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December 05, 2013

天上の舞 飛天の美

本選びの会で都内に出たついでにサントリー美術館で開催されている宇治平等院鳳凰堂の国宝、特別公開を観てきた。平等院鳳凰堂は半世紀ぶりの修理のためしばらく内部拝観ができない。来年4月には修理が終わり拝観が再開されるそうだが、今回の修理の期間中、国宝26点、重要文化財15点が、初めて寺外に持ち出され公開されることになった。
タイトルは「天上の舞 飛天の美」。平等院はこの世に出現した極楽浄土とも言われている。平等院鳳凰堂の堂内にはご本尊である阿弥陀如来が設置され、背後の光背には飛天と呼ばれる仏教における天人が、奥の壁には雲中供養菩薩像が何体も展示されている。
飛天は飛びながら各々持っている楽器を奏でたり、合掌したり、舞ったりしながら雲の上で阿弥陀如来を讃えている。その姿はとても優雅で天衣が風にたなびいている様子や、雲の動きまでが感じられ美しく軽やかだ。広告で今回の特別公開の写真を見て、ぜひ行きたいと思っていた。
この飛天の誕生はインドから始まり、中央アジア、そして日本に渡ってきたという。いにしえの人は空を飛ぶことに憧れ、彼らの思い描く浄土に行けば、人もまた空高く自由に舞うことができると信じていたのだろう。どの菩薩像も幸せに満ちたいいお顔をしていた。
展示も空を舞っているかのごとく、一部の像は高い位置に設置され、見上げるような形になっていた。また「ほとけとの血縁」と呼ばれ、展示してある一体の菩薩像には手で触れることができるようになっていた。見学者は並んで一人一人像に手を触れていった。鳳凰堂が公開されたら、その像もまた堂内に設置されるそうだ。
神社やお寺をご参拝し、そこにある仏像や観音様とゆっくり対面するのが私はとても好きだ。よくあちこちを回ってきたけれど、今日お会いした像たちは、雲にのり、どこか飄々としていて自由に風に吹かれて、とても気持ちよさそうだった。
美術館と隣接している六本木ミッドタウンはクリスマスイルミネーションであふれていたけれど、ひとたび美術館の中に入ると浮き世の喧噪とは無縁。漂う雲のごとく空に遊ぶ天人たちの姿が目に飛び込んでくる。とてもいい表情のほとけさまたちに出会え、私自身もしばし時空で遊んでいたような気がした。

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