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September 30, 2012

台風の中の満月瞑想会

中秋の名月の今日、強い台風17号の影響で、関東地方も暴風域に入り、時々強い風と雨に見舞われた。どうしても参加したい・・・という人が増え、30名近くの申し込みになってしまったが、このお天気で次々にキャンセルの電話がかかってきて、結局、集まったのは前回と同じ21人。
台風情報は数日前から気になってはいたけれど、大橋住職も私も来て下さる方がいる以上、中止することは全く考えていなかった。
始まる時からすでに雲に覆われ風が強くなってきたので、残念ながら中秋の名月をお座敷から眺めることはできなかった。でも今回から住職が用意してくれた阿字観で使うサンスクリット語で「阿」と書かれたパネルを祭壇に掲げた。「阿」から始まる宇宙、そしてそこから生まれた私たちの命。この命の根源は大日如来そのものだ。そして大日如来は今日集まった私たちを静かに見守って下さっていた。
今日は瞑想に入る前に大橋住職より、仏教や悟りについての講話があったので、調身、調息、数息観から、実際の月輪観の瞑想に入るまでかなり時間があった。私はその間ずっと、この古民家に集った人たちの熱い気配に酔いしれていた。
みんなで座敷に並んで座っているだけなのに、場の雰囲気がものすごくいいエネルギーに満たされているのだ。
個人的には知っている方たちが多かったけれど、それぞれは偶然、今日という日を選んで集まった一人一人だ。初めて会った人たち同士も多い。それなのに、なぜこんなにも一つになって、成熟したエネルギーが生まれてくるのだろう?
瞑想に入るより何より、私は自分が預かっている古民家という場が、こんなに素晴らしい場所になっていったことに一人で感動し、ありがたい気持ちでいっぱいになった。
だから外は強い風が吹き荒れ、雨も降り出したというのに、半眼の向こうに広がっているのは幸せのオーラばかり。月をイメージするどころか、住職の声かけとは裏腹に、そんな場を眺めながら、ひとり喜びの世界で遊離していたような気がする。
今日は日曜日の営業で店も忙しかったので、おむすびだけしかご用意できなかったけれど、終わった後、皆さんと一緒におむすびと差し入れにいただいたお菓子と果物で交流会をした。
そして一度お開きにした後、さらに6人ほどが残って、またお茶を飲みながら11時くらいまであれこれ話していた。いよいよそれもお開きで、さあ、帰ろうと言う時になって、何と夜空に満月が浮かんでいるのを発見!
その場にいた6人全員でスゴイスゴイ!!!と歓声を上げながら大喜び!まさか今夜、月がみられるなんて・・・!しかも風の流れに合わせて月がスイスイと動いているのだ(何と表現したらいいか・・・これは見た人でないとわからないかも?)。
月の回りに虹色のリングもできていた。雲の切れ間に顔を出し、一瞬隠れたかと思うと再び顔を出し、そして時々強い光を放ってきらめく。ほの白く美しい幻想的な月で、まるで宇宙の天体ショーを見ているようだった。
月からたくさんのメッセージをいただいた。幸せな時間だった。瞑想会をやらなければ体験できないひとときだったと思う。
次の満月は10月30日。また満月瞑想会をやります。みなさんとまたいい時間を共有させていただけたら嬉しいです。
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September 29, 2012

自分を抱きしめてあげたい日に

東日本大震災、福島第一原発事故を境に私たちの生き方は大きく変わってしまった。そして今までとは違う暮らし方や考え方を誰もが模索していると言っても過言ではない。
そんな再生の時代の中で、迷える私たちにとって一筋の光となるような言葉の力を信じたいと願う著者。脱原発運動に関わり、行動する作家として声を上げ続けている、私の敬愛する女性落合恵子さんが珠玉の言葉を集めた一冊「自分を抱きしめてあげたい日に」(集英社新書)を読んだ。意外にも新書版での刊行は初めてだと言う。

・・・ことばって、何だと思う?
けっしてことばにできない思いが、
ここにあると指すのが、言葉だ。・・・

詩人長田弘の「花を持って、会いにゆく」という詩の一節から始まるエッセイ。7年間に及ぶ自宅介護の末、お母さまを見送った恵子さん。心にぽっかりとあいた空洞を埋めるべく出会った絵本や小説、詩の中から特に心に残ったものを選んで、今度はそれを私たちの再生へのメッセージとなるよう一冊の本にまとめてくれた。
言葉は確かに力を持っているけれど、同時に言葉にはならない思いというものもある。だけどやはり私たちは言葉の中で生きているから、その時の心の状態にふっと寄りそってくれるような言葉に出会えたその瞬間に、心もふっと緩んでくる。
例えば自分が無力に思えたら…日々がちょっとに詰まったら・・・自分が弱く思えたら・・・そんな心の状態に合わせて処方箋のような形で言葉を選び紹介されている。
恵子さんの感性が私はとても好きなので、恵子さんの選ぶ言葉にもまた私は共感を覚える。
そこに共通するのは「Other Voices」・・・今までとは違う価値観という思い。たとえば子供、高齢者、障がい者・・・少数派の弱者たちの声は決してMain Voicesにはならない。でもだからこそ周辺に届きにくいOther Voicesを大事にしたいと恵子さんは声を上げ続ける。
先を歩く女性の一人として恵子さんの言葉に勇気をもらいながら、私もまた自分らしく自分の道を歩いていくことを再確認していく。
最後の言葉がとても印象的。
「非情で残酷な時代と社会を、わたしたちひとりひとりは生きている。それでもわたしはいま、信頼できるひとたちと、信頼に足る言葉たちと、あらゆる状況を越えて繋がっていこうと考えている。そうすることが、この時代と社会を拓く、もしそう呼ぶとするなら、『希望』への、細い、けれども確かな明日に繋がる小径だとわたしは信じている」・・・まさに同感。
久しぶりに何もない夜があった。恵子さんの本を読みながら、一人、静かな時間を楽しんだ。多くの人と出会い話し、仕事をすればするほど、私にはそんな一人の時間がとても必要になってくる。それは自分に還る時間であり、自分を内観する時間でもある。そんな時間があるからこそ、次の日もまた元気で過ごせるのだと思う。
台風の動きが心配だけど、明日は中秋の名月。古民家で行う2度目の満月瞑想会の日だ。多くの方からお申し込みいただき、今回も定員いっぱいに。たとえ空に月が見えない夜だったとしても、心の中の月を静かに眺めながら、来て下さった方たちと共にいい時間を過ごせたらと思う。
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September 28, 2012

微生物と一緒に楽しくなっちゃうお酒造り~寺田本家 寺田優さんを囲んで~

今日は寺田本家の当主寺田優さんをお迎えてして、お話とお食事の集いを行った。寺田本家からは古民家の方が近いのだが、平日の夜だったので、車で来やすいガーデンビオン成田のセミナールームをお借りすることにした。
古民家での通常の定食の支度をしながら、夜のお食事の準備も合わせて行ったので朝からとても忙しかった。
お話のテーマは「微生物と一緒に楽しくなっちゃうお酒造り」。先代の啓佐さんがある時期から方向転換をして、大量生産はできないかもしれないけれど、昔ながらの手造りで微生物のよりよい環境を整えながら、本当に美味しいお酒を造っていこうと決意。
機械化できる所もあえて人の手で仕込むお酒造りには手間がかかり大量にはできない。でもそんな寺田本家のお酒に惚れて飲み続けている人たちがどんどんと増え、今では一年分のつもりで造ったお酒もその年の途中で売り切れてしまうという人気ぶり。
微生物たちの力を借りて発酵をすすめていくにあたって、蔵人たちもまず自分たちが楽しく気持ちよく仕事ができるよう心がけていると言う。そのため仕込みの時に歌を歌ったり、「ありがとう」「嬉しいな楽しいな」という幸せな言葉をいつも使っているそうだ。
プロジェクターで画像を映しながら、お酒の造りの様子を優さんが説明して下さった。お話の後は寺田本家の酒粕を使った酒粕料理をテーブルに並べて皆さんとトーク。
レンズ豆と酒粕のスープ、酒粕アラビアータのペンネ、酒粕キンピラ、キャベツの酒粕炒め・・・など、どれも酒粕づくし。発売されたばかりのなかじくんの「寺田本家の酒粕レシピ」のレシピを参考にしながら作ったお料理の説明もさせていただいた。
自己紹介もしたけれど、皆さんからの質問がとても多く、優さんはお食事するヒマもないほど。「むすひ」をずっと愛飲されている方、「五人娘」がお好きな方などいろいろいらっしゃったが、どの方もお酒とお酒造りにはとても関心を持っていらしたようだ。優さんが持ってきたお酒は各1本ずつだったので「買いたい」と希望される方が多く足りないくらいだった。
参加された方は2名ほどキャセルがあり、12名と少なかったけれど、テーブルを囲んでお食事しながらお話するにはちょうどいい人数だったと思う。
もちろん来て下さる方は多いにこしたことはないけれど、でもその時に集まって下さった人数が、結果的にちょうどいい人数だったのだと最近は思えるようになった。例によって?お料理はまた作り過ぎてしまったが、皆さん「美味しい美味しい」と喜んで食べて下さり、最後に残ったものもラップに包んで持って帰っていただいた。
今回は最後まで全体でお話ができ、質問も途切れずまとまりのある場だったような気がする。腸内細菌を増やしていくことは健康の秘訣だ。発酵食品はその大きな手助けとなるが、よいお酒もまた健康には欠かせない。しかもそれを美味しく楽しくみんなで飲めたらなら、お腹の中の菌たちも喜んで、もっと元気に動いてくれることだろう。
お酒造りの話なんだけど、実は健康についての話だったり、そして気持ちよく生きるためのヒントだったり、微生物という目に見えないものをテーマにすると、本当にいろいろなことに広がっていく。
何かをテーマにお話を聞いて、飲んだり食べたり、しゃべったり・・・こういう集まり、またやりたいな。
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September 27, 2012

