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September 30, 2011

貸し切りのワークショップ

今日、明日と2日間、再決断カウンセリングの会の方たちが倉成央先生をお迎えしたワークショップを行うため、店は貸し切り営業。店内でも2か月近く前から張り紙を出し、ホームページでも貸し切りのことは告知したのだが、それでも情報が行きわたらなかったようで、いらして下さったお客様が数組あった。せっかくここまで来て下さったのにお食事をお出しできずにごめんなさい。でもカウンセリングのワークショップという性質上、クローズドにしていく必要があるので、どうかご了承ください。
あらかじめ人数がわかっているとお食事もその分だけご用意すればいいので、作る側にとっては材料もわかりとてもやりやすい。でもランチの定食やティータイムのケーキとお茶、そして今日の夜は懇親会もあったので、その準備があっていつもよりも厨房は大忙しだった。ジュンコさんにも延長して残ってもらって何とか準備ができた。
ワークショップの時は感情を発露させていくので、やはり不特定多数の人たちが出入りしたら、落ち着いてワークを望むことができないだろう。お座敷に足を伸ばして車座に座り、リラックスした状態で、参加者以外の他人が立ち入ることがない安心できる環境が必要なのだと思う。のんびりとした静かな環境なので、自然からのエネルギーもいただいて、いいワークショップができたらいいなと思っている。
トラとミーはいつのまにか自然に参加者の中に溶け込んでいて?すみっこで参加していたのが可笑しかった。にゃんこはどこに言っても勝手に和んでくれるのでいいなあ~。
*なお明日も貸し切りとなりますので、ご了承ください。
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September 29, 2011

畑の片付けと種まき

台風の後、倒れてしまった野菜や終わった野菜がずっとそのままになっており、気になっていた。それで今日は朝から一日中畑仕事をやるつもりだったのだが、アヤコさんが昼前に来ると電話があったので、とりあえず畑の片付けと種まきまではやってしまおうと、8時頃から作業を開始した。
オクラやズッキーニ、とうもろこしなどの終わった苗の残骸がそのままになっていたので、まずはそれを片付け、周囲の草を抜いていった。2年前に比べて、土が柔らかくなったので、フカフカしていて草が抜きやすかった。以前はスギナばかりだったのに今はスベリヒユなどが生えてくるようになった。時々太くて長いミミズにも遭遇し、まだまだとは言うものの、2年前よりも確実に土がよくなってきている。
ざっとだけれど草を抜き、一カ月ほど前に堆肥を蒔いておいたので、鍬で土を耕しながら、小さな畝を立てていった。今日は風はさわやかだったが、太陽の陽射しがけっこう強く、すぐに汗びっしょりになってしまった。でも真夏に比べたらずっと体は楽だ。
とりあえず、大根とカブとラディッシュの種を畝一本ずつ蒔いた。本当は大根はもっと深く高く畝を立てたいところだが、とても鍬一本ではこれ以上土を掘り起こせない。今年もまた短い大根になってしまいそうだが、まあ、料理する分には短くても股割れでもいっこうに構わない。でも一度くらいは太くて長くて抜くのが大変な大根を作ってみたいものだ。
アヤコさんが来たので、昼で作業を切り上げて家に入り、シャワーを浴びた。なんだかもう腰がヘロヘロだ。座布団に横になりながら転がって話をした。そんな体勢でも口だけはよく動く。
ちょうど読み終えたばかりのジェームズ・アレンの書いた「自分の心に奇跡のタネをまく人」(イーストプレス)の本について話す。おそらく長らく読み継がれてきた自己啓発書「原因と結果の法則」の新訳だと思うのだが、訳者が齊藤孝さんなので、きっと面白いだろうと思って借りて来た。アヤコさんとは読んだ本や見聞きしてきたことなどをいつもシェアし合っているが、言葉がいつも響き合い、いろんな意味でお互いを写す鏡のような関係なのでとてもありがたい。
確かな精神性、人間性、揺るぎない価値観という心のありようを土台とし、その上に人間として繁栄するための神殿を築く。その柱となるのはエネルギー、効率、清廉潔白さ、システム、共感、誠実さ、公明正大さ、自己信頼の8つ。それぞれの柱についての原因と結果を検証している。
そもそも原因となるのは物理的な事件などではなく、自分の内なるもの(心)が作っている。そしてその原因が実際の事件(結果)を起こす。ならば繁栄の原因を徳のある心の上に作っていこうという指南書である。
齊藤孝流の訳し方なのかもしれないが、余計な形容を加えずシンプルで的確な文章だった。シンプル過ぎてわかりにくい部分もあったけれど、一つ一つの言葉が名言だった。
「精神面で効率的な人は情熱を知性に、知性を原則に、原則を智恵に変える。そして智恵は行動に表れ、時に大きな成果を上げる」。う~ん思わず唸ってしまった。
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September 28, 2011

パン教室~フランスパン~

今日は天然酵母のパン教室。難易度が高いと言われているフランスパンを作った。今回はプレーンのバタールとクルミレーズンの入ったクッペの2種類を焼いた。白神こだま酵母はどちらかというとフランスパンには不向きのようで、生地がダレてしまうと高田さんがちょっと嘆いていた。
でもそんな心配をよそにとてもキレイに焼き上がり、外側はパリッと内側はムチッとした美味しいフランスパンができた。フランスパンを焼く時にはオーブンを最高温度で天板ごと温めておき、一番下の天版に石をギッシリと並べておく。そして生地を入れると同時にその石にコップ一杯の水をかけ、オーブンの扉をすぐに閉める。熱した石に水をかけることによって、水蒸気があがり、蒸し焼きのような形にできるのだ。
今回は珍しく人数が少なくこじんまりとしたパン教室だったが、作業する時間よりも発酵を待つ時間の方が長かったせいかとてものんびりしていた。ランチの時のおかずを作った後、食事までにまだ時間があったので、私はケーキを焼いたりお漬物を漬けたりしながらパンが焼き上がるのを待っていた。
今日は曇り空だったが、庭でご飯を食べるには暑くもなく寒くもなくちょうどいいピクニック日和。人数が少なかったので、ウッドテーブルの横に小さなテーブルを一つ並べただけで皆さんの席ができた。
久しぶりにお庭でのランチタイム。ようやく真夏の陽射しから解放されたので、これからは外でのご飯がとても気持ちいい季節となる。パンを取り分ける高田さんの背景の緑がとってもキレイ。
来月は26日(水)米糠で酵母を起こした米糠パンを焼くのでご希望の方ぜひご参加ください!
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September 27, 2011

下見と打ち合わせ

風楽でカウンセリングのワークショップを開催される方が下見を兼ねて来て下さった。2名様だけだったが、当日の打ち合わせもあるので、お食事もご用意させていただいた。参加される方が途中で道に迷った時のために説明できるよう、ゆっくり車を走らせて道を確認しながら道順の下見も兼ねていたそうだ。
その後は、来月、10名ほどでお食事のご予約をされた方が下見を兼ねて食事にいらした。お近くの方だと思っていたのだが、横浜からわざわざ下見に来て下さったと聞いてビックリ!
その後も電話で食事をご希望される方がいらしたので、突然だったがお受けすることにした。玄米ご飯だけは多めに炊いておいたので、到着までにおかずを作れば定食もご用意できる。それぞれ前の方がお帰りになったら、次の方がいらっしゃるという感じで、入れ替わり立ち替わりだったので、人数は少なかったが結局、一日中、厨房にいた。その方たちも横浜からいらして下さったそうだ。ちょっとした小旅行みたいでしたとお話されていた。
最後のお客様は3時頃の到着になりそうだったので、途中、お茶を入れて奥座敷で一休み。3時過ぎた頃から西側の縁側に差し込む光が特にキレイになる。真夏のようなギラギラした感じはないので、明るく温かい光を見ているだけでも気持ちいい。
昨日、カキピーからもらったティーポットでハーブティを入れた。最初、「これは失敗だからダメ」と言っていたのだが、「失敗だからいいでしょう?」と説き伏せて?もらってきた。こんなこと、他の作家さんには絶対に言えないけれど、何とも可愛らしいティーポットでひとめ見た瞬間に気に入ってしまった。
好きな器を使って入れれば、同じお茶が何倍も美味しく感じられる。焼きものの魅力だろう。暮らしの中のちょっとした楽しみ。そんなほっとする時間が大好きだ。
このティーポットのような感じの焼き具合で少しずつ表情を変えて、大皿やスープボールをお願いした。焼きあがったら、お店で使う前にこっそり一人で料理を並べて楽しもうっと。
*今週の金曜日30日と土曜日10月1日はワークショップ開催のため貸し切りとなりますので、ご了承ください。
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September 26, 2011

器の打ち合わせ

今日はランチ&ヨガの教室があった。夕方から新しいカフェで使う器の打ち合わせのため陶芸家のカキピーの家に行った。私が到着したら、奥さんのフクちゃんが作ってくれた鮭の鍋や煮物が食卓に並んでいて、私の持っていったカレーも加え、まずはカキピーファミリーと一緒に夕飯をいただいた。
愛娘ワラちゃんがお話をするのがとても上手になってきたので、ご飯を食べながら私はずっと二人でおしゃべり。やんちゃなワラちゃんは虫を捕まえるのが大好き。トラとミーのお土産に?カナブンを捕まえてあげるとはりきっていた。子供相手の会話は楽しいのでいつまでも話してしまいそうになったが、食事の後は打ち合わせをしなければと、地下にあるカキピーの工房に移動。
今回もまた開業資金にはあまりゆとりがないので器は全て既製品で揃えようかと思っていた。でもずっと作家さんの焼き物を使っているので、普通に売っている型焼きの器でお出しするのはどうも味気ないような気になってしまうのだ。カキピーに相談したら「できる限り協力しましょう」と言ってくれたので、とりあえず打ち合わせをしようということになった。
器は全て白にするつもりだった。私が一番使いやすいと思っているカキピーが作った白いお皿を持って行き、こんな感じで作ってと話していたのだが、他の器の焼き上がり見本を見ているうちに気持ちが変わってきた。真っ白ではないが釉薬の仕上げ方によって同じ色でも様々な表情の楽しめるベージュ系の器が気に入ったのだ。
ナチュラルティストの仕上がりに統一されたメイン皿やケーキ皿、フリーカップなどが並ぶ食器棚。そこから器を取りだして料理やケーキを盛り付けたらきっと素敵だろう。
言いたいことが言えて、こんなわがままなお願いができるのも15年近く姉弟のように親しく付き合ってきたからこそ。だからワラちゃんは私にとっては姪っ子のようなもので、可愛くて仕方ない。
焼き物は仕上がるまで時間がかかるので、早くても出来上がりは11月上旬。店には作家さんの焼き物がとても多いが、その中でもカキピーの作品が最も多い。カキピーは私の好みもよくわかっているし、私も何よりカキピーのデザインセンスが好きなので、仕上がりがとても楽しみだ。そして器を見たら、そこに何を盛りつけようかとあれこれ料理のメニューが広がっていきそう。
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September 25, 2011

