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October 31, 2011

ゆったりヨーガとオーガニックランチ

今日は毎月一回のゆったりヨーガとオーガニックランチの日。朝、起きた時は曇っていたので、寒いんじゃないかなと心配だったが、徐々に日が射してきて、午後はすっかり晴れてポカポカしたいいお天気になった。
今回の参加者は5名。ランチ付きの講座として行っているので、できたら8人くらい参加者が集まるといいなと思っているけれど、月一回のことなので、ご都合が合わない場合もあって中々人数が揃わないのが現状でちょっと残念。
でも私は今、定期的なヨガ教室には通っていないので、毎月一回、ここでユウコちゃんのヨガができるのをとても楽しみにしている。自分のペースだけで一人でやっていると適当に流してしまう部分もあるのだが、皆さんと一緒にインストラクターの言葉かけに従ってアーサナを行っていくと、かなり丁寧に呼吸を意識して、ゆったりとヨガだけに向き合うことができるからだ。ただアーサナを行うのではなく、本当に深い呼吸をしながらゆっくりアーサナを行うと、それだけでかなり体が開放されていく。
終わってからお天気もいいので庭仕事をしようと思っていたのだが、事務作業がいろいろ貯まってしまったので、そちらを片付けることにした。奥座敷の座卓の上にいろいろな書類を運び込んでパソコンを付けながら仕事をした。昼間、明るい光の中で行う仕事はとても気持ちがいい(でももっと気持ちがいいのは縁側の椅子に座ってにゃんこたちを膝に乗せ、とりとめもなく本を読むことだが)。ただ光があまりにもキラキラと美しいので、ついそれに見とれて手が止まってしまうのが難点。
早いもので明日からいよいよ11月。11月は5日(土)にヤワタホームホームのオーガニックマーケットへ。20日(日)に神崎町で行われる土と平和の祭典に美味しいご飯と焼き菓子を持って出店してきます。お近くの方、ぜひ遊びにいらして下さいね!
*画像は今日のワンプレートランチとヨガの様子。
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October 30, 2011

半農半X道場 宿泊研修の朝

アースカラーの半農半X道場の宿泊が昨日の夜からあった。昨日は横芝光町で映画「アンダンテ~稲の旋律」の上映会と、その主題歌を歌っている新妻聖子さんのコンサートが行われた。横芝光町を舞台に撮影された映画なので、参加した研修生たちはそのイベントのお手伝いをするという実習だったそうだ。その後、温泉に入り7時半過ぎに風楽に到着。すぐにお食事のご用意をし、私も支度が終わったら皆さんと一緒にお話しながら一緒に過ごした。
今年最後になる半農半X道場の研修の参加者は5名。コーディネーターが気心知れたスッシーなので、研修生たちともすぐに打ち解け、トラとミーも同席しながら夜は楽しくおしゃべりさせていただいた。
今日は古代米の稲刈りを体験するのだが、朝食後の自由時間を利用してスッシーがファシリテーターを務めてTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を考えるレクチャーを行うことになった。私も一緒に参加したかったので、早めに起きて朝食のおむすびを作りながら、今日の定食の支度も早めに取りかかった。
TPPに加盟することで関税が撤廃され海外から安い食品が大量に輸入されることになる。その国の利益や生活、産業を守るためにどこに関税をかけるかというのはものすごく大切なことだ。それを経済状況や地場産業を無視して一律に取り払ってしまおうというのはとても危険な発想だ。
安くてある程度の品質が確保された輸入米や野菜が国内に出回ることで、日本のお米農家さんは膨大な打撃を受ける。それらについてスッシーはデータを交えて説明してくれたので、とてもわかりやすかった。古来から米を作ってきた日本人にとって稲作というのは日本の文化でもあり、谷津田は日本の里山の原風景だと私は思っている。お米を作らなくなったら日本という国自体が滅びてしまうだろう。
でもどんなに反対しても今回の協定はアメリカの思惑通りに進められてしまうかもしれない。その時、私たちはどうするか?
そんなことを今朝の話題にした。やはりそこでも何を選ぶか(消費するか)ということが私たちに問われてくるのだと思う。目先の安さ、お手軽さだけで輸入農産物を選ぶのか、長い目で見て日本の農業を守るという願いのもとに国産の農産物を選ぶのか。小さな規模の集まりではあったけれど、少人数だからこそ、そこに集う人たちとそんなことを一緒に考えられるよい時間となった。
私もこのところTPPには大きな懸念を抱いていて、自分なりに調べているのだが、知れ知るほど日本にとってはリスクの大きな協定だと思う。農産物の価格崩壊も当然のことだが、でももっと恐ろしいのは自由貿易という名のもとに外国の企業が参入しにくくなる(商売しづらくなる)条件や法律などの規制が全て「非関税障壁」とみなされ撤廃しなければならないこと。
TPPに加盟することでアメリカは自国の商品を売りやすくするため日本に様々な規制をなくすよう圧力をかけてくるだろう。例えば遺伝子組み換え食品の表示義務。そんなものがあったら遺伝子組み換え食品が売りづらくなるからだ。健康保険もしかり。健康保険制度でさえ、日本の市場をターゲットにしたいアメリカにとっては非関税障壁になると言いだし兼ねない。それが言える協定だからだ。
自由貿易でそれぞれの国が繁栄するというのはまやかしで、先進国だけにメリットがあり、発展途上国は今以上に自分たちの経済を他国に牛耳られてしまうだろう。そしてその国で甘い汁を吸う大企業にとってはとても都合がよく、一般の市民には何のメリットもない協定だ。だから今回の加入に経団連の面々はえらく積極的なのだろう。
短絡的に見たら安い農産物が手に入るという側面があるが、でも同時にそれは日本の農産物の衰退と同じことなので決して喜ぶべきことではない。
いよいよ来月、ハワイで行われるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で参加交渉が始まるが、これからの動向に目が離せない。
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October 29, 2011

一晩たった酵素

毎年そうなのだが、手作り酵素を漬けた次の日は樽のフタを開けるのが待ち遠しい。一晩でどれだけ水分があがってきたかを確認するのがとても楽しみなのだ。
朝、起きてさっそく樽のフタを開けてみた。中に手を入れてよくかき混ぜる。まだ砂糖が下の方に沈んでいるけれど、果物や野菜たちは上の方にしっかりと浮かんできた。赤、緑、黄色、オレンジ、白、紺色、紫・・・色とりどりに刻まれた具が何とも華やかで美しい。皆さんが材料を持ち寄って下さったことで完成できた発酵の世界だ。
庭から南天の実と紫式部の実を採ってきて追加で加えておいた。「美味しい酵素になってね」と声をかけながら何度も何度も手を入れて砂糖をよくかき混ぜて溶かしていく。
今日はお天気がいいので、縁側の外に樽を移動させた。日中はこの場所がかなり温かいので、いっきに発酵が進むだろう。樽の中にも小さな宇宙があるのだなとしみじみ明るい朝陽の中で眺めていた。
最近、冬瓜ポンチを作ることが多いのだが、あの大きな冬瓜を丸々全部、さいの目状に刻むとかなり手が疲れる。昨日の朝も巨大な冬瓜を一つ全部刻んだ後、酵素を仕込み、堅い花梨やらカボチャ、ギンナン、ドングリなどもたくさん刻んだので、今朝、厨房でカボチャを切る時、左手の人差し指の皮がすりむけているのに気が付いた。
私は体の中で最も酷使しているのが目と手だ。だから二つとも酷使された分だけ老化が早い?。目は老眼でしょぼしょぼしていてあまりよく見えないし、指先はささくれだらけで手は荒れ放題。だからどんなに若く見せようとしても(見せるつもりはあまりないけれど)、手を見せたらすぐに年齢がわかってしまいそう。
その手で今日はカボチャを煮て、茎若芽を千切りにし、草を刈った後に遅れて伸びてきた蕗の筋を取って煮、柿なますを作った。さわやかないいお天気に恵まれお昼時はお出かけになった方たちでにぎわった。
今夜はこれからアースカラー半農半X道場の合宿。夜のお食事と、明日の朝、おむすびをお出しする。今年最後の合宿だ。美味しい交流会の場になるようこれからお食事作り。
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October 28, 2011