再決断カウンセリングワークショップ

今日は朝から6時頃までワークショップのため貸し切りだった。再決断カウンセリングのカウンセラー丹野ゆきさんをお迎えして、緑の中でゆったりとワークショップを行いたいと、毎年ご利用いただいている。
再決断カウンセリングにおいて悩みとは「過去に決断(意思決定や感情処理、行動の選択など)が行われている」と考えられている。だから「悩みを持った背景(理由)に自分で気づき、その時点での感情を再体験し、あらためて悩みを解消する方向に再決断していく」ことで問題が解決していく。
ゆっくり傾聴して問題を解決する一般的なカウンセリングに比べ、積極的なアプローチにより短期間で問題を解決していくのが特徴とも言われている。変えたいと思う人は変わることができるのだ。
カウンセラーとクライエントが向き合い、その周りを参加者たちが囲む形でセッションが進められていく。カウンセラーの言葉かけによって、クライエントが過去の自分を振り返り、いろいろな感情を発露させていく。そのためにクッション(叩いたりできるように)なども用意されている。
安心して自分の気持ちを吐きだせる場があるということは、誰にとっても問題を解決していくためのきっかけになるのだろうなと思う。
毎回、ランチタイムに玄米定食を、その後、ティータイムの休憩にはケーキセットをお出し、朝から夕方までのワンディプログラムになっている。
今回は人数は多くなかったけれど、何となく少ない分だけゆったりと過ごされているように見えた。
いつも思うのだが、お座敷でワークショップなどを行う場合、膝を伸ばして座る人がいたり、椅子に座る人がいたり、寝っ転がる人もいたりと、思い思いのスタイルで参加できるので、場が和むような気がする。会議室で全員椅子に座って行うよりも、自ずとアットホームな雰囲気になりそうだ。
ミー介と草ちゃんも休憩時間になるとお家に戻ってきて、皆さんと一緒にキャットフードでティータイム?!。皆さんからとても可愛がっていただいた。ケーキはティータイムに合わせて焼き上がるようにして、焼きたての木の実のタルトをお出した。
もう何回もご利用いただいているので幹事の方ともすっかり顔なじみになった。勝手もわかっていただいているので、ワークショップが行われているランチとティータイムの合間に抜けだして、おかげさま農場に野菜を買い行ったりした。
台風の余波なのか、今日は風が強く気温も上がらなかったので、朝から窓を開けていたら、風が吹き込んで寒くなってきた。ちょっと前まで暑い暑いと言っていたのに、今日は今シーズン初めて古民家の窓を全部閉めた。
終わった後、参加された方から「いい時間を過ごせました。ありがとうございます」と言っていただいた。古民家をいい時間を過ごせる場所にしたいといつも思っているので、そんな言葉を直接お聞きできてとてもうれしくなった。
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September 26, 2012

栗とナッツのパン~天然酵母のパン教室~

今日のパン教室は秋の味覚、栗を使って2種類のパンを焼いた。真ん中に栗を入れて焼いた筒状のパンと、丸めてカスタードクリームを入れて焼いたパンの2種類。同じ生地で全くタイプの違う美味しいマロンパンができた。
今日はパン教室のほかにお食事のご予約の方もいらしたので、私は朝から掃除をし、定食の準備をしながら、パン教室のランチのためのスープも仕込んだり・・・と忙しかった。全く違うグループが二つ重なる時は、お食事の時間をうまくずらさないと一人で対応する場合、大変なことになる。
幸い?今日はパンがなかなか発酵しなかったので、パン教室のランチが1時過ぎてしまったので助かった。
お天気が一日崩れそうもなかったので、久しぶりにランチをお庭で食べることができた。やっぱりお庭で食べるのはとても気持ちいい。すがすがしい空気の中、ちょっとした旅行気分で皆さんと一緒に楽しいランチタイム。
ミー介と草ちゃんも一緒にウッドテーブルの下に座って?参加。皆さんに可愛がっていただいて幸せな猫たちだ。パン教室が終わってから、すぐ着替えて草取り。今日は夕方になっても降りそうもないので、いっきにできるところまでやってしまおうと、刈払機で庭の真ん中をガーッと刈り取ってそのままにしておいたら、庭中が干し草のベットのようになった。まるで草原の中にいるみたい?だ。その後、刈払機の入らない畑の横をカマで刈り取って行った。あまりの草の量に圧倒されながら無心になって手を動かしていたら汗だくに。
コン詰めてかがんだ作業を続けたので、終わる間際は背中と腕が痛くなってきた。6時前までやってそのまま栗源の美人の湯へ。空いていて誰もいなかったので、露天風呂の中でヨガのポーズをあれこれやって体をほぐす。
それにしても一日中、よく働いたなあ~・・・それでもまだ草刈りは終わらない。
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September 25, 2012

新米ごはん

新米をいただいた。いつもは玄米だけど、新米の時は白米を食べたくなる。ピカピカでつやつやの銀シャリは最高!いよいよ秋が来たのだなと実感する。四季折々の移ろいの中で、その時々の季節の恵みをいただけるって本当に幸せなことだ。四季のある国に生まれてよかったなあと思う。季節ごとの実りが食卓を豊かにしてくれる。
一人の時は台所でさっさと食べて終わってしまうのだが、せっかくなので、作ったおかずを好きな器に盛り付け、座敷の文机に並べて、のんびりお昼ごはん。ちょっとだけお客さん気分?を味わえた。新米も美味しかった。
毎年、そうなのだが、その年の一番最初に新米をいただく時は、いつも以上に、日と水と土、そして作って下さった農家さんに感謝の気持ちでいっぱいになる。自然の恵みと人のつながりをしみじみありがたく感じる。
今日はお休みだったので、今日こそは丸一日かけて草取りをするつもりだった。昼間、家にいられるのは今日くらいなので、早朝ヨガから戻って、すぐ始めようと思っていたところに雨が降ってきた。今日は出かける予定はなかったので、本を読みながら雨があがるのを待った。久しぶりに家で日中に本が読めた。雨音を聴きながら静かに本を読める時間が明るいうちに取れるなんて、何だかとても贅沢な気がした。
2時過ぎにようやくやんだので6時頃まで集中して草取り。雨上がりの後は土が柔らかくなっているので抜きやすい。それにしても見事に草らだけ!かなりコン詰めてがんばったんだけど、とても全部はやりきれなかった。また夕方の時間にちょこちょこやっていこうっと。
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September 24, 2012

