« 今日から3月 | Main | 3月の霜柱 »

March 02, 2011

星野富弘展へ

父の所に行きがてら、相田みつを美術館で開催されている星野富弘展を見に行ってきた。以前にも作品展を見たことがあるのだが、今回開催されているのは東京国際フォーラムの中にある相田みつを美術館の特別企画展「星野富弘・相田みつを 花の詩画と書の世界」。体育の教師として赴任した2か月後に体操部で宙返りをして失敗、脊髄を損傷し肩から下の機能がマヒしてしまった富弘さん。お母さまの献身的な看護で9年に及ぶ入院生活を送り、その間、キリスト教の洗礼を受け、口に筆をくわえながら水彩画を描くようになった。
今回の二人展では富弘さんの新刊「種蒔きもせず」の作品を中心に展示されている。モノクロの書と水彩画。栃木県と群馬県という近い場所に住みながらみつをの生前には交流することがなかったという。表現方法は違っても人間を見つめる二人の視線の根底には同じ優しさが流れている。
その作品の温かさは多くの人たちに感動を与え、出版された詩画集や著作は20冊にも及ぶ。その中でも特に私は大好きな作家三浦綾子氏との対談がとても心に残っている。体が自由に動かせないという大きな病に見舞われても神への感謝を忘れず、周囲の人たちに神の愛を伝えていく・・・二人とも神に選ばれた人なのだと思う。
心がささくれ立った時、疲れて不平不満ばかり言ってしまう時、私は彼の詩画集を開く。筆で丁寧に一字一句書かれた詩を読んでいるうちに、心が穏やかになっていく。そしていつのまにか感謝の気持ちを忘れていたことに気が付き、反省する。
故郷に建てられた星野富弘美術館は、今年開館20周年を迎えると言う。全国から訪れる人が後を絶たず、昨年来場者は600万人を超えたそうだ。今もなお、筆をくわえ花をみつめ愛のある言葉と絵を描き続けている富弘さんの作品にどれだけの人が励まされたことだろう。会期は3月6日まで。
写真のランチは日比谷シャンテの中にあるチャヤマクロビオティックにて。心もお腹も幸せに満たされた一日だった。
Dscf7317


Dscf7319


|

« 今日から3月 | Main | 3月の霜柱 »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 星野富弘展へ:

« 今日から3月 | Main | 3月の霜柱 »