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January 26, 2015

千年の一滴 だし しょうゆ

今日は映画day。
久しぶりに都内の映画館をハシゴした。
1本目はアップルリンクで限定上映中の「イザイホウ」。
私の大好きな沖縄の南東にある久高島。130世帯ほどが住む小さな島だが、未だに土地は「神さまのもの」なので、個人所有ではなく地割生で平等に分け合い、男は漁業、女は農業を中心に暮らしている。
琉球国を作った女神アマミキヨが降り立った神の島と言われ、島にはたくさんの御嶽がある。世界遺産の斎場御嶽の岩間からは海をはさんで久高島が見える。私は沖縄が大好きで何度も行っているけれど、久高はその中でも一番素朴で一番土着的な匂いの残る特別な島だ。
12年に一度、島の女が神(ノロ)になる神事がイザイホウ。78年以来、ノロになる資格を持つ該当者がいないためこの祭りは行われていないが、66年に行われたイザイホウの様子を映した貴重な白黒フィルムだ。なかなか上映されないマイナーな作品なので、見る機会がなかったが、ずっと見たいと思っていた。
白装束に身を包み、全島あげて一ヶ月近く神に祈りを捧げていく。今の時代にこんな世界があるのかと驚く。
海に出たら無事に生きて帰れる保障はない。そんな男たちをひたすら待ち祈る女たち。およそ今の文明とは懸け離れた感覚なのかもしれないが、私はその姿にとても惹かれてしまう。大自然の力に畏怖を抱けば抱くほど、人は大いなるものに祈りを捧げたいと思う。原始的な人間の生き方を思い出させてくれる作品だった。
2本目はポレポレ東中野で上映中の「千年の一滴 だし しょうゆ」。
本当に美しい作品だった。和食に欠かせない出汁。そして醤油、みりん、酒、味噌。四季のあるこの国の自然の中で培われてきた食文化。その旨味が作られていく背景をゆったりと自然の風景と共に探っていく作品だった。鰹節の香りや湯気がスクリーンから出てきそう。映像を見ながら、和食は世界に誇れる日本の文化だとしみじみ思った。寺田本家の酒造りも本編の中で紹介されていて嬉しくなった。
チラシに掲載されている辻調理師専門学校長辻芳樹さんの言葉がこの作品をとてもよく表現している。
「もしこの列島の食の伝統が失われたならば、日本人としてのアイデンティティさえも手放すことになるかもしれない。真に伝統を守ることの意味を我々に考えさせる強くて美しい作品です」。
ロードショーが終わった後、自主上映が可能ならばぜひ風楽でも上映会を行いたい。

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