連休が終わって

暑さ寒さも彼岸まで―。台風の後、青空が広がってとてもすがすがしい日が続いている。連休前まで素足で過ごしていたのに、急に靴下を履くようになった。夜もシャワーでは物足りなくて湯船にお湯を張っている。日中は凌ぎやすいのだが、日が落ちるとやけに肌寒くなる。夜は長袖を引っ張り出して着込むようになったが秋は一番好きな季節なので、少しでも長くこの時期が続いてくれたらと思う。
忙しかった連休がようやく終わった。連日、早朝から仕込みをしないと間に合わないので、毎日のように早起きしていた。今日は忙しかったけれどお客様が少しずつ分散して来て下さったので、厨房にもかなりゆとりがあった。その分、トモちゃん、ユウコさん、まーちゃんと4人が揃ったので、口を動かすのも大忙し!厨房では冗談ばかり飛び交ってずっと笑いっぱなしだった。
土間でチャネリングをしていた大花さんが「笑いながらお食事の支度ができるっていいわねえ~」と言っていた。私たちの場合、笑い声を通り越して、ちょっとうるさいんじゃないかと反省しつつ、でも怒鳴り合いながら作るご飯よりも笑いながら作るご飯の方がずっといい。
ちょっと前にランチに行った店でのこと。予約を受けたのに、誰かのミスでそれがわからなくなってしまったらしい。その件に関して厨房でスタッフ同士が険悪な雰囲気で言い合っているのが聞こえてきた。私は注文した食事を待っていたので、言い合いをしながらもきっとお食事の用意は進行しているのだろう。そんな会話の中で作られたご飯なんて、食べたくないなあと思ってしまった。
料理をする時の定説がある。イライラしたり、怒りながら作ったご飯はしょっぱくなるのだ。逆に「人参さんありがとう。今日もあなたの命をいただいきます。どうか甘く美味しく煮えてね」というように食材に感謝の言葉をかけながら優しい気持ちで作るご飯は美味しくなるのだ。これは本当のことだと思う。
料理には作り手の想念がそのまま反映されるので、素材選びももちろんだが、どんな気持ちで作ったかということはとっても大切な要素だ。
調理の仕事を始めた当初はそんなこともわからずに、ただ気の向くままに包丁を握っていた。きっと味も今とは違っていたと思う。でも仕事を通していろいろなことを感じるようになり、人の思いというものなくしては何もできないのだなということに自ずと気がつかされていった。
若い頃は喜怒哀楽がもっとはっきりしていたので、短気でイライラすることも多かった私だが、調理の仕事をしてから、以前よりも気持ちがずっと安定してきたように思う。心をこめて作った温かいご飯は人の心を何よりもほっとさせてくれるものなので、本当にそんなご飯を作れる人になりたいといつもいつも思いながら厨房に立っている。
そしてどんな職業につくにせよ、最後に試されるのはその人の精神性だ。何を大切に生きているか、自分に何ができるのか、謙虚に己に問い続けて行くこと。まだまだ彼岸までの道のりは長い。
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September 24, 2011

くるみの木

昨日、大勢の方に来ていただいて、何もかもなくなってしまったので、今朝は6時頃から厨房に入り、大きな冬瓜を丸々一つ使って冬瓜のポンチを作り、カボチャを2個乱切りにし、カレーを仕込み、ケーキを焼き・・・それから定食の支度をした。定食の量も通常の2倍は仕込んだので、野菜を切るのがかなりの量となり、左手の人差し指の根本に今日だけで包丁ダコ?ができてしまった。
何とか開店時間ギリギリにようやく仕込みが終了。連休の中日だったので、出足はゆっくりだったが、今日もたくさんの方に来ていただいて忙しかった。外は久しぶりに美しい青空が広がり、本当にすがすがしい一日。でも夜になったら急に冷え込んで来たので、重ね着をして首にもスカーフを巻いた。
ジュンコさんが10月に京都に行くとのこと。「東寺の骨董市を見て、奈良のくるみの木に行くんだ~」と話したので、「私、この前行ってきたよ!」と言ったら「え~行ってきたの!?」と逆に驚かれた。そして「ほらレシピ本もあるんだよ」と家から持ってきて見せてくれた。
前回は仏像や寺社を見て歩くのが中心だったので「くるみの木」のことはブログには書かなかったし、ジュンコさんにも話す機会がなかったのに、つながってしまった。
私はネットでお店情報を調べただけなので、オーナーの石村由起子さんがいろいろな本を出していることまで知らなかった。しかも2004年にはレストランとギャラリー、ゲストハウスを併設した「秋篠の森」をオープンしたらしい。行ったこともないのにジュンコさんが私より詳しかったので笑ってしまった。
「くるみの木」というのは84年にオープンした奈良市法蓮町にあるカフェ&雑貨の店。そのセンスの良さに惹かれて開店前より行列ができる店としてとても人気があるようだ。
いつも旅先では食事はどの店に入ろうかと事前に調べてから行くのだが、予約制でない限り、どう動いてもいいように特に予定は決めないでおく。でも奈良の友達も私が好きそうな店だからと、偶然にも「くるみの木」に案内してくれた。
ナチュラルティストに統一された店内は白を基調にしたとてもオシャレな雰囲気。でも決して堅苦しくて気どった感じではなく、素朴で明るい雰囲気だった。残念ながら名物のランチプレートは終わっていたので(なんと一日80食分用意するそうだ)単品メニューを注文したが、シンプルな美味しさだった。
一番、思ったのはここのオーナーってどんな人なんだろう?ということ。センスが隅々に行きわたっていて、女性の経営者だなとわかる店内だった。「くるみの木」の本の中にあるちょっとしたエッセイとレシピをめくっているうちにオーナーの石村由起子さんの感覚が伝わってきた。
「自分たちの仕事を見つめ直すとき、ひときわ胸に染みるのが、女性の目と手の仕事、その細やかさです。(中略)その何気ない動作の裏に女性たちがえんえんとくり返してきた暮らしの細部があるのです。それは決して声高なものではなく、地味で、さりげなく、でも心に留まるもの、料理も同じです」。
そう。ただブームに乗ったとか、オシャレとか内装が素敵とか・・・そう言ったうわべだけを取り繕った店は決して長くは続かないだろう。根底に流れている精神がきちんと確立されている店、店主の息(生き方)がかよっている店こそ続いていくのだと思った。
もしお店に行ってないとしても、この本を開くだけで「くるみの木」の気配は充分に伝わってくる。いつか私もこんな本を出せたらいいな。
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September 23, 2011

あしりん堂さんのお弁当

今日はあいりん堂さんのお弁当配達の日。あいりん堂さんの移転が決まって前のお店を閉めた時から、毎月一回の勉強会の日程が木曜日ではなく変則的になってしまった。それで通常の営業日に重なる時もあり、今日も店の方の準備とお弁当の二つが重なってしまった。
今日はそれ以外の仕込みも多かったので、朝5時から厨房に入った。お弁当のメニューを考えながら、定食用のメニューも作っているうちに、マーちゃんとジュンコさんが来てくれた。今日はまーちゃんもアルバイトに入ってくれることになっていたので、さっそくお弁当箱を並べて出来上がったものを詰めていってもらった。
テキパキと動いてくれるので、結局、お弁当を詰めて仕上げるまで全部任せられた。今日は11時過ぎからご予約が入っていたし、連休で忙しくなりそうだったので、勉強会の会場となるヤワタホームまでの配達もまーちゃんにお願いし、そのまま私はすぐに通常の営業ができるよう準備を整えた。
予想通り?あっという間に店は満席となり、12時過ぎにまーちゃんが戻って来た時には「すごいですね~。庭に車を止める場所がないですよ!」と驚いていた。その後も次々にお客様が来て下さったので、庭のウッドデッキを使っていただいたり、やむを得ずお相席をお願いしたり、お席を確保するのが大変だった。
今年の秋はシルバーウィークで連休が二つ続いている。連休の時はさすがに大忙しとなり、3回炊いた玄米もたっぷり作ったおかずもほとんどなくなってしまった。どこの飲食店でもこの時期は嬉しい悲鳴を上げているのかもしれない。お彼岸だし台風が去っていいお天気になったので、お墓参りに行く人や、すがすがしい秋を満喫しようと各地の行楽地は賑わっていることだろう。
連休の時に出かけるという生活が全くなくなってしまったので、私自身は行楽渋滞とも無縁だが、時には世間と同じに日に休める気分もちょっとは味わってみたくなる。そんなことを友達に話したら、「平日に普通の人の連休以上に休んでいるクセに何を贅沢な!」と一掃されてしまった。
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September 22, 2011