秋の酵素作り

もう8年近く愛飲している手作り酵素。今年も秋の酵素作りの季節がやってきた。今回は料理教室のメンバーを中心に希望者が多かったので、一カ月前から日程を決めてみんなで作ろうと約束をしていた。私の元気な姿が何よりの証拠で?毎年毎年新しい方が酵素を作りたいと希望される。それに合わせて店でいつも酵素作りをやっている。今回も二人都合が合わずにお休みしたけれど、全部で12人が酵素を作ることになった。そのうち9人が初心者だ。
こうして100人以上の方に私は手作り酵素の作り方をお伝えしてきたが、皆さん酵素の良さを実感してくださっているようで嬉しい。仕込む前にまず私が作った酵素を皆さんに試飲していただき、自分の指で常在菌を入れた後の味の違いを確かめてもらう。そして飲む前と飲んだ後の首の稼働域の変化を味わっていただく。酵素を飲んだ後は不思議なほど体がスムーズに動くようになるのだ。これはたくさん説明するよりもご自身の体で実験してみるのが一番わかりやすい。
秋の酵素作りの場合、野草酵素と違って野菜や果物、木の実など用意するものがとても多い。それらを揃えるだけでもかなり大変だ。もちろん私はやり方をお教えするけれど、基本的に材料や道具などは事前に説明して、各自で用意してきてもらう。その際、私は風楽で使っている玄米や大豆、小豆などの豆類、あわ、きびなどの雑穀を前の晩から洗って浸水し皆さんに配っている。これだけで10種類の穀類が入る。
今回は山形出身のミホちゃんがアケビを送ってもらったり、長野出身のヤマシタさんがザクロや胡桃を送ってもらったり、本当に皆さんであちこちを回っていろいろな材料が集まった。カボス、すだち、椿の実、春ウコン、秋ウコン、菊芋、大まさかり(落花生)など変わったものもいろいろ。それらの材料を細かく刻み砂糖と一緒に樽に漬け込み発酵助剤をふりかけて発酵を促進させていく。
野菜や果物などお互いに用意したのものを交換し合っているうちに、あっという間に50種類もの材料が揃ったので、今年は今までで一番、たくさん材料が入った酵素を仕込むことができた。先生いわく30種類仕込めれば万々歳というほど。だから50種類もの材料で作った酵素なんて相当スゴイことなのだ。
みんなの力って大きいなと改めて思った。洗った材料をザルに並べるだけでも色とりどりでとても美しい。10キロ分の材料が発酵し自分の常在菌を増やしながら酵素飲料になっていくのだから、体にいいに決まっている。フルーティで色鮮やかな美味しい酵素。これから毎日かき混ぜて10日後には完成予定だ。今年の酵素は美味しいぞ~。飲むのがとても楽しみ!
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October 27, 2011

垣根の整備

うちの入口の左右に垣根がある。けっこう高い斜面になっているので、いつも下の方だけ刈払機で草刈りをしていた。上の方はのぼるのが大変なので、たまに高枝ハサミで伸びた枝を切るだけだった。でも篠竹や名前がわからない蔓性の木が縦横無尽に伸びて見苦しくなっていた。冬になる前にこれは一度、本腰を入れてキレイに整備しないといけないなとずっと思っていたので、今日は思い切って垣根の整備をすることにした。
まず刈払機で下草を刈り、斜面の部分は歯を斜めに傾けて上から下に斜面に沿わせながら刈っていった。その後は鎌と高枝ハサミを持って斜面を這ってのぼり、伸び放題になっている篠竹や蔓をカットしていった。足元が斜面で不安定なので、やりにくい作業だったが、余計な物をバッサバサとカットしていったので、とてもスッキリした。それと引き換えに暑くてTシャツになった私の肘から下はかすり傷だらけ!
最後は下に降りて、刈り残した草を鎌で刈りながら、下に落とした枝や草や篠竹をネコ(一輪の手押し車)に乗せて庭の隅まで運んで片付けた。かなりの量だったので、何十往復もしてようやく終了。
午前中で終わるかと軽く考えていたけれど、予想以上の仕事量で全部終わったのは1時半頃。斜面にのぼってヘンな体勢でバランスを取りながら伐採していったので、終わった後、全身が痛くなってしまった。こりゃ大変な仕事だわ。
でも外側はこれだけやっておけば春まではほおっておけそうだ。そして今度のお休みの時、もう一回だけ庭の草を刈って、伸び放題の葛の蔓と篠竹を短く切ってしまえば今年の草刈りは全て終了!土に堆肥を入れて、南の庭の一面に菜の花の種を撒いておこうと思う。来年の春は菜の花に囲まれた古民家が見られそうで楽しみだ。
垣根の外側をキレイにしたら、篠竹に隠れていた山茶花の花がよく見えるようになった。気がつけば白、赤、ピンク、白とピンクの斑入り・・・4種類の山茶花がひっそりと咲いていた。
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October 26, 2011

パン教室とスタッフのパン研修

パンづくしの一日だった。今日はパン教室で、初めて米糠から酵母を起こしたパンを焼いた。とてもヘルシーで風楽っぽいパン?だと思っていたのだが、都合の悪くなった方が多く、今回の参加者は3人と少なくとても残念だった。高田さんは食パン風のものと、白あんを入れたもの2種類の生地を用意してくれた。焼き上がったパンは糠臭さが全くなくほんのりと甘くて美味しいパンだった。今日もお天気がよかったのでランチはお庭で。秋の陽射しがとても気持ちのいいランチタイムとなった。
パン教室の後、少し休憩時間をはさんで3時からは新しいスタッフのためのパン研修を高田さんにお願いした。ポケット型のパンであるピタパンとカレー用のナンを実習。いつもそうなのだがみんなが集まると、笑い声にあふれとても楽しいひとときになる。新しい店でもいつもこんな笑顔の中で料理を作ったら、きっと美味しいご飯ができるだろうなあと思う。高田さんが大サービスをしてくれて?トマトのナンとホウレンソウのナン、チーズナンまで仕込んだので、焼いたナンの数は何と32枚!
フライパンとホットプレートでナンを焼きながら、平行して発酵が終わったピタをオーブンで焼き、ふっくらと膨らむ瞬間をみんなにも見てもらった。全部のパンが焼き終わったら、私の作った茄子のカレーを温め、みんなが家で作って来てくれたピタの具をテーブルに並べて楽しいディナータイム。
ゴボウとレンコンのハンバーグ、ひよこ豆のゴマペースト和え、無国籍?チリコンカン、千切り野菜のカレー炒めとそれぞれオリジナリティの高いものを持って来てくれたので、本当にバラエティに富んだピタが出来上がり、どれもみな美味しかった。高田さんはスタッフがみんなとても明るくいい人たちなのに驚き、そしてこんなにいいスタッフ研修の場に同席させてもらえてよかったわ~と喜んでくれた。こちらこそ高田さんには朝から晩まで風楽で過ごし、美味しいパンをたくさん作っていただいて嬉しい限り。
今回のパン研修ではピタの具は何がいいかを各自で考え作って来てもらった。自分でメニューの一部である「ピタの具を作る」と意識した時から、カフェでのメニューのイメージがより具体的なものになっていく。ピタに限らず価格、味、盛り付けなどを考え、楽しみながらいつのまにかカフェの運営が自分ごとになっていったらいいなと思う。そして毎回、ミーティングが終わった後、その時に感じていることをみんなの前でシェアし合いながら、少しずつ前に進んでいきたい。
集まるたびにスタッフたちのカフェに対する思いが伝わって来てとても嬉しくなる。ものすごく楽しみにしていてくれると同時に不安も抱いている。でも私はいつもこの笑顔あふれる気持ちのいい時間の先に明るい未来が浮かんで見えるのだ。嬉しい・楽しい・幸せ・感謝しています・ありがとう・・・・幸せな言霊に満ちている場所には幸せな波動がおのずとやってくるからだ。
新しいカフェを作るという過程の中で、私は今、スタッフたちとその実践をやらせていただいているのだなと思う。なんてありがたい機会をいただけたのだろう。今日もいい一日だった。
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October 25, 2011

