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November 09, 2011

奈良の紅葉

今回の奈良は奈良国立博物館で開催中の正倉院展を見ることから始まった。正倉院の宝庫の中には聖武天皇の遺愛品など様々な文化遺産が収蔵されているが、その宝物を調査、点検するのに合わせて毎年、秋に正倉院展が行われている。かれこれ63回も開催されているというのに見るのは初めて。藍や茜で染められた美しい織物や香木、香炉、鏡、古文書など選りすぐりの文化財を見てくることができた。
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近くにある東大寺ミュージアムもオープンしたばかりであり、紅葉シーズンとも重なって奈良公園周辺は平日というのにものすごい人出だった。ポプラの赤い落ち葉や銀杏の黄色が美しかった。
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次の日は修験道の山であり女人結界門がある霊場大峯山から龍泉寺へ。役の行者によって草創され修験道の根本道場となる霊場だ。境内の池は竜の口から湧水が流れ、いつも清らかな水が満々と溢れているので、大峯山中第一の水行場にもなっている。
そして大峰山系から流れてくる山上川と川迫川(こおせがわ)が合流するみたらい渓谷は近畿地方でも有数な紅葉スポット。美しい木々と豊かな水脈、大小様々の滝が流れる中を遊歩道に沿って歩く。吊り橋を渡り、木の階段を上り、マイナスイオンをたっぷり受けながら、少し早いけれど秋の紅葉を満喫してきた。
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先の台風は奈良県や和歌山県に甚大な被害をもたらした。未だ台風15号の爪跡が残り、道路や河川は充分に復興していないので、天河周辺に行くのは難しいのではないかと心配していたが、道路は少しずつ通れるようになっていた。
その日の最後は天河弁財天をお参りしてきた。ずっと行きたかった場所でようやく念願叶い今年の6月に初めてご参拝することができた。今回は2回目。ようやくご縁をいただいて天河にはこれから何度も折りに触れてお参りすることになるだろう。新しい店のオープンのことや、様々な出会いの導きへの感謝の気持ちをお伝えしに行きたかった。
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3日目は奈良との県境にある浄瑠璃寺へ。東の薬師仏を祀る三重塔と、西にある阿弥陀堂には九体の阿弥陀如来が鎮座しており、「九品往生」と言って極楽往生への九つの段階を表しているという。今回は秋の特別ご開帳と重なって秘仏とされる吉祥天女像と三重塔の中にある薬師仏を同時にご参拝できるめったにない機会。紅葉の名所の寺だが、バスが一時間に一本しかない京都の郊外にあるせいか、とても静かだった。朝一番でご参拝したので、ひっそりと佇む小さな寺の中でのんびりした時間を過ごすことができたが、その後は次々に観光バスが乗り付けてきて、やはりシーズン中は人出で賑わうようだ。
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まだちょっと早かったけれど、いいお天気の中、美しい紅葉や自然美を愛で、寺社にご参拝し、ゆったりと楽しい時間を過ごしてくることができた。日本の秋ってなんて色とりどりで美しいのだろう。特に古都で色づく紅葉はこの世のものとは思えないほど味わい深い。
忙しい毎日だが、仕事にメリハリをつけ、時間を見つけて生活から離れて過ごすひとときは私にとって何よりの元気の素。
昨夜帰ってきたら、古民家の中がひんやりととても寒いのに驚いた。いよいよこのあたりも冷え込みが強くなってきたようだ。そろそろストーブを出さないと。
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