ヤワタホーム地鎮祭~そしてこれからのこと~

今日、ガーデンビオン成田で地鎮祭が行われた。今ある社屋の左側に新しく建物を建て、あいりん堂さんと風楽が店舗としてやらせていただくことが決まったので、工事に先立ち地鎮祭を行ったのだ。
このお話を伺ったのは春先だった。ここでの半農半レストランの暮らしがようやく定着し、楽しく仕事をしながら好きな旅にでかけたり、人とゆっくり語らう時間を持ったりと充実した毎日を送っていた。収入は少ないけれど、仕事と生活、そして小さな規模の農のある暮らし・・・それらが絶妙にリンクし合いながら私に満たされた時間を与えてくれた。あとは本を書き、本当に心通い合う人と一緒に暮らすことができたらと思っていた。
だからこの生活のスタイルを変えてしまうことにはかなりの抵抗があった。また忙しく時間に追われる生活が始まってしまうのかなと。
2年半前、この古民家に出会い、ようやく貸していただけることが決まって、前の店の移転と古民家の修復に追われていた頃、私の課題はこの古民家をほっと安らぐことのできる場所にしていくことだった。あれから2年が過ぎ、たくさんの方のおかげでこの場所の気配が整い、光と風に満ち溢れた優しい古民家になっていったように思う。
何よりその恩恵を一番いただいているのが、ここに住んでいる私自身なので、私はいただいたものをできる限り、仕事や人間関係の中でお返ししていこうと意識して暮らしてきたように思う。
ならばその先、もう一歩進めて、もっとたくさんの方たちに喜んでいただける場をお創りしていくことが、また新たな課題になるのではないかなと思うようになってきた。古民家は人里離れた郊外にあるが、ヤワタホームは富里インターのすぐ近くの国道沿いに建っている。車のある方なら誰でも一度は通るような交通量の多い場所だ。
新しい場所で新しい形のカフェをやっていけたなら、こことは違う形のアプローチで一つの暮らし方というものを提案させていただけるかもしれない。同時に私の体は一つしかないし、古民家空間風楽は変わらず続けていくので、どちらかを誰かに任せるしかない。
今までもスタッフはいたけれど、どちらかと言えば私の頑張りと個性で店を引っ張ってきた所が大きい。でもこれからはそれだけでは仕事ができない。誰かに委ねることを学ばなければ2店舗を回していくことはできないだろう。
私は仕事は共に関わる人たちの自己実現の場にしていきたいといつも思っている。共に同じ方向を向いて歩みながら、そこに互いの成長と学びがあること。そしてそれを互いに喜び合える関係があること・・・そう思って回りを見回した時、素晴らしい人材があそこにもここにもいてくれたということに気が付いた。
その人たちと本当に喜びをシェアし合うことができたなら、喜びは伝播していくものなので、自ずとお客様へと広がっていくだろう。
そう思った瞬間、ジグソーパズルの最後の一片がコトンと落ちてハマったような気がした。そしてたくさんの人たちで賑わう店の様子がパッと浮かんできた。きちんとイメージできたことは必ず現実になっていく。もう進んでいく方向は決まったようなものだ。
これからの方向性、新しい店における自分の立ち位置、そしてその着地点。イメージを少しずつ形にしていけたらと思う。ずっと同じ成田でお客様を紹介し合いながらオーガニック関係の仕事をしてきたあいりん堂さんと、無垢の木と自然素材で作るオーガニックの住宅メーカーヤワタホーム、そして風楽。三者が集まることで、私一人ではできないことも可能になっていく。それぞれが違うアプローチでオーガニックを広げていく情報発信の場になったら嬉しい。
新しく建物を建て場を提供するという英断をして下さった八幡社長には感謝の気持ちでいっぱいだ。私にとっては未知の働き方の場である。同時に私一人ではとてもできないことだ。これから計り知れない学びがあるだろう。

今日は皆さんに食べていただこうと思って、お祝いに玄米精進ちらし寿司を作って持参した。
予定地に神棚が設置され香取市の側髙神社の神主さんにより祝詞をあげていただき、鍬入れという儀式も初めて経験させていただいた。いよいよ始まるんだなという思いがわき上がってきて、気持ちがすっとしてきた。
帰りに麻賀多神社に立ち寄り、地鎮祭が無事終わったことをご報告し、これからも私自身のお役目を全うさせていただけるようにと手を合わせて来た。台風が去った後の神社は空気が一掃されてとても気持ちがいいものだ。境内にある樹齢1400年の杉の木はまだまだ未来に向かって枝を伸ばしている。一体何度、この杉に会いにきたことだろう。でも今日が今までで一番美しかった。そして枝と枝の間からこぼれてくる光の粒たちがたくさんの祝福をしてくれた。

*あいりん堂さんの売り場に隣接した20席ほどのこじんまりとしたカフェですが、11月末オープンを予定しています。詳細は決まり次第ブログなどで随時お知らせしていきますのでどうぞよろしくお願いします。
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September 21, 2011

手作りスコーンとクロテッドクリーム

今日は料理教室の日だった。昨日の夕方、レシピをコピーし材料を買い揃え、「豆腐を美味しく食べよう」がテーマだったので、豆腐をすのこ付きのタッパーで水切りしておいた。台風が近づいていたが、予報では今日の夕方頃に通過する見込みだったので、料理教室も行うつもりだった。
朝、起きた時は雨も降っていなかったので、大丈夫そうだなと思っていたのだが、8時頃、「今日、台風が昼過ぎに来るらしいですがやるんですか?」というお電話をいただき、すぐに最新の天気予報をラジオで聞いた。どうやら進路が早まっている。そのうち別の方からもお電話があり、台風のためお子さんの下校が早くなり参加できないとのことだった。その後また一件問い合わせが入り・・・。接近は夕方だとのんきに構えていたのはテレビを見ない私くらいで、ちょうどお昼を食べる頃に激しい雨と風になるという予報だった。
材料も買い揃えたし予定していたのでできることならやりたかったけれど、料理教室は遠方からいらしている方も多いので、朝は平気でも帰りが心配だ。これは中止にした方がいいかなと急きょ判断し、一件一件お電話をかけ同じ内容で10月の第三週に行いますとお伝えした。
午前中、ぽっかりと時間が空いてしまったので、天然酵母のパンを焼いたり、チーズケーキを焼いたり、マクロケーキを焼いたり、オーブン仕事をずっとやった。
この前久しぶりに大きなスーパーに行ったら、クロテッドクリームが売っていたので買ってきた。ブルーベリージャムとクロテッドクリームはスコーンの名脇役。スコーンも作らずにはいられなくなり、一番最後はスコーンを焼いた。
レモングラスと紅茶のミックスティを入れ、焼きたてスコーンで一人、英国式ティータイム?。めったに使わない洋皿とティーカップに並べた。美味しいけれど濃厚なクロテッドクリームはかなりハイカロリー。食べ過ぎに要注意だ。
1時半過ぎに厨房の片付けが終わったら、急に風が出てきたので、明るいうちに西と南側の雨戸を全部閉めた。後から外付けし、戸そのものも作ってもらったので仕方ないのだが、コンパネの回りに木の縁を付けた雨戸はとにかく重い。しかも途中の窓は開かないので、8枚を続けて押しながら閉めるのは重労働!しかも最後は外に出て動かさない限り完全には閉まらない。
でも古民家に移ったばかりの頃はその雨戸さえなくて、台風の時は裏からコンパネを一枚一枚運んで脚立に上り外からドリルで打ち付けていた。早めにやっておかなかったので、風が強くなってからコンパネを運んだ時は、風に煽られ飛ばされそうになった。おまけに全身はビショビショになるし、台風が来るたびにもう泣きそうだった。
それに比べたら重たいけれど雨戸があるだけ大助かりだ。それにしてもすごい風と雨!土間はもう水が入って来ている。今までで一番激しい台風だ。停電になることも見越してランタンと懐中電灯を茶の間に並べ、お風呂桶には水を汲み、後はひたすら去るのを待つしかない。最近の台風の勢力は凄まじい。どうか各地の被害が最小限ですむようにと祈るばかりだ。
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September 20, 2011

太陽の市フライヤ-完成と脱原発集会

太陽と地球と生命のつながりを祝い、みんなの未来に平和のタネを蒔く祭り―「太陽の市」のフライヤーが完成した。昨年、成田で初めての本格的なオーガニックのお祭りとして企画され、今年で2回目の開催となる。ここ北総地域は全国でも有数の有機農業のメッカ。国際空港成田は畑や田んぼを開発して開港された。かつて闘争の歴史もあった場所だ。
だからここ成田は空港の繁栄と同じくらいの思いを持って、有機農業の情報発信地とならなければならない。そんな一人一人の夢を持ち寄って、地元の有機農家や地域で地道に活動している人たち、そしてオーガニックカフェやヒーリング関係の人たちが10月23日富里の新木戸大銀杏公園に集まってお祭りを開催する。
3.11以降の世界に生きる私たちにできることは何だろう?をテーマに今、できることをやっていこうと平和の種を蒔く。原発を止めて自然エネルギーへの転換を目指し、子供たちが安心して暮らしていける緑豊かな、そして人と人とがつながり合っていける社会を作りたいと願う。
折しも昨日は明治公園で脱原発を訴える「さようなら原発集会」が開かれた。私は参加できなかったけれど、脱原発への政策転換を求める署名運動「さよなら原発1000万人アクション」の署名活動には少しだけ参加できた。
2011年、原発の安全神話が覆された。この年を一つの始まりとして本当に大切なものだけを選ぶことのできる賢い生活者に私はなりたい。そして一人一人ができることをできる場所でやっていかなければと思う。
昨日の大会は主催者目標である5万人を大きく上回った6万人もの参加があった。そんな市民の動きに勇気をもらいながらも、同じ今朝の新聞にはまたもや悲しいニュースが載っていた。
愛知県で行われた東日本大震災の復興支援の花火大会で福島県川俣町の業者さんが作った打ち上げ花火に対して、市民から「放射能をまき散らす恐れがある」と言う声が寄せられたため、その花火だけ打ち上げが中止されたというのだ。
夏の大文字焼きの時もそうだったし、ついこの間も福岡で予定されていた「ふくしま応援ショップ」の開店が「福島からのトラックが来ると放射能を拡散する」というメールが相次いだため中止になったという事件が起きたばかり。
そういう苦情を訴えた人たちは果たして原発に対して異議を申し立ててきたのだろうか?何の声も上げてこなかったのに、自らの街にほんのあるかないかの火の粉がふりかかることさえも拒絶しようとする。
もし万が一、花火やトラックで自分の街が汚染されることがあったとしても、それは原発を容認してしまった一市民として等分に請負うべきリスクだと私は思う。もっと言うならば、その花火をあげることで被災地の人たちが少しでも元気になれるのであれば(会場には被災者たちも招待されていたと言う)、仮にほんの少し汚染されたものが上がるのだとしても、そんなものは人のつながりと思いの中できっと昇華されてしまうだろう。
昨日の集会を成功させようと事前に日本青年館で行われた講演会「さよなら原発」で、私の尊敬してやまない大好きな落合恵子さんが大江健三郎さんらとスピーチした動画がyou-tubeにアップされているのでぜひご覧になって下さい。http://www.youtube.com/watch?v=Urr6zS-OACg
こんなふうにわかりやすく、しかも正確な情報と適格な言葉を選び、人としての思いや傷みを忘れることなく、言いたいことをきちんと伝えていくことができたらと思う。
今年の太陽の市は私にとっても特別なものになるだろう。
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September 19, 2011