かあさんの家 毎日ごはん

今日はお休みだったし、「太陽の市」のイベントも終わったので、どこかにランチに行こうと思っていた。いくつか行きたい店があったのだが、夕方、松尾まで玄米を取りに行く予定があったので帰りがあまり遅くはなれない。それで以前、「ぐるっと千葉」で紹介されていた船橋にある「かあさんの家」という店に行くことにした。
場所は新京成線の高根公団駅から歩いてすぐなので家から成田に出て電車に乗れば一時間で着きそうだ。
駅の近くの普通の一軒家を改装した小さなお店だったが、作っているものは発酵食中心でとても体に良いものばかりだった。長岡式ではなく独自に開発した発芽発酵玄米ご飯が印象に残った。もちろん調味料は天然醸造のものを使用。メニューには魚も使っているが、今日のメインである鮭のチャンチャン焼きは一度、塩麹に漬け込んでから焼いたもの。塩麹や甘酒、酵素などの発酵食品をメニューにたっぷり取り入れている。
オーナーの方は日本綜合医療学会の食養リーダーの認定を受けていらっしゃる。カウンターに大麦の塩麹と普通の塩麹のビンが置いてあって嬉しくなってしまった。カウンターごしにお食事をいただきながらお話させていただいた。
ご自身が大病されたことから、酵素や乳酸菌,ミネラルを積極的に取り入れた食事をなさっているそうだ。甘酒で塩麹を作ったり、カボチャで甘酒を作ったり、とにかくいろいろなものに麹を利用しているところが面白い。
私も甘酒や塩麹を仕込んでいるのだが本当にそれで発酵の状態がいいのかどうか、見極めが難しいなと思っているとお話したら、出来上がりについては自然のモノなので、とにかく置いておけば発酵をするので、あまり神経質にならず、ゆったりとした気持ちで見守ることが大事ですねと答えて下さった。
料理教室も行われているようなので、今度、時間を見つけていろいろ教えていただこうと思った。オーナーの方も自分で勉強されて自己流でやっていると言われていたが、私も自己流なので、お話しながら実習できたら、自分のやり方との違いなどがわかって面白そうだ。
確実に言えることはこれからの健康を考える時のキーワードは「発酵」だということ。そのためにもっともっと積極的に食生活に取り入れたいものが麹だと私は思っている。
まだまだ勉強不足でわからないことだらけだが、微生物の力を借りて、食品が保存できるようになったり、味が美味しく変化したりする発酵のメカニズムを熟知して、もっともっと美味しいご飯を作れるようになりたい。
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October 24, 2011

祭りの後で

太陽の市の出店準備のため二日間あまり寝ていなかったので、昨日の夜はもう眠くて、珍しくブログを書きながら何度もこっくりこっくりしてしまった。それで今日は少し遅めに起きようと思っていたのに5時半頃から目が覚めてしまった。最近、起きるつもりはないのに?妙に早起きになって困っている(年をとった証拠?)。
今日は県庁の方が下見を兼ねてお食事にいらっしゃることになっていた。外国プレスの日本取材や日本から外国へのメディアを通した情報発信を支援しているフォーリン・プレスセンター(FPCJ)が、来年、神崎の「発酵の里」を視察するツアーを行うことになり、その時、お昼に風楽に立ち寄っていただく予定になっている。
それに合わせて県の国際課の職員の方と顔合わせを兼ねて簡単な打ち合わせを行った。ツアーの進行上、視察した地域での取り組みの食材、例えば、寺田本家の酒粕やこうざき自然塾の味噌や大豆などもメニューに取り入れられたら、それぞれにつながりが持てていいのではないかというご希望があったので、できる限り、そう対応させていただこうと思っている。外国のプレス関係の方がたくさん参加される予定なので、日本のトラディショナルな古民家で?昔ながらの野菜中心の美味しい日本のご飯を召しあがっていただけたら嬉しい。
今日の定食にも糠漬けやテンペ、甘酒ドレッシングのサラダ、酒粕のケーキなど発酵したものをいろいろご用意したら、「美味しい」ととても喜んでいただけた。お食事の後はトラとミーも参加して、打ち合わせというよりも、とても和やかに楽しくお話させていただくことができた。
ただ一つ気になったのは私が名刺を持っていなかったこと。古民家に移った時からもうこれからは川端えい子という個人名だけで暮らし、名刺を持たない人生にしようと思っていた。だからその後は一切、名刺を作ってこなかったのだが、ここ数カ月、ああやはり名刺が必要だなと思う場面に何度か遭遇した。
特に12月からはヤワタホームの方の店も始まるので、オープンの準備と同時に名刺が必要になってくるかもしれない。今日も公の方たちに対してお渡しできるものがショップカードしかなくて申し訳なかった。やはりまた名刺を作ろうかな。
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October 23, 2011

太陽の市 出店

今朝は「太陽の市」に持っていくお惣菜をもう何品か仕込もうと思っていたのだが、5時前に起きた時、すでに雨が降っていた。昨日は天気はどうやら持ちそうだと楽観していたのだが、起きた時から降っていたので、朝の仕込みは取りやめにした。玄米ライスサラダだけは昨日のうちにマリネ液に野菜を漬けこんでしまったので、玄米を炊いて一緒に混ぜて仕上げた。
ずっと使っていた簡易テントは中の骨が折れて壊れているので、今回は持って行かないつもりだったが、この雨だとテントなしは無理だ。物置からテントとビ二ールシートを引っ張り出して、カッパと長靴も用意。荷物を車に積み込んで富里に向けて走り出すとかなりの雨が降ってきた。
会場に着いたらまず壊れかけたテントを組み立て、雨が浸透しないように上からビニールシートをかけた。手伝いに来てくれた友達が骨の折れているテントを見て驚いていたが、折れている所をビニールひもで固定して歪んだ?テントが完成。何とか立ってはいるものの吹けば飛ぶようjな歪んだテントにビニールシートをかぶせてあるので、遠くから見ていたあいりん堂さんも大笑い。
結局、クッキーとパウンドケーキ、人参ケーキ、サクレ、キッシュ、そして玄米ライスサラダしか持っていかなかった。「こんな調子で売れるんだろうか?」と初めて手伝いに来てくれた友達は不安?顔。実際、去年のように行列ができたり、あっという間に売り切れてしまったりということはなかったけれど、少しずつゆっくりと売れて行き、3時前にはほぼ完売。
今回は出店数も昨年より多く、地域の人たちにより浸透したお祭りとなった。そして一番よかったなと思うのは広い芝生広場に自由に寝っ転がれること。子供たちが参加できるプログラムがいろいろ用意されていたので、絵を書いたり紙芝居を見たりと楽しんでいた。
最後まで雨が降らず何とか無事に太陽の市が終わってよかった。続けていくことで少しずつ地域に浸透していったようだ。
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October 22, 2011

明日は太陽の市

昨夜は大雨で明日のお天気はどうなってしまうかと不安になってしまった。でも今日は午後から暑いくらいに晴れわたった。太陽の市は野外で行われるのでお天気が心配だったが、何とか大丈夫?そう。
今日は仕事をしながら、明日持っていくものをいろいろ準備して過ごしている。
写真はさつまいものサクレ。バジル風味に焼いたもの。玄米ライスサラダも持って行く予定。
それでは明日、会場でお会いしましょう!
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October 21, 2011

お料理教室~グルテンミートのミートローフ

今日は夜の料理教室の日。始まる直前までお客様がいらしたり、営業時間中も忙しかったのでバタバタした中で準備をしていた。今日のメニューはグルテンミートを使ったミートローフ、カボチャの豆乳マヨネーズサラダ、もちきび団子の胡桃ソースがけ、蒸しレンコンの中華風炒めの4品。
ミートローフには庭のローズマリーやタイム、パセリなどを加えて洋風の味付けにした。玉ねぎと人参の量がかなり多かったので、柔らかくなって焼いた時に型から取り出すのがちょっと大変だった。出したミートローフは崩れそうだったので一片ずつカットして、サニーレタスにくるんで大皿に並べ、上からトマトソースをかけた。
もちきび団子の胡桃ソースはリクエストにお答えして作ったもの。昨日は胡桃ソースをどういう配分で作ろうかといろいろ試作を続けた。結局、白ゴマペーストや味噌と一緒に胡桃をペースト状にし、上から刻んだ胡桃をかけることにした。
でも炊きあがったもちきびが新しいものだったので柔らかく水分もたっぷり。すりこぎでついたらトローリとしてとても丸められる状態ではなかったので、ココットカップに流し入れて上から胡桃ソースをかけることにした。
ところがこれがまた美味しくて美味しくて大評判!ボールに残っていたもちきびごとデーンとテーブルの上において皆さんで自由におかわりしてもらったら、2杯3杯と大人気!丸めたお団子状にするよりも柔らかくてかえって美味しくできあがった。もちきびの自然な甘みがとても優しい味だった。
蒸しれんこんの中華炒めもまたとても美味しかった。れんこんを蒸してから片栗粉をまぶし、エリンギや厚揚げと一緒ににんにくと鷹の爪で炒めたが、れんこんをそのまま炒めるよりもむっちりとした食感になり、これもまたれんこんの美味しさがとても引き立つ一品となった。
グルテンミートのミートローフももちきび団子も、両方とも柔らかさが難点だったのだが、それがかえって美味しいものに変身してくれたので、大皿に並べるまでちょっとドキドキだったけれど、結果オーライ?!・・・で一安心。
料理って作った結果によっては、ちょっとアレンジするだけで新たなモノに変化するところが面白いなあと思った。
それにしても料理教室をやっている時の写真をまた今回も撮り忘れてしまって残念。
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October 20, 2011

