満開!ネモフィラの丘
ひたちなか市にある国営ひたち海浜公園にネモフィラを見に行ってきた。ひたちなか市では3月の地震で大きな被害を受け、直後は1万人近くの方が避難所生活を送られていたそうだ。海のすぐ近くにあるこの海浜公園も損傷が大きく、一時期、閉園し、4月中旬にようやく営業が再開された。
先月、筑波山に行ったけれど、地震の後、海沿いの地域にまで足を伸ばしたのは初めて。大洗海岸の近くはまだ道路を修復をしていたけれど、特別、大きな混乱もなくスムーズに運転することができた。
淡い色の小花がふわふわ~っと咲いている場面の好きな私はネモフィラも大好きな花の一つ。和名は瑠璃唐草。1年草なので毎年苗を植えなければならないが、初夏の庭で可憐で小さなネモフィラを見るのはとても楽しみなので、毎年のように私も植えている。
ちょうどこの時期、海浜公園の中にある見晴らしの丘に咲いているネモフィラが満開になっていると聞いたので、お弁当を作り、一眼レフのカメラを持って出かけてきた。昨日の天気予報で今日は雨。お弁当を作りながらも天気がずっと心配だった。2時間ちょっとかけてようやくたどり着いたらパラパラと少し雨が降ってきた。せっかくならカラリと晴れている青空の下で見たかったけれど、空はずっと曇り空。でも本降りにならなかったので助かった。
終わりかけていたけれど、色とりどりのチューリップも植えられて、公園の中はどこも花でいっぱい。ネモフィラの咲く丘の手前には黄色い菜の花や紫のムスカリが植えられていて、その奥にまるで海のようにライトブルーのネモフィラが一面に広がっていた。
小さな花が斜面いっぱいに咲き乱れ、本当に美しい光景だった。一瞬、ここは美瑛の丘?!と思ったほど。こんなに広い面積をこの小さな花で満開にするなんて、さぞ大変なことだろうと思う。家の小さな花壇でさえ、中々思うように広がってくれないのだから。
海と空とネモフィラのブルーがそれぞれ異なる青色で広がっている見晴らしの丘。そこのベンチの上で花たちに囲まれてお弁当を広げゆっくりと食べた。久しぶりに会った友達とおしゃべりしながら、曇り空の下だったが、とっても気持ちがよくて楽しい時間を過ごせた。
大好きな花を見ながらお弁当を食べられるなんて、もうそれだけで幸せな気分だ。ほんの2か月ほど前、あんなに大きな地震があったなんて信じられないような穏やかな時間が流れていた。
あの大地震の混乱の中、再開に向けて公園の職員の方たちがどれだけ尽力を尽くされたことだろう。この美しく咲いている花たちの存在がどれほど地震で傷ついた人たちの心を癒してくれていることだろう。
地震の後は何を見ても、その風景の中に人の手のぬくもりや思いが込められているのだなということを感じる。当たり前にそこにあるのではなく、その場を用意してくださっている方たちがいるのだということを意識するようになった。そしてお会いしたことのないそんな方たちにおのずと感謝の気持ちがわいてくる。
ちなみにネモフィラの花言葉は「可憐」「愛国心」「清々しい心」「荘厳」「私はあなたを許す」。そしてギリシャ語では「森を愛する」という意味。ますますネモフィラの花が好きになった。
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