寺田本家の酒粕レシピ

神崎町にある創業340年の蔵元「寺田本家」では無農薬酒米を使って、無添加の昔ながらの製法で独創的な自然酒を造っている。神崎は昔から味噌やお醤油、お酒など発酵文化が栄えてきた町。小さな町ならではの特徴を生かし、寺田本家を中心に天然酵母のパン屋さん、お豆腐屋さん、農家さんなどが集まって、「発酵」をキーワードに町をあげての「発酵の里」作りも進められている。
一年に一度開催される「お蔵フェスタ」は小さな町に三万人以上の人が訪れる。そんな発酵の里の隣り町に住んでいる私は、これからどんなことが始まるのだろう?と神崎町の動きが気になって仕方ない。どんどん移住者たちも増えている。まさに街も今、ブクブクと発酵している状態のようだ。
残念ながらほとんどお酒を飲めない私は寺田本家のお酒よりも酒粕を利用することが多い(でも「五人娘」だったらノドごしがよくツルリと入って悪酔いしないのでコップ酒でもOKかも?)。
でも最初は正直なところお酒に弱いだけあって、酒粕のあの匂いがあまり好きにはなれなかった。それに使い方もよくわからず、発芽玄米酒の酒粕を素揚げしてサラダに振りかけるくらいしか利用していなかった。
もう10年近くずっと手作り酵素を愛用しているので、発酵食品が体にいいことは自分の体験からも実感している。そしてここ数年、塩麹や甘酒、酒粕など発酵食品が注目されるようになり、自分でも塩麹や甘酒、糠床などを仕込み、酒粕も料理方法を勉強しながら積極的に料理に取り入れるようになった。
その時にとても参考になったのが寺田本家の蔵人頭でありマクロビオティック料理人のなかじクン本だ。日常的に酒造りの現場にいて、酒粕に親しんでいる蔵人だけあって、寺田本家の酒粕の特徴を生かした美味しい食べ方がたくさん紹介されている。そしてどれもとっても独創的。
「目に見えない微生物の働きにより、エネルギーが循環し、命が育まれていきます。つまり発酵とは命を育むということ」と語っている。
旨みや酵素がたっぷり含まれた酒粕は栄養たっぷりでお腹に入ると腸の動きが活発となり、消化吸収を助けてくれる。これを毎日食べていれば心も体も元気いっぱいになること間違いなし!?
そんななかじクンの新しい本「寺田本家の酒粕レシピ」が出た。あいりん堂さんにあるかと思ったら、あっという間に売れてしまったそうだ。早く欲しかったので本屋さんに買いに行った。酒粕料理のレシピだけではなく、途中には酒粕をもっと美味しく便利に楽しむための「発酵便り」という読み物のページもある。どんな味になるか想像できない料理もあるので、見ているうちに一ページずつ順番に全部の料理を作ってみたくなった。とにかく美味しそう!なのだ。
今週の金曜日に行われる「発酵トークの会」では、そんな寺田本家24代目当主の寺田優さんをお迎えして、楽しいお酒造りのお話をいろいろお聞きする予定です。
またお話の後は酒粕料理を囲んで交流会。なかじクンのレシピも参考にしながら寺田本家の酒粕を使って、酒粕料理をいろいろ作ろうと思っています。
よろしければぜひご参加ください。

*寺田本家 発酵トークの会のお知らせ
☆日時・・・9月28日(金)18時から20時30分
☆場所・・・ガーデンビオンセミナールーム(ガーデンビオン風楽の隣りの建物です)
☆お話・・・寺田優さん「微生物たちと楽しくなっちゃうお酒造り」
☆参加費・・・3000円(お話と酒粕ディナー付)
        五人娘もご用意しています(料金別)。
☆申込・・・電話かメールでガーデンビオン風楽(0476-23-0422)
       または古民家空間風楽(36-1960)
       ✉info@fura-organic.com
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September 23, 2012

生き延びるための思想

上野千鶴子が93年、東京大学文学部教授に就任した時は異例の人事と言われたそうだ。京都大学出身・女性・フェミニスト・・・三重苦?だったとご本人は語っていたけれど、2年後には同大の大学院で教鞭をとり、以来、社会学という枠を超えて、多くの教え子たちにフェミニズムとは何か問い続けている。そして還暦を迎え、東大を退職することになり、その時に行った最終講義がDVDブックになった。
2011年3月15日が最終講義の予定だったが、震災のため、退職後の7月に公開講演という形で行われた。当初のタイトルは「不惑のフェミニズム」。東大構内に「不惑のフェミニズム」と書かれた案内看板が立ち並ぶことは最初で最後、ぜひそのタイトルでと望んでいたが、震災以後、もう一度考え直すことにしたそうだ。そして改めて付けたタイトルが氏の著作でもある「生き延びるための思想」。
フェミニズムとジェンダー研究の第一人者としての上野千鶴子のこの講義を私もぜひ聴きたいと思っていた。もちろん私は女性も男性も生き生きと仕事も家庭も自分のやりたいことをやれる時代が来ることを望んではいるけれど、ジェンダーを研究するにあたり、何を達成したかということよりも、何のためにそれをやって来たかと言うことの方が大事ではないかと上野千鶴子は語る。
震災以降、たとえば普通の人たちがある日突然被災者になってしまった。家も家族も失ってしまった人たちに私たちは一体何ができるのだろう?人は誰でもいずれ弱者になる可能性を持った存在であるということを再認識し、当然、それは女性だけに限った問題ではないと言う。
京大で学生運動に関わり、成人式を校内で迎えた上野千鶴子は当時、女は弱者であると感じていた。だからと言って、「男のように強者にならなければ、この世の中を生きていけないのか?そんなバカな?」。それが原点となって40年。弱者が弱者のままどうやって社会の中で生きていけるかということが一貫したテーマになった。
そんな中で「当事者主権」という言葉も生まれた。「自分が何者であるかを他者から定義づけられることの多かった社会的弱者の、自己定義権の要求につながる概念」また「私のこの権利は誰にも譲ることができないし、誰からも侵されない」とする立場。「私をつかんで離さない問いを引き受けた時、その人は当事者になる」。
言葉で説明してしまうととても堅苦しく、何だか主義主張に凝り固まっているように感じられるかもしれないけれど、人として生きていく上での根本的なことが語られている。そしてそれは単なる女性の権利の主張では決してなくて、むしろ男性も女性も自分らしく生きていくためにどうあるべきかという問題提起なのだと思う。
熱く語り続けた講義の最後に、先輩から預かったバトンを私なりに受け取り、つないできた。今度はそのバトンを受け取ってくれる人に受け渡したい・・・それが最後のメッセージだと言ってマイクを置いたパイオニアの表情は感慨深いものがあった。
終了後、学生たちが計画した退職記念パーティの様子も映像に中にあったが、飾らず言いたいことを言い合って、いい人間関係を築いてきたことが伝わってくるようだった。学生時代、私もこんなゼミを受けてみたかったなぁ・・・。本で読むだけよりもずっと親近感が沸いてとても面白い映像だった。
夕方、草刈りをするつもりでいたのだが、一日中雨が降りやまず、ぽっかりとできた時間にこのDVDを見ることができてよかった。
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September 22, 2012

「喜びのタネまき新聞」届きました

家庭用のモップなどお掃除用品のレンタルでお馴染みのダスキンが毎月一回配布している小さな8ページの折り込み「喜びのタネまき新聞」が届いた。8月に取材に来ていただいたものだ。
ご家庭でダスキンを使っている方に向けて4週間に一回、集金時に配布される新聞だ。小さくて薄い紙の新聞だけれどオールカラーの見開きで掲載。正直なところかなり目立つ。
何と全国に600万部配布されるそうだが、これは日本中の朝日新聞の購読者に匹敵する数字らしい。そんなに多くの方に風楽の記事を目にしていただける可能性があるなんて・・・。見られた方がお店に来て下さると嬉しいな。
夕方、本腰を入れて草刈り。この前は西の縁側の前を、今日は裏の畑を。両方とも刈払機が使えないので、手とカマで草を抜いては運んで捨てていく。雑草に埋もれていた?ネギの姿がようやく見えてきた。ツルムラサキが巨大化してはびこってしまったので、やむを得ずカット。
雨がよく降るようになったせいか、ここへ来てピーマンや茄子がどんどん採れるようになった。何と今朝はピーマンだけでも50個以上!売るほどあるな~って感激!赤オクラも順調だけど、相変わらず収穫適期を逃して、固くしてしまうものがいくつかあって、収穫率は低い(自分の不手際で低くしているのだが)。
お盆以降、ほとんどやっていなかったので、もう庭が草原?になっている。明日の夕方は南側のさつま芋畑とハーブが植えてある周辺をキレイにしよう。まだまだ草は元気だ。
*喜びのタネまき新聞は古民家においてありますのでご自由にお持ち下さい。
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September 21, 2012