ケーク・オ:サクレ

今度の日曜日23日に行われる「太陽の市」に出店するので、それに合わせて朝からいろいろ焼き菓子を仕込み始めている。ギリギリにならないと動かないので始めるのがいつも遅いのだが、今回は早めに仕込みを開始した。やり出すと夢中になるので、いつまでもやってしまうのだが、途中で買い物にも行かなければならず、やむを得ず一時中断。帰って来てからも9時頃まで厨房で過ごした。明日は料理教室なのだが、その時に作る胡桃のペーストの味が決まらず試作を繰り返していた。結局、今日のお昼も夜も厨房で仕事しながら試作したものものをつまみながら終わってしまった。
それとサクレ作りにも挑戦。サクレとは「ケーク・オ・サレ」=塩味のケーキのこと。野菜をたっぷり入れチーズを加えハーブをアクセントに使っている。新しい店でもこのサクレを定番のメニューにしたいなと思って、いくつか試してみた。一般的にはベーコンが使われているようだが、野菜をよく炒めることでベーコンなしでも旨みが出せそうだ。でもチーズはやっぱり入れた方が美味しいだろうなあ。
野菜の量も多すぎると膨らまないのではないかと心配だったが、ベーキングパウダーを入れるのでしっかりと膨らんでいた。もっと入れても大丈夫そうだ。カットした時の切り口に野菜がたくさん見えると美味しそうなので、いろいろ組み合わせを変えて作ってみようっと。
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October 19, 2011

料理教室~手作り飛竜頭~

今日は料理教室。先月、行う予定だった昼の料理教室は台風のために急きょ中止したので同じ内容で「豆腐料理」の特集をすることにした。メニューは手作り飛竜頭、豆腐のくるみ白和え、蒸し野菜のバジル入り豆腐のドレッシングサラダ、豆腐のチーズケーキ。
飛竜頭と書いて「ひりょうずまたはひりゅうず」と読む。元々はポルトガル語で小麦粉に卵を入れて揚げたお菓子フィリョースが語源。関東では飛竜頭と呼ぶよりもがんもどきという呼び名で親しまれている。雁の肉に似せた(もどき)の精進料理。
昨日から豆腐を8丁水切りしておき、飛竜頭は山芋をすりおろし、水切りした豆腐と一緒にすり鉢で当たっていく。丁寧に混ぜていくと、そのうち種が空気を含みふわっとしてくる。そこにヒジキや椎茸、人参などを炒め煮したものを加え、丸めて油で揚げた。
白和えは軽く炒ったくるみをすり鉢ですりながら、そこに白ごまペーストと豆腐を加えて、すりこぎであたっていく。ほんのちょっとしたことなのに手間をかけた分だけ白和えやがんもどきがものすごく美味しい料理に変身していくのだ。
ふと気がつくと、一人の方が小さな声で「美味しくなりますように」と言いながらすりこぎを動かしているのに気が付いた。嬉しくなって「そうなんですよ、こういう時は優しい気持ちになって、美味しくなりますように・・・と心をこめて手を動かすとそれが料理にも伝わって美味しくなってくれるんです」と話した。そして「素材に直接手を触れることで、人の掌にある天然のアミノ酸が料理の中に広がって美味しくなっていくんですよ・・・」と。
そんな効果があったのか?「こんな美味しい白和え食べたことない」「がんもどきがふわっとしていて美味しい~」とお食事の時間は皆さんから大好評。毎回、美味しいと言っていただいているけれど、本当に今日の豆腐料理は最高に美味しく仕上がってなんだかとっても幸せな気分。
今日は新しい店でスタッフをやってくれる3人も研修がてら?参加してくれたので、助っ人が多くて楽しい料理教室だった。料理教室の後はスタッフたちと一緒に豆乳チーズケーキと人参ケーキ、アーモンドクッキーなど風楽の定番スィーツを伝授すべく厨房で実習。こちらの方は家庭で作るわけではなく、いつも仕込むのは仕事の合間。だからいかに効率よく少ない道具で手早く作れるかということも作る時のポイント。ついでに原材料費の割り出しをして価格との折り合いを検討した。
最後はアツアツの焼きたて人参ケーキとクッキーでコーヒーでティータイム。ずっと笑い声にあふれ楽しく仕込めたけれど、いざこれを営業時間中にランチの対応をしながらやっていくとなると、笑ってばかりもいられなくなるだろう。宿題に豆乳ヨーグルトを家で作ってきてもらうことにした。
新しい店専用のレシピブックも作成しなくては。レシピのない料理ばかり作ってる自分にとっては一大仕事だ。
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October 18, 2011

ペンキ塗りと畑仕事

昨日と今日はお休みだったので気になっていた家の回りのことを絶対にしようと決めていた。昨日の午前中に銀行に行き、必要な買い物をすませ、今日は一日どこにも行かず作業に集中できるようにした。
昨日の午後はサツマイモ畑を片付け新しく畝をたて、にんにくを植えた。畑を占領している時間が長いけれど、無農薬の国産にんにくなんて超高級品。植え付ける量を去年よりも増やした。
サツマイモは3人で掘ったにも関わらず、昨日、改めて鍬で畑を耕していたら次々にサツマイモの掘り残しを発見。大きな袋いっぱい新たにサツマイモが収穫できたのだが、鍬がささって割れてしまったものも多い。でも自分で育てると、そんなサツマイモも見過ごすことができないので、早めに使おうと思う。
今日の朝一は2度塗りする時間も必要なので土間の戸のペンキ塗りからスタート。この戸は実は室内用だ。だから一年に一度は外側に防水塗料を塗るようにと修復の時からコタロウさんに言われていた。去年、一度塗ったし庇もあるのでまだ大丈夫かなと思っていたが、今年は吹きこんでくる豪雨が多く、いつのまにかかなり塗料も禿げて戸の表面が傷んでおりペンキが塗りにくかった。
その後、花壇とハーブコーナーの草取りと終わった花の掃除。ハーブはこんもりと生えている分だけ、花が終わって枯れかけてくるととても汚く見える。下草と枯れ枝を取り除いた。
ついでにバジルも終わりなので葉を全て摘みとって、最後のジェノバソースをまとめて作った。今年もバジルは大活躍だった。この香りもいよいよ最後かなと思うとちょっと寂しい。
昼過ぎからは北側の畑も耕して畝を立て、撒く時期をずらしたラディッシュと水菜とサニーを直播。結局、朝から日が暮れるまでずっと肉体労働。よく働いた~。
いっぱい動いたせいか、いつもあまり食べないご飯をモリモリ食べた。
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October 17, 2011

正観さん お疲れさまでした

心学研究家である小林正観さんが10月12日に亡くなられた。ちょっと前に本屋さんで見つけた正観さんの最新著作「心に響いた珠玉のことば」。これ以上、本を増やしたくないので、仕事関係の本以外はなるべく買わずに図書館にリクエストしているのだが、この正観さんの本は見つけた瞬間、表紙が光って見えた。そしてどうしても連れて帰りたいと思った。すぐに読んで、その中で印象に残ったお釈迦様の言葉である「利行」について、先日のブログでも紹介させていただいた。とてもいい本だったが、なぜか読んでいる時からこの本は正観さんの遺作になるような気がしていた。そして本当にそうなってしまった。
正観さんのことを知らない人に正観さんのことを説明するのは難しい。人に「うれしい・たのしい・しあわせ」と喜ばれる存在になろうと「う・た・し」を提唱。もちろん特定の宗教者などではなく、デザイナーやコンセプター(基本概念提案者)として活躍し、著作業や講演などもされていた。
不思議と私の回りにいる人たちは正観さんの本を読んだり話を聞きに行ったりしている人たちがとても多い。
10年前、初めて正観さんの本を読んだ。その時は本の書き方があまりにもシンプルでストレートだったので、こんな単純なことで人が幸せになれるのかな?と疑問に思った。でも10年後、いつのまにか、正観さんの言っていることがごく当たり前に自分の生活や仕事の中に沁み込んでしまった。そして気がついたら正観さんと同じような話をいつもするようになっていた。宇宙の幸せの方程式が自分にとって何の違和感もないからだろう。自然な流れなのだと思う。
人は生まれる前に全部シナリオを書いているという。どこで生まれ、どういう名前で生まれ、どのような人生を歩み、いつ死んでゆくか、生まれる前のシナリオには書かれているという。
正観さんには正観さんのシナリオがあって、いろいろな人に生きるのがラクになり、心がほんわかと温かくなる方法をわかりやすい言葉で伝えてきたのだと思う。正観さんの本を読んで一体どれだけの人が救われたことだろう。
その中でも私の一番好きな言葉は「淡々と過ぎていく普通の毎日が幸せの本質である」。
ただこうして生きていられるだけで充分にありがたく幸せなことなのだと本当に思えた時、人は全てのモノやコトに心から感謝できるようになる。そこに立てた時から新しい人生が始まっていくのだ。
体調を崩されしばらく入退院を繰り返していたという。折しも満月の日に天に召された。土曜日の雨はお通夜に向かう人たちの涙だったのかもしれない。でも告別式である日曜日は本当に清々しい秋晴れだった。そのお天気のごとく正観さんは今生でのお役目をシナリオ通りに終えて、さわやかに次のステージへと旅立って行かれたのだと思う。
直接お会いしたことはないけれど、とてもわかりやすい言葉でたくさんのメッセージを贈って下さった。一人一人の心の中に撒かれた種はいずれあちこちで発芽し、素晴らしい実を結んでいくだろう。私もその種を育て、今度はここから次の種を撒いていける人になりたいと思う。
正観さんありがとうございました。合掌。
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October 16, 2011

