外でもお電話いただけたらできる限り対応させていただきます。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

September 03, 2009

9月8日オープン決定!

Dscf4726今日の午前中はいよいよ保健所の店舗検査の日。昨日の夜からずっと緊張し、掃除は抜かりないか、必須条件で抜け落ちている箇所はないか、あれこれチェック。朝も早くから目が覚めてしまい、土間を掃き、厨房のコンクリート床を拭き、いつもは土足なのだが、スリッパで歩いても大丈夫なほどキレイにした。10時頃、いよいよ担当の方が到着。もうドキドキだ。飲食店を始めるにあたっての必要条件は全部、クリアしているが、古民家と自宅を兼ねているから、構造上の問題を指摘されたり、隙間だらけの壁や梁を何とするようにとか言われたら、もうお手上げだ。
最初に塩素が適量かどうか塩素試薬で濃度を確認。これはOK。冷蔵庫の温度計、換気扇のフタ、お湯が出ること、2層シンクの設置、厨房と建物に仕切りがあること、手洗い場があること・・・などを確認、それでもまだキョロキョロしていて何か言いたそう。何だろう?待っている間はずっとハラハラ。でも出てきた言葉は予想外だった。
「あのさ、随分、改装費かかったんじゃない?厨房まで増設して。よくやったね。大変だったでしょ?」
土間に移った後は天井の梁をずっと見ている。「この屋根、張り替えたの?」と質問された。ああついに来たな・・・と構えてたら「屋根の勾配、急だから大変だよね」と一言。それから「この柱、立派だよね。ケヤキでしょ?これちゃんと見せたいよね。一番いい柱だから」。
どうやら古民家そのものに関心がある方のようで、古民家についてちょっとお話した後、書類を開き、「じゃあこれ控えね。許可証を交付する時に持って来て。問題なくオープンできますよ」。
・・・その瞬間、力が抜けて座り込みそうになってしまった。保健所の方が帰られたら、ボロボロボロボロと突然涙がこぼれだし、大声をあげて一人で泣いてしまった。まさに緊張の糸が緩んだという感じだった。この場所で本当にお店が開けることになった。よくここまで来ることができたなあ・・・あの暑くて忙しかった修復の一コマ一コマが思い出される。そしてあの時間が本当に終わってしまったんだと思ったら寂しくなってまた泣けてきた。
ひとしきり泣いたら朝から飲まず食わずで掃除をしていたので急にお腹がすいてきた。腹ごしらえをしてすぐに今日を予定を立てる。店舗検査が通ったらすぐにハガキを出せるようにとりあえず印刷をしていたのだ。今日中にそれを投函しなくては。オープン日は娘と息子の誕生日である9月8日(火)にした。これなら忘れっぽい私でも絶対に覚えていられる開店記念日だ(今まではいつのまにか忘れてしまいぼんやりと通り過ぎていた)。
以前、パソコンに入っていた住所録のデータが消えてしまった。Eメールのわかる方はメールでお知らせし、名刺ホルダーやサービススタンプをお使いになった方のご住所の控え、取引関係、プライベートなアドレス帳など全て手作業で住所を確認。結局、手書きで300枚ほど宛名を書いたのだが、途中で手に力が入らなくなり乱暴な字になってしまった。ずっと時計とにらめっこ。成田の本局に5時ギリギリに駆け込み切手を買って、ミシン目を一枚一枚ちぎりながら300枚の切手を貼って投函。決まったからには一日でも早くお知らせしたかったので間に合ってよかった~。
夜はこれからメルマガを書いて配信しよう。もっと早く告知したかったけれど、検査の結果次第だったのでどうにも決められなかったのだ(すんなり通ると思っていなかったので)。本当にほっとした。これから8日オープンに向けて、具体的な準備を進めていこう。
写真は土間に置いてあるピアノ。とても似合っている。

| | Comments (12) | TrackBack (1)

September 02, 2009

厨房完成!