料理教室~グルテンバーガーを使って~

今日の料理教室はグルテンバーガー特集。グルテンバーガーは小麦と大豆を元にしたノンコレステロールの植物性タンパク食品。グルテンミートはブロック状で、グルテンバーガーはひき肉状になっている。三育食品のグルテンバーガー1キロを分割し、茄子とピーマンとグルテンバーガーの味噌炒め、グルテンバーガーのミートボール、油揚げの味噌焼きの3種類を作った。デザートはマクロ仕様のかぼちゃプリン。
グルテンバーガーのミートボールは肉ではないので油で揚げる時、ちょっと注意が必要だ。菜箸を油の中に入れて、ミートボールを転がしているとどんどん崩れてしまう。触りたいのをじっとガマンして?そおっと油の中で揚がるのを待っているとカラリと揚がる。
植物性タンパクは素材の特性を知らないで使うと、肉のような粘性がないので、ハンバーグやミートボールがキレイにまとまらないのだ。肉は焼くだけ、炒めるだけ、丸めて揚げるだけ・・・と調理方法が簡単だが、グルテンバーガーやグルテンミートはひと手間かけないとキリリとした味にならない。でもそのひと手間をあれこれ工夫することが料理の楽しさなのだなと思う。
料理教室が終わって片づけをした後、窓を開けたままにしていたら、ずいぶんとひんやりしてきた。夕方の激しい雨の後、いっきに気温が下がったようだ。日もどんどん短くなってきた。いよいよ本格的な秋が始まる。今日は久しぶりに湯船にゆっくりつかろうっと。
*来月の古民家料理教室は10月19日(金)3時から、ガーデンビオン料理教室(デモンストレーション形式)は30日(火)10時半からですので、よろしければご参加ください。
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September 20, 2012

本選びの会

私の生活クラブ生協の組合員歴はかれこれ25年くらいになる。もう一つの ノーベル賞「ライト・ライブリフッド賞(RLA)」名誉賞を受賞した生協で、暮らしを守るという視点を大切にしている。いろいろな生協があるが、その中でも生活クラブ生協は特に「食の生協」と言われており、安全、健康、環境が活動の大原則。国産のものを中心に食品添加物や農薬の使用が限りなく少ない確かな消費財を共同購入できるのが特徴だ。
組合員は単に商品を買うだけのお客様ではなく、生協活動を支えるために出資し、利用し、その運営にも参加していくことを理想としている。
また遺伝子組み換えに反対したり、合成洗剤を追放するための石鹸運動、反原発運動、環境ホルモン対策など、食と生活の安全を守るために社会的な運動にも取り組んでいる。
その中で日本の出版文化を守ろうと、本の共同購入も行っている。毎月「本の花束」という刊行物が発行され、組合員が選んだ本が推薦文と共に紹介されている。子供の本、現代社会、読み物、暮らしの4つのジャンルに分かれ、数ある出版物の中から、ぜひ読んでほしいと思う本を選んで取り上げている。
その本を選考するのが「本選びの会」のメンバーだ。実は20年近く前、子育て中に家庭文庫をやっていた私は子供の本が大好きだったので、子供の本を担当する本選びの会に入っていた。でもフルタイムの仕事が忙しくなり、時間が取れなくなって数年やってやめた。
数ヶ月前、また新たなメンバーを公募していたので、おススメの本の推薦文を書いて申し込んだら、メンバーに選んでいただいた。それで今日はその第一回目の会議が生活クラブ連合会であったので、参加してきた。
今回は暮らしのジャンルを担当することになった。料理の本や写真集や旅の本、実用書など、暮らしはとても範囲が広いので面白そうだ。
これからいろいろな本を読んで、共同購入にふさわしい本かどうかを検討するため、毎月一回、連合会で行われる会議に参加する。さっそく今日も料理本など10冊を選んで家で読むため送っていただくことにした。
もともと本が大好きなので、これからまた本選びの会に関わり、いち早く出版された本を手に取り読むことができるかと思うとワクワクしてくる。そしてよい本であれば多くの皆さんに読んでいただけるよう紹介文も書いていく。
読みたい本がいつも部屋にあって読むのに追われそうだが、とても楽しみだ。
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September 19, 2012

オーガニックブレンドハーブティー

ガーデンビオン風楽では食後にコーヒー・紅茶(アイス・ホット)、ハーブティ・穀物コーヒーなどオーガニックのドリンクを300円でご提供している。その中でもビオンは特にハーブティを希望される方が意外と多い。いつもビオンで使っているオーガニックハーブティはガーデンオブアンデスの商品。カモミール、ローズヒップ、ペパーミント、レモンバーム、レモンバーベナと5種類の中から毎回1種類ずつをご用意している。この中でも特にレモンバーベナが美味しいので使うことが多い。
アンデスでは薬草茶として利用されているレモンの香りがさわやかなハーブティで鎮静作用、消化促進作用、強壮作用などがあると言われているハーブティだ。
でもハーブティは単体で飲むよりも、何種類かをブレンドした方が効用も増えるし、何よりも味に深みが出る。だからできたら美味しくブレンドされたハーブティをお出ししたいなと思っていた。
古民家の庭にもハーブが20種類近く植えてあるので、夏になる前はよくいろいろなハーブの葉を摘んできてブレンドしたフレッシュハーブティをお出ししていた。でもこの時期になるともう花が咲いているので、香りはかなり弱まってしまう。
それでドライハーブになった美味しいブレンドハーブティを探していたのだが、ちょうどいい商品を見つけたので、秋から株式会社サン・メディカから発売されているオーガニック認証付のブレンドハーブティをご用意することにした。
オーストリア産のハーブティが6種類があるのだが、その中から、ローズヒップ、ネトル、エルダーフラワー、レモングラス、レモンバーム、ペパーミント、ハイビスカス、オレンジ、シナモン、ローズなどをブレンドした「オールシーズンコンフォート」、リラックスできるハーブを中心にブレンドした「スィートドリーム」、抵抗力を維持したり、体を温める働きのあるハーブをブレンドした「ウィンターサポート」など3種類を選んだ。
私はコーヒー党だが、夕方以降はコーヒーを飲むと寝られなくなってしまうので、夜はたいていハーブティかほうじ茶、三年番茶などを飲んでいる。
このメーカーのハーブティはそれぞれ香りがよくとても美味しくブレンドされたハーブティだ。またティーバックには無漂白紙を使用し、接着剤やホチキスなしで作られているので、安心してご利用いただけます。
店頭でも販売していますので、よろしければどうぞご家庭でもご利用ください。
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September 18, 2012

ドックカフェ? 風楽

犬や猫が大好きなトモちゃんがワンちゃんたちにも来てほいしと「ドックカフェJP」というサイトにガーデンビオン風楽を登録してくれた。ペットと一緒に食事のできる店やペットホテル、動物病院などが紹介されているサイトだ。ガーデンビオン風楽では店の前にあるウッドテーブルに座っていただいてワンちゃんと一緒にランチができる。
古民家の方もワンちゃん連れの方に来ていただくことが多くなってきた。お庭のウッドテーブルにランチをお運びし、ワンちゃんはその足元で遊んでいる。同時にミー介と草ちゃんのおかげで、いつのまにか猫カフェ化?しつつあるようだ。
今日明日はビオンで仕事。すっかりストックがなくなってしまったので、朝一番でカレーを仕込み、チーズケーキやキッシュを焼きながら、ランチの方もたくさんの方に来ていただいて完売。スッシーと二人で大忙しだった。
お昼過ぎにワンちゃん連れのご夫婦がいらっしゃった。もちろんランチはウッドテーブルで。ワンちゃん連れでも大丈夫なカフェをサイトで検索し、大網から初めて来て下さったそうだ。ワンちゃんはコーギ―のオスでガンプ君と言う。とてもお利口なワンちゃんで全然吠えずにお食事が終わるのを待っていてくれた。
可愛いので、写真を撮っていいですか?とお聞きしたら、了解いただいたので、アップさせていただくことにした。ガンプ君は呼べばカメラの方を向いてくれる。カメラ目線?の写真が撮れた。とても可愛いい男の子だ。
飼い主さんとワンちゃんが一緒にお食事をしている風景はとても幸せそうだった。もちろんワンちゃんも家族の一員だから、一緒にご飯を食べるのは普通のことなのかもしれない。
ワンちゃん用のランチはありませんが、お水はお出しできるよう容器をご用意してあります。
雨の日は椅子が濡れて使えませんが、雨が降っていない限り、お外でランチが可能です。古民家の方は雨が降った場合、縁側をご利用いただけます。ビオン、古民家共に「ワンちゃんと一緒に食事のできる店」ですので、どうぞご家族連れでおいでくださいね。
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September 17, 2012