花オクラの錦糸卵?

花と緑と農芸の里のセリさんがたくさんの冬瓜と花オクラを持って来てくれた。本当にたくさんの量の冬瓜だったので、思わず歓声をあげてしまった。今すぐ冬瓜屋さんになれるくらい!あまりにも多いので、縁側にそのまま転がしておき、その中でも特に大きなものは土間に並べておいた。でもこれが妙に似合っていたのだ。ドテッとして色気のない?冬瓜がインテリアになっちゃうなんて古民家くらいのものだろう。
この連休中は毎朝、冬瓜の皮をざっくりとむいて種を取り、自家製の梅ジュースで煮て冬瓜ポンチを作った。合わせる缶詰を黄桃やパイナップルにして変化を楽しんでいる。
もう一つ花オクラも大活躍。これは食べられるオクラの花とは別のモノ。ただ花だけが食べられるトロロアオイのことをさす。オクラの花よりも一回り以上大きいな大輪の花を咲かせる。花の咲く前のつぼみを摘んでおくと、千切りもしやすく、そのまま天ぷらにもできる。
今日はテンペの竜田揚げの上から生姜あんをかけ一番上に千切りにした花オクラを飾ったらとてもキレイだった。まるで錦糸卵のようだ。花びら一枚一枚もシルクのように薄くて軽くてふわっとしている。こんなに美しい花を次々に咲かせてくれるなんて、来年は観賞用にもなるのでぜひ庭に植えて楽しもう。
今日も満席となり大忙し。1時頃には定食が完売してしまった。大花さんにも手伝ってもらったのだが、もうキッチンは洗い物の山!おまけにようやく洗い終えた器をワゴンに乗せて食器棚にしまおうとした時、ワゴンがひっくり返りコンクリートの床に食器が落ちて大破してしまった。
それにしてもあれだけの量の器が一度に割れる時の音って凄まじい。しばらく茫然としてしまった。そして悲しくなってしまった。でもあの音を聞くことで、なんだか「浮足立つな!」と喝を入れられたような気がする。お座敷にいらしたお客様、お騒がせしてしまい申し訳ありませんでした。
*日曜祝日は定食が早めになくなってしまう場合もありますので、ゆっくりめにいらっしゃる方はよろしければご予約下さい。
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September 18, 2011

秋明菊

私にとって秋の訪れの一つの目安になるものが秋明菊の開花だ。清楚でひっそりと咲いているのだが、その割に繁殖力は旺盛で比較的育てやすい。
結婚していた時、小さな鉢植えの秋明菊を買ってきて庭に植えた。最初はほんの数輪しか咲いていなかったのだが、毎年、少しずつ大きな株となり、いつのまにかたくさんの花を咲かせるようになった。秋になってほんのり白く咲く秋明菊を見るのがとても楽しみだった。
でも離婚して家を出ることになった時、新しく借りた住まいには庭がなかったので、秋明菊を持っていくことはできなかった。どのみち身の回りのものだけを持って家を出たので、庭の花を移植するゆとりもなかったのだが。
この古民家に移り住んだ時、私が秋明菊の好きなことを知っている何人かの友達が、秋明菊を株分けしてくれた。それが去年より一昨年よりも大きくなって今年もまた清楚な花を咲かせてくれた。
裏庭では彼岸花も咲き始めた。すっかり秋になったというのに、今日はなんて暑い一日だったのだろう。湿度がなく風があったのでまだよかったけれど、ギラギラと照りつける太陽は真夏同然。朝、洗濯して縁側に干しておいた衣類が開店前にはすっかり乾いてしまった。
この暑い中、連休ということもあって、今日は開店早々からお客様が来て下さり、12時前には満席となり大忙し!チャネリングの大花さんが見るに見兼ねて?お皿洗いを手伝ってくれた。
ブログに書き忘れていたのですが、大花さんのチャネリングはご希望の方が多いので、10月いっぱい延長してやっていただくことになりました。金土日の営業時間中は風楽に来てくださっています。ご希望の方はお時間をご予約した方が確実ですので、メールか電話でお問い合わせください。
ちなみに明日19日祝日にも来て下さることになりました。よろしければぜひ天からの素晴らしいメッセージをお聞きになってみませんか?
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写真を撮ったら、咲いている秋明菊よりつぼみの方が美しかった。


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September 17, 2011

飛鳥の蘇

生まれて初めて古代のチーズを食べた。この前奈良に行った時、奈良の友達が帰りにお土産に持たせてくれたのが、この「飛鳥の蘇」だった。赤くて小さな箱に入っていた。「蘇」という不思議な名前で「ソ」と読み仮名がふってある。
万葉の時代、日本の首都として発展していた飛鳥地方。当時の人々は牛や馬をすでに食べていたそうだ。
中央アジアからシルクロードを通って飛鳥の都に伝わってきた蘇。牛乳を煮詰めて作るのだが、超高級食材なので、当時、庶民には高嶺の花でとても食べられなかったそうだ。
30リットルの生乳をゆっくりとかき混ぜながら約7時間煮詰めてようやく約4キロの蘇ができる。作るのに時間がかかるわりに原料の8分の1程度のものしかできない。しかも賞味期限はほんの1週間。とても一般市場に流通できるような食材ではない。だから小さいけれど、とても高価だ。高タンパクで滋養に富み、美容にもよいと言われている。
当時の味を再現しているのは西井牧場にあるみるく工房飛鳥と言う会社だ。おそらく採算的にはあまり期待できないとは思うけれど、古代の味を再現し作り続けていくことに価値を見出しているのだろう。そういう仕事は大切に守りたい。
沖縄にもミキというお米を原料にした発酵飲料がある。どぶろく?のようなものだが、とても飲みやすいのだ。古代チーズと聞いた時、昔ながらの発酵食品というものを連想し、最初に浮かんだのはこのミキのことだった。でも蘇は古代チーズと呼ばれてはいるものの、発酵していないようだ。
赤い箱のフタを取って、紙に包まれたかたまりを取りだす。包みを開くと茶色い石鹸のようなものが出てきた。どんな味だか全く想像できなかった。薄くスライスして少しずつ味わいながらいただいた。これがちょうど最後の3切れになってしまった。
ほんのりとした塩味とほのかな甘み。でも触感はねっとりというよりもさっくりしている。とてもこれがチーズだとは思えないけれど、何とも懐かしくて素朴な味が口に広がった。当時の貴族はこういうものを食べていたのだな思ったら、なんだか急に飛鳥が近しいものに感じられた。
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September 16, 2011

料理教室~もちきびクリームコロッケほか~

今日は夜の部の料理教室。新しい方を含め、11名の方のご参加があった。夜の部では毎月一回の再会がなんだかとっても楽しみで本当に毎回のことながら楽しく賑やかで和気あいあいのクラスになっている。
料理を作っている最中から今日は「ホ・オポノポノ」の話になったり、観音様のエネルギーの話になったり、思わず、調理の説明を中断して?その他の話題で盛り上がってしまった。
毎回思うのは来て下さる皆さんの感性の豊かさだ。表面的な事柄だけにとらわれるのではなく、大切なことをきちんと見つめられる感性をしっかりと持っている。多分それが共通しているので、料理教室がこんなに楽しく素晴らしい場になっているのだろう。
今日はもちきびのクリームコロッケを作ったのだが、お土産の分も含めていっぱい作ろうと3カップ分のもちきびを炊いて衣を付けた。クリームコロッケの時は柔らかく炊くので、丸めてパン粉を付けるのはみんなで分業したものの、かなり手間取ってしまった。揚げるのも相当な数なので、厨房とキッチンの2か所に分けて中華鍋をかけて揚げることにした。
他には切干大根とひじきとゴーヤの炒め煮、サツマイモを入れた五色きんぴら、ココナッツミルク寒天を作った。お食事の時は例によって「美味しいね~」と言いながら楽しいおしゃべりで盛り上がり、まるで大学のサークルの合宿所みたい?!。自分の年齢をかえりみず大学生のつもりでいるなんて、かなり図々しいけれど?本当にそんな感じで笑い声が絶えないのだ。
今日は教室の後にちょっとお話したい方がいたので、片付けの合間に時間を取っていただいた。話の内容は別としてもお伝えしたい思いというのは、それが本当に必要なものであれば、不思議と伝わっていくものなのだなということを感じた。
生きていくことって決してラクなことばかりじゃないけれど、でも人生のある場面で出会う大変さというものは、その時の自分にとって必要な出来事であり、それらは全て自分が成長するために用意されているものだ。そう素直に思えた時、生きることがずっとラクになっていく。これは私が自分の体験を通して確信していることだ。
本来、人の命はいつも幸せになる方向に向かって自ずと進んでいくのだから、恐れるものなど何もないはず。だって人は幸せになるために生まれてきたのだから。
料理教室をしたり、人とゆっくり話したり、お店でご飯を作ったりしながら、私がいろいろな方たちと交流させていただいているのは、全てそんなメッセージをお伝えしたいたがめに、やっていることなのではないかなと、最近、ふと思ったりする。
人生のある時期、同じ方向を目指し、共に伴走する人と出会う。そこで共有する時間がより豊かで実り多いものになるようにと私は祈る。そしてその出会いを通して私もまた様々な気づきをいただく。人生のそんな流れをしみじみありがたいなあと思う。
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September 15, 2011