ご予約でギッシリだった一日

昨日までの不安定なお天気が一掃されて、本当にさわやかで気持ちのいい秋晴れの一日。長袖で厨房に立っていたら暑くなったので半袖に着替え靴下を脱いだ。今日は何組もの方からランチのご予約をいただき、どの方をどのお席にご案内するか、昨日からずっと考えていた。忙しくなることも確実にわかっていたので、ミホちゃんにお手伝いをお願いした。ここでお客様相手のお仕事をするのは初めてだったけれど、とても落ち着いてテキパキと動いてくれたので助かった。
今日は全てにゆとりを持たせて、玄米ご飯も2回炊き、出汁をひくのもいつもの2倍、サラダも煮ものも大量に仕込んだ。途中でなくなっても作り足すゆとりがないからだ。
特に12半から1時半にかけて、10人、5人、5人、5人・・・とまとまった人数でご来店いただいたので、そのお席の確保だけでもまるでジグソーパズルのようだった。お膳が足りなくなったり、食器も下げたらすぐに洗って拭いて・・・を繰り返し、結局、今日ご用意した定食は40食ちょっと。ランチタイムに今のスタイルでお出しできる数としてはこのあたりが限界かもしれない。秋が深まってきたけれど、大汗をかきながら仕事をし、どうにか無事に終わってほっとした。
夕方、突然友達から電話がかかってきた。上海から帰ってきて、今、成田空港に着いたという。久しぶりなので空港まで迎えに行き、一緒に中国のゴマ菓子と私の作った混ぜご飯を食べながらあれこれ話をしていたらあっという間に夜になってしまった。
この時期しか食べられない上海蟹を食べて感動したという。私も昔、横浜の中華街で食べたことがあるのだが、あまり記憶にない。本場で食べたらやっぱり違うのかも。Ipodで写真を見せてもらったら、とても美味しそうだった。久しぶりに会ったというのに食べ物の話ばかりで盛り上がる。
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秋の夕方の光はキラキラととてもキレイ。

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October 15, 2011

豆乳ヨーグルト

昨日の夜から朝方までずっと台風のような強い風が吹いていて、すりガラスはずっとガタガタなりっぱなし。思わず夜中に雨戸を閉めようかと思ったほどだ。古民家のすりガラスにとって強い風はちょっと怖い。朝になってもおさまらず、土曜日だというのにあいにくのお天気。そのせいか、今日はとてもヒマな一日となった。雨さえ降っていなければお客様が途切れた時間を見計らって玄関前の草取りでもしようかと思っていたのだが、降ったりやんだりを繰り返す不安定なお天気。
外仕事を諦め、クッキーやケーキを焼いたり、リンゴを煮たり、小豆を煮たり、八方出汁を仕込んだりと厨房仕事を続けた。小豆は煮ている鍋の横に立っていたのだが、気が付いたら底を少し焦がしてしまった。焦がすのはいつになっても得意?だみたい。
新しい店でお出ししたい定番メニューに自家製の豆乳ヨーグルトがある。以前も一度、ご紹介したことがあるのだが、米糠を使って乳酸菌を培養し、そこに豆乳を入れて作るヨーグルトだ。この時期は米糠を発酵させるのに一日、豆乳を加えてからもまた一日とできあがるまで丸2日間、かかるのだが、自然で優しい酸味のヨーグルトだ。
毎日連続でオープンしている店だったら、毎日、翌々日の分を仕込んでいけばいいので新鮮なヨーグルトがいつでもご用意できる。
そこにレーズンやブルーベリー、マンゴなどのドライフルーツやナッツ、シリアルなどを入れたらどうかなと思い、最近はいろいろな中味を試している。ちょうど定食のデザート用に作った冬瓜ポンチがあったので、冬瓜とクコの実、ブルーベリーとレーズン、ラズベリーなどを加えて作ってみた。
ドライフルーツはしばらく漬けこんでおいた方が柔らかくなるし、味も染みて美味しくなる。作るとついつい食べ過ぎてしまうのが、困りものだが、秘かなマイブームになっている。
今日とうって変わって明日はご予約が集中しているので、忙しくなりそうだ。
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October 14, 2011

お芋掘り

明日から天気が崩れそうだったので、お店が終わってからサツマイモ畑のお芋を全部、掘り上げることにした。今まで少しずつ使う分だけをチョコチョコと掘っていたのだが、そろそろ掘り時だろう。新しい店を手伝ってくれることになっているヒレンちゃんも今日は勉強?に来てくれたし、お店も早くお客様が引けたので、マーちゃんと3人でいいお天気の中、長靴をはいてさっそく芋掘り開始。
マーちゃんは麦わら帽子と長靴で農作業をしている姿が意外と?よく似合う。朝も時間があったのでグリーンカーテンのゴーヤの蔓の片づけをやってもらったのだが、テキパキとキレイに片付けてくれた。
でもサツマイモ畑は蔓が伸び放題になっているので、そう簡単には掘れない。私が「ちょっと手伝って」なんて軽く誘ってしまったのだが、すっかり汗だくになったマーちゃんは「こんなに大変だったとは思わなかった~。エイコさんのモンペを借りればよかった」とブーイング?。
蔓と雑草をかき分けながら?お芋が植わっている所を見つけては蔓を引っ張る。蔓もかなり長いので、それを園芸ハサミでカットしながら丸めて片付け、ついでに黒マルチのビニールもまとめていく。
カマキリを見つけたら「キャー」と叫び、ムカデに遭遇しては「エイコさ~ん」と助けを求め?大きなサツマイモを掘り上げたら歓声を上げ(これは私も)、3人で笑いながら何ともかしましいお芋掘り。とても楽しかった。でもこれを私一人でやるとしたらけっこうハードで、笑うゆとりなんてなかっただろうな。
作業の合間に、ずっとトラとミーが私たちの回りで遊んでいて可愛らしかった。いつもそうなのだが畑仕事の横にネコがいてくれるととても和むのだ。時々お手伝いに来て、ミーは私と一緒に?蔓を引っ張ってくれた。
大きく育った泥だらけのサツマイモがコンテナの中でゴロゴロ!それを見ているだけで幸せな気分になってくる。畑仕事の一番の楽しみはやはり収穫できた時だろう。それとその野菜を美味しく料理している時も。
今年はむらさき芋も植えたので、両方合わせて、80キロくらい収穫できただろうか。去年よりは成績優秀?で余計に嬉しい。
お芋掘りが終わったら、「マーちゃん、これで機嫌直してね」なんて笑いながらサツマイモを一本切って天ぷらにした。3人でアイスコーヒーと柿と冬瓜ポンチといちじくのクラフティと芋天で遅めのティータイム。すっかりお腹がいっぱいになってしまった。
サツマイモ畑をもう少し片付けて今度はここににんにくを植えるつもりだ。
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October 13, 2011