大豆ハンバーグ

昨日と今日で2キロの大豆を茹でて大豆ハンバーグを作った。大豆を茹でてつぶして、炒めた玉ねぎと人参などを加える。つなぎは大豆の茹で汁。卵もパン粉も加えない。小判型に丸めてからオーブンで焼く。100%国産大豆で作る贅沢な大豆ハンバーグ。
昨日はトマトソースを、今日はしめじのソースをかけた。大鍋で茹でた2キロの大豆があっという間になくなってしまった。残った茹で汁も捨てない。お味噌汁に加えると甘くなってとても美味しいのだ。国産大豆ならではの優しい甘さがたまらない。
大豆ハンバーグを作るたびに、日本の食文化に大豆(大豆製品)が欠かせないということに気付く。味噌、醤油、豆腐、納豆・・・。これほど大豆を食べる国があるだろうか。それなのに大豆の自給率は5%とあまりに低い。
アメリカでは大豆がバイオ燃料に使われることから、栽培しやすい遺伝子組み換え大豆が作られるようになってきた。日本では何とかそれを阻止しなければ。そのためにも輸入大豆に比べて値段差は大きいけれど、安心して使える国産大豆を食べ続けていきたいと思う。
今日も店は開店と同時に大忙し。次々にいらっしゃるお客様とご予約で1時前には定食が完売してしまった。お電話をいただき、これからいらっしゃるというお客様や、ご予約なしにいらして下さったお客様に定食をお出しすることができなかった。
全て手づくりでお食事をご用意してお出しするとなると、どうしても大量にはできない。昨日も今日ももっとたくさん仕込めたら、もっとたくさんの方に食べていただけたのに・・・と残念でならない。同時にわざわざ店まで来て下さった方をお断りすることになり、とても申し訳なく思う。
この3連休はずっと忙しかったけれど、今週はビオンの方にも続けて入るのでしばらく休めそうにない。
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September 16, 2012

花オクラ

オクラの花ではなく「花オクラ」。ぐんぐんと伸びて黄色い芙蓉のような花をたくさん咲かせる。去年、花と緑の農芸財団のセリさんから種をいただいた。ほおっておいても勝手に育つと言われて、パラパラと畑に直播した。撒いたのがちょっと遅かったが、本当にグングンと伸びて、今頃になって次々につぼみができてきた。
つぼみのうちに収穫して、ガクを取り、千切りにするとまるで錦糸卵みたいだ。揚げもののソースの上に乗せたり、サラダの上に散らしたりと、淡い黄色い花は料理に彩りを添えてくれる。
今日のサラダはジャガイモをバジルペーストで和えたもの。残念ながら手づくりのバジルペーストは時間がたつにつれ、色が黒くなってしまうので、上から錦糸卵?をかけた。ほとんど味も香りもないのだが、花がなんとなくぬめっているのが面白い。
数日前に初めてそのつぼみが開いた。大きくてふんわりとしていてハリがない花なので、風が吹くと花の形が崩れて?しまう。それに一日花なので、夕方になるとしぼんでしまう。花先だけを手折り、ガラスの広皿に水を少し入れて生けてみた。日中の間だけは何とか花が持ったが、夕方にはもう萎れてしまった。
今日は一体どうしたのだろう?と思うほど忙しかった。古民家のオープンしたての頃を思い出すほどの混雑ぶりで、ユウコさんと二人だけだったので、オーダーのこと以外、話す言葉も出なかった。何もかもなくなってしまい、二人で3時頃、お素麺を茹でて食べた。明日は3連休の最終日。また忙しくなりそうだ。
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September 15, 2012

障子ビリビリ・・・犯人は?!

子猫のしぐさって何ともいえず可愛らしいけれど、何にでも興味を示すので落ち着きがない。いたずらも盛んだ。昨日、縁側の障子が何カ所か破けているのに気がついたので、ジュンコさんと障子張りをした。破れている障子紙をはがしている時、草ちゃんが駆け寄ってきて、いとも簡単に障子の桟に飛びついて座敷の方に通り抜けていった。えっ?この障子破いたの草ちゃんだったの?!
自分の背より高い桟に飛びついて、そこから座敷に入っていくなんて・・・これじゃ張っても張っても貫通しちゃうなあ・・・。
お店の営業時間中は猫たちを室内に入れないようにしているのだが、障子を閉めていても時々、草ちゃんが座敷にいることがある。少し開けた障子と障子の隙間から忍び込んでくるのかと思っていたら、こんな大胆なことをしていたなんて・・・!
ミー介は小さい頃、いたずらをほとんどしなかった。でも草ちゃんは家の中を走り回ったり、高い所に飛び乗ったりと動きが超活発だ。一昨日も外で走り回り、首輪を落してきた(どこへやったのかまだ見つからない)。時々おねしょ?もする。
障子が閉まっていても向こうの世界へダイブできることを覚えてしまったので、今日はそこから何度も行ったり来たり・・・。もちろん昨日、張った障子はもう影も形もなくなってしまった。
ああ困ったなあと思いつつ、障子から顔を出している姿があまりに可愛らしかったので、写真を撮りたくなって、思わずもう一度やらせて?しまった。ホントは私、ここから出入りされたらとても困るから、叱らなくちゃいけないんだけどなあ・・・。でも桟に手をかけたあどけない草ちゃんの姿を見たら、もうたまらなくなって・・・可愛いねえ~草ちゃん!って抱きしめてしまった。
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           この写真見たら、わかるでしょ?私の気持ち・・・!?

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September 14, 2012

シャクティのチベットヨガ

神栖にあるヨガスタジオシャクティ。7月に来日したヨガのインストラクターミラさんが行うワークショップに参加してきた。ヴァンダを意識することを一つのテーマにアーサナを行うものだった。その時はご挨拶しただけであまりお話できなかったが、いつかシャクティを主宰されているノリカ先生のヨガクラスを受けたいと思っていた。
その後、シャクティでヨガをやっている方たちが料理教室に参加してくださったり、食事にいらしたりする度にノリカ先生の話題になり、何かとても不思議なつながりを感じていた。でもノリカ先生の夜のクラスは一週間に一回だけなので、中々タイミングが合わなかったが、ようやく今回参加することができた。
とても静かで深いヨガだった。チベットヨガをベースにしたもので、チャクラを意識しながらアーサナを行っていく。体の末端から始まって少しずつほぐしていくヨガではなく、一番下にあるチャクラムーラダーラから順番に、一つずつチャクラを開くアーサナを行っていく。一つのアーサナをキープしながら最低5回、深い呼吸をする。
気の出入り口であるチャクラは背骨に沿って7つある。このチャクラが正常に開き、体内の気が外界とスムーズにつながって流れていれば、心身ともに健康でいいエネルギーに満ちた状態になる。
チャクラを意識して深い呼吸をしているうちに、場所によってはそのチャクラが温かくなっていくのを感じられたが、中にはあまり意識できないチャクラもあった。
私自身、胸のチャクラと丹田だけは日常的にも意識しているが、これほど全てのチャクラ一つ一つをゆっくり丁寧に意識してアーサナを行ったことはなかった。そしてどちらかというと背骨よりも前面の方に意識が向いていたと言うことに気が付いた。
繰り返していくうちにどんどん自分の中に入って行った。自分の体とだけ向き合う時間。特に夜遅いクラスなので日中の人の動きや仕事、日の明るさなどからも解放され、いい時間帯だった。
終わった後、少しノリカ先生とお話させていただいた。チベット仏教のお寺のお生まれだそうだ。何かとても深い叡智を持っている方だなと思った。きっと今の自分にとって必要な出会いだったのだろう。引き寄せられるものを感じている。
いつか古民家でノリカ先生をお迎えしてチベットヨガ・瞑想などのワークショップを開けたらいいなと思う。ノリカ先生いい時間をありがとうございました。
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September 13, 2012

ガーデンビオン風楽 カレー教室

今日はガーデンビオン風楽での料理教室。夏の定番カレーの今夏3回目の教室。ガーデンビオンでは基本的に調理実習は行わず、私のデモンストレーションを中心に進める。そのため、事前に野菜を全部切ったり、下ごしらえをしたりとある程度、準備をしておかなければならない。古民家の料理教室に比べてメニューもちょっと少なめで、風楽カレーとヨーグルトサラダとチャイを作った。
今日は古民家でもランチのご予約が入っていたので、朝6時頃から厨房に入り、出かける前に玄米を炊き、ケーキを2種類焼いた。そして昨日から準備しておいた材料などを揃えて車に積み込んだ。古民家以外の場所で料理教室をやる時はとにかく荷物がものすごく多い。私と入れ違いにトモちゃんが今日は古民家に来て定食を作ってくれることになっていた。
ビオンに着いてからはカレーに入れる野菜をひたすら刻んだ。カレーの時は野菜の量がとても多く、全てみじん切りなので予想以上に時間がかかってしまった。
今日、参加された方は10名。料理教室としては多い方だけど、実習と違ってデモンスとレーションなので、人数は多くても大丈夫だ。いつものようにクミンを炒めるところから始めて、スパイスの説明をしていった。ガス台の五徳の上に乗せている時は気付かなかったが、ビオンのキッチンにあるラジェントヒーターの上に使い込んだカレー用の片手鍋を乗せると、なべ底が平らでないため加熱しても中々温まらないということがわかった。なべ底が熱源に完全にフィットしていないせいだろう。
実際には2~3時間煮込みたかったが、料理教室では時間の関係でそこまでは煮込めない。もちろんカレーは美味しかったけれど、正直なところやや煮込みが足りなかったような気がする。
皆さんと自己紹介をしながら楽しいランチタイム。私の友達が埼玉から来てくれたり、鹿島や潮来、神栖などかなり遠方からも来てくださってありがたいことだ。またビオンでも料理教室を開こうと思う。
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September 12, 2012

