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June 30, 2011

旧白洲邸 武相荘へ

白州正子白洲次郎が昭和18年に引っ越し、生涯暮らしてきた鶴川の家「武相荘」に行ってきた。白州正子の著作や審美眼に触れる度、彼女の強烈な個性と感性の鋭さはどこから来るのだろうといつも思っていた。二人で気に入って購入し、暮らしながら手を入れていった武相荘に行けば、少しでもその世界を垣間見ることができるのではないかと思っていた。
でも成田から鶴川はちょっと距離があるので、中々行く決心がつかなかった。お店のお客様として知り合い、その後いろいろ話をするうちにすっかり親しくなった同じ年のマリちゃんも白洲正子ファン。仕事の休みを合わせて一緒に行くことにした。
小さなお屋敷だが、その中にも二人の世界がさりげなく凝縮されていた。正子が愛用していたグラスや器、着物、骨董品などが一緒に展示されており、書物の中で見てきた馴染みのモノたちと直接対面することができた。正子は好きなものだけしか身の回りに置きたくないと豪語していただけあって、どれも使い込まれ暮らしの中にしっかりと溶け込んでいるんだなと思った。
私が一番気に入ったのは正子の書斎。文机の上には書きかけの原稿、インク壺の横に置かれた万年質、一輪挿し、古時計、着物地をつなげて作った膝かけなどが無造作に置かれていた。今にも正子がその部屋に入ってきて執筆を始めそうだった。
文机の前には格子ガラスの窓があり、そこから四季折々の緑を見ながら、心に浮かんだ言葉を原稿用紙に書き留めていったのだろう。壁に取り付けられた本棚には蔵書がいっぱい並んでいて、畳がしなるほど。愛するものたちに囲まれながら、自分の世界を言葉で表現する仕事を手にした正子はとても幸せな人だと思う。生誕100年を経ても正子人気は衰えることなく、武相荘を訪れる人たちは後を絶たない。
白洲次郎は武相荘に引っ越す時、40歳をすぎたばかりだったが、これからは「隠居」して農業をやると言っていたそうだ。当時、そんなことを考えていた人がどれだけいたのだろう。第二次世界大戦の時も最初から日本の敗戦を見抜いていただけあって、先見の明というか、時代を読み込む感性も鋭い人たちなのだと思う。
マリちゃんと感動を共有しながら、道すがらたくさんの話ができてとても楽しかった。
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