お弁当2種類

今朝は4時半に目覚ましをかけ、5時から厨房に入った。今日のお弁当は73個。あいりん堂さんのいつものお弁当の他に、別の所から法事に合わせて精進のお弁当のご注文をいただいたので、タイプの違うお弁当を2種類お作りした。
昨日のうちにある程度の下ごしらえをしておいたのだが、数が多いため、玄米ご飯だけでも炊くのは3回。顔を洗うより前にまず圧力鍋を火にかけ、何から始めようかと手を動かしながら段取りを考える。
白和えの豆腐をすり鉢であたり、青菜と和える花オクラを刻み、1種類ずつ煮物に火入れをし、キンピラを炒め、サラダの味をつけ、少しずつ料理を仕上げ、できあがったものをバットに並べていった。70人分となると相当な量だ。一番大きな中華鍋でキンピラを炒める時も一度では炒め切れず、2回に分けたほど。あっという間に冷蔵庫の野菜がなくなっていった(なんだかプロっぽい?!)。
精進料理はいつものお弁当の倍の価格なのでお惣菜の数も多いのだ。6時頃にマーちゃんが来てくれたので出来上がったお惣菜を人数分用意したアルミホイルのカップの中に入れてもらった。こんな早くから来てくれるなんて本当に頼もしい助っ人でありがたい。
8時頃、今度の店で働いてくれることになっているミホちゃんが来て昨日の下準備に次いで初仕事。まずあいりん堂さんのお弁当を仕上げ、精進料理のお弁当の詰め込みにかかった。私があらかじめ完成した見本を一つ作り、それと同じように詰めていってもらった。二人ともテキパキと動けるので、盛り付けは二人に任せ、私は使い終わった鍋やバットの片付けに入った。
とてもスムーズに進み、10時には全て完成!何と予定よりも1時間も早くできた。やはり人手が3人あると全然違う。配達に行く前に残ったお惣菜をつまみながらお茶を飲んだ。二人とも全て手作りしている風楽のお弁当が作れることをとても喜んでくれた。
仕事の中でスタッフたちと「美味しい」の気持ちを共有できることってとても幸せだなあと思う。そして自分たちが美味しいと思うものをお客様にお出しできる喜びを共に分かち合えるスタッフがいてくれることが私の励みにもなっている。
同じお弁当にはならなかったけれど、今日、作ったお惣菜の残りをお弁当箱に詰めて初仕事の記念?にお土産として二人に持って帰ってもらった。お家で美味しく食べてくれたら嬉しいな。
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October 12, 2011

初めてのスタッフミーティング

ヤワタホームに建設中の新しいお店で働いてくれるスタッフたちと初めてのスタッフミーティングをした。と言っても初顔合わせではなく、4人は皆知っている者同士。でも新しいカフェに向けての話を全員揃ってしたことはなかったので、今日はそういう意味でスタートの日でもある。
昨日からずっと今日はどんなふうに進めていったらいいのかと考えていた。ただ私の話を聞くのではなく、ワークショップ形式でみんなが自分の内面をふり返る時間にしたかったからだ。
まずは私がなぜ今回、新しいカフェを始めることにしたか少しお話した。そして一人一人どんなカフェにしたいか、話してもらった。
その後、「人生をイメージどおりにデザインする」をテーマに自分を知るためのシートを一人一人作成。どんな時が嬉しいか、どんな時が悲しいか、子供の頃に好きだったことや夢中になるのはどんな時か、ここ数年でしたいこと、一か月後に死ぬとしたら何をしたいかなどの設問に、サッと思いついたことを記入していく。
記入後、それをみんなで回し読み。どのシートにもその人らしさが滲み出ていて面白かった。最後に今の自分についてまとめ、具体的な日付を入れて未来の自分像を描く。さらにそれを実現させるためにもっと増やしたいものともっと減らしたいものを箇条書きにした。
一番最後は今日から36時間以内にそのためのアクションを一つ起こすとしたら?それを宣言して終わった。ちょうどその時、チャネリングの大花さんが偶然来て、新しい店へのメッセージを伝えてくれた。なんだかとても温かいメッセージで聞いているうちにみんな自然と涙が出てきてしまった。
心がポカポカしてきた所で涙を拭いて?次のプログラム。全く何の予備知識もないことを前提に、一カ月の売上高を設定し、一日の売り上げを想定。その売り上げのために何をいくらでどれだけ売ればいいのかを書き出してもらった。メニューも単価もまだ決めていないので、そのあたりも自分で設定して電卓を片手に試算。私はその間、お昼ご飯の準備をし、お昼を食べながら一人一人の売上高とその明細を発表してもらった。
そして食後はみんなのたてた売り上げから経費(概算)を引くといくらの利益が残るかを具体的に計算。利益の出し方を説明すると、いかに利益を上げるのが大変かということが数字から見えてくる。
一回目のミーティングだったので今日はここまで。次回はこの数字を元にメニューと単価を決めていけたらと思う。
明日はあいりん堂さんのお弁当と、精進料理のお弁当が二つ重なってしまったので、2時頃からは全員厨房に入ってもらって明日のための下ごしらえをした。
野菜を切ったり洗ったりしている時も和気あいあいの雰囲気で、このメンバーで仕事をしていくとしたら、きっと楽しい場になっていくだろうなあと確信した。
準備が終わった後はコーヒーを飲みながら今日の締めくくりを一言ずつ。それぞれいろいろなことを感じてくれたようで、感想を聞いているだけでもやってよかったと思った。
ただ料理の手順だけを覚えてもカフェができるわけではない。私は料理のスキルよりも何よりも一番大切なことは自分を見つめることだと思っているので、今日という日をその良いきっかけにしたかった。
店が始まって軌道に乗ってきたら、私は向こうにはあまり行かずスタッフに任せるつもりだ。だから向こうの店で私と一緒に仕事をする時間はそれほど多くないかもしれない。それでも私は今回のスタッフたちとはある意味、人生を共に歩くことになると思っている。
主体的に仕事をすることは何よりも自分を磨く機会となる。迷いながらも道を探し、見つけては折り返し、時々立ち止まってはまた歩く。その道のりの中でたくさんのことを学びながら人は育っていくのだろう。仕事を通して、共に成長し合えることは何よりの喜びだ。
道が見えなくなった時は今日のスタート地点のことをいつでも思い出せばいい。そんな一日になったことがとても嬉しい。
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October 11, 2011

朝の買い物

今日はランチのご予約があったのだが、成田市場に行きたかったので、6時に起きて、仕事に入る前に買い物に行ってきた。お客様がいらっしゃるのは11時半だったので、早めに出かけて買い物と降り込みを終わらせ、10時前に帰ってきた。
明後日、精進料理のちょっと豪華なお弁当のご予約が入っているので、その準備のためにいろいろな食材や大きめのお弁当箱などを買い揃えた。帰って荷物を降ろしたらすぐに厨房に入り定食の準備。かなり慌ただしかったけれど、早起きは三文の徳?。ご予約のお客様が帰られてからは、朝忙しかった分、夕方は買い物に行かなくてすんだので後がラクだった。
ここは成田市の端っこなので、市街地の方に買い物に行くとなるととても時間がかかってしまい、用を足す場合、往復2時間は見ておかなければならない。なるべくまとめて出かけようと思っているのだが、つい買い忘れたものや用事を思い出したりして、ちょこちょこと出かけることになり、時間があっという間にたってしまうのだ。
今日の夕方は買い物に行かずにすんだ分、時間ができたので、新しい店についてのイメージを少しずつまとめてみることにした。
私の場合、何をするにも一度書いてみないとイメージが定まらない。アトランダムに思い付くままキーワードになる単語をメモのように並べていくだけでも、書き出していくうちに何となく方向性のようなものが見えてくる。
メニューや価格帯、どんなシフトを組むのか、申し送りの方法など、まだどのようにすればいいのか、よくわからない。自分の体は一つしかないので一度に2件の店を同時にみるのは不可能だ。そこでどんな方法を取り入れたらいいのか、やりながら私も考えていくことになるのだろう。
でもとてもいい店になっていくというイメージだけはしっかりとできているので、それをうまく具体化していこうと思っている。
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October 10, 2011

連休が終わって

昨日の十三夜の月はとても美しかった。特に満月になる前の数日間は、未完のままの状態なので、何かこれからのことを予感させてくれるような独特の美しさがある。満ちてしまったら次からは欠けていくばかり。そうと知りつつやはり満月は美しいので、毎月、ぽっかりと夜空に浮かぶ満月に出会えるのを楽しみに待っている。
今日は久しぶりに本当に気持ちのいい秋晴れとなった。すがすがしくさわやかで過ごしやすい一日だった。
忙しかった連休が終わった。今回の連休はお天気がずっとよかったので、お出かけになる方も多かったことと思う。昨日はずっと満席で庭で待っている方もいらっしゃったくらいだ。チャネリングの大花さんもお皿洗いを手伝ってくれたが4人でやっても回せないほど忙しかった。今日は開店直後からすぐに忙しくなったが、引けが早く1時半には一段落ついた。
ちょうど横浜からヨコヤマさんがお友達と遊びに来てくれたので、お席に行って一緒にお話することもできた。修復の時にお手伝いに来てくださってからというもの、半年に一度くらいの割合で風楽に来て下さる。30年以上のお付き合いになるけれど、未だに私のことを学生時代の呼び名「エーちゃん」と呼んでいるので、私も10代の頃にワープしてすっかり学生気分?。昨日は一歩も厨房から外に出られなかったので、そんな時間が少しでも取れてよかった。
連休中の食材や野菜をたっぷり仕入れてきたのに、昨日でほとんどがなくなってしまったので、夕方買い物に行き、今朝は7時前から厨房に入りケーキを焼いたりデザートを作ったり、通常の3倍くらいの仕込みをした。連休の時はいつも以上に切る野菜が多いので、指先にいつも包丁ダコができてしまう。
連休が終わってほっとしたけれど、今週はこの後もご予約やお弁当などいろいろ入っているのでお休みはなし。なるべく早めに仕事を終わらせて図書館から借りてきた本を読みふけりたいな!
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October 09, 2011