筑波山神社

昨日の夜の雷と大雨はすごかった~!珍しく12時前に寝られたと思ったら、あまりの音と光で目を覚ましてしまった。部屋の中の様子がハッキリわかるほど明るい閃光。音と光の差がほとんどなかったので、これは近くに落ちたんじゃないかと心配になった。もし古民家に落ちたらどうするか?!家の前に停めてある車に触るのはちょっと心配。かと言ってこの大雨の中、傘をさして歩いてどこへ逃げよう・・・なんて考えているうちに寝られなくなってしまった。
寝不足のまま起きたけれど、外はスッキリと快晴。朝のうちは大雨が降った後のマイナスイオンがまだ大気中に残っていて、とてもさわやかだった。これだけ降ればカラカラだった畑も花たちもちょっと一安心だ。
今日は筑波山神社にお参りに行った。大気が荒れた後の神社の気配は清々しくてとても美しい。自然災害の心配はあるけれど、台風は自然界の大掃除なんじゃないかといつも思う。
お参りした後、ケーブルカーで山頂まで行き、その後、男体山の山頂まで歩いて登ったら汗ビッショリになってしまった。下から見上げると晴れているように見えても山頂には雲がかかり、あまり見晴らしはよくなかったけれど、汗をかいた体に通り過ぎる山頂のひんやりとした風がとても気持ちよかった。
明日はビオンでのカレー料理教室。「風楽のカレーは(辛いけど)美味しい!」と開店以来、ずっと人気があるメニューだ。そのせいか、店で作っているカレーと同じレシピを公開してカレー教室を開くと毎回大人気。かれこれ5年以上、毎年夏になると2回はカレー教室を行っているが、明日もたくさんのお申し込みがあった。特に今年は3回目になるカレー教室なので、1キロ単位で仕入れているスパイスの減りが早いこと早いこと!明日も美味しく仕込めますように!
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September 11, 2012

アボカドとエビの塩麹炒め

今日と明日はお休み。草刈りのことが気になりながらも成田駅の近くに新しくできたカフェにランチに行ってしまった。その後、ヨガに行き、図書館に寄り、買い物をして帰ってきた。久しぶりに駅の近くを歩いたら何軒か新しいお店ができていた。それにしても飲食店の移り変わりの早いこと。できたと思ったら、もうなくなっていた・・・なんてこともよくある。
長く続けていくためには、流行に惑わされることなく、地道に丁寧に美味しいものをお作りしていくこと、そして食材や道具に対して、さらに環境に対してもできる限りエコであること。食材は無駄なく使い切り、道具や什器も必要以上に買わず、あるものを大事に使い続けていかなければと思う。
新しい店ができるたびに、過度な設備投資をしているのを見て、そんなに初期投資を多くして、果たしてこの時代に回収できるのだろうか?と疑問に思うのは私だけだろうか?
この前、買い物した時、アボカドを4個も買ってしまった。熟していないアボカドはうまく追熟できず黒くなってしまうことがあるので買わないようにしている。でも最近、ほどよく熟したアボカドがよく出回っているので、そちらの方はついつい食べ頃だと思って買ってしまうのだ。果物の中で一番栄養があると言われているアボカド(果物だとはなかなか思えないが・・・・)は私の好きな食材の一つだ。
サラダやディップも美味しいけれど、今日はエビがあったのでアボカドと一緒に炒めて、塩麹で味をつけた。アボカドとトマト、アボカドとエビはゴールデンコンビ?なので、どんな味付けでも美味しく仕上がる。久しぶりに一人でゆっくり夕飯を食べた。
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September 10, 2012

種から咲いた百合

種さえ撒けば何でも花が咲くものだとばかりと思っていたけれど、どうやらそうでもないらしい。中にはこぼれ種で勝手に育って咲いてくれる花もあるけれど、全然咲かない花もある。発芽してもその後、虫に食われてしまったり、枯れてしまったり・・・。山土で篠竹が蔓延るこの庭は花たちにとってかなり過酷な環境かもしれない。これだけ種を撒いているのだから、もっと花だらけの庭になってもいいハズなのに・・・と思うことしばし。
「古民家の庭を花でいっぱいにする」の夢への道のりはまだまだ遠いようだ。
お盆までは庭の草刈りもがんばっていたけれど、お盆明けから仕事がずっと続き、その後の休みも出かけることが多く、草刈りを全然していない。まだまだ草には勢いがあるから、当然、庭は草ぼうぼうになってしまった。ネギや茄子やキュウリやピーマンは草と草をかき分けて収穫している。
そして雑草たちの間をぬって小さな花たちがちょこんちょこんと顔を出している。
そんな中で小さな百合を見つけた。撒いたのは2年くらい前なので、もう発芽しないものだとばかり思っていた。忘れた頃にほっこりと出会えるなんて嬉しい。ずっとずっと地面の中でこの日のために準備していたんだなと思うと、小さな百合の花を手折り、ガラスの花瓶に挿すことはできない。真っ白な百合の花が煌々と光って見える。
紫式が紫の実をつけ始め、秋明菊は蕾を膨らませ、萩の枝が赤と白の花をつけてしなっている。桔梗は随分と早くから涼しげな花を咲かせ、トラノオや秋桜も少しずつ咲いてきた。秋の花がほころぶのを眺めては秋が近付いてきたことを実感している。
今日のビオンはお昼のいっとき忙しくなった。この土日は古民家もビオンも両方とも忙しく、たくさんの方に来ていただくことができた。暑い夏が終わり、少しずつ人が昼間、外に出かけるようになってきたのだろう。とは言うものの今日も残暑は厳しかったが。
秋が深まるまでに、この庭の草、何とかしなくては・・・!
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September 09, 2012

「発酵トークの会」と「中秋の名月 満月瞑想会」のお知らせ

サイトのイベント情報のアップがただ今スムーズに機能しない状態なので、風楽のイベントをブログの方で告知させていただきます。よろしければぜひご参加ください!

寺田本家当主による発酵トークと酒粕料理の会
昔ながらの方法で美味しいお酒を造っている神崎町の蔵元寺田本家の24代目当主・寺田優さんをお迎えてして、美味しいお酒造りに欠かせない微生物と発酵のお話をしていただきます。
お話の後は寺田本家の酒粕で作った美味しい酒粕料理を囲んで皆さんと楽しい発酵トークをしましょう!
☆日時・・・9月28日(金)18時から20時30分
☆場所・・・ガーデンビオンセミナールーム(ガーデンビオン風楽の隣りの建物です)
☆お話・・・寺田優さん「微生物たちと楽しくなっちゃうお酒造り」
☆参加費・・・3000円(お話と酒粕ディナー付)
        五人娘もお飲みいただけます(料金別)。
☆申込・・・電話かメールでガーデンビオン風楽(0476-23-0422)
       または古民家空間風楽(36-1960)へ。

②中秋の名月 満月瞑想会
前回ブルームーンの時、初めて行った満月瞑想会。とても静かで心温まる集いとなり、これからも定期的に行っていきたいと考えています。
一年の中で最も月が美しい中秋の名月の夜、古民家で静かな瞑想のひとときを過ごしませんか?
真言宗の僧侶による月輪観(がちりんかん)という手法を取り入れた瞑想を実践します。
終了後、玄米おむすびをご用意しますので、皆さんと一緒に満月を見ながら楽しい交流会をしましょう。
☆日時・・・9月30日(日)18時から(静かに瞑想したいので15分前までにはお集まり下さい)
☆場所・・・古民家空間風楽
☆導師・・・真言宗智山派松風山福星寺副住職 大橋照賢
☆参加費・・・500円  
        *交流会での差し入れ大歓迎!
☆申込・・・電話かメールで古民家空間風楽(0476-36-1960)へ
*会場の都合上、定員を25名に限らせていただきます。ご希望の方はお早めにお申し込みください。

今日は開店前からバイクライダーの方たちがオープンを待っていて下さり、その後もどんどんお客様がいらして、開店と同時に定食を次々にご用意。さらにその後もずっと途切れることなくお客様がいらして、あっという間に満席となり、定食も1時には終わってしまいました。
お相席にしていただいた所もあり、本当にビックリするくらい大忙しの一日となりました。お食事を召しあがれなかった方、申し訳ありませんでした。
これからの季節、日曜日はたまに混雑する日もあるので、大勢でいらっしゃる場合やご来店時間が2時を過ぎる場合はお電話でご予約いただいた方が確実かと思います。
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片付けが終わった夕方、縁側で秋の夕暮れ時を本を片手に楽しんでいました。

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September 08, 2012

古民家空間風楽 3周年!

