辻信一さん講演会&交流会 開催します!
明治学院大学教授で文化人類学を専攻し、環境運動家として活動されている辻信一さんをガーデンビオンにお迎えすることになった。
初めて辻さんを知ったのは自然食レストランを始めて間もない頃、「スローイズビューティフル」(平凡社)を読んだ時。「遅さとしての文化」という副題がポスト経済成長後の時代を生きる私たちに一つの指針を与えてくれたような気がした。
「スロー」という一言に、エコロジカルやサステナブル(持続可能な)という意味を込めて書かれているこの本がどれだけの人の生き方を見直すきっかけになったことだろう。
この著者はどんな人なんだろうと興味を持った。そしてアースデイ東京で辻信一さんのミニワークショップが開催されると知り、参加しに行った。お話されている時の視点、お人柄はまさに本を読んだ時の印象のままだった。ぜひお店にお迎えして講演をお願いしたいと思い、ワークショップが終わった後、すぐに辻さんに駆け寄ってお話させていただいた。
ちょうど第1回目の100万人のキャンドルナイト(2003年)が開催される年だった。辻さんはその時の呼びかけ人の一人になっていた。キャンドルを灯した店内で静かに心に響くメッセージを皆さんと共にシェアすることができた素敵なイベントだった。
あれから9年。辻さんをお迎えした宗吾霊堂前の風楽は大室の古民家に移転し、新たに昨年ガーデンビオン風楽がオープンした。その間、日本中を震撼させた東日本大震災が起こり、原発事故が起きた。
昨年辻さんが出されたゆっくりノートブック8は「自然農という生き方」。川口由一さんへのインタビュー集だ。効率ばかりを重視した近代化農業は環境を破壊し、命とはかけ離れた場所に立っているところがある。そんな中で市場経済の波に飲み込まれることなく命の営みを変わることなく淡々と続けている川口さんの紡ぎ出す言葉に胸が熱くなった。
辻さん自らこのゆっくりノートブックは「リメンバーのための覚え書きだ」と書いている。「リメンバーとは思い出すこと、覚えておくこと、バラバラになったものをもう一回、つなぎ合わせること」。「懐かしい未来のための防備録」と書く。
またアジアエコロジームーブメントの指導者スラックシワラック氏「しあわせの開発学」のあとがきの中で「仏教的な考えによれば、開発(かいほつ)とは、まず内面的強さを育てること、次に、他者に対する慈悲と思いやりの心を育てることです。仕事とは、「他人に勝つ」ことではなく、生きるための基本的ニーズを満たすべく、調和の中で、他者と共に働くのを楽しむこと。自分自身の発展が、同時に人々を癒し、またそれが社会をよりよいものへと変えていく力にもなる」というシワラック氏の言葉を取り上げている。
開発とは何か、発展とはなにか、真の意味での豊かさとは何か、そして仕事とは何か、なぜ人は働くのか・・・。
辻さんが当時、提言していたことがもっと身近に私たちの生活に迫ってきた。そして震災以降、私たちは自ずと暮らしを見つめ直し始めた。そんな中で今、私たちに何が必要なのか、そして何ができるか、辻さんの講演を一つのきっかけとして一緒に考えてみませんか?
○「新しい暮らし方を考える」~3.11以降の私たち~
~明治学院大学教授:環境運動家 辻信一さんを囲んで~
○日時 6月30日(土)5時15分開場
第一部 5時30分から7時 辻さんの講演
第二部 7時15分から9時15分 辻さんを囲んでお食事会
~オーガニックディナーを食べながら質疑応答~
○参加費
第一部 1500円
第二部 2000円
○場所
成田市並木町221-122
ガーデンビオン成田 セミナールームにて
○お申込み メールかお電話でどうぞ。
0476-36-1960 古民家空間風楽
0476-23-0422 ガーデンビオン風楽
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