スティーブ・ジョブズの言葉

奈良の人気カフェ「くるみの木」の石村由起子さんが奈良で講演した時、米アップル社の創業者で前最高経営責任者(CEO)であるスティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学の卒業生に向けて行ったスピーチの一部を紹介したという。どんな内容だったのか知りたくて、その時のスピーチが日本語で掲載されているサイトで全文を読んだ。2週間ほど前のことだ。とても感動したのでいつかブログで紹介しようと思っていた。こんなスピーチを人生の門出に聴けたスタンフォードの学生は幸せだ。
その数日後にたまたま読んでいた茂木健一郎氏の著作で、「もし大学生のキャリア教育を任されたとしたら一日目にスティ-ブ・ジョブズ氏のスタンフォード大学でのスピーチを見せる」と書いてあったのを読んだ。
いつも心に残る言葉や興味のある出来事などに出会うと、それを裏付けするかのようにリアルタイムでシンクロが起こる。
そんな矢先に、ジョブズ会長が10月5日に死去したというニュースを知った。56歳だったという。オバマ大統領はじめ、ビルゲイツなど各界の著名人が追悼の意を寄せている。私はITに疎い人間なのでスマートフォン(多機能携帯端末)「iPhone(アイフォーン)」や「iPad(アイパッド)」を使いこなすのは相当先だろうし、アップル社はIT業界世界一だという知識くらいしか持ち合わせておらずその他の偉業については語れない。
ただその土台を築いたのがスティーブン・ジョブズ氏であることだけは確かだ。今年1月、病気療養に専念するため休職し、8月にCEOを退任したばかりだったという。死去に伴い昨日の朝日新聞の天声人語にもジョブズ氏のスピーチが紹介されていた。
あれだけの功績を残した人であるが、大学は一年で中退。労働者階級の養父母にとってジョブズ氏の大学の授業料はあまりにも高額過ぎたからだという。その後の人生は激動に満ちたものであった。その中で彼なりに構築した人生観を3つのポイントに分けてスピーチしている。
一つめは点と点をつなぐこと。
自分の体験という一つの点と点がいつか自分の歩む人生の中でつながっていくことを信じること。
そう信じることで確信を持って己の心の赴くままに生きていくことができる。
二つめは愛と敗北にまつわる話。
自分が心の底から本当の満足を得たいならば、自分が素晴らしいと思う仕事、好きな仕事をすること。それは何か諦めずに探し続けること。
三つめは死に関する話。
自分がいつも死と隣り合わせでいるということを忘れずに思うこと。それは重大な選択を迫られた時に決断を下す手掛かりとなる。
締めくくりの言葉はあまりにも有名な「Stay hungry, stayfoolish.(ハングリーであれ。馬鹿であれ)」。
これは一般論や常識、その他大勢の意見に縛られ、自分の内なる声をかき消されないように、己の心のままに直観に従って生きろというジョブズ氏からの最大のメッセージだ。
スピーチ文を読んでいるうちに、なぜ石村さんが講演の中でジョブズ氏のスピーチを紹介したのかわかるような気がした。
自分を抑え、周囲と同調させていこうとする多くのサラリーマンの生き方とは対極にあるハングリー精神と馬鹿さ。裏返せばそれは貪欲で自由であるということなのだろう。
その結果、周囲との軋轢は避けられないかもしれないが、己の信じた道を進むことで、ジョブズ氏は自分の地位を築いてきた。
日本にもジョブズ氏のような感覚を持った若者たちが生まれ育っていってほしい。若すぎる死を残念に思うが、きっとジョブズ氏はいつ死んでも悔いのないようにやるべきことはすべてやって旅立っていったのだろう。
ジョブズ氏は語る。外部からの期待、己のプライド、屈辱や挫折に対する恐怖…これらは我々が死んだ瞬間に全て、きれいサッパリ消え去り、後に残されるのは本当に大切なことだけ。自分もいつかは死ぬ。そのことを思い起こせば自分が何かを失ってしまうんじゃないかという思考の落とし穴は回避できる・・・・と。
ジョブズ氏が亡くなったという現実を前にした時、この言葉はいっそう私の胸に響く。
とても素晴らしいスピーチです。よかったらお読みになって下さいね。
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*写真は奈良の元興寺と萩の花

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October 08, 2011

「田舎暮らしの方法(仮)」本の取材

明治書院から今年の秋に発行予定の単行本「田舎暮らしの方法」の取材があった。実際に田舎暮らしを実践している何人かを定住型や別荘型、週末型などに分け、土地選びから住まい選びのポイント、田舎暮らしのメリットデメリットについてなど体験談を写真と共に紹介していく本だ。
監修は食や温泉、農業などをテーマにした中高年向けのライフスタイル誌「自遊人」の編集長である岩佐十良(いわさとおる)氏。
成田市の郊外にある古民家を改修し、そこに移り住み、畑をやりながら自然食レストランを営業しているという実践例として私自身がその中の数ページにわたって写真付きで紹介される予定。
編集プロダクションのカメラマンさんとライターさんはそれぞれバラバラの場所から風楽にタクシーでいらっしゃったが、駅からの遠さに驚いていた?様子。あらかじめ用意された質問に答える形の取材と、私の日常の一日を追うという形で写真撮影が行われた。
厨房の仕込み風景、スタッフとのやりとり、掃除をしているところやお客様とお話しているところ、車で買い物に出かけるところ、鍬を持って畑仕事をしている場面や草取りをしている場面など全部で8カット。ある時はエプロン姿の仕事モード(実際にまだ営業時間中だった)で、ある時はエプロンを外し、仕事の後、トラとミーと縁側で寛ぎながら本を読んでいる姿、ある時は座敷で一人夕食を食べ、またモンペに履きかえ、麦わら帽子で外仕事・・・と目まぐるしく?いろいろなスチュエーションに入れ替わって七変化?(まるで年配の売れっ子モデルみたい?!)。
なんだか大急ぎで駆け巡っていった忙しい取材だったが、取材先が何を欲しているのか、そのニーズが明確だったので、ポイントを押さえてこちらも対応しやすかった。「実際に掲載される写真はそれほど大きくはないけれど、少なくともこれである一日の生活の流れはわかると思う。
「実際に田舎暮らしを始めたいと思っている団塊の世代に向けて、何かアドバイスがありますか?」と最後の質問があったので、なんて答えたらいいのかなとちょっとだけ考え、「まずは案ずるより産むがやすしですね」とお答えした。やってみなければ何もわからないので、すぐに購入を考えずとりあえずお試し期間のような形で貸家に住み体験してみることをおすすめした。
そして都会と同じ便利さや情報の多さやモノなどを求めず、価値観を消費型から内面的な充足に向けていくことが大切なんだろうなと思った。心の豊かさや自然との共生など、不便ではあるけれど、田舎ならではの時間の流れ(暮らし方)があるので、そこに価値を置くことができたら日々の暮らしを楽しむことができるのではないだろうか。
要は生活そのものを豊かにダウンシフトさせていくということなのだと思う。それを楽しむことができるか、苦痛に思うかで迎える日々も変わってくるような気がする。
面白そうな企画なので完成がとても楽しみ。私の所はほぼ終盤の取材のようで、この後、追い込みに入り年内には発行される予定だということなので、また本ができたらお知らせしますね!