9月8日は私にとって特別な日だ。30年前の今日、長女が生まれた。2年後の同じ日に長男が生まれた。そして3年前の今日、古民家空間風楽がオープンした。この日をオープン日に選んだのは、いくら忙しくても子供たちの誕生日と同じ日だったら、開店記念日を忘れることはないだろうと思ったからだ。
宗吾霊堂前の店を閉めて移転することに決めたのが、その年の7月。それからオープンまでの2カ月間は、一生のうち、もうこんな経験は二度とできないだろうなと思うほど、濃厚な時間だった。7月中は通常どおり店を営業をしながら古民家を修復し、8月に入ってから宗吾霊堂前にあった店を閉め、店と自宅、合わせて引っ越した。子供たちにはそれぞれの住まいを見つけてもらい、まだ修復途中の古民家に一人で移り住んだ。あまりにやることが多すぎて忙しく肉体的にはギリギリだったが、それを支えてくれたのは愛と感動に満ちたすばらしい人のご縁だった。
何度ふり返っても、あの暑い夏の日々は鮮やかに甦る。そして今でも思い出す度に様々な出来事が心をよぎり、泣けてくる。一生忘れない経験をさせていただいたと思う。お金も修復のノウハウも田舎暮らしの経験も何もない私がただやりたい一心で描いた夢――自然に囲まれた古民家で畑をやりながら、いつでも人が集まれる古民家レストランを開く――が現実のものとなった。
もちろんその夢を描いて実現するよう念じたのは私だけれど、叶えて下さったのはたくさんの方たちの力だ。
不可能だと思っていたことが本当に形になった。50代目前に起きたこの経験は私の中で不動のものとなった。
人は思いの中で生きている。そして思いを言葉に出した時、現実が動き始めるのだ。その思いがホンモノかどうか絶えず試されることになるが、それがホンモノならば必ず道は用意されている。
そして、丸3年という月日が流れた。古民家生活は想像以上に大変なことも多いけれど、光と風に満ち溢れたここでの暮らしはとても幸せだ。今、人生の中で一番いい時間を過ごしているのだと思う。
去年は2号店であるガーデンビオン風楽もオープンし、仕事はますます学なければならないことが増えたけれど、全てありがたいことだと受け留めている。
今日という日は自分の中では大切な記念日だけど、店として何か特別なことをするわけではない。朝、いつものようにお茶を沸かし、玄米を炊き、重ね煮をしかけ、定食の用意をした。
今日はサンケイリビング新聞の特集「遠くでも行きたい店」に風楽が掲載された反響なのか?ものすごく忙しかった。そしてお帰りの時、どの方も「美味しかったです。ご馳走様でした」と言って下さった。その言葉が何よりのお祝いになる。
レストランを始めて今年で10周年。そして古民家に移転してから3周年。たくさんの方に支えていただいたことでこの日を迎えることができたました。どうもありがとうございます。これからも心をこめて美味しいご飯をお作りさせていただきますのでどうぞよろしくお願い致します。風楽 川端えい子
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今日作った蒸し茄子とキュウリの中華サラダ。上から青ジソと花オクラの千切りを乗せて

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September 07, 2012

秋篠の森

奈良や京都には素敵な店がたくさんあるけれど、この「秋篠の森」も大好きなお店の一つ。奈良で人気のカフェ「くるみの木」はオープンして28年。11時の開店に合わせて、10時から人が並び始めると言う人気のカフェだ。
そして2004年には「秋篠の森」をオープン。二部屋だけの小さなゲストハウス「ノワラスール」と、雑貨ギャラリー「月草」と、レストラン「なず菜」からなる。
私の夢は子供やおじいちゃんもおばあちゃんも楽しめるお店をひらくこと、その名前は『くるみの木』・・・と子供の頃、作文に書いた夢を本当に実現させたオーナー石村由起子さんは現在カフェの経営の他、著作業や講演などで活躍されているが、30年近く人気の店を維持し続けていくのは並大抵のことではなかっただろう。本当にスゴイなあと思う。
とにかくオシャレでセンスがいい店だ。美味しい料理が美しい器に盛りつけられ、一つ一つ運ばれてくる。店内の雰囲気もシンプルだけどとても居心地がいい。行くたびに感動し、少しでも店創りの参考になればと思い隅々までじっくりと眺めてしまう。
今回も二日目の夜、秋篠の森に食事に行ってきた。昼も夜も完全予約制だ。木々に囲まれた白い建物に温かな灯りが灯り、訪れる人を静かに迎えてくれる。木のテーブルや椅子がさりげなく置かれているけれど、どれも丁寧に作られたいいものばかり。
地産地消を心がけ、大和野菜をメニューの中にふんだんに取り入れているのが特徴。マクロビのお食事ではないけれど、一つ一つキチンと作られたお料理はどれも美味しい。平凡な味付けではなくキリリとしまった味で、思わず「何と何が入っているのだろう?」と探りたくなる。
訪れる人たちがゆったりとくつろげるように、細かい所にまで気を配られた空間。ピカピカに磨かれた透明なガラスの花器に生けられた何気ない枝もまた自然と絵になっている。
メニューは季節に合わせて毎月入れ替わるので何度でも行きたくなる店だ。
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September 06, 2012

京都と奈良へ

夏の京都と奈良に神社仏閣巡りに行って来た。最初は現代美術館村上華岳の「太子樹下禅那之図」を見に行った。なぜかとても惹かれる絵だったからだ。でも他の仏画はほとんで展示されておらず、華岳の作品を一同に見ることができず残念だった。
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その後の予定は決めていなかったのだが、近くに八坂神社があったのでご参拝し、さらに少し進めば真言宗智山派の総本山智積院があるとわかったので歩いて行くことにした。金堂をお参りしてから、収蔵庫にある長谷川等伯の国宝障壁画や名勝庭園を見た。
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夕食は奈良町にある町屋レストランOMOYAで。とても美しく再生された町屋でゆったりと創作フレンチをいただいた。信楽の器に美しく盛り付けられたお料理は丁寧に作られており、一つ一つがとても美味しかった。格子窓や蔵、書院造など私の大好きな雰囲気でとても落ち着く空間だった。
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次の日は奈良町を散歩し、志賀直哉旧宅を見学したり春日大社の原生林を散歩したり、午後からは大神神社に行った。去年の中秋の名月はここで眺めた。
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奈良盆地の東南に位置する日本最古の神社。本殿を持たず三輪山をご神体としている。この祀られ方は自然を崇拝する原始神道の形態を残しているので私はとても惹かれるのだろう。大物主(おおものぬし)大神をお祀り、お酒・醸造の神でもある。参道の入口には日本一大きいと言われる巨大な大鳥居があるが、中の鳥居はしめ縄を渡した独特の形をしている。
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実は今回、ご神山である三輪山に登ってご参拝したいと思っていたのだが、入山の時間が2時までだったので、時間が間に合わずに断念した。山がご神域なので自由に入ることはできず、社務所で許可をもらい時間を決めないと登ることができないのだ。入山する時の入り口となっている狭井神社でご神水をいただいた。
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最後の日にご参拝したのは京都の貴船神社。ここは行ったことがなかったので、一度は行きたいとずっと思っていた。バスと電車を乗り継いでようやくたどり着いた。鴨川の水源地にあり、神社に向かう時もずっと川の流れが聞こえてきた。ご祭神は高おかみと言って、「おかみ」という字は雨冠に口を三つ、その下に龍と書く字。水を司る神様としても有名。
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神木は桂の木。何本も枝分かれした細い枝が天に向かって伸びていた。うっそうとした山の気配と、横を流れる貴船川の清流がとても気持ちよく、鳥居をくぐった瞬間、この神社が大好きになった。大勢の参拝客がいてもこの清流がたえず場を浄化しているのだろう。神社全体がとても神秘的で美しい空気に満ちていた。
好きな神社に何度でも何度でもご参拝できる喜び、そしてまだ出会ったことのない神社に初めてお参りできる喜び。今回はその両方を体験することができた。何の予定も立てずに行ったけれど、自然とご縁のある所には導かれて行くことになっているようだ。
旅先で過ごしたいい時間を大切にしながら、また仕事を一生懸命やらせていただこう。先日、ブログにも書いた「仕事は天への奉納である」という言葉がますます身に迫ってきたようだ。
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September 03, 2012