Dscf4724最後まで探していた1層のシンクも手に入ったことだし、水質検査の結果も出たので、井戸屋さんにお願いしてシンクの取り付けに来てもらった。それが終わらない限り厨房が完成しない。2時頃ようやく来て、まずは滅菌機の残留塩素の状態をチェックし、その水を取水する。原水だけでなく滅菌機をつけた状態でも水質検査をする必要があるのだ。ああまた痛い出費。
その後、トイレ横の手洗い場を取り付け(見つけてきた水槽に合う配管がなくて、結局、新しいのを買うことになった)、最後の工事である厨房の1層のシンクの配管をつなげてもらった。これでようやく全ての工事が終わった。
井戸屋さんが帰ってから厨房の大掃除を開始。流しやガス台、ステンレス台を磨き、全体を拭き、床を掃いた。しみじみと眺めていると、よくここまで揃えられたものだなと思う。
調理をする人間にとって厨房は自分のお城。過ごす時間も長くなる。前の店の厨房設備に比べて、あり合わせ間に合わせばかりの厨房用品になってしまった。製氷機もコールドテーブルもない。プロの板前が見たら大笑いされるかもしれない。でもいろいろなものを寄せ集めてできたいかにも私らしい?厨房だ。掃除しながら、ここでこれからいろいろなお料理を作っていくのだなと思ったら、この場所がとても愛しくなってきた。北側なので寒くないように、暗くならないようにとコタロウさんがはめ殺しだけどサッシを2枚入れてくれた。そのためとても明るくガラス越しには柿の木や裏庭も見える。緑を見ながら調理できるなんて幸せなこと。その分、真夏は温室効果?で思いっきり暑くなるのは覚悟しなくては。
ここから始っていく・・・風楽の新しい厨房だ。たくさんの「美味しい」を生み出していく場であり、たくさんの方の胃袋と心を充たす材料を仕込んでいく場だ。「美味しかったわ。ご馳走様~」と喜んでくださるお客様の顔を思い浮かべた。もう少ししたら調理の仕事が再びできるのだ。明日はいよいよ厨房検査。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 01, 2009

小さな畑

Dscf4717台風の進路が逸れて、思ったよりも風と雨に見舞われなかったのでほっとした。でもこれからは台風シーズン。まだまだ気が抜けない。
朝、庭に飛び散っている木の枝や葉っぱを片付け、倒れてしまったつつじをとりあえず押しながら起こして、井戸の筒に立てかけておいた。今日は一日なので裏庭から榊を手折り、家の神棚と裏の祠にお供えした。榊の横には青い柚子が実っていたのでいくつか摘んできた。柿の木もあちこちにあるので秋は庭にあるものだけで手作り酵素が仕込めそうだ。一日だからなのか、台風の後だからなのか、今朝は何かが一掃されたような気分。私の中も何かのスイッチが入ったみたい。
水質検査を申請してから1週間。そろそろ結果も出ている頃だろう。祈るような気持ちで水道屋さんに電話した。キレイなお水だったそうだ。万が一、ここで飲用不適なんて結果が出てしまったら、もう一度日取りを決めて井戸の掘り直しだ。それから3日間、水を流しっぱなしにして、その後再び水質検査。結果が出るまで1週間。それから保健所に申請・・・そんなことになったら9月にもオープンできなくなる。だから待っている間、本当にハラハラしていた。取り急ぎ結果表をファックスしてくれるようにお願いした。
11時頃、ファックスが届いたのでそれを持って大急ぎで保健所へ。これで店舗検査を申請できる準備が整った。ああようやくここまできたか・・・とほっとした。これで何とか中旬前にはオープンできそうだ。
いろいろ用を足して家に戻ってからは畑作り。雨の後で土が柔らかいうちに耕しておこうと思ったのだ。前にやった時は雨がずっと降っていなかったのでとにかく土が乾いていてカチカチだった。それでなくてもずっと手を入れてない庭の土はほとんど固まっている状態だ。鍬で耕すのは相当しんどい。
でも今日はほうれん草の種だけでも撒いておきたい。鍬をふるい、草を根っこから抜き取りながら、何とか3畝分の土を耕した時にはもう腰はヘロヘロで汗だくになってしまった。昔の人は機械なんてないから、本当にこんな労働を毎日やっていたのだろうなあ・・・。
ここへ住んでいると、いつも一昔前に?タイムスリップしているような気がする。大変なこと不便なこと、手をかけなければならないことがとても多いのだ。その分、本当に緑が多く懐かしくて温かい、ほっとする安らぎがあるのだが・・・。
何かを選ぶ時、いいとこ取りだけなんてできないってことだ。古民家は素敵な空間だけど、住むにはそれなりの覚悟がいる。庭仕事、外回り、草刈、きちんとやればそれだけでもあっという間に時間がたってしまう。
ふと手を休めると汗がタラタラと流れ落ちてくる。鍬を横に置き腰を伸ばす。日が徐々に傾いて、ふっと気持ちのいい風が吹いてくる。西日が落ちてきて庭の向こうの山を照らし始めた。この時間がとても好きだ。種を撒き終え、暗くなる前にシャワーを浴びてさっぱりした。昨日は寒くてトレーナーを着ても震えていたくらいなのに今日は暑くてまたショートパンツだ。
ほてった体で縁側に出る。夕暮れ時の涼しい風に吹かれながら、今日の予定だった畑仕事をやり終えて、小さな充実感を味わっていた。これからお店を始めてからも、お店のない時はこんなふうにして、時を重ねていくんだろうなあ。その合間に友達と縁側でお茶を飲んだり、庭を散歩したり・・・。小さな毎日の営みを心から愛しく思える暮らし方、大切にしたい。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« August 2009 | Main | October 2009 »