冬瓜ポンチ

いつも夏から秋にかけてのデザートによく登場する冬瓜。初めて食べる方は冬瓜のデザートって何?!と驚かれるのだが、食べてビックリ。意外や意外、美味しいので、こんな食べ方もあるのね~ととても喜んでいただいている。
今日は大家さん姉妹が朝から裏庭の草刈りにいらしていた。古民家の裏手に代々の大須賀家を祀っている祠があり、そこの管理は大須賀家の一族が毎年交代で行っているそうだ。今年は大家さん姉妹の当番年にあたるため、夏の間は頻繁に草刈りにいらしている。
その後、風楽の南側の庭の草刈りも手伝って下さるというので、人手がある時にいっきにやれたらと思い、私も着替えて刈払機をかついだ。私は刈った後の草は面倒なのでそのままにしておくのだが、大家さんたちは草を一か所にまとめて片付けていく。その方がやった後、とてもキレイに見えるのだ。
今日は3人の人手があったので、生草の方はひとまとめにして隅に寄せ、古くて乾いている草や竹は積みあげて火をつけた。
ちょうど冬瓜とカボチャをいただいたので、作業の合間のお茶うけにしようと、大急ぎで冬瓜の皮をむいてサイの目に切って作りおきしてある梅シロップで煮た。熱いのでバットに入れて冷まし、缶詰の黄桃とクコの実を加えて、冷凍庫で冷やした。
完全に冷えきらなかったけれど、何とかお茶の時間に間に合った。「えっこれさっきあげた冬瓜なの?!」と大家さんもビックリ。でも「こうやって食べるの初めてだけど、美味しいねえ」と喜んでいただけた。
草刈りの合間の冷たいデザートだからいつも以上に美味しく感じるのだろう。
草を焼く匂いが懐かしい。稲刈りが終わった田んぼでよく落ち穂や稲藁を燃やしているけれど、その煙を見ると秋が来たなあとしみじみ思う。
今日もまたとても暑かったのだが、枯れ草を燃やした煙を見ていたら、ちょっと早めの秋を感じた。
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September 14, 2011

保育園のお母さんたちの料理教室

近くにある大室保育園の役員をやっているお母さんたちから料理教室のご依頼があった。何度かお食事に来て下さり、別の機会に改めて食育をテーマにした料理教室をやりたいと言っていただいた。小さいお子さんを持つお母さんたちがお家で野菜たっぷりの美味しい手作りご飯を作ってあげられたらいいなと思っているので喜んでお受けした。お子様用のメニューにしようかどうかと考えたのだが、でも大人が食べても美味しい出汁のきちんときいている煮物やお味噌汁はお子さんが食べても美味しいはず。そう思って、特別なお子さんメニューを用意せず、いつもの料理教室の基本編を行うことにした。
昨日の帰りが遅く、寝たのも遅かったのだが、なぜか6時頃から目が覚めて、荷物の片付けと洗濯を済ませ、早くから料理教室の準備に取りかかった。厨房で動いているうちに旅行モードがすぐに仕事モードに切り替わっていった。
いつもそうなのだが、行きたい場所に行って自由に楽しんできた後は、多少帰りが遅かろうが忙しくなろうが、その後の仕事はいつも以上に集中でき元気にやれる。やっぱり私はよく遊びよく働く・・・が性に合っているようだ。
保育園のお母さんたちは玄米菜食のお料理が初めてだったようだが、とても熱心にお話を聞いて下さった。それにしても皆さん若くて可愛らしい。おかげで今までで一番平均年齢の若い料理教室になったようだ。
その中におかげさま農場の若手の生産者さんの奥さんが二人来ていらしてビックり。もちろん知っている農家さんなのだが、奥さんのことまでは知らなかった。それもうちのすぐ近くの大室保育園にお子さんを通わせているなんて!ミレーの取材をしている頃だったら、さぞご近所話で盛り上がった?かもしれない。
今日もまーちゃんがアシスタントに入ってくれたので、とても助かった。終わってからアイスコーヒーを飲みながらチーズケーキを食べいろいろおしゃべり。料理教室の生徒さんだったまーちゃんが、すっかり厨房のことを覚え、こんなふうに育っていってくれていることがとてもうれしい。
それにしてもなんて暑いんだろう!昨日一昨日の奈良も真夏のようだったけれど、今日の千葉も憎たらしいほど晴れている。そろそろ終わりかなと思っていたゴーヤが、この日光にあおられて?また次々に実を付け始めた。
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September 13, 2011

奈良 その2 飛鳥へ

二日目は友達の車に乗せてもらいながら飛鳥周辺を回ってきた。一番最初に行ったのは聖林寺。ここにも会いたかった観音様がいた。御本尊は可愛らしい石仏子安延命地蔵。その奥にある観音堂に国宝の十一面観音がすっとお立ちになっているのだ。
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この観音様は天平彫刻の傑作と言われており、かつては昨夜行った大神神社にある神宮寺、三輪山の大御輪寺の御本尊だったそうだが、神仏分離令を受けた際に聖林寺に移されたと言う。とても威厳のあるお姿で堂々としている観音像だった。小さなお寺なので山門から本堂までのアプローチがほとんどない。でもいったん本堂に入ると渡り廊下からは三輪山や大和平野が広がっているのを見渡すことができ、しばし時を忘れそうになった。静かないいお寺だった。
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その後、車は甘樫丘を抜けて飛鳥へ。先日観た「朱花の月」の撮影現場にもなった稲渕の棚田飛鳥の飛石飛鳥川上坐宇須多伎比売命神社を回り、日本初の本格的な寺院飛鳥寺へ。聖徳太子のこともこの目で見つめてきたという1400歳にもなる日本で一番古い飛鳥大仏と対面してきた。ずっと同じ場所に鎮座し、この世の変遷を見守ってきた飛鳥大仏。威厳というよりもひいおじいちゃんのような?親しみを感じる大仏さまだった。
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最後は帰り道にたまたま通りかかった岡寺へ。西国巡礼第七番の札所で日本で最も古い厄除け霊場だ。境内に入ってすぐ鐘楼を突き厄払いをした。その後、本堂に入ると大きな仏様があったので何だろうと思ったら、如意輪観音だった。土で作った仏像としては日本で一番大きくて古いそうだ。弘法大師が中国とインド、日本の三国の土で造られたと言われている。
岡寺はお参りするつもりはなかったので何の下調べもしていなかった。でも今回の旅は如意輪観音に始まり、偶然にも最後にまた如意輪観音に出会ってしまった。大きくてどっしりとしている土でできた観音様なので、中宮寺のような繊細な美しさはないのだが、その大きな懐で人々を厄から守って下さっているような温かい感じのする御本尊だった。
如意輪とは物事を自分の意のごとく叶えていただけるという意味。自分の意とは果たしてどこにあるのだろう。結局のところ、それも大いなる方のご意思から、降りてくる流れなのではないかなと思う。だとするならば、天とつながって流れや気配というものを敏感に察知しながら、それに添える生き方をしていれば、自ずと道は拓けていくのではないだろうか。
思っていたよりもずっと暑くて9月とは思えないお天気だったが、空がとにかく青く澄んでいて美しかった。その空の下に広がる大和の懐かしい自然の風景とたくさんの観音様に出会うことができた。ここを国の始まりの地にしようと選ばれた場所、奈良は行けば行くほど好きになっていく。
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September 12, 2011

奈良 中秋の名月と観音めぐり

日曜日の夜から夜行バスに乗って京都に出て奈良に行ってきた。中秋の名月を古都の寺社でいつか見てみたいと思っていた。白州正子の影響なのか、最近、なぜかとても観音様に惹かれているので、2日間のお休みを利用して、合わせて観音めぐりもしてくることにした。
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最初に行ったのは法隆寺の夢殿の先にある中宮寺。飛鳥時代からずっと尼寺としてひっそりと斑鳩の地に法燈を継いできた御本尊は国宝に指定されている如意輪観世音菩薩
右の足を左膝の上で組見、右手を曲げてその指先を頬に向けて静かに微笑んでいる姿は「古典的微笑=アルカイックスマイル」の典型として飛鳥彫刻の最高傑作とも言われている。
かつて自分で般若心経を書いた時、その横にいくつかの仏画の中から如意輪観音を選んで描いた。立て膝をたて頬杖をつき、微笑んでいる姿を見て、立位の観音様にはないのびやかさを感じたからだ。如意輪観音の中でも最も美しいと言われている中宮寺の如意輪観音をぜひ見たかった。本当にそのお姿はとても神秘に満ち東洋的な美しさだった。
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その後は苔むす竹林に囲まれた秋篠寺へ。仏教を守護する大自在天の髪の生え際から生まれたと言われる天女「技芸天立像」が安置されている。何ともふくよかで大らかな諸芸能の神さまだ。お顔は奈良時代に、体の部分は鎌倉時代に別々に掘られおり、一説によると菩薩像ではないかとも言われている。
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その後は海龍王寺にある十一面観音立像と対面。白い戸帳が上部にかけられているので、全身を見ることはできなかったが、金箔を細かく刻んだ衣の模様がとても美しい観音様だった。
そのすぐ近くにある法華寺は光明皇后が藤原不比等邸を寺にしたと言われているが、白檀の一木造りの国宝十一面観音は慈悲に満ちた光明皇后そのもののお姿のようだ。右足の親指が少し上がっており、今にも前に歩み出しそうな立ち姿で髪の毛や天衣も風にたなびいているような動きがある。残念ながら御本尊の方は年2回の御開帳の時しか見られないが、復刻像でも充分にその美しさは伝わってきた。
夕方は奈良の友達と合流し、夜に行われる大神神社観月祭に行くことになっていたのだが、その前に持っていった着ものに着替えるために一度ホテルに入った。ユウコさんに習ったようにうまく着られたかどうかわからないけれど、何とか一人で悪戦苦闘しながら?帯を締めて草履を履いて灯籠の灯る大神神社へ。
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着つけに手間取っているうちにどんどん時間が過ぎていき、いつのまにか、空のかなた上の方に中秋の名月がぽっかりと浮かんでいた。かつてここで生きた人たちも、この月を見てたくさんの歌を詠んできたのだろう。万葉集には月を愛でる歌がとても多い。
由緒ある神社の参道を月灯りに照らされながら、着もの姿で歩いているだけでも万葉人になったような気分。古都には和服がよく似合う。まだまだ着ものを着こなせない未熟ものだけど、時々着て楽しみたいなと思った。
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September 11, 2011

