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October 17, 2011

正観さん お疲れさまでした

心学研究家である小林正観さんが10月12日に亡くなられた。ちょっと前に本屋さんで見つけた正観さんの最新著作「心に響いた珠玉のことば」。これ以上、本を増やしたくないので、仕事関係の本以外はなるべく買わずに図書館にリクエストしているのだが、この正観さんの本は見つけた瞬間、表紙が光って見えた。そしてどうしても連れて帰りたいと思った。すぐに読んで、その中で印象に残ったお釈迦様の言葉である「利行」について、先日のブログでも紹介させていただいた。とてもいい本だったが、なぜか読んでいる時からこの本は正観さんの遺作になるような気がしていた。そして本当にそうなってしまった。
正観さんのことを知らない人に正観さんのことを説明するのは難しい。人に「うれしい・たのしい・しあわせ」と喜ばれる存在になろうと「う・た・し」を提唱。もちろん特定の宗教者などではなく、デザイナーやコンセプター(基本概念提案者)として活躍し、著作業や講演などもされていた。
不思議と私の回りにいる人たちは正観さんの本を読んだり話を聞きに行ったりしている人たちがとても多い。
10年前、初めて正観さんの本を読んだ。その時は本の書き方があまりにもシンプルでストレートだったので、こんな単純なことで人が幸せになれるのかな?と疑問に思った。でも10年後、いつのまにか、正観さんの言っていることがごく当たり前に自分の生活や仕事の中に沁み込んでしまった。そして気がついたら正観さんと同じような話をいつもするようになっていた。宇宙の幸せの方程式が自分にとって何の違和感もないからだろう。自然な流れなのだと思う。
人は生まれる前に全部シナリオを書いているという。どこで生まれ、どういう名前で生まれ、どのような人生を歩み、いつ死んでゆくか、生まれる前のシナリオには書かれているという。
正観さんには正観さんのシナリオがあって、いろいろな人に生きるのがラクになり、心がほんわかと温かくなる方法をわかりやすい言葉で伝えてきたのだと思う。正観さんの本を読んで一体どれだけの人が救われたことだろう。
その中でも私の一番好きな言葉は「淡々と過ぎていく普通の毎日が幸せの本質である」。
ただこうして生きていられるだけで充分にありがたく幸せなことなのだと本当に思えた時、人は全てのモノやコトに心から感謝できるようになる。そこに立てた時から新しい人生が始まっていくのだ。
体調を崩されしばらく入退院を繰り返していたという。折しも満月の日に天に召された。土曜日の雨はお通夜に向かう人たちの涙だったのかもしれない。でも告別式である日曜日は本当に清々しい秋晴れだった。そのお天気のごとく正観さんは今生でのお役目をシナリオ通りに終えて、さわやかに次のステージへと旅立って行かれたのだと思う。
直接お会いしたことはないけれど、とてもわかりやすい言葉でたくさんのメッセージを贈って下さった。一人一人の心の中に撒かれた種はいずれあちこちで発芽し、素晴らしい実を結んでいくだろう。私もその種を育て、今度はここから次の種を撒いていける人になりたいと思う。
正観さんありがとうございました。合掌。
Dsc08340


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Comments

hana*さんありがとう。
人が亡くなるのはやはりとても寂しいものですね。
でもとてもたくさんのメッセージを残して下さったなと思っています。今生でのお役目が終わると、神さまが御苦労さんと言って、きっとふっとした瞬間に魂を引き上げて下さるのでしょう。
それはお別れというよりも旅立ちなのですね。向こうできっとたくさんの祝福をいただいていることと思います。そしてまた違った形で私たちをサポートして下さるのではないかなと信じています。

Posted by: 風楽 | October 18, 2011 09:02 PM

亡くなられたのは知りませんでした。
最近偉大な方が次々に亡くなって・・・
なんとも・・・残念です。

Posted by: hana* | October 18, 2011 03:21 PM

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