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*カメラマンさんと画像をチェックしているところ

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October 07, 2011

奈良で食べた美味しいもの

2泊3日で奈良に行って来た。紅葉にはまだ早かったが、一日目は吉野に行き、金峯山寺をお参りしてきた。金峯山寺は1300年以上前に役行者が開いた修験道の根本道場。吉野~大峯山一体は古代から山岳信仰の聖地。高野山熊野三山、そして霊場と霊場を結ぶ巡礼の山道一帯は「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産にも登録されている。御本尊である蔵王権現を祀ってある蔵王堂はとても大きく柱が太くてずっしりとしていた。全てのスケールが大きく迫力ある強いお寺の気配は吉野の山桜全てを御神木にしているからだろうか。山号は国軸山と呼ばれ「宇宙の中心の山」という意味があるそうだ。
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今回はいろいろと美味しいものを食べてきた。以前、ご紹介した「くるみの木」の石村由起子さんが秋篠の森の中に作った大和野菜を中心とした創作料理のレストラン「食の円居 なず菜」にも行った。ランチは2部制になっており完全予約制でメニューは2種類のコースのみ。ラッキーにも予約が取れたが遠方からたくさんの人が訪れる人気の店なので満席になることが多いそうだ。明るい窓からたっぷりと光が差し込むナチュラルなフロアで、センス良く選び抜かれた器と共に一つづつ出していただくランチは何とも美味しく大満足。
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食事をしながら店に置いてあった石村さんの著作「私は夢中で夢をみた」を読んだ。カフェのノウハウもまるで知らない一人の主婦が「こんなところでお茶を飲めたらいいな」と思って始めた店が今や奈良だけではなく全国的にも有名になった。料理の腕だけではなく、そのセンスと感性を生かしながら、同時に多角経営の視点も持ちつつ、決して立ち止まらず一歩ずつ歩いてきた人の経験から出てくる言葉はとても共感できた。というより私がいつも話したり書いたりしていることと、全く同じことがたくさん書かれていて、共感というよりも全く同感!我が意を得たり!という感じだった。石村さんは豊かに楽しく夢を追いかけることができる人なのだと思う。そして私もそうありたいなと思っている。あと10年仕事を続けたら、あんなふうになれるかな。
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夜はホテル日航奈良の和処「よしの」で食べた懐石料理がとても美味しかった。私が料理の中で懐石が一番好きなのは味だけでなく器や盛り付けなど見た目も楽しめるからだ。運ばれてきた料理の器のフタを開ける時の楽しみ、そして盛り付けの美しさを見てうっとり。一つ一つ丁寧に作られたお料理はお箸をつけるのがもったいなくなるほど。さらに口に入れた時の味わい深さを感じて、やはり和懐石って本当に素晴らしいなと思った。
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日本料理を食の世界遺産に登録しようと申請の準備をしているらしいが、何本もの包丁を使い分けながら素材を切り、丁寧に出汁をひき、同じ調味料を何種類も用意して味をつけ、季節感あふれた素材を趣のある器に盛り付けていく。まさに日本の懐石料理は手の技の世界だと思う。
美味しい食事をいただくと心がほっこりと優しい気持ちになる。ただお腹がいっぱいになるだけではなく、心が満たされる幸せ。食事にはそんな力がある。あんまり美味しかったので、帰りがけに厨房にいる板さんに「ご馳走さまでした。とても美味しかったです」と伝えたくてこっそり調理場の方へ入っていったくらいだ。
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食の仕事に携わる者の一人として、そんな食事をいただくと、私がいつも作っている「野菜たっぷりの普段着のごはん」の中でもまだまだやれることはあるんじゃないかなと思えてくる。本当に料理は奥が深い。素材に向き合い、できることは手間ひま惜しまないこと。誰に言われたわけでもない自分との約束だ。
今回もまた奈良で仏像やお寺や神社からたくさんのエネルギーをいただいてきた。たっぷり充電した後はまた仕事をがんばろうっと。
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October 03, 2011

酒粕チーズケーキ

普段はその木がそこにあることさえ忘れているのだが、一年のうちほんの数日だけはその木の存在感を毎日のように気づかされる。庭の金木犀の花が満開だ。黄色い小さな花たちは風が吹くとあっという間に散ってしまう儚い命なのだが、その甘くて優しい香りは部屋の中まで風に揺られて漂ってくる。その香りを感じた時、初めて「ああ今年も咲いたのだな」ということがわかる。花が落ちてしまうと、また葉だけとなり、ちょっと見ただけでは何の木だかわからなくなる。
でも今年の秋は寒くなるのが早いので金木犀もすぐに終わってしまいそうだ。早くも銀杏が色づいたのでギンナン拾いをしたという方からギンナンをいただいた。随分早い季節の便りだ。
酒粕でチーズケーキを焼いた。寺田本家の発芽玄米麹かむたちを使った。卵や乳製品は使わず甘みも甘酒のみ。去年くらいから酒粕や麹などの発酵食品を積極的に食事に取り入れることが一般家庭でも随分と浸透してきたようで、今はまさにブームと言ってもいいくらいだ。普通の本屋さんの料理本コーナーでさえ酒粕や麹に関する本が並ぶようになった。以前だったら考えられないことだ。
たまたま昨日、友達から松葉で作ったという酵素をもらって、仕事の後でみんなで飲んだのだが、発酵が進み過ぎているのかまるでもろみ酢のようだった。私もいろいろな酵素を作っているけれど松葉のみでできた酵素、しかもこの味の酵素は初めてだ。それにしても昨日今日と酒粕、甘酒、松葉の酵素・・・といつも以上に発酵食品づくしのせいかお腹がグルグルしている!?
*3日ほどブログお休みさせていただきます。
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October 02, 2011

「心に響いた珠玉のことば」から四摂事(ししょうじ)

小林正観さんの新刊「心に響いた珠玉のことば」(KKベストセラーズ)を読んでいたら「四摂事」という言葉に出会った。菩薩が衆生(一般大衆)を救うための4つの徳のことを言うそうだ。だから元来、仏の徳の業なのだが、人間がこの徳を日常的に積んでいくことにも大きな意味がありそうだ。とても印象に残ったので、全文、ご紹介します。

◎その1「布施摂」(ふせしょう)
人に対して贈り物をする、いろいろなことを与えることが布施です。物を与えることが布施というふうに思われがちですが、考え方や思想、といった教えを与えることも「布施摂」になります。
◎その2「愛語摂」(あいごしょう)
和顔愛語ということばが仏教の中ではよく出てきます。いつも和やかな顔でいて、自分の口から出てくることばを愛する。話すときには人を安らがせることば、人を温かい気持ちにすることば、そういうことばを投げかける。これが和顔愛語です。またそのようなことばを「愛語」と言い、愛語を選んで人に向かって投げかけることを「愛語摂」と言います。
◎その3「利行摂」(りぎょうしょう)
自分の行いによって回りの人を富み栄えさせること、周りの人に利益を与えること。これを「利行摂」と言います。
◎その4「同事摂」(どうじしょう)
周りと同じような服を着て、同じように労働をする。自分が命令して人に草むしりをさせるのではなく、同じ作務衣を着て、同じように周囲の人々と草むしりをするというのが「同時摂」です。

この「摂」という字は整える、正しくするという意味があるそうだが、まさに字のごとく、お釈迦さまは四摂事を通して、正しい道を歩んでいけるよう示して下さったのだと思う。
仕事をしていく上でも生活をしていく上でも人間関係を営む上でも、いつもこれを心に留め、習慣になるくらい自然にできるようになりたい。
最近、言霊の力を以前よりもより一層、意識するようになったので、自分の発する言葉はいつもプラスにつながるものを使いたいと思う。何よりそれが自分を和ませ、勇気と希望を与えていただける近道だ。そしてそのことが周りの人たちの幸せにつながっていくのだと思う。
とてもいい本でした。「ことばには奇跡を起こすとんでもない力があります」。
二日間の貸し切りが終わって久しぶりの通常営業。12時過ぎからお客様が集中し、忙しい一日となったが楽しく仕事をさせていただいた。
あっという間に10月に入った。涼しさを通り越して、いっきに肌寒い秋になってしまった。まだ使うかなと思って出しておいた扇風機が急に場違いに見える。
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October 01, 2011

いつもとちょっと違うカレーセット

今日も昨日に引き続き再決断カウンセリングのワークショップのため貸し切りの営業となった。2日目のランチは定食ではなくカレーをご希望されたので、朝からひよこ豆のカレーを作った。お出しする直前に茄子とカボチャを素揚げして、上に乗せた。何かもう一品、おかずをということだったのでサラダの他に蕗のキンピラを添え、いつもとちょっと違ったカレーセットをお出しした。
朝、今日のランチを予約したいというお電話があった。あいにく今日は貸し切りなのでとお断りをしたところ、横浜からもう家を出てこちらに向かっている途中だという。せっかく横浜から成田までいらしたのにお断りするのはあまりにも忍びない。
お断りし切れずワークショップが始まる前の時間でよろしければとお伝えした。結局、10時半頃に到着されたので、お昼にはまだ早かったが、土間にお通しし定食を召し上がっていただいた。一応、土間と座敷の障子を閉めておいたが、食後は早々に帰って下さったので、何とかワークショップ開始時間には間に合った。申し訳なかったが、参加されている方に気持ちよく安心して使っていただくためには仕方のないことだ。
開始時間が11時なので、今日はランチタイムも1時半過ぎと遅めだ。すっかりランチの準備が終わっても時間があったので、キッシュやクッキーを焼いたり厨房の掃除をしたりしながら午前中を過ごした。
今日の終了は6時。6時半頃皆さんが帰られたので、それから片づけをした。ワークショップの会場がたくさんある中で、こんな交通の便の悪い場所にある風楽をわざわざ選んで下さったなんてありがたい。そして皆さんと一緒に二日間を過ごせたことに感謝している。昨日と今日の二日間、なんだかたっぷり仕事をしたような気がする。
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