豆腐のチーズケーキ

最近、マクロのデザートを希望される方が増えてきたので、しばらく作っていなかったマクロケーキ作りを再会した。宗吾霊堂前の店の時は毎日営業していたので、ケーキも日常的に焼いたいたのだが、ここへ来てからは、それほどたくさんの量を焼かなくなった。
この前、父の所へ行った帰りにマクロビオティックマルシェに寄ってきた。以前はけっこう高かったマクロケーキの価格がちょっと下がっていて、ケーキセットが650円。手軽に頼める価格になっていた。需要が増えて回転数が増えたから?なのかな。
マクロ仕様のケーキは作ること自体は卵白をホイップしたりする必要もないし、ザックリ混ぜればいいものが多いので、手の込んだデコレーションさえなければ、それほど難しくはない。でも何と言っても材料が高い。メイプルシロップや米飴、オーガニックのドライフルーツ、本葛粉など、かなり高価なものばかり。必然的に価格に跳ね返ってくる。でも需要が増えて材料がもっと手軽に手に入るようになったら変わってくるだろう。
今朝焼いたのは豆腐のチーズケーキ。レモンと長芋、豆腐などで作るマクロ仕様のケーキだ。今日はご予約が昼過ぎに集中しているので、空いている時間に厨房をちょっと抜け出して早めにブログにアップ。
昨日の月は十三夜。毎晩、古民家から眺める月がとても美しい。特に周囲が闇に包まれているので、月灯りがことさら明るく感じられる。部屋の中の電気を消しても差し込んでくる月灯りで室内はほんのりとした静かな明るさ。秋風に吹かれながら、鈴虫やコオロギの鳴き声を聞き、月灯りを縁側で楽しむ秋の夜の時間が愛おしい。
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September 10, 2011

ココナッツミルク寒天

ココナッツミルク缶を使って寒天のデザートを作った。砂糖を使いたくなかったので、砂糖の代わりに甘酒を加えて甘みを出した。ココナッツミルクの甘さと豆乳の柔らかさ、そして甘酒の風味で美味しくて冷たいデザートができた。
ココナッツミルクと言えば、初めて海外に行ってヤシの実のジュースを飲んだ時のことを思い出す。あれはフィリッピンのどこかの島だったと思う。現地の人がヤシの木のするすると登っていき、ヤシの木から鉈のようなものでヤシの実を落とすのだ。落ちてきたヤシの実の皮をむいてそのままストローを刺して飲む。そのままの実の汁を飲むのが「ヤシの実のジュース」。採ったばかりなので新鮮と言えば新鮮?なのだが、生温かかった。暑い国なのに冷たいジュースを飲まないんだなと驚いた。
その後、カンボジアに行った時、ヤシの実に傷をつけて木の上でそのまま発酵させる天然仕込みの?お酒を飲んだ。パームワインと呼ばれるもので、半日ほどでできるという。あの暑い太陽の下だからこそ、発酵も進むというもの。自転車に乗ったパームワイン売りのおじさんから一つ買って味見をしたけれどワインと呼ぶには程遠いような味だった。
カンボジアのヤシの木は特に背が高く、とても人間がのぼることなどできない。砂糖ヤシと呼ばれており、東南アジアの中でも珍しいヤシの木でヤシ砂糖と呼ばれるパームシュガーを作る材料になっている。見ているだけでも天に届きそうな元気のいいまっすぐにのびた木が田んぼの向こうにずっと植えられているのが印象に残っている。
あれほど買付けに行っていた東南アジアにこのところずっと行ってないので、今、行きたい気持ちがウズウズしている。特にココナッツミルクはアジアの味?なので、食べると懐かしさがこみあげてくる。
あの喧騒。市場の賑わい。何でもありのゴチャゴチャ感。美味しいご飯。そして開放的で明るい人たち。会いに行きたい。
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September 09, 2011

おかげさまで2周年!

昨日でちょうどこの場所でお店を始めて2年になった。「ギャラリー&自然食レストラン風楽」は「古民家空間風楽」という名前に変わって新しい場所でのスタートとなった。思えば、よくオープンできたなというほど、ドタバタの毎日だった。店舗検査の日程が決まってから地下水が飲用不適とわかり、予算もないのに井戸を新しく掘ることになった。
ようやく無事に店舗検査が終わった時には2か月間、修復とオープンに向けて走り続けてきた緊張が緩んで嬉しくて大泣きしてしまった。そもそも修復期間中も毎日のように感謝と感動で泣いていた。一体、このお店がオープンするまでにどれだけ涙を流したことだろう?
たくさんの方たちに助けていただきここまで来ることができた。特別に何かやるつもりはないけれど、やっと2歳になった古くて新しい古民家?で昨夜は一人感慨にふけっていた。
にも拘らず今日は朝から大失態!9時半になってもスタッフが誰も来ないので、シフトを確認したら何と今日は誰も入っていなかった。完全に私の依頼ミスだ。ああどうしよう~!慌ててユウコさんにケータイをかけ「お願い!今すぐ来て!」と泣き付いた。
それから大急ぎで掃除をし(これはいつもスタッフにやってもらっている)、定食の準備をしながら、ユウコさんが来てくれるまで開店準備をした。開店時間ギリギリに駆けつけてくれたユウコさん。ああ間に合ってよかった~。
その後も忙しくバタバタと仕事をし、とても2周年の感激に浸ってはいられなかったけれど、仕事が終わってから、先日買ってきたリサイクル着物をユウコさんに頼んで着せてもらった。あり合わせの襦袢やスカーフなどを使って道具を揃え、「わあ可愛い~!」と大感激。庭で写真を撮ってもらった。帯締めや帯上げ、半襟などの色合わせをするのが面白い。でも手元に正式な小物が揃っているわけではないので、タイやラオスの布で代用。
その後、一人でも着られるように一番簡単な帯の締め方を特訓してもらった。私が着るのだもの。きっかりした感じよりも粋に着流すような感じが一番。ちょっとハマりそうだ。
と言うわけで後ろ姿から失礼しますが、3年目に向けてこれからも美味しいご飯を作り続けていきますので、どうぞ今後とも風楽をよろしくお願いいたします。お世話になっている方々、いつもどうもありがとうございます!
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September 08, 2011

こうぼ食堂

ぐるっと千葉の9月号は千葉県内のカフェ特集。千葉にもようやく素敵なカフェができてきた。その中でも特に行きたいと思ったのが表紙を飾っている木更津にある「こうぼ食堂」。今年の5月にオープンしたばかりだ。自家製酵母を起こして全ての料理やスィーツ、ドリンクなど加えていると言う。月曜から水曜がお休みなので、私の休みとの兼ね合いで行けるとしたら木曜日だけ。思いきって今日、行ってきた。
古いトタンが張られた倉庫のような建物に小さな看板が掲げてあるだけなので、最初は通り過ぎてしまった。でもすりガラスの引き戸を開けるとほっこりとした可愛らしいカフェが待っていてくれた。骨董の道具を上手に生かしてリノベーションされた店内は私の大好きな那須の「SHOZO CAFE」に通じる雰囲気。
普通のお客さんのつもりで行ったのだが、入った瞬間「フラのカワバタ」だとわかってしまったようだ。ナヲさんとは毎年出店しているアースデイなどでも何度かお会いしていたらしい。それにパートナーとなったイチカワクンとはおかげさま農場の畑作業を一緒にやったこともあり、何度かお店にも来ていただいた。まさかそのお二人が一緒になってカフェをやっていたなんてビックリ!
玄米のランチプレートとガトーショコラとプラムの酵母ドリンクを注文した。プレートにはオクラとセロリのスープが付いていて、これにも酵母を加えて旨みを出しているそうだ。一つ一つ手作りしているという気持ちが伝わってくるご飯だった。特にガトーショコラは絶品!丁寧に作られた食事は作り手の思いが食べる側にちゃんと伝わってくる。そしてそんなご飯をいただいているととても心が温かくなる。
塩麹や豆乳ヨーグルト、フルーツ酵母起こし、糠漬け、酒粕料理テンペ手作り酵素・・・私も発酵食品が大好きでよく作っている。発酵はこれからの健康を考える時のバロメーターになると思う。でも全てのお料理に自家製酵母を入れるなんてことは全く思い付かなかった。
お忙しそうだったが、食事の後、カウンター越しに少しお話させていただいた。酵母は自然の中から生まれてくる赤ちゃんのようなものだから、それをゆっくり育てられるナヲさんは気持ちも優しい人なのだろうなあと思う。
料理って本当に奥が深い。まだまだ勉強しなければならないことがいっぱい。そして何よりも大事なのは自分自身が気持ちよく自然体で楽しく生きていること。ナヲさんの笑顔を見ながら、無理なく自然体で料理をしている姿がそのまま店の雰囲気に反映されていくのだなあとつくづく思った。
ナヲさんが育てた酵母がみんなのお腹の中でポコンポコンと飛び跳ねている。そんな微生物たちの元気が血液の中から体を元気にしていってくれる。食べ物を通してお伝えしたい命の連鎖がイメージできる・・・そんな料理の仕事って素敵だなあと思う。
お若い二人だから、まだまだいろいろお店は変化し成長し続けていくんだろうな。とても楽しみだ。そして私も負けないように精進しなくては!ナヲさんイチカワクン美味しいご飯をご馳走さまでした!
「こうぼ食堂」の店内をデザインしたという千葉の骨董品屋さん「cohako」に帰りに立ち寄る。古材を利用した住宅や店舗の設計や施工もやっているそうだ。ああなんて可愛らしいお店!
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September 06, 2011

