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March 10, 2014

武満徹ソングブックコンサート

土曜日の夜、東京文化会館で行われたコンサートに行ってきた。これは96年に亡くなった作曲家武満徹の作品を「ショーロクラブwithヴォーカリスタス」という1ユニット+7人のヴォーカリストがそれぞれ歌うという企画。ヴォーカリストは風楽で何度もコンサートをやっていただいているおおたか静流さんや私の大好きな沢知恵アン・サリーも名前を連ねていた。さらにゲストに武満徹と親交のあった同世代の詩人谷川俊太郎さんまで出演するというスペシャルなプログラム。
静流さんからこのチラシが送られてきた時、これはもう絶対に行かなくちゃ!と思ってすぐにチケットを予約した。
武満徹は戦時中、禁じられていたシャンソンを蓄音機で聴き、こんなに美しいものがあるのかと感動し、音楽の道を選んだという。紙に鍵盤を書いて持ち歩いていたというエピソードはあまりにも有名。音楽は独学だったけれど、ストラヴィンスキーに見い出され、以来、現代音楽界の第一線で活躍していた作曲家だ。
俊太郎さんの詩の朗読は20年近く前に一度聴いたことがあるけれど、肩の力が抜けて味わいのある朗読がとてもよかったので、いつかお店で俊太郎さんの朗読会ができたらいいなあとずっと思っている。
今回はヴォーカリストたちが歌うステージの横に腰かけて、武満徹との思い出を語ったり、自作の詩を朗読したり、なんとなく恥ずかしそうにそこに座っていた姿が印象的だった。
ショーロクラブはアコースティックギターとバンドリン、コントラバスの3人からなるユニットでインストゥルメンタルの演奏が始まりと終わりに入っていたけれど、それが美しいプロローグとエピローグのようでとてもよかった。
実際、今回のヴォーカリストたちが歌った曲はほとんどふだんは歌われていない曲ばかりで、知っている曲と言えば「死んだ男の残したものは」くらいだった。派手な衣装や演出などほとんどなくて、それぞれが交代で一曲ずつ歌って行くのだが、歌い手たちは自分の個性を全面に出すというよりも、曲や歌詞に敬意を払い、それを大切に歌っていた(にも関わらず静流さんの歌声がホールに響いた瞬間、気配が急に変わってしまったのだが・・・)。
すべてのヴォーカリストたちが抑えてはいるけれど、静かな思いを込めつつ、淡々と歌い続けプログラムが終了した。聴き終わった後、何とも言えない不思議な余韻を残していったように思う。
やっぱり音楽って素敵だ。また古民家でもコンサートをやりたい・・・そんな気持ちになりながら家に帰ってきた。
*写真は今回のコンサートのポスターになった武満徹氏、そして「奇跡の音響」と言われる開演前の東京文化会館小ホール。

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