農村六起~農村の六次産業起業人材育成プロジェクト~
今日は予約はなかったけれどほぼ一日中デスクワーク。午前中にパンの生地を仕込み発酵させている間に、明日の料理教室のレシピを作った。
午後からは「農村六起」に関する調べものに夜までかかってしまった。風楽を宿泊場所としてアースカラーが「半農半X道場」の研修を2回ほど行ったが、その大元になっているのもこの農-農村六起のプログラムだ。都会で生まれ都会で育った私が、今、田舎の農村地帯に暮らしながら小さな規模での半農半Xの生活をしている。
都会と田舎での生活を両方体験しているので、それぞれの良さや大変さなどは私なりに感じているが、農村六起という言葉を知り、その目指す所を理解することによって、これからの時代の方向性が見えてきたような気がする。
六次産業というのは聞き慣れない言葉だが、農林漁業の第一次産業、第一次産業で生産された原材料を加工する第二次産業、そして販売流通などサービス業的な要素の強い第三次産業の三つを結合・融合した産業のことを言う。
そして農村漁村に第六次産業という新しい産業を創出し、地域に新たな就業機会を生み出そうというのが農村六起の活動だ。内閣府の地域社会雇用創造事業の実施団体としてNPOふるさと回帰支援センターがその窓口となっている。
農村六起のテーマとしては①地域複合アグリビジネス(地産地消、農家レストラン、農産物加工などによるアグリビジネスの創造)、②ふるさと回帰産業(地域作り、地域おこし、空き家改修、地域資源の活用)、③次世代ツーリズム(新しい余暇活動に対応したサービスの提供と人材育成)の3つが掲げられている。
これらを現実化していくために六次産業に関わる人材の育成として、インターンシッププログラム(学生などが就業や現地研修の体験を行う)が様々な地域で用意されている。
また六次産業の起業人材を発掘する経済的、技術的支援としてインキュベーション(起業支援)プログラムもある。これは第六次産業を基本にした地域活性の起業を実現したい人のためにビジネスプラン・コンペを全国で開催し、実現性の高いと評価された起業プラン作成者をふるさと起業家として認定し、200万円を上限とする起業支援金を支給するというもの。
これらのプログラムに参加するには農村六起のサイトに新規登録をし、その後、Web上で入門講座の論文を読むことが義務付けられている。論文は「地域起業家人材育成のための社会システム構築に関する構想」をテーマに農村をめぐる現状と展望やふるさと回帰運動を巡る動向、さらにふるさと起業塾の構想などが取り上げられている。
ふるさと起業塾の川辺紘一さんがまとめたもので、読後に簡単な選択式のテストを受け合格することがプログラム参加の条件となる。インキュベーションプログラムについては応募書類をサイトからダウンロードし、起業プランを作成すればいいのだが、これがまたものすごく細かい提出書類なので作成するのが一苦労。でもこの制度を活用することによって情熱とユニークな発想を持った人たちが全国に散らばって、その志を生かしたビジネス展開が可能になっていく。その結果、もっともっと田舎は住みやすく、面白い場所になっていくことだろう。
自分の気持ちをまとめるためにも、応募書類を作成してみようと思っている。
*写真は鋸山日本寺にあったお願い地蔵。
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