朱花の月

父の介護施設に行きがてら、渋谷のユーロスペースで上映が始まったばかりの河瀬直美監督の「朱花の月」を観てきた。今年のカンヌ映画祭のコンペティション部門に招待された作品だ。2007年のカンヌ映画祭では「殯(もがり)の森」でグランプリを受賞したので、今回もまた期待が集まっていたが残念ながら受賞にはならなかった。私は前から河瀬監督の感性が好きで素晴らしいなと思っているので、今回の作品も上映されるのをとても楽しみにしていた。
映画は我が国の始まりの地と呼ばれる奈良県の飛鳥地方が舞台となっている。河瀬監督の描く土地の表情はとにかく美しい。匂い立つような草いきれ、そしていつもそこから風の音が聞こえてくる。登場人物たちの心象風景がそのまま自然の姿と重なっていく。
言葉を抑え、状況を必要以上に語らず映像で訴えていく手法は河瀬監督ならでは。
朱花と書いて「はねづ」と読む。河瀬監督の作品のタイトルには美しい古語が使われることが多い。故郷や風土、そしてそこで生まれ育ち、延々と続く命の連鎖というものを大切にしている人なのだと思う。
朱花というのは万葉集に登場する赤い色の花。赤は血や炎、太陽などをイメージするが、一方でもっとも褪せやすい色でもある。主人公の加夜子は染色家。映画は満月から始まる。茜で煮だした染液に加夜子が布を浸している。すでにここで淡い朱の色が、徐々に濃い朱に変わっていき、これから始まる悲劇を象徴しているかのようだ。
編集者の恋人と暮らしながらかつての同級生の木工作家とも愛し合うようになる加夜子。彼女が妊娠したことから穏やかだった日常が変化していく。
「香具山は 畝傍を惜しと 耳梨と 相争ひき 神代より かくにあるなし 古も 然にあれこそ うつせみも 妻を 争ふらしき」という万葉集の句が何度も作品の中で詠まれる。今も神々の宿ると信仰されている大和三山を、古代の人もまた眺め月を愛でていた。この大和三山を男と女にたとえ一人の女を二人の男が奪い合うという今も昔も変わらない愛の物語がテーマだ。
谷津田に広がる棚田や流れる川の水音。虫のなき声や雨音。満月。その中で続く淡々とした生活の営み。全ての自然が美しく、飛鳥という土地の魅力が時空を超えて静かに伝わってくる。河瀬監督ならではの感性だ。
ただどうなんだろう。ストーリイに大きな動きがなく、言葉を抑えながら登場人物の葛藤を伝えようとしているのだが、それが本当に描き切れていたのかどうか・・・。映像としては確かに美しいのだが、ある意味時間が止まってしまっているので、人によってはそこから先の世界に入っていけないかもしれない。
特に愛や裏切り、哀しみ、切なさ、情念・・・そういう感情は描いても描いても描ききれないところがあるので、いい作品ではあったけれど、どこか消化不良感をぬぐえない。でもそれが同時に余韻にもなっていくから不思議だ。
最後に「名もなき無数の魂に捧ぐ」というテロップで締めくくられているのだが、河瀬監督の思いはずっとそこにあるのだなと思う。
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September 05, 2011

公庫完済!

宗吾霊堂前のお店を始める時に、国民生活公庫(現在国民政策金融公庫)から開業資金の借り入れをした。シングルマザーで年収も少ない私が借りられるわけないと思っていたのだが、希望額通りの融資を受けることができた。
新規の融資には担保もしくは保証人をたてることが義務づけられている。私は担保になるようなものを持っていないので、保証人を誰かにお願いするしかなかった。でも保証人は当たり前だけど誰もなりたがらない。私に何かあったら借入金を私に代わって返済しなければならないからだ。
保証人選びに難航している時、NPOのイベントで開業医の方とお知り合いになった。同じくシングルで子供を育てながら小児科医をされているウメさんという方だ。もうこれが最後と思い直談判に行った。
忘れもしない松戸にあるウメさんの診療所。朝の診察前の椅子に座って白衣のウメさんの前で書類をお見せした。細かいことは聞かず「あなたにとって今回の事業はチャンスになるの?」と質問された。お店も広くなるし、飲食部門も始めることで、より多角的にビジネス展開ができると思うと答えた。「そう。あなたにもし何かあっても600万は私にとって返せない額ではないから、私が保証人になることであなたの夢が叶うならハンコを押すからがんばってね」と言って下さった。
その言葉を聞いて涙が出そうになるほど嬉しかった。ウメさんのおかげで私は公庫から開店資金を借りることができた。申請の結果を報告に来た商工会議所の方も新規で担保もなく年収の低い女性が希望額を満額借りられるケースは珍しいと驚いていた。ひとえに保証人が開業医という社会的な信頼度があったからだろう。
そのお金を元手に10年の返済計画を立て私はお店を始めることができたのだ。毎月毎月滞ることなく返済を続け、来年で10年になるが、それより前に一日でも早く返済し終わり、ウメさんの所に報告に行きたいと思っていた。
先週、公庫に問い合わせて残金と利息を計算してもらい、それなら払えると判断し、今朝、一括返済してきた。そしてその足でウメさんに会いに行ったのだ。
ウメさんの昼休みに共通の友達のやっている店に行き、一緒にランチを食べながらご報告をした。「よくがんばったねえ」ととても喜んでくれた。好意で保証人をやって下さったことがわかるだけに、絶対にご迷惑をかけたくなかった。過ぎてみればあっという間の9年だったが、こんな時代に資本を持たない個人のやっているオーガニックのお店なんて、いつダメになってもおかしくない。よくやってこられたなと思う。
ランチを食べながらウメさんの全共闘時代の話を初めて聞いた。ウメさんは今でも診療の合間に隅田川のドヤ街の診療や夜間中学、在日外国人の支援、登校拒否や引きこもりの人たちとの交流など、底辺にたった社会的な活動をずっと続けている。話をお聞きしながら、その根本に流れている考え方は学生運動にあるのだなとしみじみ思った。
権力の側ではなく、いつも弱い者、虐げられている者、声なき者たちの側に立ち、自分にできることをさりげなく静かに続けていく強さとしなやかさ。本当にスゴイ人なのだ。でも保証人をやっていただいたにも拘わらずウメさんのことはまだまだ知らないことばかり。久しぶりにゆっくりお話できてとても楽しかった。
ウメさんにやっていただいたことをいつか私もどなたかにお返ししていこうと思っているが、所詮、私が保証人になるのはハナから無理な話。でも起業のノウハウやアドバイスなど私の経験で役立つことがあるとしたら、私はそれを惜しみなく次世代に伝えよう。いただいたバトンは次に回すのが人生のルールだ。
私の近況報告と今、考えている新しいビジネスについてもお話した。「アナタ随分と潔いのね」とウメさんから言われた。できることなら潔く生きたい(ただしその責任も落とし前も自分で請負うという覚悟の元に)と思っているので、ウメさんのような人からそう言われて素直に嬉しかった。
ウメさんが地域でやっている着物リサイクルの店にも寄ってきた。着物や古着を販売しパキスタンに学校を作るJFSAの活動にもずっとウメさんは関わっている。以前だったら着物をほどいてタイで洋服に仕立てギャラリーで売ることもできたので、よく着物を買っていたのだが、今は雑貨の仕事をしていないので着物も買わなくなった。
でも今日はその中から記念に一枚買うことにした。一目見て気に入った柄だった。渋い色なのでラオスの朱色の布で半襟を付けたら素敵だろうなと思った。アンティークの帯も揃えた。どうするかはまだ決めていないけれど、完済の記念だ。
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September 04, 2011

台風一喜一憂

台風の影響で引き続き今日も不安定な天候が続いていたが、日中はほぼ雨が降らなかったので、昨日よりはまだよかった。でも各地でかなりひどい被害が出ているようで心配だ。進路が遅くて大きな台風は脅威だ。
今日は開店してすぐにご予約の方がいらして、その後も次々にお客様が途切れることなく来てくださって大忙し。ちょうど天候の安定していた日中に動く方が多かったのか、特に12時過ぎからお客様が重なり満席となり、1時過ぎに早くも定食はすっかりなくなってしまった。
今日はお漬物にお出ししたキュウリの醤油漬けが美味しかった。終わり間際のキュウリは、最後になって子孫を残そうと必死になるのか?このところ実るのがとても早い。たった2本の木から次々にキュウリが実りほんの数日で20本以上収穫できたので、茗荷と生姜の千切り、トウガラシ、昆布などと一緒に漬け込んだ。ずいぶんたっぷり仕込んだつもりだったがそれもスッカラカン。
夕方も雨が降らなかったので、久しぶりに草取りをした。今日は刈払機を使わずに玄関周りと、ハーブコーナーを中心に手で抜いて行った。終わりかけたハーブの回りに雑草が生えると、ゴチャゴチャになってちょっと汚い。
しばらくはまた集中して草取りをやらないとあっちこっち大変なことになっている。サツマイモ畑の回りもそうだ。雑草がいっぱいはびこり、伸びていくサツマイモの蔓と重なりあって、サツマイモ畑なんだか雑草なんだかわからない状態だ。収穫まであと一カ月は待ちたいので、この周辺もしっかりと草を刈っておかないと。
日が随分と短くなって、もう7時までは作業ができなくなってきた。6時半で切り上げシャワーを浴びた。夜は鈴虫とコオロギたちの鳴き声で賑やかだ。大好きな秋が少しずつ始まっていく。
忙しくて写真を撮る暇もなかったので、先日行った安房休暇村の散歩道。
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September 03, 2011

