河瀬直美監督「あん」見てきました!
河瀬直美監督による話題の映画「あん」を見てきた(原作ドリアン助川)
過去に起こした事故から借金を背負い、小さなどら焼き屋を任されながら借金を返済している若者千太郎(永瀬正敏)と、そこで働きたいとやってきた老女徳江(樹木希林)。
一斗缶のあんこではなく小豆を煮てどら焼きを作りましょうと提案し、不自由な手で一生懸命あんを煮る徳江。
その熱心さに千太郎は戸惑いながらも、徳江の作った粒あんは美味しいと評判になり、いつしか小さなどら焼き屋は大人気に・・・。
ところが徳江には千太郎に言えない過去があった・・・。
私は河瀬監督の作品が大好きです。
自然の風景とその時々の人の気持ちを重ね合わせながら、言葉よりも「間合い」から伝わるものがとても多い作品だなあと思います。
そしてスクリーンに映し出される美しい映像にいつも心が惹きつけられていくのです。
徳江役は希林さん以外ありえないと思うほどに希林さんの表情やしぐさがすばらしかったです。
社会のすみっこにやっと居場所を見つけて、そこで生きている人たちの哀しさと優しさが伝わってきて、もう泣けて泣けて仕方なかったです。
心が温かくなり、本当に大切なものを大切にしなくっちゃ・・・と改めて気づかせてくれる作品でした。
最後に希林さんがつぶやいたセリフ・・・なんとも味わい深く心に染み入ってきました。
「私たちはこの世を見るために、聞くために生まれてきた。
この世はただそれだけを望んでいた。
だとすれば何かになれなくても、私たちには生きる意味があるのよ・・・」
お時間のある方、ぜひご覧になってくださいね!
*写真は映画とは関係ありませんが、風楽の手作りあんこで作った冷やし寒天。
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