仕事は天への奉納である

「半農半Xという生き方」の著者塩見直紀さんは毎日のように心に残る一言をフェイスブックにアップしている。5月に風楽に来ていただいた時も終始淡々と、力まず、これからの生き方を考えるための言葉をたくさん紡いで下さった。先日、アップされていた言葉は「仕事は天への奉納である」。加納眞士さんの言葉だ。読んだ瞬間、ハッとし、襟を正された気がした。
私は仕事が好きだ。好きな仕事をして、ささやかながら自分の生活の糧を得られることを幸せだなあと思う。風楽という屋号で自営業を始めて約14年。オーガニックのレストランを始めてからは丸10年になる。この間、仕事を通して随分と成長させていただけたなあと思う。
奉納とは神仏を敬い喜んでいただくために、供物を捧げることだ。その供物は丁寧に思いを込めて集められた特別なものだ。仕事をする時も同様の思いを持ってやらせていただかなければ・・・。
滋賀県にある月心寺村瀬明道尼は不自由な片手で心をこめてゴマをすりごま豆腐を作る。「料理とは命を預かる仕事であり大切な修行である」と語る。予約で精進料理を食べに来る人たちのために、一回一回の食事を仏様にお出しするつもりでお作りしているという。
そのような思いを持って作られた料理は自ずと人の心にも何らかの痕跡を残していくのではないだろうか。料理をしながら折りに触れ、そんな明道尼の言葉を思い出す。
果たして天に奉納できるような、ふさわしい仕事をしているかどうか、時々ふり返ってみなければと思う。
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September 02, 2012

野菜たっぷり!玄米定食

昨夜の雨と今朝の雨で一気に涼しくなった。ノースリーブのワンピースのままだと肌寒くなってきたので、着替えようかと思っているうちにお客さまがいらしてそのまま仕事に突入。
12時過ぎからは次々にお客様がいらして、一時満席に。洗いきれないお膳が床にまで並び、久々に大忙しの一日となった。3時過ぎにようやくユウコさんと二人で賄いを食べた。
いつも野菜をたっぷり食べていただきたいので、定食にはたくさんの野菜を使う。お味噌汁だけでも重ね煮をしているので野菜は4種類。途中でいくつか作り変えたものもあったけれど、今日のメインはグルテンミートのフライ酒粕入りトマトソースがけ。ソースはトマト、にんにく、玉ねぎ、セロリ、パセリと野菜は5種類。付け合わせは米茄子の揚げびたし、ゴーヤの酢漬け、レタス。青菜のお浸しはキャベツと小松菜とインゲン。煮物は赤い皮のじゃがいもアンデスレッドに青ジソと花オクラの花をかけた。サラダは茄子と玉ねぎとレンズ豆。糠漬けは人参と大根・・・と数えていったら野菜だけでも18種類!豆やグルテンミートなどその他の食材も加えたらゆうに30種類は越えてしまうだろう。これらの食べ物たちが食べて下さった方たちの体の中に入って、心と体を元気にしてくれますように・・・と思いながら包丁を持つ。
ブログを読んでさっそく草ちゃんに会いに来て下さったお客様が何人かいらした。子猫の存在って、それだけでほんわかとした気持ちになる。だから忙しい時に座敷にミー介が入ってくると、パキパキと忙しく動いているのに急に力が抜けて調子がくるっちゃう・・・。

*9月の料理教室情報、サイトのアップが遅れて申し訳ありません。取り急ぎ日程だけお知らせしておきます。
ご希望の方、お早めにご予約くださいね。

★ガーデンビオン風楽料理教室
※ガーデンビオンセミナールームにて開催
風楽カレーの作り方をスパイスの調合の仕方からお教えします。これがわかればアナタもが本格的なインドカレーが作れるようになるかも?!デモンストレーション形式なので実習はありません。
◇日時:9月13日(木)10:30~13:00
◇参加費:3000円(ランチ付き)
◇メニュー:スパイスで作る風楽カレーと玄米ご飯、カレーに似合うサラダとドリンク

★玄米菜食料理教室(夜の部)
グルテンバーガーを使いこなそう!
◇日時:9月21日(金)15時から18時
◇メニュー:グルテンバーガーの肉だんご、グルテンバーガーと秋ナスの味噌炒め、グルテンバーガーの野菜あんかけ、かぼちゃのデザート
◇参加費:3900円(講習・ランチ・お土産付き)

★天然酵母のパン教室
白神こだま酵母でさつま芋パンを焼こう!
◇日時:9月26日(水)10時から14時
◇メニュー:さつま芋をマッシュしてパン生地の中に入れさつま芋パンを作ります。
◇参加費:3900円(講習・ランチ・お土産付)
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September 01, 2012

0ver The Rainbow

満月瞑想会から一晩明けた今日。明け方まで住職と話し込み、その後、すぐ布団に入ったが中々寝つけず、ウトウトしているうちに朝を迎えてしまった。徹夜した後、仕事をしたことは今までも何回かあったけれど、最近はさすがにそういうことも少なくなってきたので、しんどくなるかなと仕事の前に一瞬思ったけれど、幸いなことに忙しかったので、眠気を感じる暇もなかった。そして一日中、心が何か不思議なエネルギーで満たされているような気がした。
昨夜の瞑想会ではほとんどの方が初めてだったので、終わってから皆さんから自己紹介を兼ねて感想を話していただいた。青い光が見えたとか、光に包まれながら瞑想ができた・・・など皆さんの中に共通して出てきたのは「光」という言葉だった。
そう・・・誰もが本来、光り輝く存在なのだと思う。新月の時は地上から月が見えないけれど、決して月がなくなってしまったわけではない。それと同様、人生が暗闇に包まれ、光などどこにもないと思う時でさえ、光が全くないというわけでは決してない。生きている限り、どこかに必ず光というものは存在しているのだ。たとえどこにも見当たらないとしても自分の中には必ず光がある。
そのことを本当に信じて生きていくことは、光なんかどこにもないと思って生きるより、はるかに人生は生きやすくなる。自分が何かで動く時、今回のテーマはこれだなと思うようなキーワードと出会う時がある。昨日はそれが光だった。
普段は前のめりでいつも駆け足で生きている私。でもそういう人にこそ瞑想という静かな時間が必要なのだ。そして立ち止まって迎える静寂の時間は誰の心にも何らかのメッセージを残していってくれる。
瞑想は一人で行うことが多いけれど、時には何人かの人たちと、時間と空間、そしてそれを包み込む「光」のようなものをシェアし合いながら行うことができたなら、それはいつか自分の深い気付きへとつながっていくのだと思う。
月の光、窓から入ってくる夜風、虫たちの鳴き声、目をつむって(半眼)ゆっくり行う腹式呼吸・・・一見単調な繰り返しの中にたくさんの宝物が隠されている。
参加された方がお帰りになって片付けが終わり、再び静寂が訪れた古民家の庭からふと見上げた夜空に浮かんでいたのは月の回りをすっぽりと覆う美しい虹のリングだった。その周りで次々に見えては消えていく無数の流れ星。天からの祝福をいただいたのだと確信し、感謝の気持ちでいっぱいになった。
私にできるのはこういう場をご用意することぐらいだけれど、それを必要として下さる方がいるのであれば、喜んでこれからもその役割を全うさせていただこうと思う。
今日の夕方、買い物に行った時もまた天に向かって伸びていく美しい虹を見た。0ver The Rainbow・・・あの虹の向こうには何があるのだろう?
たとえその答えが今はわからなかったとしても、虹は天からの贈りもの。自分の中で満ちていく思いを大切に育てて行けば、いつのまにか、その答えがどこかに用意されているのかもしれない。
皆さんと共に過ごしたとてもいい時間。一晩明けてもまだ心の中にはその余韻で満たされている。ひとたび仕事や日常生活に戻ってしまえば、またバタバタと忙しいままに当たり前の毎日が過ぎて行ってしまうのだけれど、今はそんな時間さえも限りなく愛おしい。
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