ぐるっと千葉~体に野菜(やさ)しいレシピ最終回~

台風の影響で一日中、不安定なお天気だった。直撃ではなかったので助かったが、強い風が吹きこんできたり、いきなり大雨が降ったかと思ったらすぐにやんでしまったり、ここ数日、なんとコロコロ変わっていくお天気だったことか。用心のため雨戸を閉めて寝たのだが、うっかり今日の夕方、窓を開け放っていたら激しい雨が吹き込んできて縁側に水たまりができるほどビッショリになってしまった。
現在発売されている「ぐるっと千葉」9月号は千葉のカフェ特集。新しいカフェがいろいろ紹介されていてとても面白い。紙面の中で毎月連載していた「体に野菜しいレシピ」のコーナーはいよいよ50回めとなり今回が最終回。2007年よりずっとこのページを担当させていただいた。毎月一つ野菜を決めて料理をし、作ったレシピに沿って実際に調理している過程を撮影していただき、その野菜にまつわる短いエッセイを書いた。もう50回になるんだという感慨と同時に、本当に終わってしまうんだなという淋しさでいっぱいだ。できることならまだまだ連載を続けたかった。
カメラマンと担当の職員ヨコヤマさんと私。3人で今回はどの器を使おうか、下に敷く布は何がいいかな、どんなアングルでいこうか・・・いつも話し合いながら撮影を進めてきた。それは協同で紙面を作っているというとても楽しい作業だった。まして自分で作った料理が雑誌の中の1ページを飾るのだ。料理人として嬉しくないわけがない。最初は掲載の2か月前に旬の野菜を先取りして一号分だけ撮影していた。でも途中から長期的な連載を見越して、その月の旬の野菜を使って一年先の号の撮影も行うようになり、2本同時の取材となった。
毎回、最新号が送られてくるたびに真っ先に自分の連載ページを開き、その雑誌のページとしての「体に野菜しいレシピ」をゆっくりと眺める。もちろんあらかじめPDFが送られてきて校正しているので、写真や内容などは全て確認済みなのだが、それでも紙面の中に自分のページを見つけた瞬間はいつも心が踊った。
当初は50回まで連載したら、一冊の本にまとめようという計画もあったのだが、昨今の出版事情からその話は頓挫しているようだ。私としてもこれが一冊の本になることを望んではいるけれど、でも売れないことには本にしても意味がない。このレシピ本に限らず、いつか本を出したいとずっと思っているが、ただ自己満足のためだけに作っても仕方ないので、いつか何かのチャンスがあれば・・・と気が熟すのを待っているつもりだ。
美味しい料理を美味しそうに写していただき、キレイなページに仕上げて下さったヨコヤマさんとカメラマンさん。本当に4年間ありがとうございました。おかげでとても楽しい仕事をさせていただきました。毎号、ページを切り抜いて保存しているクリアファイルもこれで50ページとなり、私の何よりの財産となりました。
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September 02, 2011

悲しい知らせ

昨夜、友達から来たメールを読んで体が震えてしまった。彼女の最愛のパートナーが心筋梗塞で亡くなったというお知らせだった。夏の間、遠い異国でバカンスを過ごしていたのだが、その滞在先で亡くなったとのこと。すでに一カ月半ほどたっていた。葬儀やその他を向こうで済ませ、昨日、彼女は自宅に帰って来た。
いてもたってもいられなくなって、今日、仕事が終わってから、花束と風楽のご飯とケーキを持って彼女の家に行ってきた。とにかく一目でいいから顔を見たかった。そして彼の遺影の前にお花を捧げたかった。顔を見ても何もできず、ただ一緒に泣いてしまうだけかもしれない。それでも会いたかった。
連絡もせずに行ったので、結局彼女には会えなかった。手帳から紙をちぎってメモを書いて残してきた。食欲はないと思うけれど気が向いたら少しでも食べてほしいということ、そして私自身も心から彼の死を悲しんでいるということ、少しでもあなたの心がラクになることをずっと祈っているし、話したくなったらいつでも来るから連絡してと書いた。
最初の結婚生活はほとんど会話のないものだった。私が離婚してしばらくした時、当時、特定のパートナーがいなかったので、「パートナーがいなくて淋しいな」と話したら、「私はパートナーと暮らしていても淋しいよ」と彼女は言った。
一緒に暮らす相手と心が通い合わない淋しさ。会話のない淋しさ。自分の感覚をどうしてもわかってもらえない淋しさを彼女は抱えていたのだと思う。私は言葉が通じない相手といると孤独感が募る。今はもうかなり鍛えられたので、そのことで一喜一憂することはなくなったが、若い時はそれがとてもつらかった。たとえ生き方が違っていたとしても共感というのは最大の寄り添い方と思う。だから彼女の「パートナーがいても寂しい」という言葉の奥にあるものがひしひしと伝わってきた。ほどなく彼女も離婚。数年後、新しいパートナーと出会い再婚した。
本当によく会話をする夫婦だった。そして本当に幸せそうだった。いや本当に愛し合い幸せな結婚生活をおくっていたのだ。「結婚して何年たっても彼は私のソウルメイトだと思う」と彼女は言っていた。社会情勢や文化のことや生活の中の何気ないウィットに富んだ会話をいつも二人で楽しんでいた。
そんな二人を私はよく知っているので、突然やってきた別れに彼女がどれだけ打ちのめされ悲しんでいるか痛いほどわかる。私の大変な時にはいつもそっと助けてくれた。やさしく聡明でかしこく謙虚な、私の大切な友達の一人だ。
彼女は私と同じ年。こんなにも早く別れがやってくるなんて。人間である限り、どんなに愛し合っていてもいつか必ず別れはやってくる。でもようやく幸せになったのだから、もっともっと二人で幸せな時間を過ごしてほしかった。なんで神さまは彼女の一番大切なものを奪ってしまわれたのだろう?悲しくて私も胸が張り裂けそうだ。
愛する人を失うのはいくつになってもつらく悲しい。私もかつて愛していた人を見送った経験がある。多分生きている限り、そのことはずっと忘れられないだろう。そして忘れる必要もない。
彼女にどんな言葉をかけたらいいのかわからない。でも私は彼女と彼の幸せだった時間を思い描き、そこに光をあてながら、そのことに感謝したい。そして彼女がこの悲しみを抱えながらも、きっといつかまた前向きに生きていけると信じ祈り続けていこう。
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ゴーヤのグリーンカーテンンの中に咲いた朝顔。私が一番悲しい時に心を慰めてくれたのは何も言わずそおっと咲いている小さな野の花たちだった。

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September 01, 2011

宮崎邸ランチと新米

最近、夜遅くまでデスクワークが続き、体が縮こまってきたので、今朝はゆっくり朝ヨガをして体をほぐしてから朝風呂に入った。その後、印西にある古民家茶房宮崎邸にランチに行ってきた。230年前の古民家が修復され立派な建物として甦っている。建物もお庭もとても美しかった。
料理教室とパン教室にいつも参加して下さる農家のワタナベさんからできたてほやほやの新米をいただいた。ふさこがねという早生の新米だ。今年のお米は放射性物質の検査してからでないと出荷できなかった。日曜日にようやく千葉県内のお米の検査結果が公表され、安全性が確認されたので出荷制限か解除された。
お米農家さんは結果が出るまで気が気ではなかったと思う。生産現場にいない私でさえも本当にヒヤヒヤだった。万が一千葉県のお米から基準値以上の放射性物質が検出されて、出荷が停止となったら一体どうしたらいいのだろうと、ずっと考えていた。違う地域からお米を購入することは可能かもしれないけれど、果たしてそんなことをしてまで私がここで仕事を続けていく意味があるのだろうか。
地産地消という店をやっていく上で最も大切な条件さえクリアできない状況の中で、お店を営業するためにわざわざ遠方からエネルギーコストをかけて取り寄せたものを調理する必要があるのかどうか・・・私にはわからなかった。だから本当にホッとした。でもまだ他の地域での検査が全て終わったわけではないので、ホッとしたという言葉を素直に使ってしまうことにも多少の抵抗があるのだが。
そんな中で持って来て下さった新米だ。さっそく今日の夕方、炊いていただいた。ピカピカの新米。ああなんて美味しいんだろう。特に今年は新米をいただけることがいつも以上にありがたいと感じる。やっぱり銀シャリはうまい!いつもは玄米なのだが、一番最初に食べる新米は白米がいい。
四季折々の恵みのあるこの国では毎年、秋が来たら稲刈りをして美味しい新米が食べられる。そして農家さんの工夫された貯蔵方法でそれ以降も欠かすことなくずっとお米を食べ続けることができる。
ほとんどの日本人はお米を主食にし、あまりにも身近にお米があるせいか、お米が食べられるのは当たり前だと思いがちだ。でも実はそれは豊かな自然環境があって初めてできること。作って下さる農家さんがいて初めてできることなのだ。そのことを絶対に忘れてはならないと思う。
ついたちだったので、神棚の榊を取り変え、新米を並べ手を合わせた。台風の進路もまた農家さんにとっては気がかりなこと。特に稲刈りを間近に控えているのでなおさらだろう。結局人間には自然をコントロールすることなんてできっこないのだ。
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